【あの人の贈りかた】贈りもので大切にする重心は、年齢とともに物から心に

贈りもの。どんな風に、何を選んでいますか?

誕生日や何かの記念に、またふとした時に気持ちを込めて。何かを贈りたいけれど、どんな視点で何を選ぶかは意外と迷うものです。

そんな悩みの助けになればと、中川政七商店ではたらくスタッフたちに、おすすめの贈りものを聞いてみました。

今回は経営企画室の中武がお届けします。

気を遣わせずに笑顔を招く「絵形香」

年を重ねるごとに変わってきたことはたくさんありますが、贈りものの選び方もその一つ。

相手が喜んでくれそうなことを前提にしつつ、世間で話題になっているもの、人気のものに頼っていた20代、実用的だけどちょっと贅沢なものを選ぶことが多かった30代。
そんな時期を経て、40を過ぎた立派なオトナになった(はずの)今、選ぶのは、良い意味で”さらっと”しているものが増えました。

”さらっと”というのは、あると嬉しいけど気楽に手放せる、相手に気を遣わせない、それでいて笑顔になるようなもの。

この年代になると、友人たちもみんないろんな経験をして、目が肥えてきて、自分なりのこだわりやセンスで身の回りを整えるようになりますし、それなりに使えるお金も持っているので、欲しいものがあればだいたい自分で気に入ったものを買うのです。

だから贈るのは「あなたのことを考えて選びながら、会える日を楽しみにしてきましたよ」、という気持ちを伝えるアイテム。実用性にこだわらず、あえて軽めのものを選ぶのが大人なのではないかと思うようになりました。

前置きが長くなりましたが、そんなわけで最近重宝しているのが「絵形香」です。

季節ごとにモチーフが変わる、手績み手織り麻の生地で包んだ小さなお香で、桐箱の蓋の溝に立てればそのまま飾ることもできます。

見た目が可愛らしく季節感があるので渡した時に、わぁ!と場が明るくなりますし、コンパクトなので持ち帰る際も負担がなく、家のちょっとしたスペースに飾れます。ほんのりと優しい香りを楽しめて、万が一インテリアのテイストに合わなかったとしても、その季節が過ぎれば心置きなく片づけられる、と、本当にちょうどよいのです。

個人的には、それぞれの季節によって登場するモチーフの選び方や表し方もひとひねりあって好きなポイントです。鳥が枝をついばんでいるような「桜に春鳥」や、かたつむりとてるてる坊主の絵をあしらった「あじさい」、トナカイの鼻が赤いクリスマスモチーフの「プレゼント」など、次は何が出るんだろう?と毎回楽しみにしているアイテムでもあります。

<贈りもの>
・中川政七商店「絵形香」

※写真の商品は完売いたしました。季節によりデザインが異なりますので、その時季のデザインをぜひお楽しみください。

意外と相手を選ばない、ちょっとした心配りに「鹿の家族 マグネットしおり」

ちょっとしたものを贈りたいとき、あるいはお菓子と一緒に何か手元に残るものを添えたいときに選ぶのが「鹿の家族 マグネットしおり」。

お返しの気を遣わせないよう本当にちょっとしたものを選びたくて、可愛いからおすそ分けをどうぞ、という気持ちで贈っています。

まずは、愛らしい見た目がたまらない!

親鹿と子鹿が一つひとつ手作業で刺繍されていて、しおりやクリップとして使うことができます。

手帳派の方や読書好きの方にはもちろん、親子でお揃いで使っていただけるのでお子さんがいらっしゃる方にも好評です。お子さんにはマグネットの感触が面白いようで、繰り返し開けたり閉めたりしてくれたことを覚えています。

また、普段クールな方にお渡ししたら予想外に気に入ってくださって、かっこいいカバンの中に入れて使っておられたのも印象的でした。意外と相手を選ばない贈りものだと思っています。

<贈りもの>
・中川政七商店「鹿の家族 マグネットしおり」

持ち寄りパーティーの手土産にも活躍「​CUCINA RINALDO 綾キノコペースト」

美味しい食べものも贈りものの定番。相手の負担にならない”さらっと”した贈りものの代表格でもあります。

とはいえ、その辺で適当に買ってきたものだとさすがに味気ない気がしますよね。そんな時、私は地元・宮崎のものを選んで会話のきっかけにすることも多いです。

渡した時に、お互いの地元の話や旅行の思い出などでひとしきり盛り上がり、距離が近づくように感じるのです。(お国自慢って、なんであんなに盛り上がるんでしょう!)

