“やらまいか”日帰り浜松の旅

エリア
タグ

こんにちは。さんち編集部です。
7月の「さんち〜工芸と探訪〜」は静岡県の浜松特集。浜松のあちこちへお邪魔しながら、たくさんの魅力を発見中です。
今日は浜松特集のダイジェスト。さんち編集部おすすめの、日帰りで浜松を楽しむプランをご紹介します。

今回はこんなプランを考えてみました

【午前】龍潭寺:おんな城主 直虎が眠る遠州の古刹
【お昼】石松餃子 本店:「浜松スタイル」の原点
【午後】
・HUIS:遠州織物を生かした浜松発のシャツブランド
・楽器博物館:アジア最大級の規模を誇る、日本初・公立楽器博物館
【ちょっと休憩】こんどうコーヒー:町の体温が感じられる喫茶店

【夕方】BOOKS AND PRINTS:写真家 若木信吾が故郷にオープンした写真集専門店

【夜】うなぎ料理専門店 あつみ:余計な手を加えないまっすぐな味で勝負して110年

浜松一帯はJRのほかに私鉄も走っていますが、浜松駅周辺以外の見どころは駅から少し離れたところにあり、車での移動が便利。電車メインで回るけれどあちこち見たい!という人は、駅からタクシーやバスを上手に使うと効率的です。

では、いよいよ“やらまいか”日帰り浜松の旅へ出発です!

【午前】おんな城主 直虎が眠る遠州の古刹
龍潭寺 (りょうたんじ)

旅の始まりは、今年浜松に行くならぜひ訪れたい話題のスポットから。浜名湖の北に位置する龍潭寺は井伊家存続の危機を救った女領主、井伊直虎が眠る井伊家の菩提寺。

境内には歴代の井伊家墓所があり、2017年大河ドラマでその激動の人生を描かれた井伊直虎は、生前結ばれることのなかった幼少時代の許嫁、直親の隣に祀られています。

「日本の森百選」にも選ばれた約1万坪の美しい境内や、東海一の名園と謳われる小堀遠州作の庭園など見どころもたくさん。奥浜名湖の自然を愛でながら、歴史散策を楽しみましょう。

龍潭寺の情報はこちら
時間に余裕のある人は、織物産地・浜松を見守る三ケ日 (みっかび) の初生衣 (うぶぎぬ) 神社

【お昼】「浜松スタイル」の原点
石松餃子 本店

そろそろお昼時。ここはやはり浜松名物を食べたいところです。浜松の中心部へ戻りながら、浜松餃子の名店へ向かいます。

2014年から餃子購入額3年連続日本一の浜松市。餃子取扱店300店以上、餃子専門店約80店が軒を連ねます。そのなかで、お皿の上に餃子を円形に並べて中央の空いたスペースに茹でたもやしを置く「浜松スタイル」の元祖と言われているのが、昭和28年 (1953年) 創業の老舗「石松餃子」。

特製の酢醤油をつけてパクリと食いつくと、あっさりとしながらもじゅわっとジューシーな口当たりで、ひとつ、ふたつと箸が進みます。平日のお昼前でも続々とお客さんがやってきます。ここは早めに行ってさっと腹ごしらえを。

野菜の甘みと豚肉の旨味のコラボレーションが絶妙。あっという間に皿の上の餃子が減っていきます
石松餃子本店。平日のお昼前にもかかわらず続々とお客さんが。女性の姿も多い

こちらも車でのアクセスが便利ですが、難しい人はJR浜松駅ビル「メイワン」に支店があるので、諦めずにそちらを利用する手もありますね。

石松餃子 本店の情報はこちら

【午後】遠州織物を生かした浜松発のシャツブランド
HUIS (ハウス)

腹ごしらえをしたら、そのまま浜松駅周辺を観光、の前に、JRでひと駅お隣の高塚駅で下車して、織物の町としての浜松の顔に触れてみましょう。

浜松は楽器や自動車のものづくりだけでなく、遠州織物という織物の一大産地。HUISさんはオーナーの松下あゆみさん自ら地元の機屋 (はたや) さんとともに生地開発を行い、遠州織物を生かしたものづくりを続けるシャツブランドです。

2017年7月7日にオープンしたショールームには飽きのこないシンプルなデザインのシャツやストール、スカートなどが並びます。遠州織物の今に触れられる場所として、また上質な日常着を探しに、訪ねてみては。かつて機屋さんだったという建物も素敵です。

HUISの情報はこちら
>>>関連記事 :「織姫が縁をむすぶ織物の町・浜松を訪ねて」

アジア最大級の規模を誇る、日本初・公立楽器博物館
楽器博物館

続いては音楽の町、浜松の顔を覗きに行きましょう。JR浜松駅から徒歩5分ほどの場所にある「浜松市楽器博物館」へ。

1995年4月にオープンした日本初の公立楽器博物館で、「楽器を通して世界と世界の人々の文化を知ろう」というコンセプトのもと集められた世界の楽器はなんと1300点!

