滋賀「大與」の伝統工芸品、色とりどりの和ろうそく

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こんにちは。さんち編集部の杉浦葉子です。
—— なにもなにも ちひさきものは みなうつくし
清少納言『枕草子』の151段、「うつくしきもの」の一節です。
小さな木の実、ぷにぷにの赤ちゃんの手、ころっころの小犬。
そう、小さいものはなんでもみんな、かわいらしいのです。
この連載では丁寧につくられた小さくてかわいいものをご紹介していきます。

色とりどりの、和ろうそく

このろうそくは、滋賀県高島郡(現高島市)で大西與一郎氏が大正3年に創業以来100余年ものあいだ和ろうそくをつくり続けてきた「大與(だいよ)」のブランドであるhitohitoのもの。こちらの和ろうそくのこだわりは100%純植物性のロウを原料としていること。伝統的工芸品にも指定されており、2010年にはあの大本山永平寺の御用達としても命じられたといいます。

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真ん中は「色ろうそく」、両端は「櫨ろうそく」。

両端の大きなろうそくは国産の櫨(はぜ)の実から搾取したロウを用いてつくられた「櫨ろうそく」。手掛けとよばれる製造技法でつくられています。手掛けとは、芯の周りに素手ですくったロウを塗り重ねては乾かすことを繰り返したもの。こうやってつくられた和ろうそくの断面を見ると、芯の周りを囲むようにいくつもの層ができているのがわかるのだそうです。職人さんが一本一本ロウを塗り重ねた証。自然な色あいやその質感、その佇まいもまた美しいですね。

そして真ん中にずらりと並んだ色とりどりで小さな「色ろうそく」は、ぬかロウでつくられたもの。お米のぬかから蝋を抽出したぬかロウは、硬くて燃焼時間が長いのが特徴。こんな小さな「色ろうそく」も、職人さんが丁寧につくった正真正銘の和ろうそく。本格派です。ススが少なくてお部屋を汚しにくい和ろうそくは、冬の贈りものやクリスマスの彩りにもおすすめ。小さくて手軽な和ろうそく、暮らしにとり入れてみませんか?

<取材協力>
和ろうそく 大與
http://warousokudaiyo.com

文・写真:杉浦葉子