料理家・谷尻直子さんに聞いた推しの逸品。第一話「琺瑯メスティン」

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一流シェフが愛用する調理道具や、長年お店で道具と向き合ってきた店主が「これは」と手に取るもの。
道具を使うことに長けている各分野のプロフェッショナルが選ぶものには、どんな秘密があるのでしょうか。
中川政七商店が扱う暮らしの道具の中から、 「語りたくなる推しの逸品」 を教えていただきました。

今回は料理家の谷尻直子さんにご登場いただきます。

料理家。
「現代の日本の母の料理」をコンセプトとしたレストラン「HITOTEMA」主宰。6年間のベジタリアン経験や8人大家族で生活してきた経験を生かしてお酒に合いつつカラダの事を考えた食の提案を行う。自然食品、スパイス、薬膳を積極的に取り入れた2冊目となる著書「HITOTEMAのひとてま 第二幕」が6月17日主婦の友社より刊行。

料理はもちろん、道具や空間作りに芯を感じる谷尻さん。けれどほど良く肩の力を抜いて「楽できるところは楽しよう」という等身大の姿勢を持ち合わせています。そんなところに共感し、取材をお願いしました。

谷尻さんが主宰する週に一回だけオープンする予約制レストラン「HITOTEMA」のコンセプトは、「現代版お母さんの料理」。ひと手間しかかけなくてもおいしさを引き出し、ほっと寛げる料理の数々を提供しています。

今日は、直火で使えておつまみづくりにもってこいな大阪琺瑯がつくる「琺瑯メスティン」についてのお話です。

料理も道具も大切にしたいのは引き算

見た目から使い心地、機能性の高さまで、日々使う上に常に家の中にあるものだからこそ、料理道具を選ぶのは楽しい反面、悩ましいことも多々あります。

谷尻さんにとっては仕事道具でもある大切なものを、一体どのような視点で選んでいるのでしょうか。

「私は料理をつくることが楽しいものであって欲しいと願っています。なので頼りになるのは悩まなくて良い道具たち。

使い方がわかりやすく、見た目もシンプルな方が好みです。

料理も一緒で、このレシピからみりんを抜くことができないかなど、常に引き算ができないかを考えています。抜いたり減らしたりすることで生まれる心地好さが、あると思うんです」

そんな視点からもの選びをしている谷尻さんに、暮らしの道具を使っていただきました。

キャンプの時も大活躍のメスティンは、ブラックが魅力的

谷尻さんは元々アルミ製のメスティンを使っているそうですが、琺瑯製であること、そして色が黒であることが魅力に映ったようです。

「我が家は多い時だと月に3回、少なくとも年間20回はキャンプに行くので、丈夫で外でも使いやすいメスティンはとても重宝しています。

これは琺瑯でできている点がすごく良いなと思いました。品があり、格好も良い見た目ですよね。

落ち着いて過ごせるようになるべく道具の色数は抑えるように心がけているので、黒色なのも気に入りました」

直火にかけられるから、アヒージョにぴったり

このメスティンを使って谷尻さんがつくった料理は「マッシュルームとホタルイカのアヒージョ」です。直火やIHに直接かけることができるため、一個あるだけで調理から器の役目まで果たすのもメスティンの良さ。

「調理ができて食卓にサーブまでできるアイテムは、家庭でとても頼りになりますね」

つくり方はとっても簡単です。洗ったマッシュルームをメスティンに入れ、オリーブオイルを注ぎます。

そこにホタルイカを加え、上からしらすをかけます。

5〜10分弱ほど火(中弱火)にかけます。仕上げに生姜の醤油漬けと彩りに刻んだ青ネギをかけて完成。塩は使わずしらすと生姜の塩けで味を決めます。

「生姜の醤油漬けの代わりに、にんにくみじん切りでも良いです。
生姜の千切りを味醂醤油に1時間以上漬け込んだ醤油漬けは、パスタにご飯にと大活躍の常備菜です」

「アヒージョは簡単につくれる上にお酒にもすごくよく合うメニューです。メスティンはおつまみをつくるのにもとても便利なアイテムですね」

日々忙しいからこそ、家では簡単につくれておいしい献立がとても頼もしいものです。そんな家庭の料理を、谷尻さんは「ムラがあるからこそ良い」と語ります。

「レストランでお客様にお出しする時は、ホタルイカの口と中骨をきれいに取ります。でも家庭料理の場合は、省いても良い作業かなと思います。

こうしなくてはならないというのは、その日の自分のコンディションに合わせるべきことで、人に決められることではないと思うんです」

「適当」と聞くといい加減というイメージがありますが、辞書を調べてみると、「ふさわしいこと」や「ほどよいこと」という意味が出てきます。

妥協をせずにつくり込んで生み出すおいしさもありますが、肩の力を抜き、リラックスした心が生み出すおいしさもあるのではないでしょうか。

それは「抜いたり減らしたりすることで生まれる心地好さがある」と語った谷尻さんのもの選びにも、通じる精神かもしれません。

丈夫で簡単につくれるレシピを増やしてくれるメスティンは、そんな家庭料理の頼もしい味方になりそうです。

次回は「耐熱硝子の多用急須」についてお話いただきます。
お楽しみに。

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「IH使用可」大阪琺瑯 琺瑯メスティン 黒

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文・写真:齋藤萌

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