染めもの屋さん 加賀谷流のお雑煮

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こんにちは。さんち編集部の山口綾子です。
今日は美味しいものの話でも。取材やものづくりで訪れる、産地のお店やメーカーさん。そこで、大概「およばれ」に預かります。お茶とお茶うけ。地元の銘菓や駄菓子、そのお家のお母さんが作ったお漬物だったりと、頂くものはいろいろですが、これがまた、とても美味しいのです。普通の旅ではなかなか見つけられない、地元の日常をさんち編集部よりお届けします。

1月15日は小正月

昨日ご紹介した加賀谷旗店さんからお話を伺ったあとに「今日は小正月だから、うちではいつもお雑煮を食べるんですよ。よかったら召し上がっていってください」奥様がそうおっしゃってくださいました。それはもう、いただきます!

ここで小正月のお話を少し。
小正月とは、正月1月15日の行事を指すそうです。時期としては、14日から16日までの3日間ともされ、他にも諸説ありますが、元日から七日までを「大正月」と呼ぶのに対して、「小正月」と呼ばれるようです。この「小正月」までで門松などの正月飾りは片付けられ、お正月の行事は終わりとされています。また別名として、「女正月」(お正月に忙しく働いた女性たちにを休ませるため)「花正月」(餅花という柳の枝に餅を小さく丸めてつける習慣から)などとも呼ばれます。年神様や祖霊を迎える行事の多い大正月に対して、小正月には豊作祈願などの農業に関する行事や、家庭的なものが中心になっているようです。

さて、およばれに戻りましょう。
お正月にふさわしい、華やかなお椀が運ばれてきました。気持ちと身体が前のめりです。お椀の蓋を開けると、ふんわりと柚子の香りが広がり、編集部一同、わぁ…という感嘆の声が漏れます。昆布と鰹節で出汁を取った透明なおつゆの中には、にんじん、ダイコン、鶏肉、エビ、シイタケ、なるとかまぼこ、三つ葉。そして忘れてはいけないお餅!たっぷり具だくさんな内容です。本当に美味しそう。

では温かいうちに、いただきます!…あぁ、冷えた身体に染み渡る美味しさ。お出汁の優しさと、ちょうどよく煮込まれた具材が相まって、コクがありつつも上品なお味。函館に来てから、何をいただいても美味しいものばかり。北海道の昆布の力と奥様の料理の腕ですね。とっても美味しかったです。ごちそうさまでした!

文:山口綾子
写真:菅井俊之

住所
北海道函館市大手町10-12
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