宮崎は何でも美味しいところで、お肉もお野菜もお酒もお菓子も、本当に数多くの選択肢があるのですが、そのなかでも個人的に鉄板なのが「​CUCINA RINALDO」。

古くから有機農業が盛んな綾町に工房をかまえ、宮崎出身のオーナーとイタリア出身のご主人が作るイタリアの家庭料理を、主にオンラインで販売しているお店です。

どれも美味しいのですが、贈りものとしてよく選ぶのはペースト類。

この「綾キノコペースト」はポルチーニの代わりに地元のエリンギを使った、ハーブの香りが効いたペーストです。

バゲットにそのままのせてシンプルに、またチーズやアンチョビと合わせてアレンジしたり、お肉の付け合わせにしたり、パスタソースにしたりと、幅広く使えます。

可愛い瓶入りで、そのままお渡しする贈りものとしてはもちろん、持ち寄りパーティーの手土産としても、おしゃれで大人から子どもまで食べられ、他の方とめったに重ならない万能アイテムです。

常温保存可能で、未開封なら賞味期限が最大9か月あるのも嬉しいところ。

こうして書いてみると、贈りものの価値の重心が、年齢とともに物質から心に移っていることを改めて感じます。相手を気遣う心を磨いて、贈りもので上手に伝えられる大人でありたいなと想うこの頃です。

<贈りもの>
・​CUCINA RINALDO「綾キノコペースト」

※中川政七商店での販売はありません

贈りかたを紹介した人:

中川政七商店 経営企画室・中武直美

【身長別着用レビュー】日本の布ぬの テーパードパンツ

日本各地の染織技術からうまれた布を、テーパードパンツに仕立てた「日本の布ぬの(ぬのぬの) テーパードパンツ」。今回は「パイルジャカード」「絣刺繍」「刺し子ドビー」「市松ドビー」と4つの産地の染織技術を用いた布で作りました。

ゆとりをもたせながらも前もも部分にワンタックを入れ、きちんと感のある印象で履けるため、リラックス感のあるお出かけ着としてご着用いただけます。

ところでパンツを迎える際に気になるのは、デザインや着心地の他にやはり丈感。フリーサイズのこちらのパンツ、身長の異なるスタッフが着用するとそれぞれどのくらいの丈感になるのか確認すべく、3人のスタッフに履いてもらいました。

今回は身長156cm、160cm、164cmのスタッフがそれぞれ着用しています。
ぜひ、ご検討の際の参考になれば幸いです。

<着用したアイテム>
布ぬのテーパードパンツ 刺し子ドビー 青

身長156cmのスタッフが着用

「今回のパンツはウエストの細い位置で履ける仕様となっていて、ベルトループもあるため丈感の調整がしやすく、背が低めの方も履きやすいと思います。そのまま履いても、かかとに裾がかぶるくらいで、低めのヒールのパンプスやスニーカーと合わせても裾をひきずらず履けそうですね。

私くらいの身長の方はウエスト部分のタックを見せるように履くともたつかず、すっきりとした印象と足長効果が出ると思うので、トップスをインして着るのが個人的にはおすすめです。私よりもう少し背の低い方は、そのままゆったり履くのもいいと思いますし、裾をひと巻きロールアップすると履きやすいかもしれません」

身長160cmのスタッフが着用

「身長160cmの私が履くとちょうど甲にかかるくらいの丈感で、すっきりと着用できるなという印象でした。パンプスから見える甲のバランスも程よくて上品にも履けそうです。裾に向かっての形がきれいなので、少し丈の長いトップスやアウターとの相性も良いのではないでしょうか。

