国産カモミールで肌も心も癒される。カミツレの里のビオホテル「八寿恵荘」へ
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日本ではじめてのビオホテル認証、自然とつながり心が喜ぶ宿
カミツレの宿「八寿恵荘」。地元池田町や信州の木材がふんだんに使われ、木のやさしい香りに包まれています。自社農園をはじめとする地元の素材を中心に使った体にやさしい食事や、カミツレエキスがたっぷり入ったお風呂「華密恋の湯」も。そんな「八寿恵荘」は、なんと日本初のビオホテル認証を取得したお宿。
ビオホテルというのは、滞在するゲストの健康や自然環境への配慮がある宿のこと。宿で提供される食材、石鹸やシャンプーなどのコスメ、タオルやベッドリネンだけでなく、施設の建材にもできる限り自然素材を使用。フード、コスメ、環境においてそれぞれに設けられた厳しい基準をクリアしています。
館内では、地元の木材がそこかしこに使用されています。床には池田町の町木であるアカマツ、天井や外壁にはスギ、テーブルにはサクラ。そのほか各所にヒノキ、ケヤキ、クリ、ナラ、タモ、カエデ、となんと9種もの木材が!扉や窓の建具から家具にいたるまで、内装のほとんどが木製です。
無垢の木は肌あたりがよく、やさしさが感じられます。こちらの宿の中では裸足で過ごすことをおすすめしているのだそう。足に触れる感覚、木のやわらかさ。なんだか感覚が研ぎ澄まされる感じがします。
いちばんのご馳走、つやつやご飯!
「八寿恵荘」ではさまざまな体験プログラムが用意されています。夕暮れ前、スタッフの方が案内してくださる周辺散策は四季折々の自然を楽しむことができます。そういえば最近はゆっくりと野の草花を愛でたり、雲の形を眺めたりすることなんてなかったな、と、気持ちに余裕ができたら、なんだかお腹が空いてきました。
晩ご飯の前にぜひ体験していただきたいのが、薪割り・かまど炊飯体験です!
さて、羽釜のご飯が炊きあがるのを待ちつつダイニングへ。カミツレの里には自社農園があり、スタッフの方々により四季折々の無農薬野菜やハーブがつくられています。契約農家さんのつくった新鮮な野菜が食卓にのぼることも。お野菜たっぷり、品数の多さにもびっくり。地酒やオーストリアのビオワインなどをいただきながら、食事を堪能できます。
目にも舌にも美味しいプレートをゆっくり味わったあと、サクサクの季節の天ぷら、そしてお野菜たっぷりのハンバーグと盛りだくさん。そろそろご飯が欲しいころ、良いタイミングで炊きたてのかまどご飯の登場です!
「野菜もほんとうに美味しいんですが、実はこのシンプルな有機米がいちばんのご馳走かもしれません」と、松澤さん。お米もこちらでつくられているのだそう。好きなだけご飯をよそっていただきます。
デザートまでしっかりいただいて、大満足。ごちそうさまでした。
濃厚カミツレエキスで、お肌すべすべ「華密恋の湯」
さて、満腹のお腹が落ち着いたら、楽しみにしていたお風呂に。カミツレエキスがたっぷり入った「華密恋の湯」。北アルプスの清らかな水を、環境にやさしい木質チップボイラーで沸かしたお湯は肌あたりなめらか。カミツレの香りいっぱいのお風呂にゆっくりつかります。
石鹸やシャンプーにももちろんカミツレエキスたっぷり。湯上がりには華密恋のスキンケアシリーズで存分にお肌をケアできる、なんとも贅沢なバスタイムです。
実はこの日、日差しをたくさん浴びてしまって少しカサカサしていた私の肌。カミツレエキスのおかげか、お風呂あがりのスキンケアの後はすっかり回復、つるつるに!敏感肌にも優しいようで、刺激も全くありません。カミツレの香りの中、広いお風呂でゆっくり手足を伸ばし、なんだかとっても癒されました。
8室ある客室もまた、天然素材の木の空間。木の名前のついた客室それぞれに趣が違います。壁には漆喰。化学物質を含まない自然素材の建物は、まるでそれ自体も呼吸しているようです。寝具類やバスタオルには全てオーガニックコットンが使用されています。もう、とことん気持ち良いのです。
お部屋にはあえてテレビはありません。ゆっくり本を読んだり、手紙を書いたり(絵はがきのサービスもあるそう)。自然の中で静かに過ごす贅沢です。美味しいご飯でお腹も満たされ、カミツレのお風呂でお肌も満たされ、もう夢心地。なんにもせずにすうっと寝入ってしまいました。もう少し、静かな夜を味わっても良かったかも‥‥でも眠気には勝てません。おやすみなさい。
——朝。いいお天気!
またまた美味しいお米とお野菜たっぷりの朝ごはんのあと、有機コーヒーをゆっくり1杯いただいて。朝の散歩に出かけてみることにします。深呼吸しながらカミツレ畑の間を抜けると、ツリーハウスが!早速登ってみます。
里の周辺には多くの野生動物が生息しているそうで、運が良ければリスやタヌキ、シカなどにも遭遇することもあるとか。この日は野生動物には出会えず残念でしたが、自然の植物や虫たちにはたくさん出あうことができました。
そして、カミツレの花が満開を迎えるこの時期、特別に体験できるのがカミツレの刈り取りです!
今回ご案内くださった松澤さんは、実は関西のご出身なのだとか。土に触れたくて北海道に移住、数年農業をされたあとこの池田町に移住されたのだといいます。「カミツレの小さな花がずらりと並ぶ姿が、たまらなくかわいくて」。
花とハーブの町と呼ばれる池田町には、この豊かな環境を求めて移住する若い方が増えているのだといいます。地元の方、移住してきた方、そして旅に訪れた方。みんな一緒に自然に囲まれて過ごす、しあわせなひとときでした。
旅から帰って10日ほど経ったいま、持ち帰ったカミツレの花は私の家で満開。とっても元気です。ほんのひとときであっても、天然のスキンケアと、ていねいにつくられたお米や野菜で、体と心がうんとよろこんだのがわかります。
次は秋の紅葉の季節に伺おうかな。そして来年の春にはまた、満開のカミツレを見に。
今年もあと少しの間、満開のカミツレが楽しめます。皆さんもぜひカミツレの里で、元気をもらってください。
<取材協力>
カミツレの宿「八寿恵荘」
長野県北安曇郡池田町広津4098
0261-62-9119
http://yasuesou.com
株式会社 カミツレ研究所
http://www.kamitsure.co.jp
<掲載商品>
「華密恋」スキンケアシリーズ
中川政七商店の各店舗でもご購入いただけます
(取扱商品は店舗により異なります。お問い合わせください)
文・写真:杉浦葉子
(一部写真提供:八寿恵荘)
※こちらは、2017年6月1日の記事を再編集して公開しました。