奈良散策のおともに、お土産に。「奈良御菓子製造所 ocasi」

東大寺、春日大社、興福寺の神社仏閣をはしごし、奈良公園を散策する。奈良観光の定番ルートです。
一つひとつは離れていないけれど、気が付いたら歩き疲れて休憩を欲している。観光あるあるではないでしょうか。

さて、この辺でひと休みでも。
そんな時に嬉しいお店が、ならまちにオープンしました。

興福寺から階段を下り、猿沢池を眺めながら歩みを進めると、細い路地に入ります。町屋が立ち並ぶ中でも、一段と屋根が低く、パッと空が開けて視線が吸い寄せられるお店があります。

「奈良御菓子製造所 ocasi」

店先には座れそうなスペースが広がり、町屋に馴染みながらも、ちょっとモダンな雰囲気も感じる。なんだろう、と覗いてみると、カウンターのショーケースには、お菓子が並びます。

並ぶのは、どら焼き、チーズケーキ、ジャム。
和菓子と、洋菓子?
あまり見ない並びですが、疲れた体に甘いものは最適。騙されたとでも思って、休んでいかれることをおすすめします。

そう、実はここ、奈良観光の新たなホットスポットを目指して、中川政七商店がつくったお店です。

ペアリングを愉しむ、新感覚菓子

3つのお菓子をセットでお愉しみいただける「ocasiプレート」(税込935円)

こちらは、看板商品がセットになったocasiプレート。

「一口目は、どら焼きやチーズケーキを単品でお召し上がりください。その後は、よろしければお好きなジャムとあわせてお召し上がりいただければと思います」

そんな説明とともに提供されます。
言われた通り、まずはどら焼きのみでいただきましょう。
ふっくらと軽くなめらかな生地と、ほどよい甘みの餡子。砂糖を控えめにした優しい甘みに、ほっと一息つくことができます。

二口目にはジャムにつけて。おすすめは黄色い大和橘のジャムです。

ジャムをつけて食べると、より美味しくなることに驚きます。
大和橘の酸味と苦みが、餡子のやさしい甘みと相性バッチリ。どちらの味も活きたまま、ぶつからずに新たな味わいが生まれました。
何故いままで出会っていなかったのかと不思議になるくらいのベストパートナーです。

お次はチーズケーキをいただきましょう。

食べた瞬間、口の中で溶けるような、なめらかでクリーミーな新食感!
甘いだけでなく酸味がある為、くどくなくて後味はさっぱりしています。

チーズケーキだけでも十分に美味しいのですが、大和橘のジャムを足せば、ほどよい苦みが加わります。すももジャムを足せば甘みが、キウイジャムを足せば酸味がプラスされ、新たな味わいです。

元々味がしっかりしているお菓子にも、ジャムがこんなに合うなんて…!組み合わせの妙とはまさにこのことです。

どら焼きは、単品で購入すると、持ち歩きしやすい形態での提供もあります。
店内で大和橘の木を眺めながらいただくのも情緒を感じておすすめですが、もうひとつ、奈良観光気分を満喫できる楽しみ方があります。
興福寺の目と鼻の先にある同店。すぐ近くにある猿沢池のベンチに座り、五重塔を眺めながらいただくのも、おすすめです。

店内では中庭に植えられた大和橘を眺めながら召し上がっていただけます

奈良をルーツにしたお菓子は、奈良土産にも最適

ところで、何故どら焼きとチーズケーキなのか、気になりませんか。

「コンセプトは、水菓子、和菓子、洋菓子。三つのお菓子が重なりあう『奈良御菓子』です。

和菓子は、どら焼き。
洋菓子は、チーズケーキ。
そして水菓子は、菓子の起源である果物のことを指します」

古来、菓子とは橘などの果物を指しました。
中でも、奈良時代から親しまれる最古の柑橘が「大和橘」です。

自然のみずみずしさを丁寧に味わうという、菓子の豊かな伝統を未来へ繋いでいきたい想いから、菓子と合わせるペアリングジャムをつくりました。

もちろん、すももやキウイのジャムも奈良で生産されるものです。

奈良にルーツをもつのは、水菓子だけではありません。

どら焼きは奈良では「三笠(みかさ)」とも呼ばれます。
万葉集の時代から和歌にも詠まれた、奈良のシンボルの一つでもある三笠山。その形になぞらえ三笠と呼ぶのです。
奈良県民にとって、奈良土産と言えば、三笠。実はそんな定番土産でもあります。