パンツってお直しが必要な場合も多くて、デザインが好みでも手に取りにくいものもあるのですが、これならそのまま履けるので嬉しいです。少しコンパクトに履きたいときは裾をロールアップして短め丈で履くのもかわいいかも、と思いました」

身長164cmのスタッフが着用

「私が履くと足首の少し下に裾がきて、座るとすねにかかるかなという丈感です。今は腰の一番細い位置で履いていますが、ウエスト位置をやや下に持ってこれば、もう少しゆったりとも履けますね。

とはいえ、クロップド丈ほど短くはならず、このままでも十分きれいなシルエットで着用できます。このパンツは布の質感やシルエットのおかげか、カジュアル感ときちんと感が両立していて、毎日のコーディネートで手に取りやすいなと思いました」

もたつかず程よい丈感で履いていただける布ぬのテーパードパンツ。ご自身のお洋服の好みに合わせながら、お好きな布を、見て・履いて楽しんでいただけたら嬉しく思います。

<関連特集>

文:谷尻純子

【あの人の装い】フォトグラファー・髙田久美子さんが着る「布ぬのテーパードパンツ」

産地でそれぞれ育まれてきた染織技術を用い、生み出された日本の布。その個性豊かな表情を装いのなかで楽しんでいただけたらと生まれたのが、中川政七商店の「日本の布ぬの(ぬのぬの)」シリーズです。

暮らしに自分らしいリズムを持つあの人が「日本の布ぬの」を装うなら、どんなコーディネートになるんだろう。そんな思いから、気になるあの人にシリーズ新作のテーパードパンツを着ていただきました。

今回は群馬県に住まいを構え、フォトグラファーとして活動しながらSNSで暮らしやファッション、育児の発信も行う髙田久美子さんによる装いをご紹介します。

パンツスタイルが日々の服装の定番

フォトグラファーとして家族写真や企業案件の撮影を仕事とする髙田さん。東京での生活を経て夫の実家である群馬県に移り住み、いまは2歳と4歳のお子さんと、夫の4人で暮らされています。

東京時代はハイブランドの洋服も好み、群馬に移ってもしばらくは仕事のある東京で買い物をすることが多かったそうですが、最近は趣向が変わり地元のセレクトショップで購入することも増えたといいます。どんな理由から変化が起きたのでしょう?

「年を重ねるにつれて、長く愛用できたり経年変化が味わいになるようなファッションが好きになって。そういったお洋服をたくさん扱うお気に入りのセレクトショップが群馬県内にあるので、そこで買い物することが多いですね。ネットショッピングも楽しんでいます。

最近買った思い入れのあるものは、そのセレクトショップで迎えたシルバーのバングル。子どもの誕生日の記念にとちょっといいものを買って、裏側に子どもの名前を刻んだんです。子どもが成人したら受け継ぎたいなって思ってます」

当初は見知らぬ土地だった群馬も、いまは帰ってくる土地になったそう。洋服の好みの変化は、暮らし方の意識の変化とも結びついているのかもしれません。

「東京暮らしが長かったのですが、都会に疲れてしまうというか。いつもどこか気を張ってるみたいなところがあり、疲れてたんだなとこっちに来て改めて実感しました。群馬は便利さでいえば東京ほどではありませんが、だからこそ工夫する知恵もうまれます。ちょっといい醤油を買うことが毎日のご褒美になるとか、そんな小さなことがいまは幸せなんです」

育児は夫と“シフト制”。食事や、園へ子どもを送る朝の時間は一緒に過ごし、夕食後は日替わりで担当が決まっているといいます。それに加えて、火曜日は“母業”を終日オフにできるように調整しているそう。夫婦で協力しあいながら、自分の時間や仕事の時間をとられています。

「意識もお洋服も、仕事モードの時と母ちゃんモードの時、女性モードの時を分けていて。例えば仕事もオフで、友達とお茶ができる時なんかは“女性モードで”自分の時間を思いっきり楽しめるおしゃれをしたり。

