植物100%のお風呂ハーブ「jiwajiwa」で体の芯から温まる。体にやさしい奈良生まれの入浴剤
エリア
すっかり冬めいて、急に肌寒くなってきました。
こんな時は、湯船につかってゆっくり温まりたくなるものです。
世の中に入浴剤は数あれど、体にやさしい日本のハーブを使ったものを見つけました。
「jiwajiwa (じわじわ) 」のお風呂のハーブです。
奈良ゆかりの日本のハーブを使用
jiwajiwaのお風呂のハーブは、合成香料や着色料などの化学成分は一切含まれておらず、自然素材だけでできています。
ラインナップは、吉野ひのき、ゆず・レモングラス、よもぎ・大和当帰葉 (やまととうきば) 、柿の葉 甘茶、びわの葉・ドクダミの全5種類。
ヒノキ以外は無農薬で食用に栽培された植物だけを使っているので、万が一、お風呂のお湯を飲んでしまったとしても安心なんだとか。
「どの原材料も、奈良の中部・南部エリアで生産されたものなんですよ」
そう教えてくれたのは、jiwajiwaを手がけるチアフル株式会社の松本梓さん。
5つの中でもこれからの寒い季節におすすめなのが、よもぎ・大和当帰葉だそう。
奈良・深吉野 (みよしの) のよもぎと、高取の大和当帰葉の組み合わせは、ぽかぽか温まりたい時にはうってつけなんだとか。
あまり耳馴染みのない「大和当帰」は、奈良では自家用に栽培されていることも多く、根の部分は冷えや生理痛などの女性特有の不調に効く漢方薬として昔から使われてきたといいます。葉の部分は乾燥させてお風呂に入れたり、最近では薬味やみそ汁の具材として食用として使われたりするんだそうです。
本当に体にいいものを
30歳を目前に働き方を見直す機会があったという松本さん。
ちょうどその頃に出会ったのが大和当帰葉でした。
「私は奈良出身なのですが、実は大和当帰のことはあまり知りませんでした。ある日、帰省した際に初めて大和当帰葉のお風呂に入って、植物を乾燥させただけのものなのに体の芯からポカポカして衝撃を受けたんです」
この経験に加え、松本さん自身が添加物入りの食品等で体調を崩しがちなこともあり、人の手が加わりすぎていない、なるべく自然なものの方が本当は体にはいいのではないかと思うようになったといいます。
それと同時に、会社員として全国を出張する中で、都市と地方の精神的・経済的ギャップを目の当たりにし、双方のバランスを取るような仕事がしたいと考えるようにもなったそう。
そんな考えに大和当帰が結びついて生まれたのがjiwajiwaです。
地元の人たちの間でしか流通していなかった大和当帰葉の入浴剤を可愛らしくパッケージ化して、県外の人たちにも手にとってもらえるような場所に置けたら面白いんじゃないか。
構想から2016年10月の商品発売まで、わずか10ヶ月ほどのことでした。
やさしい香りに嗅覚を研ぎ澄まして
パッケージを開けるとハーブが巾着袋に入った状態になっていて、そのまま浴槽に入れるだけ。巾着からじわりじわりと植物エキスが出てくるので、湯船の中で軽く揉むとやさしい自然の香りが広がります。
「現代人の生活は、日々忙しく過ぎていきがちです。jiwajiwaのお風呂に入って、嗅覚をはじめとする五感を研ぎ澄ます時間、自分を見つめ直す余白の時間を持ってもらいたいです」
1袋で2回使えるとのこと。さらにうれしいことに、使用後は天日干ししてしっかり乾燥させれば、靴箱や引き出しなどで消臭剤としても使えるんだそう。
jiwajiwaのブランド名に込めた思いを聞いてみると、「自然の力をゆっくりと感じてほしい。一気には効かないけど、『ちょっとずつよくなっていくよ』と伝えたいんです」と松本さん。
忙しさに振り回されそうな時にこそ、jiwajiwaのお風呂に入ってみる。
じわじわ、ゆっくりでも進んでいればいい。
身も心もやさしく解きほぐされて、はやる気持ちをちょっぴりスローダウンできそうです。
<取材協力>
jiwajiwa
公式サイト
文:岩本恵美
写真:中里楓