チーズケーキにも、もちろんルーツがあります。
日本最古のチーズは、飛鳥時代につくられていた乳製品「蘇」とされています。

チーズケーキは、洋菓子として西洋から日本に伝わり、ベイクド・スフレ・レアなど様々な深化を遂げていきました。
今回つくったのは、そこからさらに一歩進んだチーズケーキ。奥深くクリーミーながら爽やかな味わいに仕上げています。

洋菓子でありながら、日本独自の進化を遂げたチーズケーキの歴史は、奈良のものづくりの歴史になぞらえることもできます。
シルクロードの終着点とも呼ばれた奈良には、西洋と東洋の新しい文化を取り入れものづくりを深化させる気風がありました。

ルーツを奈良に持ちながら、姿を変え愛されている三つのお菓子を重ね、伝統と新しい愉しみを味わえる新感覚菓子。

どら焼きもチーズケーキも、一見見知ったお菓子ですが、その背景にあるルーツを知れば、奈良土産としてもぴったりではないでしょうか。

どら焼き 6個入 大和橘ジャム ¥3,477/チーズケーキ 1本 大和橘ジャム ¥5,832

もちろん、持ち帰り用のギフトボックスも用意しています。

賞味期限は、どら焼きが製造日から5日、チーズケーキが冷凍で1か月、ジャムが3か月。チーズケーキの持ち帰りは8時間までもつので、遠方の方への手土産にも活躍しそうです。

お菓子同様、「茶×香辛料×果物」の三味一体のドリンク提供もあります

ギフトボックスに配されているのは、ocasiのロゴデザインでもあります。

皆さん、看板の文字読めますか。
目を凝らすと段々見えてくるのですが、じつは「ocasi」と描かれているのです。

植物的な曲線が優美なこの文字、大和橘の葉をモチーフにデザインされています。
橘は、葉の枯れない様から貴族の紋章にも採用された歴史をもちます。なんだかそんなお話も、奈良土産として持ち帰りたいストーリーです。

奈良らしく、美味しく、そして新しい。
観光気分を十分に満たしてくれる散策のおともにも、奈良ならではのストーリーが喜ばれる奈良土産にも。

奈良に住まう人も訪れる人も、新たな奈良の菓子体験に出会っていただけると思います。

<店舗情報>
奈良御菓子製造所 ocasi
〒630-8221 奈良県奈良市元林院町5
(近鉄奈良駅から徒歩約7分)
google map

営業時間
10-18時 定休日:不定休

席 数
10(屋外席含む)

写真:奥山晴日
文:上田恵理子


【私の好きなもの】肩ひじはらずに使える「植物由来の保湿化粧水・クリーム」

40歳を超えてスキンケアをどうしようかと思いつつも、やむを得ずシンプルケア、というか、シンプルケアすらままならない日常を送っています。


昔から肌が弱く、日差しを浴びるとすぐに赤くなってしまったりで、試してみた化粧品が合わないことも。結局は、薬用(敏感肌用)の基礎化粧品を使うことで落ち着いていました。


肌の状態は色々気になるけれど、3歳になる娘の保育園準備などで毎日てんやわんや。じっくり他のものを検討する時間もなく、年齢に合ったケアができているのかな、というのが最近の悩み。

そんな時に、これ使ってみない?と言われ、保湿化粧水とクリームのサンプルを一足先に使ってみる機会をもらいました。
新しいものということで、おそるおそる使ってみたのですが、すっと肌になじんで*使うことができました。

