「東北絆まつり」から予習する、東北6大祭りの見どころ
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まもなくやってくる夏本番。夏といえばお祭りを連想する人も多いかと多いますが、特に夏の東北は有名なお祭りが数多く開催され、ほかの地方にはない独特の熱気につつまれます。
福島では6月1日と2日の2日間にわたって「東北絆まつり」が開催。これは東日本大震災からの復興を祈念して開催されていた「東北六魂祭」をリニューアルしたもので、東北6県を代表するお祭りが集結します。各お祭りのダイジェスト版を一度に楽しめる贅沢なプログラムで、山車や踊りなどそれぞれの特色を前面に押し出した豪華絢爛なステージやパレードに会場は例年大いに盛り上がり、たいへん賑やかな2日間となります。。
今回は「東北絆まつり」の風景を紹介しながら、この夏おすすめの東北のお祭りをいち早くご紹介。その魅力を存分にお伝えします! きたるべき夏休みに向けて、ぜひ東北も旅行先の候補に加えてみてください。
今回ご紹介する東北の6つのお祭りはこちら
1.「青森ねぶた祭り」 ↓
2.「秋田竿燈(かんとう)まつり」 ↓
3. 「盛岡さんさ踊り」 ↓
4.「山形花笠まつり」 ↓
5.「仙台七夕まつり」 ↓
6.「福島わらじまつり」 ↓
1.ただただ圧倒されるねぶたの勇姿
青森ねぶた祭り
東北最大のお祭りとして名高い「青森ねぶた祭」は、七夕祭りの灯籠流しが起源ともいわれています。目抜き通りへ出陣する巨大なねぶた(張り子を乗せた山車)をひと目見ようと世界中の人たちが夏の青森に押し寄せ、毎年250万人以上の動員を記録。歴史上の人物や地元の伝説を題材にしたねぶたは迫力満点で、すぐれた団体を表彰する「ねぶた大賞」も注目を集めています。
また、注目したいのが「ハネト(跳人)」と呼ばれる踊り手たち。色とりどりの花笠を被り、「ラッセラー、ラッセラー」という威勢のいいかけ声で祭りを熱く盛り上げる姿は見ているだけでパワーがもらえそう。
じつはこのハネト、正式な衣装を着ていれば観光客も自由に参加可能なんです。衣装の貸し出しをしているお店もあるので、「ねぶたの熱気をより近くで感じたい!」という人におすすめです。
開催日 : 2019年8月2日 (金)~8月7日 (水)
開催場所 : 青森駅周辺、青森港
公式サイト : https://www.nebuta.or.jp/
2.竿燈を自在に操る妙技をご覧あれ!
秋田竿燈(かんとう)まつり
「秋田竿燈まつり」は真夏の病魔や邪気を払う「ねぶり流し(眠り流し)」の行事として始まり、実に250年以上の歴史を誇ります。
見どころはなんといっても竿燈を使った妙技。重さ50キロ、高さ12メートルもある巨大な竿燈を、名人がお囃子に合わせて自由自在に操ります。
いくつもの提灯をぶら下げたゆらゆらとしなる竿燈を、絶妙なバランス感覚で肩に額にと乗せていく様はまさに職人芸。型が完成するたびに周囲には拍手や歓声が飛び交い、会場に一体感が生まれます。毎年120万人以上の来場者が詰め掛ける、ここでしか見ることができない秋田の夏の風物詩です。
開催日 : 2019年8月3日 (土)~8月6日 (火)
開催場所 : 竿燈大通り一帯
公式サイト : http://www.kantou.gr.jp/index.htm
3.魂まで震える1万人の太鼓群舞
盛岡さんさ踊り
2018年は4日で133万人が来訪した「盛岡さんさ踊り」。三ツ石神社の鬼退治伝説にルーツを持ち、鬼が退治されて喜んだ里の人たちが「さんさ、さんさ」と踊りまわったのが誕生のきっかけとされています。
真夏の空の下、太鼓の音を轟かせながら進むパレードは圧巻のひと言! 振り付けは地域によって少しずつ異なるので、お気に入りの団体を見つける楽しみもありますね。パレードのあとに開催される輪踊りは誰でも気軽に参加することができます。
また、さんさ踊りは和太鼓の同時演奏数で2014年にギネス世界記録に認定されています。最終日(4日)のフィナーレを飾る「世界一の太鼓大パレード」では、当時の演奏の再現として各団体のさんさ太鼓の敲き手が大通りに集結。1万人による太鼓だけの群舞は、力強い音色が体の芯まで響きわたります。