その瞬間だけは『ママだからこうしちゃいけない』に縛られずに、楽しむことに決めているんです」

「とはいえ母業も仕事もあるので、365日のうち9割くらいはパンツスタイルですね。仕事でも子どもといるときも、スカートだとどうしても意識が自分に向いてしまうので、気を遣わないパンツスタイルが好きなんです。反対に今日みたいに、自分が被写体になるとか、誰かに会いに来ていただいたりする場合はスカートを履くことが多くて、意識的に使い分けているかもしれません。

あと相手への心配りみたいなこともパンツスタイルのほうができる気がしていて。スカートを履いている時は動きが制限されるから、思いっきり何かをすることが難しいんですよね。おもてなしとか、誰かに何かをしてあげたいなって気持ちを存分に発揮できるのもパンツのほうが向いていると思うんです」

「布ぬのテーパードパンツ 絣刺繡」

普段からパンツスタイルばかりと話す髙田さん。9種類ある「布ぬのテーパードパンツ」から、お好きな布を二つ選んでいただきました。

髙田さんが選んだ一つ目の布は「絣刺繡」。中川政七商店に残る大和絣の図案を、富山県の作り手によりエンブロイダリーレースの技法で表現した布です。ベースには光沢のある杢(もく)調の生地を使っており、なつかしさがありつつも繊細な模様が品よく浮かぶ一着に仕上がりました。

「パンツに脚を通した時にまず感じたのは、肌触りの良さと、軽やかさ。デザインの面ではタックがしっかり入っているので、もったりとせず、野暮ったくならないところがお気に入りです。

トップスはシンプルなものを持ってくるとバランスがいいかなと思い、白のざっくり編みニットを合わせました。春秋はシャツやブラウスを合わせることで上品なコーディネートになりそうですね」

「コーディネートのテーマは、友人と家で過ごす時間の気負わないおしゃれ。リラックス感が出すぎないように髪はアップにしてバランスをとり、アクセサリーにシルバーの大きめピアスをつけてみました」

<着用した商品>
布ぬのテーパードパンツ 絣刺繡 グレー

「布ぬのテーパードパンツ パイルジャカード」

二つ目の布は「パイルジャカード」。もこもことした毛が織り込まれた立体的で複雑なデザインが特徴の生地で、パイル織物の産地・和歌山県高野口で仕立てられました。ランダムな大小の水玉がやわらかに浮かぶ印象的な一枚を、髙田さんはどんなふうにコーディネートするのでしょう。

「イメージしたのは、美術館へお出かけする時のコーディネート。パンツはふんわりやわらかな着心地と見た目ですが、少しハードなロングジレと合わせて、あえてクールにワントーンでまとめました。

こちらの生地はレオパード柄のようなイメージもあり、今回みたいに強めにも着こなせそうです」

「毎日の服装で大事にしているのは『身だしなみは人のために、おしゃれは自分のために』という意識。

コーディネート自体はシンプルで清潔感のあるバランスが好きですが、一つひとつのアイテムはどこか少しクセのあるデザインのものを選ぶことが多いですね」

「この生地は、もこもことした素材感がすごく気持ちよくて、つい触りたくなってしまいました(笑)。一見シンプルですがよく見ると個性があって、モノトーンのトップスが多い方にもワンポイントになるのではないかと思います。

身長153cmの私が履いても裾が長すぎず、程よいゆとりがあるので仕事や育児の場面でも動きをじゃませず着られそう。もちろん、おしゃれをする日のアイテムとしてもぴったりです」

<着用した商品>
布ぬのテーパードパンツ パイルジャカード 黒

ラクな着心地ながらも個性豊かな布の表情と、すっきりと着られるシルエットに仕上げた布ぬのテーパードパンツ。生地により冬に活躍するもの、春先まで着られるものと様々です。