他にも膨大な量の資料が保管・展示され、その規模はアジア最大級を誇ります。展示だけでなく、コンサートや展示楽器の演奏付き「ギャラリートーク」、珍しい楽器に触れることのできる体験ルームなど様々な形でどっぷりと楽器の世界に浸ることができます。

楽器博物館の情報はこちら

【ちょっと休憩】町の体温が感じられる喫茶店
こんどうコーヒー

昔ながらのタバコ屋販売も続けている喫茶店です

さて、浜松巡りも後半戦。ちょっと休憩、という時におすすめなのがJR浜松駅から徒歩5分、親子3代で受け継ぐ「こんどうコーヒー」。

「こんどう」の名前が掲げられた店内。カウンターが落ち着きます

黄色い柔らかい照明の色に照らされたカウンターのみの店内は、どこか懐かしさが漂います。1杯ずつ丁寧なネルドリップで淹れられるコーヒーをいただきに、親子代々の常連客が毎日通い詰めるそう。

地元密着の店ながら気さくなママさんに迎え入れられ、一見客にも居心地が良いのが嬉しいところです。ケーキ職人だった先代の味を引き継ぐケーキとともにゆったり休憩を。

こんどうコーヒーの情報はこちら
>>>関連記事 :「愛しの純喫茶〜浜松編〜 こんどうコーヒー」

【夕方】写真家 若木信吾が故郷にオープンした写真集専門店
BOOKS AND PRINTS (ブックスアンドプリンツ)

ひと息休憩も入れたところで、JR浜松駅北口から徒歩10分。「浜松の今を知りたいなら絶対に外せない場所」と教わった、築50年以上の雑居ビルに向かいます。

浜松出身の写真家・若木信吾さんが2010年に開店したセレクトブックショップ「BOOKS AND PRINTS」が入るKAGIYAビルに到着。店内には若木さん自らセレクトした国内外の写真集やZINEのほか、浜松でしか手に入らないオリジナルグッズも並び、展覧会やトークショーなど様々なイベントを開催する書店としても注目を集めています。

他にもKAGIYAビルには個性的なショップが入り、ビル全体がさながら浜松の文化発信拠点。ぜひ各階足を伸ばしてみて。

BOOKSANDPRINTSの情報はこちら
>>>関連記事 :「本と人の出会う場所 BOOKS AND PRINTS」

【夜】余計な手を加えないまっすぐな味で勝負して110年
うなぎ料理専門店 あつみ

いよいよ浜松の旅も総仕上げです。浜松に来たらこれを食べずして帰れません。そう、うなぎ。

浜松のうなぎは、海のプランクトンとミネラル豊富な地下水が混ざりあう汽水湖の浜名湖で養殖されるために旨味が凝縮され、美味しいのだそう。そんな浜名湖産うなぎにこだわって営業しているのが、創業明治40年 (1907年) の老舗「うなぎ料理専門店 あつみ」です。

浜松駅近くの繁華街に位置する「あつみ」

うなぎだけでなく、浅漬けやお吸い物、さらには箸にまで、とにかくお客さんの口に触れるもの、口に入れるものすべてに徹底的に配慮する5代目が、110年続く暖簾を守ります。ランチも夜も早い時間帯から混雑するのが地元で愛されてきた何よりの証。舌の肥えた浜松っ子も通う名店の味をしっかりとお腹におさめて、日帰り浜松の旅の締めくくりとしましょう。

浜名湖産うなぎの白焼き (2300円) 。シンプルだからこそ、素材の良さが際立つ絶品

うなぎ料理専門店 あつみの情報はこちら

いかがでしたでしょうか。直虎にうなぎに楽器はもちろん、織物に老舗喫茶店にと、様々な顔を持つ浜松をめぐる盛りだくさんの日帰り旅。遅くまで遊んでも、新幹線で東西どちらにも出やすいのが浜松のいいところですが、遊び過ぎにはご注意を!

さんち 浜松ページはこちら


写真 : 尾島可奈子・小俣庄子・神尾知里・川内イオ
写真提供 : 浜松市

関連の特集

あなたにおすすめの商品

あなたにおすすめの読みもの