華やかで厳かな桃の節句の雛人形。私も娘もとても好きなしつらいです。
毎年この時期になると部屋の中だけは一足早く春になったかのようで、ウキウキします。
大切なお飾りを娘に受け継いでいってほしいと願いながらも、よくよく考えてみればどうして人形を飾るのか、桃の節句にどのような歴史や意味が込められているのかなど、これまできちんと話すタイミングはありませんでした。
そんな時に、雛人形をつくりながら自然と行事を学べる「季節のしつらい便」が発売。早速、娘と一緒に体験してみました。
はじめに、しおりにある『桃の節句とおひなさま』を、娘が朗読してくれるところから始まりました。「厄を払うってなに?」など疑問に思ったことを質問する中で、「女の子の成長を願う気持ちを込めるんだね」と、節句の意味を理解できた様子。
一緒に載っている日本各地の雛飾りのイラストに思いを馳せていよいよ雛人形づくりのスタートです。
まずは紙に下書き。お絵描き大好きな娘が、顔や髪形、どんな色にするかなど描き進めます。細かい塗りになるので、筆の使い方や顔の書き方など何度も練習。筆で描くのが難しいところは、絵具の上から塗ることができるペンを使うことにしました。
次に下書きの絵を見ながら、着物選びです。
「おひなさまはピンクの桜!」「隣にくるお内裏様はどんなのが合うと思う?」などコーディネートを考える楽しい時間。人形の顔にも鉛筆で薄く下書きしました。
失敗できない色塗りの工程。私が細い筆で髪の毛の輪郭をとり、娘が塗っていきます。思っていたよりスイスイ上手に塗っていてびっくり。
髪の毛が乾いたら顔を描きこみます。立体物に描くのは難しいのですが、今日一番の集中で上手にできました。髪飾りや烏帽子も装飾しておしゃれを楽しんでいる様子。
娘が顔を描いている間、私の方では着物の工程を進めます。端を折りながら両面テープで貼っていくだけなので簡単。ワイヤーは少し硬めなのでラジオペンチなどがあると便利です。
顔部分が乾いたら、綿を詰めた本体にセットし形を整えます。二人で協力しながら着物を着せたり腕の形をつくりました。
最後に、笏と扇を持たせて、完成です!
並べる時に「どっちが右?左?」と、ナイスな質問をくれた娘にしおりを見ながら説明。チェストに置くと、とてもいい出来栄えに感激。
「すごく素敵にできたね~!いい顔してる!」「着物のあわせもかわいいよ!」
と、盛り上がりました。
いつもは飾るだけですが、こうしてつくってみると雛人形に願いを込めた気持ちがより分かった気がします。制作中は娘と褒めちぎり合いながら(笑)楽しくできたので、親子のコミュニケーションツールとしても素晴らしいのでは!と思いました。
娘の健やかな成長を願って飾るひな人形を娘の成長を感じながら制作できたところも親として感慨深い時間でした。
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