毎日の食卓に、添えられると嬉しいもの。
お野菜、香の物、汁もの。
そう思いつつ、パスタなど、主食のみでさくっと済ませてしまうこともしばしば。
食べる時間は大切だけど、つくるのも1日3食となれば、毎食きっちり一汁三菜を用意してもいられない。そんな時もあります。
とは言え、あると絶対にいいと分かっている。添えものは、食卓の豊かさに繋がるように思います。
食欲の秋、日々の満足度をあげてくれる、あると絶対にいい、そんな汁ものをつくりました。
親しみのある、初めての味わい
日常の中で味わっていただきたいので、日本の食卓に合う定番の6種類をつくりました。
多くの方に親しみがあり、なんとなく味が想像できるものではないでしょうか。
でも、いざお湯を注いでみると…
ちょっとした驚きのあるスープができあがります。
「食事って、食べることだけじゃなくて、料理をつくることが、自分の日常生活にひもづいてるんですよね。
日々の食事って食べる以上につくるという意識があって。つくることを楽しんだり、豊かな暮らしをしてる自分に満足するっていう側面もあるのかなと感じてます。
だから、ただあればいいってわけでもなくて、ちょっと豊かになるようなものにしかったんです」
そう話すのは、中川政七商店の食品開発を担当する田出さん。
料理する際の視点も大切に、手軽ではなく、無理がないことを大切に考えながら、汁ものの企画がスタートしました。
「それで、最初に話してたのが、香りを立たせたい、ということでした。何をもって豊かに感じるかというと、“香り”なのかなって。普段から、豊かさとは何か、ということはよく話していて。産地、旬、ひと手間など、中川政七商店の食品開発で大切にしていることの中から、今回は“香り”をピックアップしていきました。
和食材との相性の良さから、もともと中川政七商店の食品開発では、生姜や柚子など香り高い食材を使うことも多いんです」
こちらも同じく食品開発を担当する内山さん。
ちょっとした豊かさを食卓に添えたいという思いで、組み合わせを考えていく中で、今回は強力な助っ人に入っていただくことに。一つ星レストラン「sio」のオーナーシェフ、鳥羽周作さんです。
ここからは、鳥羽さんにお話を伺っていきましょう。
読んでしまえば、絶対に飲みたくなる、おいしい理由をお届けします。
“香り”を愉しむ。フリーズドライの中にあるレストラン体験
香りを立ち上らせること。それは、お湯を注ぐフリーズドライが得意なことでもありました。
「紅茶って水出しでは香りが開かないじゃないですか。温度と香りって密接な関係なんですよね。そういう意味で、フリーズドライの長所を最大限活かしたプロダクトができたと思います。香りを立ち上らせるために、粉体と固体に分けたり、製法にも工夫をこらしています。
6種類全て、それぞれの香りに注目してもらえると、いつもの食卓の中で、ちょっとだけ贅沢な気分になっていただけるんじゃないかなと思います。
フリーズドライの中でのレストラン体験、ともいえるんじゃないかと思いますね」
フリーズドライのベストを目指す、最高の調味
さて、お味はというと….
