【あの人の贈りかた】使い方も、タイミングも。頼りになる懐の深さ(スタッフ横山)

贈りもの。どんな風に、何を選んでいますか?
誕生日や何かの記念に、またふとした時に気持ちを込めて。何かを贈りたいけれど、どんな視点で何を選ぶかは意外と迷うものです。
そんな悩みの助けになればと、中川政七商店ではたらくスタッフたちに、おすすめの贈りものを聞いてみました。
今回は経営支援課・コンサルタントの横山がお届けします。
安心できて、手放せない肌ざわり「かや織ケット」

仕事の関係で出会う、おすすめしたいよ事業者さんやよいブランドがたくさんあります。また自分自身も、そういったブランドや商品を探したり、買ってみて使ったりするのが趣味になっていて、気がつくとスマホのメモにストックをすることがくせになりました。
いろんな産地で出会う、よい事業者さんのブランドや商品。もっと多くの人に知ってもらいたいので、贈りものができる機会はチャンス!とばかりに張り切ってしまいます。
(たまに空回りも…)
なので、贈りものをするときは相手のことを思いながらも、今までのストックから知ってほしい地域のよいものを、事業者やブランドの背景と一緒に伝えたいと考えています。「こんなよいものを知ってほしい!使ってほしい!」、そんな想いで選んでいます。
中川政七商店の定番商品であるかや織ケットは、昨年子どもが生まれたのを機に購入。その使い心地の良さに惹かれ、贈りものでも定番になりました。
ふわふわの肌触りは、赤ちゃんの肌にも優しく、うちの子は気に入っていつも握っています。(ちなみに、このケットのかや織生地は、最初からふわっとしているのですが、使えば使うほどにさらにふわふわになっていきます!)
生まれたての頃はおくるみに、保育園に通い始めた今はお昼寝ケットとして。これがないと寝ないほどで、もう手放せません。このケットは丸めるとコンパクトになるので、いつものカバンに入れたり、旅行の際に持ち運んだりする際にかさばらないのも助かります。
手放せないほど気に入っているので、他の人にもこの心地よさを体験してほしい。そんな思いから、身近な人の出産の際には贈るようになりました。
ケットとしてはもちろん、吸水性もよいのでタオルとしても使えます。出産祝いなどで既にケットを贈られていたとしても、「タオルとしても使えますよ」と一言添えれば、贈る側も安心。贈る人も贈られる人も、様々な使い方で日常に寄り添ってくれる、そんな懐の深さも魅力です。
<贈りもの>
・中川政七商店「かや織ケット 鹿」
奈良の物語ごと味わう「ocasi シルクチーズケーキ」

食の贈りものとして定番にしているのが、中川政七商店がプロデュースする奈良の菓子店「ocasi」のシルクチーズケーキと大和橘ジャムのセットです。
チーズケーキは「シルク」という名前の通り、なめらかな舌触り。軽いのにコクはしっかりと感じられ、ほどよい酸味が後を引きます。そして、このセットの本当の魅力は「大和橘」のジャムです。
聞き慣れないかもしれませんが、大和橘は日本最古の柑橘と言われ、今ではあまり作られていない希少なもの。独特の酸味と苦味のバランスが絶妙で、どこか山椒を思わせるような、ほかにはない香りも特徴です。
この大和橘を育て、歴史を紐解き、広める活動をしている方々が奈良にいます。「なら橘プロジェクト」という取り組みです。
ただ美味しいだけでなく、大和橘と奈良のストーリーとともに味わってもらえる。今自分が奈良で働いていることもあり、この土地の魅力を一緒に伝えられるのが、私がこのセットを選ぶ理由です。
パッケージのデザインも上品で、贈った方からは「見た目も素敵」とよく喜んでもらえます。冷凍で届くので、遠方に住む友人や実家の家族へも、相手の都合のよいタイミングで解凍して味わってもらえるのも嬉しいポイントです。
<贈りもの>
・ocasi「シルクチーズケーキ ハーフサイズ・ 大和橘ジャム セット」
記憶に残る贈りものとして「谷町納豆」

仲のよい友人や、私と「好きなものの感覚が近い」と感じる人には、少し「個性的で心に残るもの」を贈りたい。そんな時に選ぶのが、今住んでいる近所で見つけた「谷町納豆」です。
この納豆、1,200円と納豆にしては少し高価な品。そのインパクトに加え、楽しみ方の幅が広いのが魅力です。個人的におすすめしたいのは、塩で食べる方法。特に岩塩がおすすめです。納豆の旨みが引き立ち、日本酒との相性も抜群なのです。
実はこの谷町納豆は、日本酒の種類が豊富で美味しい居酒屋さんが作り始めたもの(いまは納豆に集中するため休業中)。そう聞くと、その説得力も増します。タレがついていないのも珍しい点で、そのまま何もつけずに食べても、豆本来の旨みがダイレクトに感じられ、納豆の奥深さに気づかされます。
そして、この納豆の大きな魅力は、冷蔵庫で保管している間に発酵が進み、少しずつ味が変化していく点。清潔な状態を保つため毎回新しいスプーンを使うなど注意は必要ですが、時間が経つほどに粘りや風味が強くなるのが、個人的にはたまりません。発酵が進んできたら鰹節と海苔と少しの醤油を混ぜて食べるのが、私の中での究極の楽しみ方です。

納豆好きの方への贈りものには「長熟納豆」もおすすめ。発酵が進んでいてくせがあるけれど、旨味が強くてとっても美味しいんです。
たまに限定のお豆を使った納豆も登場するのですが、それも買いに行けるこの近所の特権を活かして、たくさんの人に知ってほしいと思っています。
単なる納豆ではなく、五感で味わい、変化を楽しむ体験を贈れる。そんな「記憶に残る」贈りものをしたい時に、迷わず選ぶ一品です。
<贈りもの>
・らくだ坂納豆工房「谷町納豆」
※中川政七商店での販売はありません
贈りかたを紹介した人:

中川政七商店 経営支援課・コンサルタント 横山遼大朗