【はたらくをはなそう】カンパニーデザイン事業部 安田翔

安田翔
カンパニーデザイン事業部 教育グループ グループ長
アナザー・ジャパン プロジェクトマネージャー


北海道出身。東京大学卒業後、2015年に大手人材企業に新卒入社。人事・採用を中心に担い、研修やインターンシップの設計を手掛ける。2021年に中川政七商店に転職し、教育事業とまちづくり事業を担当。「経営とブランディング講座」など教育講座のアップデート、「アナザー・ジャパン」の立ち上げとプロジェクトマネジメント、「N.PARK PROJECT」のコンテンツ設計などを行う。


「仕事を、文明と文化の二つに分けるなら、文化に貢献する仕事をしたい」

新卒で入社した会社の仕事や、東京での生活。不満はないけど、何かしっくりこない感覚が続いていたときに、上述した想いの言語化ができ、生活環境と仕事を大きく変えようと決意しました。

文明=世の中を広く遍く便利にする
文化=その地の固有性を尊重し深く磨く

文化が感じられる土地で、文化を扱う仕事をしたい。そんな風に思っていたところ、ご縁で当社の会長・中川政七と知り合う機会を得たのです。

実は、中川政七商店のことは大学生の頃から知っていました。というのも自分は、大学の卒論で柳宗悦の研究をしており、民藝や工芸について調べているなかで中川政七商店にも足を運んでいたからです(苦学生なので何も買えませんでしたが笑)。

中川と話をするまでは「中川政七商店はものづくりの会社。興味はあるけど自分の職能とは合わないだろう」と思っていたのですが、中川から「今後は教育事業を発展させていきたい」という構想を聞き、その分野なら自分も貢献できるかもしれないと門を叩き、今に至ります。

教育事業のミッションは、2015年に立ち上がった「経営とブランディング講座」を軸に、中川政七商店が培ってきた経営ノウハウを全国の工芸メーカーと共有して、工芸業界全体の経営力を底上げすること。私の入社後は、講座の内容をより掘り下げられるよう「ビジョン編」「事業計画編」などの各論講座を充実させたり、受講内容を経営の実践に落とし込むためのシステム導入支援を行なったりしています。

また、教育事業を軸足に、さらに二つのプロジェクトにも取り組んでいます。

一つは、奈良のまちづくり事業「N.PARK PROJECT」。創業の地である奈良に魅力的な会社、起業家を増やすことがこの事業のミッションであり、その軸になるのが教育コンテンツです。今まで工芸メーカー中心に届けてきた講座を、奈良の事業者さんにも届けることを私が担っています。

もう一つが、学生が経営する地域産品セレクトショップ「アナザー・ジャパン」。こちらは三菱地所さんと共同で立ち上げたプロジェクトで、三菱地所さんが東京駅前で再開発を進める「TOKYO TORCH」敷地内にて、地方出身・首都圏在住の学生が地元産品を自分で仕入れて自分で販売します。店舗経営を通じて学生の郷土愛とフロンティアスピリット(≒経営者マインド)を醸成して、将来地元に戻って活躍するための原体験を生み出すことを目指した事業です。

こんな風に当社では、「日本の工芸を元気にする!」ために、時間のかかる将来世代への投資にも腰を据えて取り組んでいます。

仕事のやりがいは、志ある方々とたくさんご一緒できること。こだわりたいこと、背負うこと、次世代に遺したいことのある経営者の存在が、工芸や文化の未来を創っています。そんな経営者の方々に貢献する、またはそうなっていくポテンシャルがある方々の成長の一助になる教育事業でありたいです。

そのために、「自分自身が優れた学び手であること」を仕事の信条としています。まずは自分が先人やフロントランナーからたくさん学んで、それを構成・編集して他の学び手とシェアする。そんなサイクルの回ることが、自分が教育事業を“良く”運営できている状態かなと思います。これからも、学びの循環を広く深くできるよう、媒介者として成長していきたいです。

最後に、仕事の話からはずれますが、奈良での生活について。

北海道出身の自分が、縁もゆかりもない奈良に住む人生になるとは思ってもいませんでしたが、住まう時間が積み重なるほど愛着が深くなっています。都市と自然のバランスがよく、文化的教養を深められる場所や活動が多く、それを担う尊敬できる方々との出会いにも恵まれ、非常に充実している毎日です。転職をきっかけに移り住んだ土地ではありますが、いつかもし中川政七商店を離れる日がきても、奈良には住み続けるような気がしています(笑)。


<愛用している商品>

食洗機で洗える漆椀

家に食洗機はないのですが(笑)、洗練されたデザインと使い勝手の良さのバランスが良くてお気に入りです。日常使いはもちろん、ゲスト用に黒・赤を4枚ずつ買い揃えて、鍋を囲んだりするのに重宝しています。家に人を招くのが楽しみになりました。

耐熱硝子の多用急須 根竹

奈良に移住してお茶をよく飲むようになりました。茶葉が漉されるのを眺めて飲むのってなんか癒されますね。「これぞ職人技」という道具の美しさを愛でつつ、一息つける時間を大切にさせてもらっています。

TOUN

奈良開催の「経営とブランディング講座」から生まれたブランド。奈良の革靴メーカーと奈良のデザインファームがタッグを組んで作るスニーカーです。デザインやストーリーが好きなのは前提として、「顔の見える人がつくった靴を履ける」というのが自分にとって革命でした。



中川政七商店では、一緒に働く仲間を募集しています。
詳しくは、採用サイトをご覧ください。

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