【わたしの好きなもの】使う度に機能性のよさを実感する「こはぜ留めのコンパクト財布」

使う度に、「やっぱり使い勝手いいなぁ」と思う毎日の必需品があります。その相棒がこちら。こはぜ留めのコンパクト財布です。

使い始めてから3年間、特にこれといった手入れはしていないものの、つややかに馴染んできました。
3年経った今でも、カード決済の時や小銭が増えた時など、コンパクト財布にデメリットを感じそうな瞬間にこそ、使い勝手のよさを感じます。

実は自分がデザインした財布。手前味噌で恐縮ですが、心からお気に入りなので、いち使い手として、「こはぜ留めのコンパクト財布」への愛着をお話させてください。

①必要十分な機能性とコンパクトさの両立

この財布、必要十分な機能を備えながら、その存在を忘れるほどにコンパクト。片手に収まるサイズ感で、中身を入れても2cmに満たないくらいの厚みです。

手ぶらで出かける時、洋服のポケットに入れてもシルエットが崩れないのが非常に快適で気に入っています。使い始めた頃は、ポケットに入れた時の存在感がなさすぎて、「やば!財布忘れた!」「おわ、あるやん」と思うことが何度もありました。

小銭入れの留め具には、「足袋(たび)」の留め具を採用することで厚みの軽減に

この薄さに一役買っているのが商品名にもある「こはぜ」です。これは元々「足袋」の留め具として使われるもの。脱ぎ履きしやすく履いた時に違和感がない機能性を、そのまま財布に活かしました。

内装は、カードポケット3つに小銭入れと札入れ。これらが無駄なく配置されています。
普段大きなお財布を使っている方はカード入れが足りないな…と思うかもしれません。実際私も、コンパクト財布を使い始める前は不安でした。でも使ってみると、自分がいかに普段使わないカードをたくさん持ち歩いていたかということに気付かされました。

カード入れが少ないことで、必然的に少数精鋭に絞られます。でも案外それで大丈夫。カードの収容枚数は各ポケット1〜3枚ほど。普段からよく使うものだけしか入れなくなるので、あのカードどこだったっけ….とレジでもたつく気まずい時間がなくなります。キャッシュレスが便利な世の中なので、現金もたくさん持つ必要はありません。薄いのでタッチ決済も財布に入れたままでスムーズにできます。

メインカードは、小銭入れの裏側に。財布を開かなくても出し入れできます。

小銭入れの裏側にもカードポケットがあり、ここに入れておくと財布を開かずにカードが取り出せるので、私はメインで使うクレジットカードをここに入れています。
また、交通系ICカードとタッチ決済型のカードをよく使うのですが、左右に分けて入れることで、どちらのカードも財布に入れたまま使えて便利です。

サイズは、カードと各国のお札が入る最小サイズになっているので、海外旅行に行った時にも活躍してくれました。

②ストイック過ぎないコンパクトさ

企画を始めた当時、世の中では小さなアウトドアギアブランドが続々と素晴らしいデザインのコンパクト財布を発表していて、自分自身も、そうしたコンパクト財布の使いやすさに夢中になったユーザーの一人でした。できるだけ身軽に出かけたい自分にとって、初めてコンパクト財布を使った時の快適さは衝撃的で忘れられません。
ただ、そのコンパクトさゆえに、ちょっとしたストレスを感じることもしばしば。
「自分だったらここをもっとこうするな」なんて妄想をぼんやりと膨らませている時に任せられたのがこの企画です。オーダーは「いい財布。おまかせ」。よっしゃ!と思いここぞとばかりに裏テーマを「自分史上最高のコンパクト財布を作る」と設定しました。
解決したかった課題は、「ストイックすぎず使いやすい」「きちんとした場でも気後れせず使える」の2点です。私を含む、コンパクト財布ライトユーザーが使いやすいデザインを目指しました。

当時私が使っていたコンパクト財布は、軽量コンパクトを追求するストイックさゆえに、独特の使い方が必要だったり、小銭の入る枚数がかなりタイトでした。でも、自分はもう少しゆるく使いたいな、と思っていたので、一般的な財布と近しい配置構成にして小銭入れも大きめにとりました。一般的な財布のように違和感なく使えて、割り勘などで小銭が増えても対応できるサイズ感を目指しました。

③使う場所を選ばない素材感

コンパクト財布を追及して使われるナイロン素材は、軽量でコンパクトさには優れていますが、スポーティな見た目がシーンを選びます。きちんとした場でもかっこよく使える物が欲しかったので選んだ素材は牛革。なかでも均質な表面感が美しいクロム革を使い、表にステッチがほとんど出ないデザインにしました。簡素ながらきちんと感のある佇まいなので、幅広いシーンに馴染みます。長く使うことで育ち、愛着が生まれるのも革という素材のいいところ。

左:3年間使用した者 右:未使用のもの 経年変化は控えめです

全体の大きさよりも使い勝手を優先して、三つ折りではなく二つ折りにしました。お札にクセがつかないので支払い時もスマート。厚みも薄いので、スーツを着るようなシーンでも違和感無く使えるし、ジャケットの内ポケットに入れても気になりません。

作っているのは東京のUNROOFさん。精神・発達障害のある方々を革職人として迎え入れて適正な対価を支払うソーシャルビジネスに取り組む、志ある作り手さんです。細かいディテールのある商品ですが、いつも非常に高いクオリティで製造して頂いています。

一見シンプルで機能性が伝わりづらい商品ですが、使うことで、きっとその使い心地のよさを感じていただけるはず!私自身一番のお気に入りの財布ですし、デザイナーとして自信を持っておすすめできる商品です。

新年におろす財布は「春財布」と呼ばれ、縁起の良いもの。お財布の新調を検討されている方は、ぜひ手に取ってみていただけたら嬉しいです。

<掲載商品>
こはぜ留めのコンパクト財布

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