ぜひ、お気に入りの一着に出会っていただけたら嬉しく思います。

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文:谷尻純子
写真:戸松愛

【身長別着用レビュー】セミフォーマル「ジャカード織の菱紋ジャケット・ワンピース」

特別な日のための服。自分に似合うものを購入して、長く着たいですよね。
そこで今回、少しでも参考になればという思いで、身長別のスタッフの着用レビューをお届けします。

本記事で取り上げるのは、ジャカード織の菱紋ジャケット・ワンピース。

日本有数の繊維の産地・尾州で培われた織物技術を用いて、ハレの日にもふさわしい縁起の良い菱文様を織り上げました。
スタイルよく着こなしていただけるすっきりしたシルエットで、地模様があるためシワが目立ちにくいのもポイント。全体的に軽くてやわらかな生地は、きちんと見えつつラクに着られます。

今回は身長156cm、160cm、164cmのスタッフがそれぞれ着用してみました。
ご参考になれば幸いです。

<合わせたアイテム>
ジャカード織のジャケット 菱紋 紺
ジャカード織のワンピース 菱紋 紺
しけ絹のコサージュ 梅
プリーツリネンの巾着バッグ アイボリー

※シューズはスタッフ私物です。3人とも、6cmヒールを着用しました。

身長156cmのスタッフが着用

「シンプルな紺色のなかに、ふっくらと浮かぶ菱文様がすてきな生地ですね。ジャケットは袖のシルエットがぽわっとしているので一色でも地味になりすぎず、華やかさも出るなと思いました。今回つけたコサージュのような、さりげないアクセサリーを合わせて着たいです

ワンピースはウエスト部分にさりげなくタックが入っているので、シルエットにメリハリができ、一枚で着ても単調にならない所も気に入りました」

「中川政七商店のセミフォーマルシリーズは基本的にフリーサイズなので、私の身長だといつもやや大きく感じていたのですが、今回はいつもより細めのシルエット。少し低めの身長の方や、細身の方でも着ていただきやすいと思います。

スカートの丈感は、私の場合はすねが隠れるくらい。長めの丈なのでバランスをとるために、やや高めのヒール靴を履いて合わせたいです」

身長160cmのスタッフが着用

「大人の女性っぽさが出る、品よく着られるお洋服だなと感じました。ワンピースの着丈が長いのに対してジャケットが短めなので、セットアップで着るとバランスが合い、スタイルよく着こなせそうです。

やや細身ですが生地がやわらかいのでまったく窮屈さはなく、忙しいハレの日の場でも動きをじゃませず着られそう。生地のつや感がお祝いのシーンなどにぴったりですね」

「自分で実際にコーディネートするときは、お洋服の上品な印象を活かしてアクセサリーや靴などは極力シンプルに抑えたいです。今回のコサージュやバッグのような少し明るめの色を入れて、明るく着られたらなと思います」

身長164cmのスタッフが着用

「私のような背がやや高い方でもスカートの丈感がちょうどよく、足をあまり出したくない方にもおすすめです。ワンピースの縦長ラインが全身をすっきりと見せてくれるのに、意外とゆとりがあるのでインナーにあったかシャツなども着こめそう。首回りがシンプルなので、セミフォーマル服の定番アクセサリーであるパールネックレスとも相性がいいですね」

「ジャケットを脱ぐと、よりコンパクトな印象で着られるのもお気に入り。ワンピースは袖丈が七部程度なのでジャケットを着てももたつかず、少し気温の上がる日も爽やかに装えそうだなと思いました。

最近はセミフォーマル服のデザインも幅が広がり、ご自身らしい着こなしをされる方が増えてそれもとっても素敵だと思うのですが、このシリーズはきれいめの小物を合わせて、あえてクラシカルな印象で着たいなと思いました」

コンパクトな縦長シルエットで、すっきりときれいに着られるジャカード織の菱紋シリーズ。ふっくらとした生地感や光沢感は上品な印象で装えます。今も5年後も、その先も、ぜひ長く着用いただければ幸いです。

お手入れについて

ご自宅でもお洗濯いただけますが、必ず洗濯ネットをご利用ください。
乾燥機にかけると縮みますので、乾燥機は避けてくださいますようお願いいたします。
シーズンの終わりには、クリーニングに出していただくと⻑くきれいな状態が保てます。


