辻絵具店

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花赤による絵付。ほのかな赤から、力強い濃厚な赤まで自在な「ぼかし」が描ける

江戸時代から佐賀県有田町で絵付けを支えてきた辻絵具店。一子相伝の技術を継承し、絵具 (えのぐ) の製造から販売までを行っている。

辻絵具店では、江戸時代に生まれた、ほのかな赤から力強い赤までを自在に表現できる「花赤 (はなあか) 」という絵具を、現在も作り続けている。独自に発明した唐石 (とうせき=絵具の基材) を用いた色づくりは、色絵磁器の人間国宝・故 富本憲吉 (とみもと けんきち) 氏にも信頼され、数々の名作誕生になくてはならない色を生み出してきた。

現店主の辻昇楽 (つじ しょうがく) さんは、色づくりに加え、文化庁の国宝・重要文化財保存整備事業による全国の作陶技術の研究を行い、陶芸界で唯一の選定保存技術保持者にも認定されている。辻絵具店に舞い込む色づくりの依頼は、老舗窯元から若手作家のものまで多岐にわたる。日々、作家たちが求めるオリジナルの「理想の色」を生み出し続けている。

江戸時代、藩から許可を得た、有田における上絵付け専門職「赤絵屋」16軒が立ち並んだ佐賀県有田町赤絵町。その一つであった辻絵具店は今もこの地に店を構えている
江戸時代、藩から許可を得た、有田における上絵付け専門職「赤絵屋」16軒が立ち並んだ佐賀県有田町赤絵町。その一つであった辻絵具店は今もこの地に店を構えている
店主の辻昇楽 (つじ しょうがく) さん
店主の辻昇楽さん
花赤の美しい色が白生地に映える器。店内には、清水焼の職人であった辻氏の作品も並ぶ
花赤の美しい色が白生地に映える器。店内には、清水焼の職人であった辻さんの作品も並ぶ
店内の棚に並ぶ絵具の瓶
店内の棚に並ぶ絵具の瓶

※辻絵具店の「辻」の字は、正しくは「しんにょうの点1つ」です。お使いのブラウザにより異なる表示の場合があります。

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