中華せいろキホンの使い方は「放置する」だけ。一人暮らしや料理初心者にこそおすすめの簡単料理法

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中華せいろを使い始めました

こんにちは。細萱久美です。

それなりの料理好き、そして道具にこだわりたいタイプの私ですが、「せいろ」を手に入れたのは1年ほど前。周りの声を聞いても、「気になっていた」「やっと手に入れた」という感じで使い始める方も少なくない様子です。

なぜ少しハードルを感じるかを考えると、

・かさばる
・扱いが難しそう
・サイズに悩む

などの理由でしょうか。あと「蒸す」調理は、ある程度電子レンジでまかなえるという点で必需品になりづらいのかもしれません。

私は、蒸すこと自体は以前からしていましたが、鍋に付随した蒸し皿で対応していました。せいろは気になりつつも、限りある収納を思うと躊躇しており、今回ようやく手に入れた訳です。

「照宝」の中華せいろ

選んだのは「中華せいろ」

買い求めてみると、まず見た目が美しい。完成された形です。

「照宝」の中華せいろ

私が今回選んだのは中華せいろ。

中華せいろは中国で、和せいろは日本で生まれ、それぞれの食文化に根付いたのかと思いますが、作りがほぼ同じなのが面白いのと、いずれも職人が数作ることで完成されてきた形なのだと思うと、民芸的です。

使い始めてみると、扱いにくさは特に無く、すっかり定番道具として馴染んでいます。

放置するだけの簡単調理。意外な素材にもおすすめな「せいろ」の使い方

蒸すのに、素材は肉・魚・野菜・豆腐・饅頭・点心など万能です。

蒸気で包み込むので、素材がふっくら柔らかく、旨味も逃げていないので美味しく仕上がります。電子レンジよりは時間が少し掛かりますが、時間が経ってもパサつきにくくしっとり感が保たれます。

素材の美味しさを感じられて、カロリーも抑えられるので、健康管理やダイエットにも良いのです。

意外な素材としておすすめは、カンパーニュやベーグルなど固めのパン。数日経って更に固くなったパンを蒸すと、ふわふわもっちりになって、焼くことでは得られない新しい食感を楽しめます。

蒸す際は、野菜は直接入れて蒸しても大丈夫ですが、クッキングペーパーを敷くと取り出しやすく便利。水分・油分の出る肉や魚はお皿の上に載せて蒸します。

蒸気が出始めたらせいろをセットして、5~10分。放置しておくだけの簡単調理。

蒸気がワクワク感を増します。開ける時は、素材の良い香りが立ってそこからご馳走という感じです。

見た目良く、開けるワクワクも手伝って、来客時のメニューにも最適。実は簡単調理なのに、なぜか手の込んだ料理に見えてしまうのも嬉しい点です。

「照宝」の中華せいろ

実はお手入れも簡単な“蒸す”道具「せいろ」

確かに嵩(かさ)はありますが、通気の良い場所に保管するのが好ましいので冷蔵庫の上に置いています。軽いので高いところにも気兼ねなく置いています。

お手入れは、そこまで汚れる調理はしないので、拭いたりさっと洗ってしっかり乾かせば問題ありません。

水につけっぱなしや洗剤は嫌うので、拭くだけの方がむしろ良く、調理中に蒸気で自然と殺菌されるので、不衛生にはなりません。

多機能の道具ではないので、とても便利!という実感ではありませんが、蒸すという一機能には抜群のパフォーマンスを発揮する道具だと思います。個人的には多機能な便利グッズよりも、何かに特化した道具の方が分かりやすくて好みです。

簡単で美味しいので、むしろ一人暮らしや料理初心者にこそおすすめしたい料理道具なのです。

愛用は「照宝」の中華せいろ

私は、全国からプロや料理好きが通う、せいろと調理道具の専門店「照宝」の中華せいろを愛用。横浜中華街でお店を構えて半世紀以上になる老舗です。

抗菌効果もある国産のヒノキを使い、しっかりと厚みのある素材を熟練の「曲げ」の技術でつくられたせいろは一生もの。自分の生活に馴染むのか試すために、お手頃なせいろからトライするのも良いと思います。

サイズとして、私はやや大きめの24センチを使っていますが、少量や一人分を蒸す際には小振りの18センチを1段や2段で使うのもコンパクトで良いと思います。

私もそろそろ追加しようかと考えています。置き場所を検討しつつ‥‥。

細萱久美 ほそがやくみ

元中川政七商店バイヤー
2018年独立
東京出身。お茶の商社を経て、工芸の業界に。お茶も工芸も、好きがきっかけです。好きで言えば、旅先で地元のものづくり、美味しい食事、美味しいパン屋、猫に出会えると幸せです。断捨離をしつつ、買物もする今日この頃。素敵な工芸を紹介したいと思います。
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文・写真:細萱久美

*こちらは、2019年7月22日の記事を再編集して公開いたしました。

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