中川政七商店のセミフォーマルは、他のシリーズも身長別の着用レビューをご用意しています。
よろしければこちらもご覧ください。

【身長別着用レビュー】セミフォーマル「尾州ウールと麻のワンピース」
【身長別着用レビュー】セミフォーマル「尾州ウールと麻のジャケット・パンツ」
【身長別着用レビュー】セミフォーマル「リネンキュプラの波皺ジャケット・ワンピース」
【身長別着用レビュー】セミフォーマル「リネンコットンの重ね襞ジャケット・ワンピース」

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【身長別着用レビュー】セミフォーマル「尾州ウールと麻のワンピース」

特別な日のための服。自分に似合うものを購入して、長く着たいですよね。
そこで今回、少しでも参考になればという思いで、身長別のスタッフ着用レビューをお届けします。

今回取り上げるのは、尾州ウールと麻のワンピースと同シリーズのジャケットです。

ゆとりのあるデザインのためそのままシンプルに着用するほか、タートルネックのニットなどを着こむこともできる一着。スーツ生地の世界3大産地に数えられる尾州で織られた、ウールと麻を織り交ぜた先染の生地を使用して作りました。ワッシャー加工を施した凹凸のある生地は、シワができにくく、目立ちにくいのも特徴のひとつ。清涼感のある肌触りでウール混ながら長いシーズン活躍します。

今回は身長156cm、160cm、164cmのスタッフがそれぞれ着用してみました。

ご参考になれば幸いです。

<合わせたアイテム>
尾州ウールと麻のジャケット
尾州ウールと麻のワンピース
シルク刺繍の重ねネックレス
しけ絹の花飾り 花

※シューズはスタッフ私物です。3人とも、フラットパンプスを着用しました。

身長156cmのスタッフが着用

「生地が軽くてやわらかいので、ジャケットを羽織っても肩が凝りにくそうだなと感じました。ゆとりのあるシルエットでバタバタと忙しい日もしっかり動きまわれそうですね。ワンピースはすとんとしたシルエットですが、後ろから見るとタック入りで、カジュアルななかにきちんとした雰囲気も出せる一着だと思います」

「身長が低めの方は、フラットなパンプスで着るよりもやや厚めの底のシューズや、ヒールが太めのパンプスを履くとバランスがいいのかもと思いました。自分でコーディネートをするなら、カチッとしすぎない雰囲気を活かして、アクセサリーもクラシカルすぎないものを合わせて楽しんでみたいです」

身長160cmのスタッフが着用

「同じシリーズのパンツのセットアップと比べると、よりやさしい印象ですね。身幅のあるデザインとふくらはぎまで隠れる丈感で、着ていて安心感があります。普段からカジュアルで少し気のきいた服が好みなので、これならハレの日の場でも自分らしく、気負わず着られそうです」

「シンプルなデザインなのでバッグやアクセサリー、ヘアスタイルなどでいろんなアレンジができそう。気分や場により雰囲気が変えられて、着回しが効きそうです。普段でも着られそうなデザインですが、上質な生地感なのでセレモニーの場でも浮きませんし、何かと頼りになる一着だと思います」

身長164cmのスタッフが着用

「ジャケットは程よいかっちり感で、仕事で取引先の方とお会いするときなど、きちんとした場でも重宝しそう。手持ちの服と合わせても浮かないので、普段からジャケットスタイルが多くない方にも手に取っていただきやすい一枚だと思います」

「ワンピースはワントーンでシンプルなのですが、丸みのあるコクーンシルエットで少しひねりがきいていて愛着が持てそうなデザイン。流行や年齢に影響されず長く着られますし、しわになりにくく軽やかな着心地なのもお気に入りです」

幅広い身長の方に対応できる丈感の、尾州ウールと麻のワンピース。フォーマルな場から仕事やちょっとしたお出かけまで、ぜひ様々なシーンでご着用ください。

お手入れについて

ご自宅でも手洗いでお手入れしていただけますが、乾燥機にかけると縮みますので、乾燥機は避けてくださいますようお願いいたします。
シーズンの終わりには、クリーニングに出していただくと⻑くきれいな状態が保てます。

