奥深きそうめんの世界…産地が違うと味が違う!?

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こんにちは。さんち編集部です。
この時期によく食べるものといえばそうめん。皆さんが普段食べているのはどこの産地のものですか?

一口にそうめんと言っても、実は日本各地にそうめん産地があります。そしてそれぞれに独自の味わいがあるのです。最近ではそうめんの美味しさをさらに引き出す新しい食べ方も登場中。

今日は奥深きそうめんの世界を覗いてみましょう。

近頃はそうめん産地を食べ比べるセットも人気です

誤字から始まった「素麺」

そうめんとは漢字で「素麺」。シンプルな麺、という意味なのかと思いきや、実ははじめ「索麺 (さくめん) 」だったものが、索の字が次第に崩れて「素」麺と誤記したのがそのまま名称となったとのこと。なんだか人間らしくて和むエピソードです。

もともとは中国から伝わったもので、日本伝来はなんと奈良時代。長い長い日本の歴史ともにそうめんあり、ですね。

種類は手延べと機械そうめんの2種類。手延べそうめんは、太い紐状に切った生地に撚 (よ) りをかけ、上下に引き延ばしながら日光で干して乾燥させて作ります。

撚りながら生地を延ばすと、そうめんの中心に細い穴ができます。日本農林規格のJAS(ジャス)ではこうした形状や製法、麺の細さから「そうめん」と「手延べそうめん」に区分し規格化しているそうです。

発祥はあの産地

実はそうめんの産地、西日本に多いのをご存知でしたか?そうめんの原料となる小麦、水、食塩の産地が近くにあることや、そうめん発祥の地とされる奈良の三輪地方も近いことから、近世からそうめんづくりが盛んになったとのこと。

試しに日本三大そうめんを挙げてみると、奈良の三輪(みわ)そうめん、兵庫の揖保(いぼ)の糸、小豆島(しょうどしま)のそうめんと、確かに西日本の名産地が多いですね。

そうめんの生地は小麦粉と水、油と塩で出来ています。素材がシンプルなだけに、土地が変われば選ぶ素材も製法も変わり、産地ごとに独特の味わいが生まれています。

例えば先ほどの三大そうめんのうちソフトなコシでつるんと食べやすいのが中力粉の揖保の糸。強力粉を使う三輪素麺は、極細かつコシが強く、独特ののどごし感が特長。宮内庁御用達品のひとつにも選ばれています。
小豆島の天然の恵みがたっぷりの小豆島そうめんは、ゴマ油が使用されていて独特の風味で長期保存もバッチリです。

そうめん研究家・ソーメン二郎さんに聞く、新しいそうめんの食べ方

こうした産地ごとの味わいを愛し、そうめんの楽しみ方を研究するのがそうめん研究家のソーメン二郎さん。三輪そうめんの里、奈良県桜井市のご出身です。ソーメン二郎さんによると、庶民がそうめんを醤油と共に食べるようになったのは江戸時代の元禄時代からとのこと。

かれこれ300年以上似たような食べ方をしてきたわけですが、ソーメン二郎さんによると今いち押しの食べ方は、オリーブオイルとたっぷりの塩をかけて食べる食べ方だそうです!

実食してみると、お出汁でいただくのとは口に広がる味わいも喉ごしも全く別もの。一気にそうめんが和食の世界から解き放たれました。

他にも夏に合いそうな「カレーにゅうめん」や、人気おかずとのコラボ「冷やしとんかつそうめん」、意外とクセになる?「サバ缶そうめん」などまだまだそうめんには未知の伸び代がありそうです。

ちなみに、茹でた後に急に冷水に入れるビックリ水や、 ボウルに氷水を入れてそうめんを浸すこと、ほぐしたそうめんをぐるぐるとかき混ぜることは味を損ねてしまうそうです!やってしまっていました‥‥。

意外と知らない、知ると楽しいそうめんの世界。いかがでしたでしょうか。お中元でいただくことも多いそうめんですが、理由は形状が細く長く、簡単には麺が切れないために、昔から縁起物として好まれていたためだそうです。

これから帰省シーズンで手土産のやりとりも増える季節。そうめんを手土産に、あちこちの産地を親しい人たちで食べ比べてみるのも、いいかもしれませんね。

<取材協力>
そうめん研究家・ソーメン二郎さん
http://somendo.blogspot.jp/

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*こちらは、2017年7月25日の記事を再編集して公開しました

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