【わたしの好きなもの】食洗機で洗える、木製のカトラリーシリーズ

食洗機対応でありながら、木目が美しい食の道具

数年前、引っ越しを機に導入した食洗機。
今となっては、家事を助けてくれる欠かせないものとなりました。
でもひとつ残念なのは、木製の食の道具が扱えないこと。

新しいうつわやスプーンを買うとき、「木目が美しく温かみがあって、子どもも安心して使える木製の食器が欲しいなぁ…。」と思っていても結局「食洗機で洗えないよな」と選択肢から外すことになり、悲しい思いをしてきました。

もちろん、ほかにも薄いグラスやアルミの鍋など、食洗機不可なものは我が家にもたくさんあります。
同じように手で洗えばいいだけの話ではあるのですが、やっぱり毎日使う道具だし、なにより食洗機をわざわざ導入したのだから、できれば対応したものがいい…。

と、そんな悩みを抱えていたところに朗報が。
食洗機に対応した木製のカトラリー「食洗機で洗えるシリーズ」が登場したのです。

このシリーズ、先に言ってしまいますが、食洗機が自宅にない方にもおすすめ。なぜかというと、食洗機にも耐えうるコーティングが施されているので、丈夫で扱いやすいからです。

中川政七商店の定番品として、ロングセラーの「食洗機で洗える漆器シリーズ」があります。
こちらも機能的で美しい佇まいなのですが、個人的に木目がはっきりとした食器が好きで、待ち望んでいました。

そんな夢を叶えてくれた「食洗機で洗えるシリーズ」の中から、愛用している道具をひとつひとつ紹介します。

食洗機で洗えるお椀 ハンノキ

まずは、「食洗機で洗えるお椀 ハンノキ」から。
木目がはっきりと見えます。こんなに木目が美しいのに、食洗機対応可能とは、なんとも驚きです。
手に取ってみると、つるんとさらさらな手触り。

そもそも、なぜ食洗機に木製のものがだめなのかというと、高温のお湯で洗い、最後には高温の風で乾燥を行う、木にとって非常に過酷な洗浄環境だからです。

最悪の場合ひび割れてしまう恐れがあります。

一方でこちらのお椀は、食洗機洗浄に強い塗料を施しています。
厚塗りになると天然木の表情を損なうため、耐久性と風合いのどちらも妥協せず、ふたつが共存するバランスでつくられています。

さらに、うれしいひと工夫が。(僕の一番の推しポイントです!)

食洗機の悩みのひとつとして、うつわの凹凸に水がたまり、乾燥しきれずに残ることが挙げられます。

水だけでなく、たまに汚れも残っていたりしてとてつもなくストレスだったのですが、このお椀の高台の内側には浅く曲面に削るという工夫がされており、水がたまりにくいのです!

ただ曲面にしただけではなく、持ち心地にもこだわって削られているため、持った時、手に馴染むような感覚があります。

木は熱伝導が低い性質なので、ごはんを楽しんでいるとき、最後まで汁ものがあたたかいのもうれしいですね。

良いことばかりで、汁ものを口にするたび、なんだか嬉しくなります。

ごはんを食べ終わった後、食洗機にうつわを裏返して並べたときも、曲線の美しさにほれぼれしながら「今日も嬉しい気持ちにしてくれてありがとう」と、心の中で言ってしまいます。

食洗機で洗える木のスプーン

左:食洗機で洗える木のスプーン スープ用
右:食洗機で洗える木のスプーン 小

続いてスプーン。
我が家では、「食洗機で洗える木のスプーン 小」「食洗機で洗える木のスプーン スープ用」をお迎えしました。
こちらは、何度も拭き漆を薄く塗り上げ、木目の表情を活かしながらさらに食洗機に強い仕上げのコーティングを施しています。

スプーンは、主に朝食に使用しています。

最近シリアルが好きな子どもにこの「小」を渡してみたところ、喜んで使ってくれました。3歳児にもちゃんと扱えるちょうどいいサイズです。

大人は「スープ用」を使っています。
女性には少し大きく感じるサイズかもしれませんが、シリアルはもちろんあたたかいスープを飲むときも、深さがあるのでたっぷりすくうことができます。

柄の部分は、横から見ると半円の形をしています。
この形状が、手に気持ちよくフィット。
なので、「スープ用」はメインで使うのはもちろんのこと、晩ご飯時のおかずのとりわけ用としても使い勝手が良く、使用頻度が高めです。

食洗機で洗える木箸

続いてお箸。
こちらもスプーン同様、拭き漆とコーティングで仕上げています。

実は、食洗機対応のお箸を探す旅が一番難航していました。木目の風合いが美しく、すっきりとした形状で食洗機対応のものがなかなか見つからなかったためです。

こちらのお箸は、八角の形状をしていて、箸先にかけてしゅっと細くなっています。
これにより持ちやすさは確保しながら、おかずを口に運んだ時に口の中での箸の存在感があまりなく、味わうことに専念できます。
お豆もすいっとはさみやすく扱いやすいです。

もともと木のお箸には熱や水に弱いという弱点があるのですが、食洗機対応のコーディングをすることによってその弱点を解決。
なので、食洗機を使用されない方にもぜひ使っていただきたいです!