バタバタの毎日に癒しのひと時

まず頬にプレスした時にふわっと柚子の香り。一気にほーっと肩の力が抜けます。
元々柑橘の香りは好きですが、じーんと心身に染み入る感じがして、これからの寒くなる季節、お風呂あがりには柚子風呂のような気持ちになれそうです。

化粧水は、かなりさらっとしていて、さっぱり使える感じ。家事に育児に忙しい中、手にぬるっと残らないのは、嬉しいポイントです。

あまりにもさらっとしているので、乾燥する季節には頼りないのかな?と思い、化粧水だけでしばらく放置してみました。時間を置いて触ってみると、自分で言うのもなんですが、潤ってもちもちしている感じ!**

気負わずたっぷり使えるので、コットンパックにも

少量でも潤います**が、気持ちよいので私はたっぷり使っています。
たっぷり使っちゃおう!と思えるのは、比較的買いやすい価格というのもあります。

重ねづけしてもすぐ浸透するから肌の表面はうるうるさらりとやわらかな感じ**。子どもが寝た後に余裕がある時は、コットンパックも楽しんでいます。
いい香りなので、自然と肩の力が抜けます。

クリームはこっくりと重めで、ほんの少しですごくよく伸びます。アイクリームのような濃厚さがあるので、今(9月)は部分使いのみで過ごせています。
乾燥する季節になってきたら、その日の肌の調子に合わせて量を調整して使うのが良さそうです。

気持ちが穏やかになる基礎化粧品

パッケージ箱の植物の絵には奥ゆかしさがあって、キラキラピカピカしたコスメっぽい感じがちょっと苦手な私にもしっくりきます。
中身の瓶はとってもシンプルで、少し懐かしい感じも。目につく場所に出して置いていても、違和感がなくすっきりなじむのがうれしいところです。

この瓶のシンプルさからか、中身の乳白色の液体そのものに目がいくので、ふとしたときに、これが植物からできているんだな、きれいだな、と眺めています。

オーガニックコスメなどについてはあまり詳しくないのですが、肌に直接触れ、肌が吸収*するものなので、やはり食べるものと同じように化粧品に何が入っているかはすごく気になります。
植物由来だからアレルギーやトラブルが出ないというわけではもちろんないとは思いますが、植物からできているものだと思うと、なんだか気持ちが穏やかになるような気がするんです。
そこも、食べるものと同じかもしれません。

シミやシワを消すようながんばるケアをするよりも、この基礎化粧品を使うことで、健やかに過ごせるならば、それが今の私にあったケアのような気がしています。これからは、力の入りすぎない、大人のシンプルケアが叶いそうです。

*=角質層まで
**=あくまで個人の感想です。一定の効果を保証するものではありません。

文:杉浦葉子

<掲載商品>
植物由来の保湿化粧水
植物由来の保湿クリーム
植物由来の保湿化粧品 お試しセット

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企画担当に聞きました
「まずは自分が長く使えるものを。植物由来の成分で保湿する、基礎化粧品」

まずは自分が長く使えるものを。植物由来の成分で保湿する、基礎化粧品。

みなさんは普段、どんな基礎化粧品を使っていますか?

私は最近、使用感はもちろん、どんなものが使われているのかを少し気にするようになりました。肌に触れるもの、身体に取り込むものは、使っている素材にも気を配りたいと感じ、食生活も含めて見直し中です。

できる限り余計なものを加えず、シンプルなケアでありながら健やかに整えてくれるもの。
中川政七商店からも、そんな基礎化粧品「植物由来の保湿化粧水・クリーム」が発売になりました。

