【金沢のお土産】落雁 諸江屋の「オトギクヅユ」
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こんにちは、さんち編集部です。
わたしたちが全国各地で出会った “ちょっといいもの” を読者の皆さんにご紹介する “さんちのお土産”。今回は古都・金沢のお土産です。
加賀百万石の城下町として発展し、藩政時代には江戸や大坂、京都に次ぐ規模の大都市だったという金沢。古くから茶の湯の文化も発達し、同時に茶の湯に欠かせない和菓子の文化も育まれてきました。その中で、金沢和菓子の老舗、落雁 諸江屋(もろえや)のオトギクヅユが今回のお土産です。

落雁 諸江屋は江戸時代末期の嘉永2年(1849年)に創業以来160余年にわたり金沢の菓子文化を守ってきた、落雁を看板商品とする和菓子店。諸江屋の落雁は姿も美しく、古くから金沢の茶席を彩ってきたといわれています。落雁以外にも百万石ゆかりの菓子も多く取りそろえ、昔ながらの製法にこだわっている諸江屋。その一方で、生落雁にチョコレートを合わせたりといった現代にも愛される和菓子作りへの挑戦も忘れないという、古都金沢が誇る存在です。
“オトギクヅユ” という名の通り、箱にはおとぎ話のイラストが版画タッチで描かれています。手のひらにおさまるサイズ感も相まって、なんともレトロな味わいがかわいらしい。

中に入った粉末状の葛をあらかじめあたためておいたカップに注ぎ、熱々のお湯を少しずつ加え、ていねいに溶かします。溶けきってトロトロになったら、口の中をやけどしないようにそうっと一口。ほんのり甘い、上品な葛の風味におとぎ話のモチーフをかたどったあられがかわいらしいです。もともと落雁がルーツの諸江屋らしく、すっきりとしたシンプルな甘みがおなかにも心にもやさしいお味。
葛湯は栄養価が高く、身体があたたまると言われています。まだまだ寒いこの季節、北国の一杯であたたかく過ごしてください。
ここで買いました
落雁 諸江屋
石川県金沢市野町1-3-59
076-245-2854
moroeya.co.jp
文・写真:井上麻那巳