開催日 : 2019年8月1日 (木)~8月4日 (日)
開催場所 : 岩手県盛岡市 中央通会場(県庁前~中央通二丁目)
公式サイト : http://www.sansaodori.jp/
4.3日間だけ咲き誇る山形の紅の花
山形花笠まつり
「山形花笠まつり」は昨年約100万人を動員した山形屈指のお祭り。花笠まつりは山形市内外でもいくつか開催されていますが、この「山形花笠まつり」が国内最大規模となります。華やかな衣装に身を包んだ踊り手たちが「ヤッショ、マカショ」という威勢のいいかけ声に合わせて息のあった群舞を繰り広げ、花笠太鼓の勇壮な音色がそれをさらに盛り上げます。
山形市内のメインストリートを紅花をあしらった花笠が埋め尽くす光景はえも言われぬ美しさ。踊り手が花笠を振ったり回したりするたびに紅花が波のようにうねる様子は思わず時を忘れて見入ってしまいます。
開催日 : 2019年8月5日 (月)~8月7日 (水)
開催場所 : 中心市街地約1.2キロメートル直線コース(十日町・元町七日町通り〜文翔館)
公式サイト : http://www.mountain-j.com/hanagasa/
5.笹飾りゆらめく日本一の七夕祭り
仙台七夕まつり
伊達政宗公の時代から続く「仙台七夕まつり」。「8月なのに七夕?」と不思議に思う人もいるかもしれませんが、これは当時との季節感のずれを減らすために中暦を採用しているため。日本一の七夕祭りとして知られ、毎年200万人以上が来場しています。
仙台七夕まつりの一番の見どころは、仙台市内を鮮やかに染め上げる巨大な笹飾り。毎年10メートル以上の竹を切り出して手作りしているもので、色とりどりの和紙飾りが風にたなびく光景は非常に幻想的です。
開催日 : 2019年8月6日 (火)~8月8日 (木)
開催場所 : 仙台市中心部および周辺商店街
公式サイト : http://www.sendaitanabata.com/
6.巨大な大わらじが市内を練り歩く!
福島わらじまつり
羽黒神社に奉納されている大わらじにちなんで開催される「ふくしまわらじ祭り」。日本一ともいわれる大わらじは長さ12メートル、重さ2トンにもなる特大サイズで、古くからお伊勢参りなどの長旅に出発する人たちに旅の安全や健脚を祈って奉納されてきました。
この大わらじを担いで福島の町を練り歩くパレードはお祭りの最大の見どころ。また、フィナーレを飾る「ダンシングそーだナイト」は、従来の「わらじ音頭」をヒップホップ風にリメイクしたユニークな取り組みです。振り付けは自由ということで、各団体が独創性に溢れた情熱的なダンスを披露します。新旧の文化をミックスした斬新なスタイルは要注目です。
開催日 : 2019年8月2日 (金)〜8月4日 (日)
開催場所 : 国道13号 信夫通り
公式サイト : http://www.fmcnet.co.jp/waraji/index.html
いかがでしたでしょうか。夏に向けてますます熱気が高まる東北のお祭り。いずれも当日は大変な混雑が予想されるので、早め早めの予定立てがおすすめです。ぜひ、足を運んでみてくださいね!
開催情報一覧
1.「青森ねぶた祭り」
2019年8月2日 (金)~8月7日 (水)
青森駅周辺、青森港
2.「秋田竿燈(かんとう)まつり」
2019年8月3日 (土)~8月6日 (火)
竿燈大通り一帯
3. 「盛岡さんさ踊り」
2019年8月1日 (木)~8月4日 (日)
岩手県盛岡市 中央通会場(県庁前~中央通二丁目)
4.「山形花笠まつり」
2019年8月5日 (月)~8月7日 (水)
中心市街地約1.2キロメートル直線コース(十日町・元町七日町通り〜文翔館)
5.「仙台七夕まつり」
2019年8月6日 (火)~8月8日 (木)
仙台市中心部および周辺商店街
6.「福島わらじまつり」
2019年8月2日 (金)〜8月4日 (日)
国道13号 信夫通り
文 : いつか床子
写真 : 尾島可奈子
※こちらは、2017年7月17日の記事を再編集し、日付などを今年のものに更新して公開しました。