タイミングばっちりで、個人的にも大注目。
せっかく近くにいるのだからと、企画担当の田出さんに詳しく話を聞きました。

できる限り余計なものは加えず、肌への刺激を軽減

「私自身、化粧水が肌に合わないことが多いので、まずは自分がちゃんと使える物をつくろうと思いました」

新たな化粧水を試してみては肌に合わない、ということを何度も繰り返してきたという田出さん。

「肌に直接触れるものなので、なるべく自然な成分の方が、自分が使うにしても嬉しいです。エイジングケア*と言っても、最先端の科学で行う美容整形のように即効性のあるものではなく、年齢に応じた日々のケアで、きちんと肌を整えることを目指して開発していきました。
ウコンやアロエなど、肌のキメを整える素材を使っています。エイジングケア*を謳っていますが、若い方でも十分使えるし、長く使っていただけるものをつくれたと思っています」

できる限り余計なものは加えず肌への普段を少なくすることで、様々な肌質の方が使用できる基礎化粧品を目指しました。

*=年齢に応じたケア

シンプルなケアで、暮らしのきほんを整える

今回発売するのは、化粧水とクリームのみ。これ以上ないくらいシンプルな基礎化粧品です。

「美容液なども試したのですが、暮らしのきほんを整えるイメージだったので、シンプルな2ステップにしたいと考えました。

現に私も、年々シンプルなケアになっていってるんです。本当は年を重ねるごとにちゃんとした方がいいとは思うのですが…バタバタしてる毎日の中でどんどんシンプルに。できる限りシンプルでありながら健やかに整えてくれるものにしたいと思って開発を進めました。

シンプルな分、化粧水とクリームの個々の保湿力をあげることに注力しました」

化粧水の保湿力が高いので、クリームは秋冬の乾燥が気になる季節に使うなど、シーズンの肌の状況に応じて使い方を変えることもおすすめです。

水を1滴も使わない*化粧水の魅力とは

手に出してみると、さらっとしたテクスチャー。ふわっと爽やかな柚子の香りが広がり、頬にプレスすると肌へすっと馴染み**ます。

「これでも初期の試作に比べると、かなりとろみをつけたんです。初期の試作品は、慌ててつけないと手からこぼれ落ちるくらいサラサラしていました。
ケミカルな材料を使わずに、保湿力をあげつつとろみを出す工夫として、ベタインという自然素材を活用しました。このとろみの調整だけでも5回は試作を重ねています」

ベタインとは、ビート(砂糖大根)から分離精製された天然成分のこと。ベタインの分量を変えながらバランスをとることで、とろみを出していきました。

そもそも水を1滴も使わない*という点で、なんとなくとろみがあるイメージでしたが、それは違うようです。では、水を使わないことは何に繋がっているのでしょうか。

「水を1滴も使わない*ことの利点は、腐りにくくなることです。
水の代わりにアロエベラの液汁を使っているので、保湿力ももちろん高まるのですが、保湿力だけなら、他の素材でも高めることは可能です。
でも、防腐剤をいれずに自然の組み立てで保湿力を高めることで、様々な肌質の方に使っていただけるものになると考えました」

水を1滴も使わない*ことが、防腐剤が入っていないことに繋がっているのですね。
確かに、この化粧水とクリーム、
防腐剤、合成香料、合成着色料、合成保存料、鉱物油が無添加。
パラベンフリー・アルコールフリーと書いてあります。

かといって無味無臭な使い心地ではないんです。ふわっと広がる柚子の香りは、天然のユズ果皮油を配合。好きな香りで、使っていて癒されます。

*=成分としての水
**=角質層まで

少量でしっかり蓋をする、保湿クリーム

クリームは、こっくりと重めのテクスチャー。ただし、少量でもよく伸びます。

「クリームはしっかり蓋をして油分を補給してくれるものをつくりました。やっぱり年々乾燥は気になるものです。
クリームの保湿力を高めるために、コラーゲンではなく、ペンチレングリコールとグリセリンという素材をいれました。このふたつを併用することで、保湿力だけでなく、防腐効果があります」

