おせちを豆皿に盛り付ける。かわいくておめでたい料理で正月を迎えよう
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新年を祝う「豆皿」おせち
お正月に「おせち」食べていますか?
お重に詰まった縁起のよい料理を食べて、新年を祝う。日本のお正月ならではの光景ですが、近頃はおせち料理を食べない家庭も多くなっているとか。
「お重を持っていない」
「自分で作れない」
「高価なもので手が出ない」
「家族が少ないので余ってしまう」
こうした声を聞くにつけ、準備が大変、少人数の家族には向かないし贅沢、といったイメージが大きいのだなと感じます。
かく言う我が家も、妻と子どもと3人暮らしの正月に「おせち」は少し仰々しいなと、この数年は敬遠中。
でも、一年に一度、その年の幸せを願うおめでたい料理。せっかくなら‥‥食べたい。というのが正直なところ。もう少し気軽に楽しめればよいのに‥‥。
そこでオススメしたいのが、「豆皿」でコンパクトに楽しむおせち料理です。
気軽に購入できて且つ窯元や産地の個性、そして“手仕事感”がしっかり伝わる豆皿は、うつわを集め始める導入としても最適。
そんな豆皿に、縁起のよい品々をちょうど食べきれる分だけ盛り付けて楽しむ。
盛り付けのポイントを、フードコーディネーター・栄養士として活躍されている三井愛さんに伺いました。
小さい中に個性が詰まった豆皿たち
今回用意したのは、有田焼の老舗窯元と中川政七商店が作った染付の豆皿。白磁に素朴な絵柄を合わせたデザインで、普段使いにもオススメ。
描かれている柄は、松や梅、鶴など、縁起のよいモチーフをひとつひとつ手描きで表現したもの。手描きだからこその味わいが感じられます。
※中川政七商店の豆皿ラインアップはこちら
小さくかわいい豆皿には小ぶりの料理を盛り付ける
「豆皿自体が小さくてかわいいので、料理もできるだけ小ぶりなものを盛り付けてあげるのがオススメです」(三井さん)
おせち料理と聞くと、見た目にも派手な車海老や有頭海老を思い浮かべてしまいますが、サイズ的によいものがなければ無理に用意する必要はありません。
オススメは、金柑の甘露煮など小ぶりで見栄えのするもの。そのほか黒豆やかまぼこ、いくらに数の子など、それぞれに縁起のよい品の中から、好みやうつわに合ったものをセレクトすればよいとのこと。
“自分の好きなものだけのおせち”と考えると、俄然、やってみよう!という気になってきますね。
「シンプルな白磁のお皿には、いくらや数の子の色がとてもよく映えます。ワンポイントで南天や木の芽を差し色として添えても綺麗です」
「食べ終わるとかわいい絵柄が見えるのも素敵ですね。何が出てくるだろうという楽しみにもなります」
品数はどれくらい必要?
さて、好きなものばかり!とはいえ、品数はどれくらい用意するとよいのでしょうか?
「正解があるわけではないですが、今回の豆皿の場合であれば5品くらいがよいと思います。適度に深さもあるので、思ったよりしっかり盛ることができて驚きました。
5品でちょうどひとり分の分量になりますし、プレートなどに載せたときも見栄えがしてかわいいです」
一口に豆皿といっても、形や大きさ・深さはさまざま。
気に入った形を家族分揃えてみるも良し、バラバラの形で組み合わせを工夫するも良し。気軽に揃えられる豆皿だからこそ、楽しみ方も広がります。
「少し深さがあるものは、紅白なますや筑前煮など、汁の出るものを安心して盛ることができます。
細長い形の豆皿には、かまぼこなんかがオススメです。また、黒豆のように盛り方で形を調整できるものも使いやすいと思います」
ちなみに、おせちに使われるかまぼこは幅広のものが一般的ですが、豆皿に載せる場合は普段の食卓に上がるような細長いもので良さそうです。
小さい豆皿ですが、しっかり高台がついていることもポイントなのだとか。
「洋食器の平皿の場合、のっぺりとした印象になることもありますが、今回の豆皿は高さが出るのでお料理が映えます。
プレートやお盆に乗せてもよいですし、クロスや和紙の上に直接並べても高さがあるので見栄えがします」
小分けにすることで食べやすい食材たち
お重のおせちでは、隣の食材の味がうつってしまったり、人によってはみんなで同じ料理をつつくのに抵抗があったりということも。
そうしたことが気になる食材ほど、豆皿に載せるのがオススメです。
「栗きんとんや、くっつきやすい田作りなどは、小分けになっている方が食べやすいですよね。または、お汁まで食べたいなと思うもの、味移りが気になるものも、ひとり分を豆皿に載せてあげるとよいと思います。
また、黒豆は、買ってくると味が濃いものが多かったりします。家で作れば細かい調整もできますし、多めに作っておいて、食べるときに一回分を盛るのに豆皿は最適ではないでしょうか」
小さくてかわいく、縁起もよい「豆皿」。
デザインや形、産地のことなどさまざまな切り口で選ぶのも楽しいはず。
お気に入りの豆皿と自分好みのおせち料理で、おめでたい新年を迎えましょう。
<関連商品>
・中川政七商店の豆皿特集:産地のうつわはじめ
<取材協力>
三井愛(みつい あい)
フードーコーディネーター・栄養士
フードコーディネーター・栄養士として、フードコーディネータースクールの企画・運営、料理教室、食育教室の企画・運営、スタイリング・撮影、栄養カウンセリング、メニュー開発、商品開発、コラム執筆など、食にかかわる業務を行なっている。
文、写真:白石雄太
※こちらは、2018年12月5日の記事を再編集して公開しました。うつわを集め始めるきっかけとしても手軽で楽しい豆皿。気になるデザインがあればぜひ一度手にとってみてください。
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