辻絵具店
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江戸時代から佐賀県有田町で絵付けを支えてきた辻絵具店。一子相伝の技術を継承し、絵具 (えのぐ) の製造から販売までを行っている。
辻絵具店では、江戸時代に生まれた、ほのかな赤から力強い赤までを自在に表現できる「花赤 (はなあか) 」という絵具を、現在も作り続けている。独自に発明した唐石 (とうせき=絵具の基材) を用いた色づくりは、色絵磁器の人間国宝・故 富本憲吉 (とみもと けんきち) 氏にも信頼され、数々の名作誕生になくてはならない色を生み出してきた。
現店主の辻昇楽 (つじ しょうがく) さんは、色づくりに加え、文化庁の国宝・重要文化財保存整備事業による全国の作陶技術の研究を行い、陶芸界で唯一の選定保存技術保持者にも認定されている。辻絵具店に舞い込む色づくりの依頼は、老舗窯元から若手作家のものまで多岐にわたる。日々、作家たちが求めるオリジナルの「理想の色」を生み出し続けている。
※辻絵具店の「辻」の字は、正しくは「しんにょうの点1つ」です。お使いのブラウザにより異なる表示の場合があります。