昔ながらの椿油。重めのオイルの新たな魅力を発見「神代椿の椿油」

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日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。

塩足 月和子

語り手:塩足 月和子

直営店店長を経て、日本全国の工芸品をお届けする展示会「大日本市」の担当に。 工芸だけでなくアートも好きで、休日は美術館やギャラリー巡りを楽しんでいます。 旅好きでもあり、冬には必ず雪国に行って温泉と日本酒を楽しんでます。

ブランド:神代椿
推しの逸品:神代椿-金-

江戸時代から受け継がれる利島藪椿の完熟種子だけを使用した、100%植物由来のオーガニックオイルです。

ビンの蓋を開けた瞬間、夕暮れ時に光が差し込む祖母の家の居間の情景が広がりました。
私の記憶の奥底に眠っていた、25年程前のなんでもない日常のシーンが突然鮮明に呼び起されたのです。

昔ながらのザ・椿油。
その香りが、小さいときに祖母の家で嗅いだあの独特の香りと同じものだったからです。

手に取ってみると、色や香りもさることながら、使用感や質感も昔ながらそのもの。
島全体が藪椿に包まれる「椿の島」利島の完熟藪椿を100%使用した椿油は、絞られたオイルからフィルターで丁寧に塵やゴミを取り除き、脱酸だけを施す伝統的な製法で1つ1つ丁寧につくられています。それによって、椿油の成分、色、香りを残すことが出来るのだそうです。
300年の間、大切に受け継がれ残されてきたものづくりの重みを五感で感じられる体験でした。

神代椿-金-

祖母の家が長崎だったこともあり、小さい頃から慣れ親しんでいた椿油。
しかし正直に言うと、細くボリュームの出にくい私の髪質の場合、髪がしっとりしすぎてボリュームがなくなってしまうので、この昔ながらの重めのオイルは少し苦手でした。

そんな話をしていると、椿油を製造する神代椿さんから、「シャンプー前の頭皮マッサージにもおすすめですよ!」と教えて頂き、その使い方なら私の髪にも合うかも!と興味が沸きました。
そしてさっそく使ってみることに!

まずは、髪を洗う前に椿油3滴程を手に取り、頭皮全体に馴染ませます。
湯船に浸かりながらモミモミ。今までこんなにゆっくり頭皮マッサージをしたことがなかったので、最初は手が疲れましたが、日々頭皮が柔らかくなってくるのを感じて、
気持ちよくて、最近では毎日マッサージするようになりました。

それから、オイルがしっかりついた状態で湯船にゆっくり浸かります。
全身使えるオイルなので、耳や顔も一緒にパックできるところが嬉しいです。

少し汗ばんできたところで湯船から上がり、シャワーで軽くオイルを落とします。
そこからいつも使用しているシャンプーでしっかり洗っていきます。

驚くのはここからです。
私の髪は前述の通り細くて柔らかいため、シャンプー後、トリートメントをたっぷりつけないとすぐに絡まって、髪を乾かす時に心配になるくらい髪が抜けてしまうのですが、この椿油をシャンプー前に馴染ませておくとシャンプーをするだけでびっくりするくらいサラサラになります。

トリートメントは少量で毛先の使用のみでOK。
表面的なコーティングではなく、頭皮から保湿されることで髪全体に艶が出てくることを実感しました。

髪を乾かす際も、保湿剤を使用しなくてもサラサラな状態が持続し、程よい潤いが一日中保たれるのもとても嬉しかったです。

神代椿 椿櫛3寸/普通歯

セットで使用した椿の木からできた櫛も椿油との相性がとてもよく、薄く椿油を櫛に塗ってから毎日ブラッシングしています。

江戸時代から今に受け継がれる利島藪椿の完熟種子だけを使用した、100%植物由来のオーガニックオイル。

髪に付けるだけでなく、頭皮マッサージや全身の保湿など様々な用途で使用できるので、自分に合った使い方ができるのが嬉しいです。お子様からご年配の方まで家族みんなで安心して使える椿油です。


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