経年変化について

左:新品
右:愛用品(2022年10月~2023年1月頃まで使用)
際の部分が少し剥げてきています。

最後に、食洗機対応とはいえあくまでも天然木でつくられていますので、経年変化や個性はつきもの。
我が家では、2~3ヶ月でこんな感じになりました。
食洗機で「高温モード」を使うことが多かったため、少しダメージがあったようです。
子どももガリガリとスプーン自体を嚙んでいたようで、木が剥げてしまったところも…。

でも、もともと木製は食洗機にはかけられませんから、それを思うとじゅうぶん耐えてくれているように思えます。(本当にありがとうという気持ちでいっぱいです…。)

左:新品
右:愛用品(2022年10月~2023年1月頃まで使用)
こちらも少し剥げてきています。

節があったり木目が詰まっていたり、少し赤みを帯びていたり、個性があるのも良いなと思える魅力のひとつ。
子どもがその違いをわかっているのかどうかはわかりませんが、今日はこれ!とわざわざ木目を見て食器を選んでいる姿も微笑ましいです。

特にお箸は、1本1本それぞれ個性があります。
それゆえ、組み合わせによっては違和感を感じてしまうかもしれません。でも、同じ木材でもここまで個性があるのは、これはこれで面白みを感じます。やっぱり天然の木は生き物だなと。


食洗機対応だから、丈夫で長く愛用できる「食洗機で洗えるシリーズ」。
実はこのほかにも中川政七商店では、漆器のつややかな風合いのもの、手塗りによる刷毛目を活かしたものなどの食洗機対応のシリーズはたくさんあります。

それぞれにしか持ち合わせない個性や良さがありますので、ぜひ、自分のお好みのものを見つけて、食卓にお迎えください。

編集担当 森田



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【工芸うんちく旅】大分県別府市「竹細工」

こんにちは。
中川政七商店ラヂオのお時間です。

「工芸うんちく旅」は、工芸好き男子ふたりが、日本の工芸産地をめぐり、職人さんや地元の方々から聞いてきたうんちくや小ネタ、地域の風習、食文化などを紹介する番組です。

大分県別府市/竹細工

工芸好きアラフォー男子ふたりの珍道中、今回は大分県別府市に竹籠を見に行ってきました。お話を伺ったのは国産の竹にこだわり、職人による竹バッグや竹籠、花籠の製造を行う竹工房オンセ代表の高江雅人さん。

そもそも別府と竹との深い繋がりとは?大分県別府市といえば温泉が有名ですが、実はこのエリアでは、竹細工に使われるしなやかな竹、「真竹(まだけ)」がたくさん取れたことから、昔から竹細工が根付いていったそう。日本人にとって身近な植物である竹について、知っているようで知らなかったその生態などについてもお話ししていきます。

さらに竹細工は大分県唯一の伝統工芸。その技術や伝統をたやさぬよう、国内で唯一の竹工芸訓練学校があります。そのインフラこそ、別府で竹工芸が栄えた理由の一つでもあるようです。温泉だけじゃない、大分県別府市の魅力に迫ります。

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ナビゲータープロフィール

高倉泰(たかくらたいら)

中川政七商店による産地支援事業「合同展示会 大日本市」のディレクター・バイヤー。
大学卒業後、店舗デザイン・設計の会社を経て、2014年に中川政七商店に入社。日本各地のつくり手と共に展示会やイベントを開催し、商品の仕入れ・販売・プロモーションに携わる。
古いものや世界の民芸品が好きで、ならまちで築150年の古民家を改築し、 妻と2人の子どもと暮らす。山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。ほとけ部主催。
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引地海(ひきじかい)

Pomalo 株式会社 クリエイティブ・ディレクター。大学卒業後、広告代理店を経てフリーの編集者に。雑誌やWEBサイト、イベントの企画・制作・プロデュースを手がけ、2019年よりコンテンツ・エンジニアリング・カンパニー Pomalo(ポマーロ)に参加。11歳から17歳までをアメリカ・サンディエゴで過ごした帰国子女。2児のパパで、趣味はお弁当づくりとキャンプ。
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「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「季節の手ざわり」も配信中です。
こちらは、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
次回は3月3日(金)配信予定です。

お楽しみに。

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【季節の手ざわり】想いを届ける、春の贈り物

こんにちは。中川政七商店ラヂオの時間です。

中川政七商店ラヂオ「季節の手ざわり」は、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
季節の移ろいを感じ暮らしを整える、そんなひと時をご一緒しませんか。

2月は寒さがいちばん厳しい時期ですが、暦の上では2月4日頃に立春(りっしゅん)を迎え、春が始まります。
立春から春分の間に初めて吹く強い南風を「春一番」と呼び、梅の花が咲きはじめ、少しずつ「春」の足音が聞こえ始めてくる頃です。
   
そして春といえば、卒業、入学、就職、転勤や引っ越しなど、出会いや別れの季節ですね。
4月からの新生活のために、そろそろ準備を始める方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は「想いを届ける、春の贈り物」について、お話していきたいと思います。


ナビゲーター:クリス智子
ハワイ生まれ。大学卒業時に、東京のFMラジオ局 J-WAVE でナビゲーターデビュー。現在は、同局「GOOD NEIGHBORS」(月曜〜木曜13:00〜16:00)を担当。ラジオのパーソナリティのほか、MC、ナレーション、トークイベント出演、また、エッセイ執筆、朗読、音楽、作詞なども行う。得意とするのは、暮らし、デザイン、アートの分野。幼少期より触れてきたアンティークから、最先端のデザインまで興味をもち、生活そのもの、居心地のいい空間にこだわりを持つ。ラジオにおいても、居心地、耳心地の良い時間はもちろん、その中で、常に新しいことへの探究心を共有できる場づくりを心がける。


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次回「季節の手ざわり」は、3月3日(金)配信を予定しています。

「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「工芸うんちく旅」も配信中です。
こちらは、工芸好き男子二人が日本全国の工芸産地を訪ね知った工芸のうんちくを語る番組。
次回は2月10日(金)配信予定です。

お楽しみに。

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