「フリーズドライと言っても、手軽だからいいのではなく、また飲みたいなって思えるくらい美味しいものかどうかってところを、まずは考えていきました。
フリーズドライって、食感や具の感じが、その場でつくったものとは当然違いますよね。でも、フリーズドライの中でのベストがあるんです。500円の一皿の中にも5万円の一皿の中にもそれぞれ目指すべき最高点があって、今回もそこを目指してつくっていきました」
まずはシンプルにおいしい、ということ。
その中でポイントにしたのが、“調味”だったと言います。
「素材にこだわってつくる料理って“調理”だと思うんです。ただ、必ずしもいい食材ばかりを使えない中で、大事になるのは味のバランスや味付けなどの“調味”。
今回、フリーズドライという土俵の中で扱える食材と、その中で表現できる最高の調味があわさったベストなアプローチができたんじゃないかなと思ってます」
では、実際どんな味わいなのか、一つひとつ、ご紹介していきましょう。
食べる前でも、食べてからでも、シェフとの答え合わせ、お楽しみください。
ゆず香る利尻昆布だし「里いものとん汁」
お湯を注いだ瞬間にゆずの香りがパッとはじける豚汁。食べる前から、もうおいしい。
「シリーズを通して香りがポイントになってると思うんですけど、中でも、豚汁はいいですね。レストランと同じ出来立ての感覚に近い香りの体験を味わえると思います。
粉体と固体に分けることで、香り高くなっただけでなく、具材の種類も豊富でしっかり感じられるものになったので、満足感もあると思います」
あられ香ばしいカツオ本枯節(ほんかれぶし)「カニたまスープ」
やさしいカツオの出汁にカニの旨味。あられの食感と香ばしさがアクセントのカニたまスープ。あられが目にも華やかです。
「お米とかお煎餅の香ばしさをいれることで、カニの生臭さを抑えて、旨味だけが活きる、ありそうでなかった和のスープになりましたね。
あともうひとつ大事なのが、満足感。“食べるスープ”ってイメージがあったんで、ただ飲むっていうより、食べるって意味での満足感もある一品になりましたね。
雑炊的の旨味と香りはありつつ、スープなので軽やかで非常に飲みやすい。いい感じに仕上がったと思います」
酒かす香る 玉ねぎたっぷり「クラムチャウダー」
酒かすと玉ねぎの甘さに絶妙に合う、アサリとクリームの旨味を感じるクラムチャウダー。
ふわっと香る酒かすに、ちょっとした驚きがあります。
「単純にクラムチャウダーをつくっても、他にもあるじゃんって中で、酒かすをいれることで意外性を出しました。同時に旨味も倍増していったんですけど、酒かす特有の香りをフリーズドライで表現するのが難しかったんですよ」
その難しい部分の調整を重ねてくださったのが、フリーズドライの製造メーカーであるアスザックフーズ株式会社の皆さん。鳥羽さんの監修の元、何度も試作を重ね、抑えつつ際立たせるという絶妙なバランスで仕上げていただきました。
「貝のうまみとクリームと酒かすっていう異なる旨味の調和みたいなのが非常にバランスよくとれていて、ボリュームもあり、満足度の高いスープになりました。
みんな好きなスープをちょっと違った視点でバランスよくつくったって意味ではすごい優秀なものだと思いますね」
山椒香る 蓮根とセロリの「ミネストローネ」
山椒の香りで、濃縮したトマトの旨味と酸味が際立つミネストローネ。
フリーズドライなの?と感じるほど旨味が際立っています。
「これはもう最高にいいですね。僕はこれ1番好きです。
ミネストローネって結構酸っぱくて洋食っぽい感じなんですけど、これは濃縮されたトマトのような旨味があって、でもどこか和の風味もあるんですよね。いい意味で期待を裏切ると思います」
「今回お料理もあえて肉じゃがとおにぎりと組み合わせたように、和食にも合うんですよね。
食べる人を想像した上で、お客さまが食べたいものをつくるっていう僕の基本的な考え方なので、中川政七商店のお客さまを想像しながら調味していきましたね。中川政七商店のお客さまが持ってる器とか食事の想像をしたときに、温かみのある器を使ってたりとか、やっぱり和食をつくることが多いんじゃないかと思って。
