ハレの日を祝うもの 古くて新しい縁起物 めでた玩具 土人形

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こんにちは。ライターの小俣荘子です。

日本人は古くから、ふだんの生活を「ケ」、おまつりや伝統行事をおこなう特別な日を「ハレ」と呼んで、日常と非日常を意識してきました。晴れ晴れ、晴れ姿、晴れの舞台、のように「ハレ」は、清々しくておめでたい節目のこと。こちらでは、そんな「ハレの日」を祝い彩る日本の工芸品や食べものなどをご紹介します。

古くから節句物、縁起物として親しまれてきた土人形

土を練って作られる土人形。先史時代の土偶や古代の埴輪(はにわ) などにはじまる古い歴史をもった人形です。江戸時代から節供物、縁起物として全国各地で発達して多くの作品が生まれたと言われています。桃の節句や端午の節句、鯛や七福神、無病息災、招福開運、五穀豊穣、商売繁盛などを願って作られたものをはじめ、様々なモチーフの縁起物が今でも全国各地で作られている郷土玩具のひとつです。

めでた玩具 土人形

土人形ならではの温かみを感じる質感

こちらの土人形は、縁起物や神社仏閣の授与土鈴を製造する山口県美祢市の「民芸くらもと」と「中川政七商店」が一緒に考えてつくりました。おめでたいいわれがあったり、縁起を担ぐモチーフを愛らしい表情・かたちで表現しています。一つひとつ丁寧に手で彩色して作り上げ、ぬくもりを感じる仕上がりに。微妙な表情の違いを楽しめるのも手作りならではです。

仲睦まじい犬の親子の置き飾り

安産祈願の親子犬 「子だくさん犬」

犬はお産が軽く多産であることから、安産祈願の強い味方として昔から愛されています。新しい命を授かった家族が戌の日に安産祈願を行うことは現代にも残る風習ですね。母犬と2匹の子犬が仲睦まじくたわむれている様子を表しています。出産祝いや子どもの健やかな成長を祈願する贈りものにも喜ばれるモチーフです。

後ろには安らかに眠る子犬の姿が

うしろ側には、親犬にそっと背を預けてすやすやと眠るかわいらしい子犬の姿も。犬は安産祈願のいわれを持つ動物である一方、「番犬」という言葉もあるように家や家族を守る動物でもあります。子どもが安心してすやすや眠れるように、おうちを見守ってくれるかもしれません。

よきことを聞く長い耳をもつウサギ

吉報を知らせる白うさぎ「よきこと菊兎」

長い耳をピンと立てたウサギの土人形です。ウサギの耳が大きく長いことから、あちらこちらの良い知らせ=「吉報」を聞き逃さないという願いが込められています。

吉報を呼び込む色とりどりの菊花

体の側面から後ろにかけて描かれた色とりどりの菊の花。「菊」が「聞く」と音が通じることから、いろいろな所から寄せられる良い知らせを漏らさず聞くということを表します。ウサギは縁結びの動物としても有名ですので、よいご縁の知らせも聞いてくれるかもしれません。

福を呼び、苦労を遠ざける縁起物

苦労知らずの招福ふくろう「福ふくろう」

ふくろうは、「不苦労」「福来郎」と音が通じることから、開運招福の縁起物として長く愛されてきました。胸に描かれた「福」の文字でより一層縁起良く仕上げています。

まん丸と福々しい姿に癒されます

開運招福の縁起物であるふくろうを、まるまるとした福々しい姿にデザインしました。見ているとなんだかやさしい気持ちになれる、癒しの一品。「最近ツイてないな」という方や、ふくろう好きな方にプレゼントすると喜ばれるかもしれません。

インテリアとしても

脈々と受け継がれてきた技術を用いて、現代の暮らしや住まいにもなじむインテリアとして生まれた、めでた玩具たち。まんまるなフォルムに柔らかな色合いの彩色で仕上げれられた土人形たちは、眺めているだけで優しい気持ちになれることがすでにご利益かもしれません。毎日の暮らしに、ほっこりとした笑顔を生み出してくれます。お祝い事や大切な人を元気付けるちょっとした贈りものとして、自分自身の験担ぎとして、お部屋に飾っておくと、良いことを呼び寄せてくれるようで勇気付けられますね。

<掲載商品>

めでた玩具 土人形 3種(日本市)

文:小俣荘子

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