北海道の地の果てから届く “シリエトクノート”
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こんにちは。さんち編集部の井上麻那巳です。
旅をするなら、よい旅にしたい。
じゃあ、よい旅をするコツってなんだろう。その答えのひとつが、地元の人に案内してもらうこと。観光のために用意された場所ではなくて、その土地の中で愛されている場所を訪れること。そんな旅がしてみたくて、全国各地から地元愛をもって発信されているローカルマガジンたちを探すことにしました。第2回目は北海道は知床(しれとこ)半島の斜里(しゃり)町から発刊されている、 “シリエトクノート” です。
“シリエトクノート” の編集部のある知床は、2005年に世界自然遺産になりました。“シリエトク” とは知床の語源となったアイヌ語で大地の突端、つまり地の果てを意味します。日本最後の秘境とも言われ、原生の自然を残す景観、そしてヒグマやエゾシカなどの野生動物などが有名ですが、その知床を擁する「斜里町」の存在はあまり知られてないのが現状だと編集部の竹川智恵さんは言います。でも、自然とともに、たくましく生活を営む斜里の地域住民も知床の魅力のひとつ。そして、もっと、斜里の “人” にスポットを当てたいという思いで、2011年にシリエトクノートはスタートしました。
編集部は3名。3人のうち2人は斜里出身、現在は全員が斜里町在住です。それぞれに得意分野があり、ライター、デザイナー、イラストレーターと、役割分担して作業を進めています。3人は興味の方向も自然、歴史、アートなどバラバラなので小さな町でも意外とネタは尽きず、編集作業では斜里という地域の持つ多様性と、懐の深さにいつも感動の連続だそう。
世界自然遺産だけではない、知床の文化や歴史、産業、ここで暮らす人々の営みを発信することが、この冊子のコンセプトであり目標。「雄大な、地の果ての知床」だけではなく「日常の延長線上にある知床」も伝えたいという思いで第10号まで続いてきました。地域のPRのためというよりは、自分たちが「面白い!知らなかった!」と思ったことを、独自の切り口で発信していくまっすぐなスタンスは、地域住民には新たな発見を、観光客には記憶に残る思い出を与えています。不定期発行だけれど現在次号の制作を進めているとこのこと。地の果ては次はいったいどんな顔を見せてくれるのか、楽しみですね。
ここにあります。
北海道斜里町内の書店、道の駅、カフェなどのほか、札幌、東京などの書店でもお取扱いがあります。 編集部から直接通信販売も行っています。
siretok.stores.jp
全国各地のローカルマガジンを探しています。
旅をもっと楽しむために手に入れたい、全国各地から発信されているローカルマガジンの情報を募集しています。うちの地元にはこんな素敵なローカルマガジンがあるよ、という方、ぜひお問い合わせフォームよりお知らせくださいませ。
※掲載をお約束するものではございません。あらかじめご了承ください。
文・写真:井上麻那巳