れんこんだとかズッキーニだとか和洋折衷の食材もはいっていて、僕としては、中川政七商店がつくる今の暮らしに合うスープを最も体現できたように思います」
白みそ香る 鶏ときのこの「クリームスープ」
白みその甘さとクリームのコク。バランスの良い濃厚さで満足感のあるクリームスープ。
味噌の風味によって、和食との相性もいいスープです。
「クリームスープのコクやとろみをフリーズドライで実現するのがそもそも難しいんですよね。ただラインアップとしては必ずあってほしいじゃないですか。
濃厚すぎずシャバシャバでもなく、満足感があり軽やかでもある。結構具も入って満足感もあることを考えると少し軽めにしないといけなくて。
絶妙なバランスを目指して、細かいチューニングを重ねてつくっていきました。
最後まで、クリーム2つが1番難しかったですね。その、難しいとこをOKしたものなので、かなりいい感じに出来上がったと思います。
ザ洋食って感じでもないので、和食にも合いますし。みんなが好きな王道な感じに仕上がったかなと思います」
昆布だし香る 蓮根と玉ねぎの「カレースープ」
昆布だしの旨味に、スパイスの辛さや香りがしっかり効いたカレースープ。
確かにカレーらしい味なのですが、スープの軽やかもあり、新鮮な味わいです。
「カレーを出汁で伸ばしたっていう、いわゆるカレーうどんみたいな形じゃなくて、スープにカレーのエッセンスをいれた感じなんですよね。カレーを構成している香りだったりスパイスっていう部分をスープに落とし込んでる。
だからあくまでも、スープ料理としてのカレーの立ち位置っていうところが、ありそうでなかったものになってると思いますね」
フリーズドライの特徴に、美味しさが必ず反映できる具材や調味バランス。そして香り高さ。8度もの試作を繰り返し、細かいチューニングを経て完成しました。
毎日の食卓に、いつもよりちょっと感動するスープ体験を。
「実はスープって、主役にも、脇役にもつなぎ役にもなれるっていう、万能選手なんですよね。どの立ち位置でもふるまえる、食卓に寄り添える食べ物。
そこに香りが加わってレストラン体験になるっていう、新しいスープの価値を示せるようなフリーズドライになったかなと思ってます」(鳥羽さん)
「ちょっときれいなお花を飾ったとか、週末にいいビールを飲むとか、そういう豊かさってありますよね。素朴だけど、日常の時間が豊かになること。
私たちが、日本の素材のよさを活かしながら、鳥羽さん、製造メーカーの皆さんと手間かけてつくったものが、そういう風に皆さんの食卓に寄り添えたらいいなと思います」(田出さん)
日常の中で、ひとつのフリーズドライにお湯を注ぐだけで、香りが立ち上りちょっとだけ幸せな気分になる。日に日に寒くなるこれからの季節、一汁のある食卓が、一日の満足度を高めてくれそうです。
<掲載商品>
ゆず香る利尻昆布だし「里いものとん汁」
あられ香ばしいカツオ本枯節 「カニたまスープ」
白みそ香る 鶏ときのこの「クリームスープ」
山椒香る 蓮根とセロリの「ミネストローネ」
昆布だし香る 蓮根と玉ねぎの「カレースープ」
酒かす香る 玉ねぎたっぷり「クラムチャウダー」
写真:枠谷結也
文:上田恵理子
<プレゼントキャンペーン>
発売を記念して、食の豊かさをお届けするプレゼントキャンペーンを実施いたします。
【応募方法】
twitterもしくはInstagramにて、ご応募ください。
【実施期間】
2022年10月5日(水)~10月30日(日)
【応募方法】
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【結果発表】
2022年11月上旬を目安に、当選者さまへDM(ダイレクトメッセージ)をお送りいたします。
【プレゼント内容】
・1名様にsioのディナーにペアでご招待(有効期限2023年3月まで)
・5名様に中川政七商店の「食のお試し便」
をプレゼントいたします。
sioのディナーご招待は、ご希望に応じて、㐂つねでのディナーにご変更も可能です
食のお試し便の内容は以下を予定しております。
・番茶3種
・産地のカレー2種
・花ふきん1枚
食品の味や花ふきんの色は届いてからのお楽しみ。
食卓で過ごす時間に、豊かなひと時をお届けできれば幸いです。