こんにちは。さんち編集部です。
11月の「さんち〜工芸と探訪〜」は栃木県の益子特集。あちこちへお邪魔しながら、たくさんの魅力を発見できました。
益子といえば “焼き物の町” として有名ですが、それだけではない、あらゆる工芸の魅力が詰まった地域なんです。編集部おすすめの1泊2日のプランをご紹介します!
今回はこんなプランを考えてみました
1日目:自然豊かな茂木町と益子町を堪能
・ドライブイン茂木:気持ちのいい開放感を味わえるさんち必訪の店
・公益財団法人 濱田庄司記念益子参考館:人間国宝が愛した工芸品と建築物を楽しむ
・益子焼窯元 つかもと:「峠の釜めし」の釜をつくる窯元が運営。益子焼のテーマパーク
・フォレストイン益子:森と共生する公共の宿
2日目:自然豊かな景色を眺めながらドライブも楽しむ
・赤羽まんぢう本舗:濱田庄司も愛した「おまんぢう」
・西明寺:閻魔大王が笑う、益子の古刹
・木のふるさと伝統工芸館:伝統的な彫刻屋台、鹿沼組子などが一同に揃います
・みよしや:餃子だけじゃない宇都宮の名物かぶと揚げ
・丹波屋栃木銘店:ガチャガチャでしか手に入らない、特別な益子焼
では、早速行ってみましょう!
1日目:都会の喧騒をはなれ、町の小景がある「ドライブイン茂木」へ
1泊2日の益子旅は「ドライブイン茂木」からスタート。東京からは車で2時間、益子駅からは車で30分ほどの場所にあります。
【昼】気持ちのいい開放感を味わえるさんち必訪の店
ドライブイン茂木
2016年7月にできたドライブイン茂木。この地域に生きる人やこの土地の風景、生み出される作物の「美しさ」を伝えるために始まりました。
もともとは瓶詰め工場だけでしたが次々と人が集まり、現在居を構えているのは瓶詰め工場、カフェ、パン屋、古本屋、お菓子屋の5店舗です。その他にも茂木で生まれるものと、できることで土地の魅力を伝えてくれています。
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【午後】人間国宝が愛した工芸品と建築物を楽しむ
公益財団法人 濱田庄司記念益子参考館
益子焼を一躍有名にした人間国宝の陶芸家、濱田庄司。濱田庄司記念益子参考館は、その収集品を工芸家や一般の人々にも「参考」にしてほしいとの思いのもと、設立された美術館です。
ジャンルは焼き物に限らず、織物・石工品・家具など様々で、世界各地、あらゆる年代の工芸品が展示されています。
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【午後】「峠の釜めし」の釜をつくる窯元が運営。益子焼のテーマパーク
益子焼窯元 つかもと
駅弁「峠の釜めし」の釜を作る、益子焼最大の窯元「つかもと」。創業150年以上続く老舗の窯元は、益子の中心街から車で10分ほどの場所にあります。
自然に囲まれた広大な敷地内にはいくつもの建物が建ち並び、益子焼の工房見学に陶芸体験、買い物、美術記念館、益子焼の器を使った食事など、益子焼の魅力を存分に味わうことができます。
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【宿】森と共生する公共の宿
フォレストイン益子
自然の豊かな益子は、宿に至るまで。益子県立自然公園「益子の森」入り口にある公共施設「フォレスト益子」に宿泊します。建物は、海の博物館や牧野富太郎記念館などを手掛けた建築家の内藤廣 (ないとう・ひろし) による設計で、その一角が「フォレストイン益子」として宿泊できるスペースになっています。
木材をふんだんに使い、森の中に溶け込むかのようにたたずむ宿で過ごしていると、自分自身もその一部になったかのよう。周囲は静かながらも、鳥のさえずりや風が木々を揺らす音など、森の息づかいを感じられますよ。
2日目:中世建築から伝統工芸まで、豊かな森の恩恵があちらこちらに
益子は、街なかに室町時代の建築物が数多く残っており、そのうち7つが国指定重要文化財なんだそうです。2日目は、宿から車で10分ほど。珍しい閻魔大王さまに会いに出かけてみようと思います!おっとその前に、益子では外してはいけないおやつのご紹介です。
【午前】濱田庄司も愛した「おまんぢう」
赤羽まんぢう本舗
赤羽まんぢう本舗は、1924年 (大正13年) 創業の和菓子屋さん。創業時から全ての和菓子を一つひとつ手づくりしています。看板商品の「茶まんぢう」は、益子を代表する陶芸家・濱田庄司のお気に入りの一つだったそう。
【午前】閻魔大王が笑う、益子の古刹
西明寺
益子町を見下ろす高館山、その中腹に位置する西明寺は、737年に行基によってひらかれた古刹です。境内には国の重要文化財に指定された室町時代の建築物が3つあり、中世建築の重厚さを間近で見ることができます。
また、世にも珍しい「笑い閻魔」も見もの!天然記念物のコウヤマキやシイの巨木も生育するなど、豊かな緑に囲まれた西明寺。ハイキングがてら、歴史と風情を感じたいものです。
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【午後】伝統的な彫刻屋台、鹿沼組子などが一同に揃います
木のふるさと伝統工芸館
午後からは鹿沼市方面へ。西明寺からは車で1時間のドライブです。木工技術の粋を「木のふるさと伝統工芸館」で見ることができます。
日光東照宮を造営の折、全国から集められた腕利きの大工職人たちが仕事のない冬場や帰郷の際に滞在し、その技術を伝えたのが現在まで400年続く鹿沼の木工技術のはじまりとも言われています。
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【夕方】餃子だけじゃない宇都宮の名物かぶと揚げ
みよしや
旅も後半に近づいてきました。宇都宮市の繁華街まで車で30分ほど。何やら香ばしい香りが漂います。
鶏の半身を丸ごと揚げた、宇都宮名物「かぶと揚げ」。2つ並べると「兜」のような形になることからその名がついたそう。1963年、焼き鳥屋として創業した「みよしや」のご主人が、食べ応えのあるものを食べさせたいと考案。大きな唐揚げは評判となり、創業当初から現在まで変わらぬ味で地元、宮っこのお腹と心を満たしてきた一品です。
【夕方】ガチャガチャでしか手に入らない、特別な益子焼
丹波屋栃木銘店
最後に、忘れてはいけない益子ならではのお土産を。JR宇都宮駅の宇都宮駅ビルパセオにある丹波屋栃木銘店。1690年 (元禄3年) 創業の卸問屋、丹波屋が手掛けるお店です。ここにはなんと益子焼史上初となる同店限定の益子焼のカプセルトイ、いわゆるガチャガチャがあります。
益子をめぐる1泊2日の旅、お楽しみいただけたでしょうか?歴史ある工芸と、豊かな自然あふれる益子。ぜひ訪れてみてください。
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撮影:岩本恵美、尾島可奈子、坂田未希子、竹島千遥、西木戸弓佳