手で触れるクリームの保存状態は確かに気になるところですが、化粧水同様、防腐剤や保存料などが入っていないのは、嬉しいポイントです。

顔の部位によっても油分の量が違う為、乾燥が気になる部分にだけ使うのもおすすめです。

ゆらぎを支えて整える、年齢に応じたケアを

「試していただきたいのは、私と同じように、化粧水が肌に合わないことが多い方や、季節や体調によるゆらぎがお肌に出る方。お試しサイズもあるので、同じようなお悩みをもつ方に、ぜひ一度試していただきたいです」

化粧水・クリームが約5日間お試しいただけるセット。肌に合うかどうかお試しいただいたり、旅行にもぴったりです

できる限り余計なものは加えずにつくった基礎化粧品。
私も一足早く使ってみたのですが、肌への浸透*が早いことに驚きました。ふわっと広がる柚子の香りも含めて心地好さを感じます。
毎日自分を積み重ねるものだから、使うたびに好きだな、と思えることは大切です。「植物由来の保湿化粧水・クリーム」は、私にとっては得難い基礎化粧品との出会いでした。


<掲載商品>
植物由来の保湿化粧水
植物由来の保湿クリーム
植物由来の保湿化粧品 お試しセット

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写真(商品):ヨシダダイスケ
写真(インタビュー):中部里保
文:上田恵理子

【わたしの好きなもの】LUNCHMAN

見た目の良さに一目惚れ、使ってもっと好きになる

ようやく気温が落ちてきて徐々に秋を感じるようになり、通勤時、川沿いの景色が徐々に秋を感じさせるようになりました。
夏の間はしんどいので外に出るのも億劫でしたが、この季節になるとちょっと外出しようかなという気持ちになります。お弁当をもって、近くの公園にピクニックに行きたい気分です!
今回はそんなピクニックにも普段のお弁当にもおすすめのランチバッグ【LUNCHMAN】を紹介します。

保温保冷シートが入っており、夏場でも保冷剤を入れておけば社屋の気温なら問題なしです。政七の【ごはん粒のつきにくい弁当箱 大】を2つ入れても余裕があり、小型のタンブラーなら弁当箱と一緒に入ります。畳んでしまえば割とコンパクトになるので、くるくる丸めてちょっとしたエコバッグ代わりにも使えます。

「ごはん粒のつきにくい弁当箱 大と通常サイズ」ならすっぽり。【ごはん粒のつきにくい弁当箱 大】2つでも余裕。
内側は、保温保冷シートになっています。

紙袋のような風合いですが、生地は厚手の綿を使用しているので雨や水にも強くて安心です!使い込むと徐々に柔らかな風合いになります。この【LUNCHMAN】は見た目だけでなく普段の手入れも簡単です。基本は濡れた布でふき取りで充分ですが、私は使い込んだ風合いにしたかったので、ネットに入れて洗濯機へドーン!この雰囲気だとラフにガシガシ使っても風合いがよく出ます。


購入のきっかけはやはり見た目の良さです。昨年の春に弁当箱を新調したこともあり、ちょうどよいランチバッグを探していたのですが、店頭で見かけて一目惚れして購入を決断。

ただこの系統のバッグは見た目は良いのですが、だいたい使い勝手が悪い。しかし【LUNCHMAN】は見た目とはうらはらに使い勝手も良いです。

特におすすめしたい特徴が3つ
・生地の質感と機能のギャップ
・意外とイージーケアでも大丈夫
・容量が大きく、中身が空のときはコンパクトになる

ひとつめの特徴が、購入のきっかけにもなった生地の風合いです。使い込む程に味のでる厚手の綿はパラフィン加工という防水処理された素材を使っていてとても丈夫で、1年ほど経つとクタっとした良い塩梅に育ちます。しかも外見からは分かりませんが、内側には保温保冷シートが入っているので、夏の暑さからお弁当の温度を守ります。

私は非常に気に入ったので2つ持っていますが、保温保冷シートのおかげでちょっと湿ったものでも気にせず入れられるので、一つはエコバック代わりに鞄に入れており、お買いもの時にペットボトルや小さめの肉や魚を収納するのに使っています。また旅行先の温泉で衣類や化粧品を入れるのにとても重宝します。

