ロングセラーの「花ふきん」。スタッフに愛用方法を聞いてみました

「台所に彩りを」。
そんな願いから生まれた中川政七商店の花ふきんが、今年で30周年を迎えました。
当社の商品のなかでも特に、スタッフに愛用者が多い花ふきん。「どんなふうに使ってる?」と聞けば熱い声がたくさん返ってきます。
ひとつの使い方だけにとどまらない愛用方法を、届いた声そのままにご案内します。
台所しごとの万能選手
「花ふきん」の名は、30年前に企画を手がけた担当者が「台所や食卓に置いた時に彩りを添えるようなものにしたい」と、花の色に見立てて染めたところから名付けられたもの。
台所の景色になじみながら、華やかさも添えてくれて使い勝手もバツグン。30年前も今も、台所しごとで大活躍の一枚です。


食器や道具を拭く
食器拭きとして、大きくて乾きやすく、本当に使いやすいです。一日一枚、使い終わったら琺瑯の桶に入れておいて、数枚まとめて煮沸して部屋干しで乾かします。夜遅い時間に干しても確実に翌朝には乾いていて、手軽にいつも清潔な状態のものを使えるのが気持ちいいです。親にプレゼントしたら、使いやすいからもう何枚か欲しいと言われました(笑)。(生産品質管理課/森下)
ひとつのボウルで次々と調理して行く際、さっと洗い、さっと拭けます。とにかく吸い取りがよいので、1〜2回拭けば次の調理に取りかかれます。他のふきんでは何度拭いても水滴が残ることが多く、最後にキッチンペーパーを使用していました。エコにも繋がっていて嬉しいです。(ルミネ横浜店/菊田)
実家暮らしの頃から食器拭き担当だった私は、三枚セットで数百円のふきんから、手ぬぐいや綿、リネン製のものなどありとあらゆる布を試しましたが、なかなかピンと来るものに出会えず、すぐにびちゃびちゃになるのがストレスでした。そんな時、中川政七商店の麻の花ふきんに出会いました。綿と麻のどちらも食器拭きとして使ってみたのですが、食器拭きには断然、麻!“シャリッ”とした質感で濡れても嫌な感じが一切ありません。さらに一度拭いたら次の食事の頃にはほぼ乾いている驚きの速乾性で、濡れふきんを見るたびにやる気を失うこともなくなりました。麻の花ふきんを使いはじめてから、面倒だった食器拭きも楽しくなり、「家事が楽しい」という豊かさを感じています。ひとり暮らしになった今でも、食器拭き専用として麻の花ふきんを愛用し続けているのは、その小さな喜びを手放したくないからです。(二子玉川ライズ店/林)
手を拭く
花ふきんのよさを特に感じたのはコロナ禍でした。消毒のしすぎで弱っていた手で触れたとき、タオルよりもさらにやさしい肌触りであることを改めて実感し、心地よい肌触りに気持ちも軽くなりました。それから我が家では手を拭くタオルの代わりとして、花ふきんを愛用しています。(ルミネ池袋店/井上)
食器を乾かす
手洗いした食器は水切りかごに置いているのですが、「乾いたかな」と思ってもうつわの高台がまだ濡れていたりすることも。「もう少し乾かしておきたいけれど、追加の食器も洗ってしまいたい」。そんな食器乾燥場所の二軍目として、竹かごに花ふきんを敷いて乾燥させてます。(小売課/福井)
鍋をつかむ、鍋に敷く
アルミ鍋のような熱伝導がよい道具は火にかけるとフタや取っ手が熱くなるので、花ふきんでつかんでいます。以前は鍋つかみも利用していましたが、常にすぐ手に届くところに置いている花ふきんを使うことが結局多く、今では花ふきん一択です。鍋つかみや鍋敷きを置くスペースも不要になり、狭いキッチンを有効に使えています。薄手のため持つときに熱くないか不安になる方もいるかもしれませんが、重ねて折って使うと厚みも出るので意外と大丈夫です。(西宮ガーデンズ店/松田)
鉄瓶や土鍋の鍋つかみとして使用しています。鉄瓶は蓋も持ち手も熱くなりますし、蓋をずらして湯を沸かすので熱い蒸気も上がります。花ふきんだと熱くなった蓋を押さえながら、持ち手にも巻きつけて湯を注ぐことができ、熱くなった蓋を机に置く時にもかまして置けて安心です。蓋についた水滴も花ふきんがしっかり吸ってくれます。ついでに注ぎ口や蓋周りの水分を拭えば、錆びにくいようケアもできます。大きい土鍋のときは両手で包み込むように花ふきんをかまして移動させています。(渋谷店/辻川)
お弁当箱を包む
中川政七商店の「ごはん粒のつきにくい一膳曲げわっぱ」をお弁当箱として愛用中。家に帰ってからが楽なように、食べ終わったらすぐに洗うようにしています。そのとき包んでいた花ふきんで水分をすぐに拭い、そのまま包んで持ち帰ります。ふわふわと肌触りがよく乾きが速いので、水を拭ってもべたつきが気にならず持ち帰れます。(渋谷店/辻川)
毎日作るお弁当を、猫村さんの花ふきんとトトロの花ふきん、どちらかで包み出勤しています。大判なのでお弁当箱と果物を一緒に持っていくときなど、かさばるときも安心して包めます。お昼ごはんの時間、包みを広げているときもかわいいデザインが心を和ませてくれます。また、使って洗った時も乾きが早くて助かります。(神戸大丸店/中西)
食材の調理にも
薄手で大判、乾きやすいという特徴は、調理の最中にも大活躍。「〇〇用」と色を変えながら、使い分けるのもおすすめです。

