楽しみかたいろいろ。暮らしの道具「てぬぐい」
程よいサイズ感で使い勝手がよく、吸水性や速乾性にも優れている「てぬぐい」。
昔から、日本の生活の中で愛されてきた暮らしの道具です。
最近では、抽象柄・具体柄問わず多様な柄のてぬぐいが登場していて、そのデザインを楽しむことも大きな魅力のひとつとなっています。
その一方で、興味はあるけれど具体的な利用シーンが思い浮かばない‥‥という人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ぬぐう、包む、巻く、飾る、隠す。
実は非常に多様な可能性を秘めているてぬぐい。おすすめの使い方を幾つかお伝えしていきたいと思います。
「ぬぐう」
て“ぬぐい”という名前にもあるように、何かをぬぐうことは基本の使い方のひとつです。端を縫製していない切りっぱなしのため乾きが速く、タオルやハンカチ代わりに持ち歩いたり、水まわりで使用したりといった場面で重宝します。
水まわりで使う時に、エプロンの腰紐にかけていただくと便利です。
1. エプロンの腰紐にてぬぐいをかけます。
2. ちょうどいい長さになるよう調整して完成です。
「包む」
お弁当箱や水筒、ワインボトルなどを持ち運ぶ際にも、てぬぐいが役立ちます。長さがあるので包むものの大きさごとに調整しながら使えることがポイントです。
ここではお弁当箱の包み方を見ていきます。
1. てぬぐいの両端を内側に折り、適度な長さに調節したら、お弁当をやや斜めにして中央に置きます。
2. 片側の角をお弁当箱にかぶせるように折り、もう片方も反対から同じように折って包みます。
3. 両端を持ち上げ、中央で結んだら完成です。
「隠す」
家の収納かごやバッグの中身など、あまり人には見せたくない場所にもてぬぐいが活躍します。シンプルなデザインのてぬぐいをたたんで被せるだけで、すっきりとした印象に。
ぜひ試してみてください。
1. 隠したいものの大きさに合わせててぬぐいをたたみます。重ねた際の、柄の見えかたにも気を配りましょう。
2. 隠したいものにてぬぐいを被せたら完成です。
「巻く」
家の中だけでなく、アウトドアシーンにもおすすめ。薄くてかさばらないだけでなく、気軽に洗えて乾きが早いのも、てぬぐいのいいところです。
夏の庭仕事やハイキングの際に首にくるっと巻いておけば、汗を拭いたり手をぬぐったりと重宝します。
1. 巻きやすいよう、てぬぐいを縦に細長くたたみます。
2. 首に巻いて両端を結び、ほどよい巻き具合に調整したら完成です。
「飾る」
多様な柄が魅力のひとつであるてぬぐい。インテリアとして、家の中の好きなところに飾っていただくのもおすすめです。
今回は、タペストリーとして吊るす方法をお伝えします。
1. てぬぐいを平らな場所に置き、形をととのえます。しわのある場合は事前にアイロンをかけておきましょう。
2. てぬぐい掛けで上辺と下辺を挟み込みます。
3. 飾りたい場所に吊るして完成です。
お気に入りのてぬぐいを暮らしの中に
最後にお手入れについても少しだけ。
てぬぐいは染物のため、洗濯を繰り返すと色が多少抜けてくる場合があります。余分な染料が抜けて、段々とやさしい風合いに落ち着いていきますので、その経年変化をお楽しみいただけると嬉しいです。極端な色落ちを防ぐために、洗濯前に必ず洗濯表示を確認してください。
端を縫製していないので、最初のうちは糸のほつれが出てきます。気になる場合は、ハサミで切っても大丈夫です。切って洗濯してを繰り返す内に生地の目が詰まり、自然と落ち着いていきます。
ここまで、てぬぐいの活用に関して幾つかの方法をご紹介してきました。他にも工夫次第でさまざまに使える素敵な道具だと思います。
ぜひお好みの柄、お好みの使い方を見つけて、てぬぐいのある暮らしを楽しんでください。