左側の新品に比べてだいぶ風合いが出てきました。

ふたつめの特徴が、イージーケア性です。縫製も丁寧で多少ラフに扱っても大丈夫です。本当はブラシや固く絞った布で、軽くたたくようにして汚れを取り除くのが基本のお手入れですが、汚れが気になる時は洗濯ネットに入れて洗濯機へ入れちゃいます。ふた留めが革なので多少のよれが出ますが、クタっとした風合いが好きなので気にせずガシガシ使っています。※公式のお手入れ方法ではないので、ご注意ください。

みっつめの特徴が、弁当箱としては非常に大きい容量で便利ですが、からのときはくるくる丸めると結構小さくなるので、鞄に入れても邪魔にならないところです。内側に保温保冷シートがあるので使い始めは劣化がちょっと不安でしたが、1年経っても特に劣化した印象はありません。ただし弁当箱としては非常に容量が入りますが、エコバックとしてはそこまで入りませんし、持ち手もないのであくまでもサブで使っています。

ピクニックに適した気温になってきましたので、昔ながらの街のパン屋さんで調達したサンドイッチを【LUNCHMAN】に入れて、家族と奈良公園を散策でもしようかなと計画しています。


紹介商品:BAGWORKS LUNCHMAN
商品詳細はこちら

担当編集者 中田

長く使うことは、長くつくること。花ふきんは、無理のないものづくりが生んだロングライフデザイン

「これからの時代、さらに重要になってくるであろう“ものをつくりすぎない、大切に使う”といった姿勢にもこれらは良い提案をしてくれている。丈夫なので長く使える、またくたくたになったら台拭きや雑巾に使用してください、と自ら謳っている。
その姿勢はこれからのものづくりに欠かせないように思う。」

花ふきんをお使いの皆さま、ご愛用いただきありがとうございます。
実はこの度、私たちの代表商品である花ふきんが、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。
上記のコメントは、審査員の方からいただいた受賞コメントの一部です。

ロングライフデザイン賞とは、長年にわたり人々に愛されスタンダードであり続ける力を持ったデザインを顕彰するもの。愛用してくださる皆さまとともに受賞した賞です。
そして、その裏にいる、つくり手の皆さんとともに受賞した賞でもあります。

受賞コメントを読んで、長く続くということは、ものづくりに無理がないことも大切だったのかもしれない、と改めて感じました。
何度もお話してきている花ふきんですが、今日は、もう一段深く、花ふきんの背景にあるものづくりの営みをお届けできたらと思います。

花ふきんを企画した中川みよ子さん、初期から花ふきんのものづくりに伴走し続けてきた田出睦子さんに話を聞いてみました。

左が中川みよ子さん。右が田出睦子さん。

理にかなったつくり方が生んだ、機能性

「花ふきんは、他のかや織ふきんと何が違うんですか?」
お店でよく聞かれる質問です。

左が花ふきん。右がかや織ふきん。サイズや厚みが違うことに加え、目の粗さも異なる為、最も吸水速乾性に優れています

他のかや織ふきんと異なるのは、
目の粗い“蚊帳”本来の組織で織られた生地が、大判サイズ2枚仕立てでつくられているところです。

生地の目が粗いことによる、吸水速乾性はもちろん、
一般的なふきんよりも大きい為、畳んで拭けば水気をよく吸い、2枚仕立てで薄いから、広げて乾かせばすぐに乾く。かや織の生地がもつ機能性を最大限活かしたプロダクトです。

この大判薄手の花ふきん、エアコンの普及により廃れつつあった“蚊帳”の機能を別の物に再生する発想から生まれたものですが、
実は、理にかなったものづくりの視点で生まれたデザインでもあります。

「58×58cmのサイズは、反物の幅をちょうど二つに折り畳んだサイズなんです。そうすると生地の無駄がないでしょう。素材に合わせてサイズが決まりました」(中川さん)