野菜の水を切る
この使い方をするのは大葉!昔からどうやって水気を切るのがベストか疑問に思っており、以前はキッチンペーパーを使用していました。ただ、どうしてもゴミが出てしまうのが気になって‥‥。そんな時に、野菜の水切りに花ふきんが使えることを知り、試してみると、さっと水気がとれてゴミも出ない!と嬉しかったことを覚えています。それ以来、大葉料理には必ず活躍してます。(浜松メイワン店/田代)
じゃがいもなどの根菜の水切りに。土を落とすために水に通した後、花ふきんで拭っています。皮付きのまま食べられて便利です。(コミュニケーションデザイン室/寄田)
ペーパータオル代りとして、洗った後の野菜や果物の水気をとるのに使っています。色は、野菜の色がついても漂白できる白を選択。ペーパータオルを切る手間がないのと、ペーパータオルを何枚も使うよりも、破れずしっかり水気をとってくれます。レタスなど大きな野菜も一枚で足りるところが便利です。(分店土産 奈良三条店/森本)
野菜の皮をむく
レンチンしたじゃがいもの皮を優しくなでると、つるんとむけます。(小売課/佐々木)
食材を寝かせる
パン生地を寝かせるときの濡れふきんや、生春巻きを作るときの濡れふきんとして愛用。薄手で大判、丈夫なので重宝してます。(小売課/福井)
中川政七商店で働く以前から、自宅でパンを焼くときや発酵させるときに花ふきんを使用しています。(アトレ浦和店/荘司)
せいろに敷く
目の粗いかや織り生地は蒸気をほどほどに逃がしてくれるので、せいろに敷いて使っています。油の多いお肉やお魚の油がせいろにつかないので、お手入れのハードルをぐっと下げてくれています。使い終わった後は、ふきん専用のせっけんで洗えば清潔に使えます。(大日本市課/藤田)
お出かけ時にも活躍
ご家庭での使用はもちろん、お客様からはハンカチのように使っているという声も多く頂きます。そう見立ててみればさらに用途は多様に。スタッフの一例を見てみましょう。

バッグに巻く
キャラクターの花ふきんや毎年発売される干支の花ふきんなど、柄付きの花ふきんをカバンやスーツケースの手すりに巻いて目印代わりに使っています。他にはない個性的な柄なので一目で自分のカバンだとわかるのと、長時間持っていても手が疲れにくく汗でかぶれたりすることが減りました。(新潟ビルボードプレイス店/齋藤)
お出かけ道具を包む
外で過ごしやすい季節にピクニックやおやつタイムをするのが好き。普段は室内で使っている茶碗や道具を、まるっと花ふきんにくるんで野点に出かけます。包みやすいし濡れても吸ってくれるし、包み兼ふきん兼敷き布として気兼ねなく使えてよいのです。(商品部/奈部)
子どもの手口を拭く
子どもとの外出時によだれ拭きとして持って行っています。おやつを食べるときにエプロンとして首の後ろで巻けば、服も汚れません。(奈良本店/木村)
以前は卓上ウエットティッシュを子どもの手口拭きに使っていましたが、三歳の子どもはまだまだ食べこぼしや口周りの汚れが多く、すぐに消費してしまってエコではないなと思い、猫村さんのふきんを使うことにしました。ふんわり柔らかいので手口をしっかり拭いても肌当たりがよく、子どもも「ねこちゃんのタオル!」と気に入っています。汚れてもすぐに水洗いすればまた使えるのでとても便利です。(マークイズみなとみらい店/玉澤)
最後まで使える、暮らしの道具
たくさん使ってくたびれてきた花ふきん。そこで捨てるのはもったいない、実はもうひと仕事ができるのです。最後まで使いきれる気持ちのよさと、掃除道具としての便利さが、結局、何よりの愛用の理由かもしれません。


掃除する
「The Magic Water」と合わせて、キッチンからレンジ、コンロの掃除に主に使います。使い古したものは雑巾としてベランダや自転車の掃除に活用したり、床拭きに使ったりしています。(経営企画室/中田)
ふきんとしてもお弁当包みとしても使っていますが、正直、一番重宝してるのは掃除の時。薄いから細かい部分や角も拭き取りやすいんです。雑巾やタオルは分厚いので角が拭き取りづらいのですが、花ふきんは角もしっかり拭き取ってくれます。拭き掃除が嫌いだったのですが、花ふきんに変えてからはわりと楽しくできるようになりました。道具次第で家事のやりたくなさが軽減するのを実感しました。(商品部/上田)
使いすぎて役目を果たした花ふきんは雑巾として使用。個人的には最強の雑巾だと思います。掃除はもちろん、趣味で飼っているメダカの水換え時に部屋が汚れないよう、花ふきんを床などに敷いたりもしています。普通のタオルを雑巾として使うと、使うごとに嫌なにおいが染みついてしまい、すぐに捨てることが多かったのですが、花ふきんだと洗いやすく嫌なにおいが付きにくいので、その点でも最強の雑巾と感じます。雑巾にしたらいい!ではなく、本当の最後まで使いきれる、という意味です。(EC課/森田)
お届けしたのはスタッフから届いたほんの一部の使用例。
ご紹介したものに限らず、アイデア次第で幅広く使っていただけます。これからも皆さまの暮らしを心地好く、便利にする道具として、新しい用途との出会いがあれば嬉しく思います。

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