敬老の日に贈る。メガネの聖地で作られた美しい携帯ルーペ
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こんにちは。ライターの小俣荘子です。
たとえば1月の成人の日、5月の母の日、9月の敬老の日‥‥日本には誰かが主役になれるお祝いの日が毎月のようにあります。せっかくのお祝いに手渡すなら、きちんと気持ちの伝わるものを贈りたい。この連載では毎月ひとつの贈りものを選んで、紹介していきます。
敬老の日に、元気な日々を過ごすための贈りもの
今回のテーマは「敬老の日」です。
「敬老の日」は、1947年に兵庫県の多可郡野間谷村 (たかぐんのまだにむら、現在の多可町八千代区) で、「老人を大切にし、年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」と、9月15日に敬老会を開いたのが始まりといわれています。
当初は「としよりの日」、その後は「老人の日」と呼ばれましたが、1966年に祝日法で国民の祝日として「敬老の日」と定められました。祝日法が改正された現在は、9月の第3月曜日に制定されています。
「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」とされる敬老の日。国が定める「高齢者」は65歳以上ですが、現代の日本では、いつまでも若々しくてお元気な方々がたくさんいらっしゃいます。
結婚や初孫、還暦や古希、喜寿といった節目をきっかけにお祝いを始めることが一般的ですが、両親や祖父母、お世話になっている人生の先輩に対して感謝を伝え、これからも元気で日々を楽しんでくださいね、という思いが伝わるお祝いを贈りたいですね。
メガネの聖地 鯖江で作った「読む」「見る」のお助け道具
そこで選んだのは携帯ルーペ、その名も「読書グラス」です。
めがね産業110年以上の歴史を持ち、世界三大産地のひとつである福井県・鯖江市。国産品としての国内めがねフレームのシェアは、なんと90%以上を誇ります。そんな鯖江めがねの製法を活かして作られました。
新聞や書籍を読む際、お買い物の時など、細かい文字が見づらい場面で、さっと手に取って使えるデザインです。本体上部に小さな穴が開いているのもポイント。首から下げたり、手からすべり落としてしまわないようにストラップを通したりできます。
最近、見えにくいけれど‥‥
この読書グラス誕生のきっかけとなったのは、ある先輩女性の言葉でした。
「まだ老眼鏡はかけたくないけれど、かと言って素敵な携帯ルーペにはなかなか巡り会えない。私に合うものが欲しい」
制作チームによる、アクティブな大人の女性がスタイリッシュに持てる携帯ルーペづくりがはじまりました。
目指したのは、使い心地の良さと美しさが共存するもの。
フレームのカーブの角度は、手に馴染むなめらかさと美しさを追求し、何度も調整されました。鯖江の職人さんの腕の見せ所です。レンズの度数は、初めて老眼鏡を使う人が使いやすい度数に設定されています。
大きさは、小さなハンドバッグに忍ばせられるカードサイズ。「おしゃれして買い物にでかけても、店頭で値札が見えない」という声を受けて、お出かけ先で取り出しやすくしました。また、レンズ部分が傷つかないように収納して持ち歩ける、専用の小袋も付いています。
色は鯖江のメガネとしてスタンダードな黒と茶色の2色展開です。
まだ老眼鏡にためらいがあったり、購入に迷っている方も、贈られたら便利で嬉しいもの。贈りものとしても選びやすいように化粧箱も用意されています。
「見える」って、好奇心や楽しみを広げてくれる重要な機能。道具を使うことで、年齢を重ねても毎日を充実して過ごせたら。日々の暮らしの中で役立ててもらえる実用的な贈りものは、お互いにとって嬉しいものですね。
<掲載商品>
鯖江のメガネ屋さんで作った読書グラス(中川政七商店)
文:小俣荘子
こちらは、2017年9月11日の記事を再編集して掲載いたしました。