中川政七商店は元々、麻の問屋からはじまっている為、布とはお金そのもの。布を余らせる発想がなかったのだと言います。
言われてみれば、商品の企画担当から、「布の無駄が出ないようにこの形なんです」という言葉を、今でもよく聞くことに気が付きます。中川政七商店に根付く、無駄のないものづくりの思想は今なおずっと受け継がれているのです。

結果として、花ふきんは一般的なふきんよりも大判になり、食器拭きだけでなく、料理に使ったり、お弁当を包んだり、様々な使い方が生まれていきました。

更に、2枚仕立てと薄手なことにも理由があります。

「今とは規模が違いますから、当時、縫製は内職さんにつくってもらう体制でした。
生地を重ねる程、縫うのに工夫が必要になってくるんですよね。内職さんが持ってる普通のミシンで縫うには、あまり重ねすぎない方がよかったんです。
自分一人でつくるわけではないので、縫いやすい、つくりやすいということは、ものづくりする上で疎かにしてはいけない点でした」(中川さん)

結果として、速乾性は抜群。干している様子も、蚊帳本来の佇まいをそのままに、うっすらと透ける美しいものになりました。

素材との出会いが生んだ「残したいものづくり」

実はこの、うっすらと透ける佇まいこそが、かや織との出会いを生んだのだと言います。

「もう25年程前になります。今みたいに全国に店舗があるわけではなく、知名度ももちろんなく、ならまちでひっそりとお店を営んでいた頃でした。お客様に来ていただく為にどうするかと考え、様々な企画展を行っていました。

その中の一つとして、“じ・えんどー終わりを思うー”と題し、色んな作家さんに骨壺等の終わりの道具をつくってもらって企画展を行ったんですね。その際、幽玄な世界をつくりたくて、演出として吊ったのが、“蚊帳”との初めての出会いでした」(中川さん)

蚊帳との出会いである「じ・えんどー終わりを思うー」展のDM。

触ってみれば、やわらかくて肌触りがいい。吸水性もいい。エアコンの普及で蚊帳の需要が廃れ、身近にいる奈良のつくり手が困っていると言う。
この肌触りのよい美しい素材と、身近なつくり手の技を残したい。そんな想いで、機能性をそのままに、ふきんに再生するものづくりが始まりました。

「ふきんにすると言っても、ただ真っ白なものだと味気ないと思ったんです。台所や食卓に置いた時に彩りを添えるようなものにしたいと思い、花の色に見立てて染めました」(中川さん)

素材の本質を捉え、その知恵を学び、現代の暮らしに寄り添うようアップデートする。
中川政七商店のものづくりに根付く、温故知新の考え方は、この花ふきんから始まっていきました。

左が初期の花ふきん、右が今の花ふきんのパッケージ

25年以上続く中で、ふきんのものづくりには、失敗もたくさんあったと言います。

「失敗ばっかりしてますよ。つくり手の皆さんと、今度はあれやってみよう、これやってみようってつくっては、全然売れなかったり。この仕様では継続してつくり続けるのは大変だねって言って終わったり。環境によくないから、と終わったものもありました」(中川さん)

「でも花ふきんだけはずっと続いてるんですよね。パッケージは変わってるけど、最初につくったものが、サイズも厚みも目の粗さも色も、ずっと続いてますね。
なんでだろう、使ってくださる方がいるからだと思いますけど、つくり手の皆さんとも、入社して以来ずっと、私の社会人人生ずっと一緒にお仕事しているので、今回の受賞を報告できることが本当に嬉しいです」(田出さん)

一枚のふきんを支える、たくさんの手しごと

「失敗ばかり」という言葉の通り、一見シンプルなつくりですが、そのものづくりは一筋縄では行きません。

例えば「織り」の工程では、糸の張り具合が少しでも緩めば目が歪み、糸を張りすぎればすぐに切れてしまいます。職人さんは糸の素材や湿度、天候、機械の癖を見ながら、片時も休まず織機の間を行き来して、糸の具合を調整してまわります。