しわが⽬⽴ちにくい凸凹した⼿触りの仕上がりになっていますが、もしシワが気になる場合はあて布をしてアイロンがけをしてください。


中川政七商店のセミフォーマルは、他のシリーズも身長別の着用レビューをご用意しています。
よろしければこちらもご覧ください。

【身長別着用レビュー】セミフォーマル「尾州ウールと麻のジャケット・パンツ」
【身長別着用レビュー】セミフォーマル「リネンキュプラの波皺ジャケット・ワンピース」
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【季節をしつらう暮らし】節分

花やテキスタイル、年中行事にちなんだお飾り。

暮らしのなかに季節を感じる景色があるだけで、毎日にリズムが生まれ、目にしたときに少し幸せな気持ちになる気がします。

そんな景色の参考になればと、スタッフやお客さまのもとにお邪魔して、中川政七商店の季節のお飾りをインテリアに取り入れていただきました。今回は「節分」をテーマに、スタッフ・白石の自宅を訪れます。

花や郷土玩具で、四季の移ろいを子どもと楽しむ

白石:

中古のマンションをフルリノベーションした我が家。どんなテイストの家具や雑貨も合うように、壁は白一色、天井はコンクリートむき出しといったふうに、ニュートラルな印象に仕上げてもらいました。

妻は北欧テイストが好みで、ダイニングテーブルは北欧のヴィンテージ品。内装関係の仕事をしている妻の会社で作っていただいた家具もあります。テレビボードの収納部分には扉がついていたりと、基本的にはごちゃつかずすっきり見せられるような家具を選んでいますね。

撮影:白石

一方で、僕個人は日本の焼き物や郷土玩具の収集癖があり、花器やうつわに取り入れたり、各地で集めた人形を玄関に飾ったりしています。

旅行に行く前にリサーチして、好みに合うものを迎えるのが旅のひとつの楽しみです。

撮影:白石

しつらいは季節感も意識していて、床に敷くラグを夏はござっぽいものにしたり、冬は毛足の長いものに変えたりと、時季により心地好く感じる風合いのものを選んでますね。

旬の花を飾るのも好きな家しごとの一つ。

今は仕事でご一緒したことを機に出会ったオンライン花屋のLIFFTさんで、季節の花のサブスクリプションサービスをお願いしています。毎月新鮮な花が届くので、2週間ほどは飾れて。そのあとは庭の花や、近くの花屋で購入した花などを生けています。

花瓶はどちらも小鹿田焼のもの。背の低いものは小鹿田焼のピッチャーを花器として使用中

子どもがいるので端午や桃の節句だったりクリスマスだったり、子どもに関連する年中行事も積極的にしつらいに取り入れます。兜飾りやお雛様は悩んだ末に、一刀彫のものにしました。

他にも、玄関に飾っている郷土玩具も干支にまつわるものを目立つ場所に出して、ちょっとしたリズムを楽しんでいます。

鬼の張子面飾り 赤鬼・青鬼

今回飾った節分のお飾りは「僕の家にはちょっとかわいすぎるかな?」と思っていたのですが、もともとある郷土玩具のテイストが幅広いのもあって、違和感なくなじんで飾れました。

あと、子どもがすごく興味を示してくれて。行事の話を自然とするきっかけにもなりました。「紙でできているから大事に触ってね」と、ものを扱う心得も覚えてくれたように思います。

豆まき置き飾り 

しつらったお飾り

豆まき置き飾り 
鬼の張子面飾り 赤鬼・青鬼

今回の取材先:

中川政七商店 編集担当 白石雄太

ものづくりの様子を届ける読みものや、産地の作り手が集う展示会のWEBサイト運営などを担当。自宅には旅先で求めた多数の郷土玩具や縁起物をコレクションしている。

文:谷尻純子
写真:中村ナリコ