書き初めは、手のひらサイズの書道セットで
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こんにちは。ライターの小俣荘子です。
日本で丁寧につくられた、小さくてかわいいものを紹介する連載、今回は佐賀の書道具店がつくる書道セットです。
コンパクトでどこでも使える書道セット
年賀状や手紙、祝儀袋などに墨と筆でサッと美しい文字を書けたら‥‥、そんな憧れを抱いたことはありませんか?
とはいえ、毛筆にはなんだかハードルを感じてしまいます。準備と片付けの手間、墨による汚れの心配、慣れない筆の扱いにくさなどが頭をよぎります。そんな思いを汲んで作られた、初心者も気軽に使えるコンパクトな書道具を見つけました。
有田焼の産地、佐賀県の吉田陶芸が作った「花陶硯 (はなとうけん) プチ硯セット」です。
つるりと美しい白地に鮮やかな絵付けが特徴の有田焼の硯、三重県で平安時代から作られている彩り豊かで擦りやすさ抜群の「鈴鹿墨」、書き心地と携帯性に優れ化粧筆としても有名な「熊野筆」がセットになっています。
正月の書き初めにも。美しさと使い勝手の両立にこだわった擦り面
白く美しい硯が墨で黒ずんでしまったら悲しいですが、この硯にはそんな心配もありません。擦り面は、墨がなめらかに素早く擦れることと、墨の洗い流しやすさ、相反する2つの条件がギリギリで重なる「ちょうどいいポイント」を追求して作られました。すりガラスのような細かな凹凸となっています。
お正月に向けて、古くからの日本の習慣や文化に触れたくなる季節。なかなか一歩を踏み出せなかった毛筆ですが、この手軽さなら始められそう。そんな思いにかられました。
<掲載商品>
花陶硯プチ硯セット
<取材協力>
吉田陶芸
佐賀県西松浦郡有田町蔵宿丙4096-9
文:小俣荘子
写真:吉田陶芸、小俣荘子
※こちらは、2017年12月4日の記事を再編集して公開しました。