ふきんの質感や色味を決めるのが「染め・糊付け・幅出し」の工程。生地に熱を通すため工場内の温度が40℃にも達する過酷な環境の中、高度な技術に支えられて、ふんわりとした風合いや繊細な色合いが生み出されます。最後の重要工程「縫製」は、目の粗い生地を2枚重ねて縫うため、1枚1枚人の手でミシンがけをしています。

こうしてたくさんの人の手に支えられて、一枚のふきんが完成します。

中川政七商店にとって、ロングライフデザインとは

「狙ってつくれるものではないですけど、今年の春に発売したばっかりの番茶シリーズをロングライフデザインにしないといけないねって、チームで話してました。

これも奈良のつくり手4社さんとつくってるのですが、畑を何か所も一緒に回らせていただいて、お茶の植樹に参加させていただいたりとか、苗木いただいて会社で植えたりとか、
そんなふうに膝を突き合わせて、つくり手の皆さんと関わっていくと、跡を継ぐお子さん達にお会いする機会もあって。
この子たちが育って後を継ぐっていう時に、この商品を残したいなって、感じるんですよね」(田出さん)

花ふきんから受け継いだ“残したいものづくり”。最新のものづくりにも、そんな想いが脈々と受け継がれています。
30年後、一体どんな風に育っているのか。私も番茶シリーズのいちファンとして、ものづくりの輪に加わるようで、今からなんだか楽しみです。

こうして企画担当の話を聞いてみると、改めて、中川政七商店は関わる人みんなが幸せになることを目指して、ものづくりを行っているのだと実感します。
使う人に喜んでいただくことはもちろん、つくる人も含めて、関わる人全員が幸せになるように。

三方良しのものづくりだからこそ、ロングライフデザインになるのだと信じて。これからも、一つずつ、日本の素材技術風習に向き合って、私たちのものづくりを続けていきます。


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写真(インタビュー):中部里保
文:上田恵理子

【季節の手ざわり】自然の力を借りる、秋の養生

こんにちは。中川政七商店ラヂオの時間です。

中川政七商店ラヂオ「季節の手ざわり」は、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
季節の移ろいを感じ暮らしを整える、そんなひと時をご一緒しませんか。

10月に入り秋が深まるこの時期、空気がひんやりと冷え、肌寒く感じる日も多くなってきましたね。そこで今回は、本格的な寒さがやってくる前に習慣にしておきたい「自然の力を借りる、秋の養生」のお話です。


ナビゲーター:クリス智子
ハワイ生まれ。大学卒業時に、東京のFMラジオ局 J-WAVE でナビゲーターデビュー。現在は、同局「GOOD NEIGHBORS」(月曜〜木曜13:00〜16:00)を担当。ラジオのパーソナリティのほか、MC、ナレーション、トークイベント出演、また、エッセイ執筆、朗読、音楽、作詞なども行う。得意とするのは、暮らし、デザイン、アートの分野。幼少期より触れてきたアンティークから、最先端のデザインまで興味をもち、生活そのもの、居心地のいい空間にこだわりを持つ。ラジオにおいても、居心地、耳心地の良い時間はもちろん、その中で、常に新しいことへの探究心を共有できる場づくりを心がける。


プラットフォーム

ラヂオは7つのプラットフォームで配信しています。
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自然の力で養生する、暮らしの道具

じんわり体を温める「小豆のカイロ」

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体を内側からあたためる「生姜湯」

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お便りを募集しています

番組内でご紹介させていただく、リスナーの皆さまからの投稿を募集しています。
「わたしの心地好い暮らしをつくる道具」をテーマに、お気に入りのアイテムや、しつらいの風景、意外な使いかたなど、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いをお聞かせください。


次回「季節の手ざわり」は、11月11日(金)配信を予定しています。

「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「工芸うんちく旅」も配信中です。
こちらは、工芸好き男子二人が日本全国の工芸産地を訪ね知った工芸のうんちくを語る番組。
次回は10月14日(金)配信予定です。

お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら