ちょうどいい、暮らしに馴染むこてぬぐい
古くから日本人に親しまれてきたてぬぐいは、僕にとっても馴染み深いもの。
小さい頃、てぬぐいを頭に巻いてせっせと畑仕事をする祖母に向かって、「なんで帽子を被らんの?」と思わず言ってしまったことがありました。
帽子を被らずにてぬぐいを頭に巻く姿が不思議に見えたのです。そんな僕に、「てぬぐいは、汗をよく吸うのにすぐ乾くからええんやで」と、祖母が笑顔で教えてくれたのを覚えています。
高齢で体に堪えるからと、数年前に畑仕事を引退してしまいましたが、家でてぬぐいを使って顔や手を拭く姿を今でも見かけます。
てぬぐいの良さを知っている祖母のように、僕もてぬぐいを使おうとするのですが、持って行くのは畑ではなく会社。
ハンカチのように持ち運ぶには大きく感じてしまい、気づけば遠い存在になっていました。
あるとき耳にしたのが、少し小さめの「こてぬぐい」登場のお知らせ。
“てぬぐいのよさを残したまま、今の暮らしにちょうどいいサイズにした「こてぬぐい」をつくりました。”
どれどれ、と気になったので、店頭に並ぶと同時に早速買ってみました。
選んだ柄は「千鳥 黄」と「瓢箪 朱」。どちらもどこか懐かしく、明るい色でも落ち着きがあって、一目惚れしました。
ハンカチを持って行く代わりに「こてぬぐい」を持って会社へ。
ほう、たしかにちょうどいいサイズ。
折りたたんでもかさばらず、ポケットに入ります。
さらにうれしいのが、てぬぐいならではの速乾性。
手を拭いた後、デスクの上に広げておけば2時間もかからないくらいで乾くので、いつでも気持ちよく使えています。
乾かしている間はインテリアにもなり、デスク周りが明るく感じます。コースター代わりとしても使ってみたり。
たまに、その柄似合うねと通りすがりのスタッフに褒められたりしてうれしく感じる日も(笑)
部屋干しでもしっかり乾いてくれるので、雨の日も安心。気になる臭いが残りません。
透き通るような薄さの生地なので、窓際に干すと外の光に照らされ、優しい風合いの柄がふんわりと浮かび上がります。
洗濯干しの途中でも、思わず見とれてしまいます。
機能性や温かさを感じるデザインを残したまま、ちょうどいいサイズになった「こてぬぐい」。
通常サイズのてぬぐいと比べると、このくらいの大きさ。
昔から親しまれてきたてぬぐいが、現代の暮らしに寄り添ってくれているようで、うれしく感じます。
使い始めは少し糸くずが出てしまいますが、段々と落ち着いてきます。
育てる、というわけではありませんが、糸くずを切る儀式もなんだか愛おしいもの。
柄が豊富なところも魅力。たくさん持っていれば、今日はこの柄を使おう!と一日のはじまりが楽しくなりそうですね。
そうそう、祖母は水玉柄が好きと言っていました。
可愛いらしい「豆」の柄があるので、近況報告も兼ねて贈ってみようかなと思います。
もしかしたら、小さい、なんて言われるかもしれませんが、きっと喜んでもらえるはず。
編集担当 森田
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こてぬぐい