フィリップ・ワイズベッカーの郷土玩具十二支めぐり
アップル、エルメス、資生堂、ハーマンミラー‥‥と世界の名だたる企業が指名するフランス人アーティスト フィリップ・ワイズベッカーさん。彼と一緒に、日本の「郷土玩具」のつくり手の元を訪ねました。
普段から建物やオブジェを描き、日本にもその作品のファンが多い彼が選んだのは、干支にまつわる12の郷土玩具。各地を訪ね、制作の様子を見て感じたその魅力を、自身による写真とエッセイで紹介しています。
さて、どんな郷土玩具が出てくるのか。これまでの連載をまとめました。
————————————————
【子】京都「丹嘉」伏見人形の唐辛子ねずみを訪ねて
連載1回目は、「伏見人形の唐辛子ねずみ」を求めて、京都へ。400年以上の歴史を受け継ぐ土人形の元祖、伏見人形の窯元を訪ねました。現在、製作と販売をするたった1軒の窯元・丹嘉さんです。
産地:京都
■□■
【丑】福島の郷土玩具 「野沢民芸」会津張子の赤べこを訪ねて
もし日本全国の郷土玩具を、外国人アーティストの視点で見つめたら。連載第2回は丑年にちなんで「会津張子の赤べこ」を訪ねます。
産地:福島
■□■
【寅】浅草「助六」江戸趣味小玩具のずぼんぼの寅を訪ねて
もし日本全国の郷土玩具を、外国人アーティストの視点で見つめたら。連載第3回は寅年にちなんで「ずぼんぼの寅」を訪ねます。“ずぼんぼ”って‥‥一体なんでしょう?
産地:浅草
■□■
【卯】金沢「中島めんや」のもちつき兎を訪ねて
今回ご紹介する「もちつき兎」の装飾について、ワイズベッカーさんからなるほどのご意見が。旅の合間に交わす議論には、貴重な気づきや示唆がありました。
産地:金沢
■□■
【辰】岡山「津山民芸社」の竹細工の龍を訪ねて
津山民芸社の白石さんが手がける郷土玩具「竹の龍」は、ファンタジーな着想と古くから伝わる郷土民話のエピソードを織り込んで生まれた作品です。どうやら、あの名画のワンシーンから生まれたそうですよ‥‥!
産地:岡山
■□■
【巳】栃木「きびがら工房」きびがら細工のへびを訪ねて
掃除機がない時代、家庭で活躍していたモノとは?そう、箒(ほうき)です。
「安産祈願」「災いを掃き出す」と古来より言い伝えられていた箒。同じ素材からつくられる「きびがら細工」も、使い手の幸せと健康を祈り、原料から大切につくられています。
産地:栃木
■□■
【午】大分「北山田のきじ車」を訪ねて
“この会がなかったら、玩具は後継者不在で、とうの昔に消えていたはずだ。すべてが消えていくこの時代、お手本となる活動だと思う!”フランス人アーティスト、ワイズベッカーさん、郷土玩具づくりを体験!満面の笑顔の理由とは‥‥?
産地:大分
■□■
【未】宮城「首振り仙台張子」のひつじを求めて
宮城県仙台市にある「高橋はしめ工房」で出会ったのは、なんとも愛らしいひつじ。首に仕掛けがあるようです。
産地:仙台
■□■
【申】ミステリアスな熊本の「木の葉猿」を求めて
ワイズベッカーさんが、日本全国の郷土玩具のつくり手をめぐる連載シリーズ。9回目は熊本にある「木の葉猿窯元」を訪ねました。彼自身がつづる、その体験とは。
産地:玉名
■□■
【酉】こけし作家が生み出すユニークな酉を求めて
ワイズベッカーさんが全国を訪ね歩くシリーズ。連載10回目は宮城県白石市にある「鎌田こけしや」です。
産地:仙南
■□■
【戌】唯一の職人がつくる「赤坂人形の戌」を求めて
ワイズベッカーさんのエッセイ連載、最新回。戌年にちなんで「赤坂人形の戌」を求め、福岡県筑後市の赤坂飴本舗を訪ねました。
産地:筑後
————————————————
連載も残すところあと1回。
最終回は、亥(いのしし)にちなんだ郷土玩具が登場します。お楽しみに!
関連商品
ワイズベッカー×中川政七商店のコラボレーション商品
ワイズベッカーさんが描いた十二支の郷土玩具と日本の工芸をかけ合わせたオリジナルの暮らしの道具ができました。詳しくははこちら