マンションで楽しめるお正月飾り。小ぶりがちょうどいい、現代の縁起もの
今年ももうすぐ12月。
大人になると1年経つのがあっという間で、ここ数年はいつも「もう残り1ヶ月かぁ」と12月を迎えている気がします。
お雑煮とお年玉を楽しみにしていた子どもの頃とは違い、大人の年末年始は大忙し。
年賀状を書き、1年間お世話になった家や会社を掃除して、年末のご挨拶。台所ではせっせとおせちを作り、年越し蕎麦の準備を始めます。
ああ忙しい忙しいと言いながらもワクワクしてしまう、より良い年を迎えるための年末年始の家しごと。
1年を振り返り、これからを考えるこの時節に、日本の暮らしの工芸品を取り入れてみたいと思います。
今日は、日本の春を迎える基本のお正月飾りの中から、マンション住まいでも飾りやすいものを3つご紹介します。
手のひらサイズの、鏡餅飾り
手のひらに乗るほどコンパクトな、「小さな鏡餅飾り」です。
白木で作った鏡餅に、伊賀組紐の職人がひとつひとつ組んだ橙(だいだい)と、麻素材の裏白(うらじろ)を添えたシンプルなデザイン。どんなインテリアにも馴染みそうです。
鏡餅は年神様へのお供え物として、その年の豊作や、健康と幸福を祈るお飾り。神様が宿るとも言われています。
大小2つ重ねることで陰 (月) ・陽 (日) となり、福徳を重ねるという意味合いもあるのだそう。
お餅の上に乗せる「橙(だいだい)」には「代々栄えますように」という願い、下に敷く緑色の葉っぱ「裏白(うらじろ)」は「後ろ暗いことがないように」という意味が込められています。
そのほかにも「喜ぶ」と掛けた昆布 (こぶ) や、「財産が伸びるように」と熨斗 (のし)を添えるなどして飾ります。
鶴と亀のしめ縄飾り
長寿を意味し、婚礼や結納などおめでたい儀式のモチーフにも用いられる縁起物の代名詞、鶴と亀。
これらにあやかった吉に転ずるおまじない、「つる、かめ、つる、かめ」にちなんだ、しめ縄飾り。おめでたい言葉で悪いことを追い払ってしまう、どこか愛らしいお飾りです。
対にして並べたり、縦横の向きを変えたり、自由な組み合わせで楽しめそうです。
注連飾り(しめかざり)も、年神様をお迎えするための準備のひとつ。
しめ縄には、神の領域と現世を隔てる結界となり、神様をまつるのにふさわしい神聖な場所であることを示す意味があります。
そもそも注連飾りとは、そのしめ縄に「稲穂」「裏白」「ゆずり葉」「だいだい」「御幣」などの縁起物を付けて作ったお飾りのこと。地域によっても形に違いがあり、現在では様々な注連飾りが作られています。
気軽に楽しめる、ミニタペストリー
小さめサイズのタペストリー。お正月らしいおめでたいモチーフが絵付けされています。
ベースは上品な麻生地。一枚ずつ手作業で絵付けをした後に、金の糸で刺繍が施されているそうです。絵やポスターの代わりに飾ると、一気にハレの日気分が味わえそうです。
本格的な仕様ながら、玄関やちょっとしたスペースに飾れそうなサイズ感が嬉しいですね。
まだ少し余裕があるかな、なんて思ってるとあっと言う間に時間が過ぎてしまう師走に入ります。少しずつ道具を揃えていき、毎年、より良い年を迎えていきたいものですね。
<掲載商品>
中川政七商店
・ 小さな鏡餅飾り
・ つるかめ注連縄飾り
・ ミニタペストリー
この記事は2016年12月の記事を再編集してお届けしました。みなさんお正月の準備はお早めにどうぞ。