【あの人が買ったメイドインニッポン】#70 文筆家の甲斐みのりさんが“一生手放したくないもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

ゲストは引き続き、文筆家の甲斐みのりさん。今回は「一生手放したくないメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

ラヂオは6つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットフォームからお楽しみください。

Spotify
Apple Podcast
Amazon Music
Voicy
Castbox
YouTube

甲斐みのりさんが一生手放したくないメイドインニッポン

甲斐みのりさんが“ついつい買ってしまう”メイドインニッポンは、「野田琺瑯 ごはん鍋 KAMADO(カマド)」でした。


ゲストプロフィール

甲斐みのり

文筆家。静岡県生まれ。日本文藝家協会会員。大阪芸術大学文芸学科卒業。旅、散歩、お菓子、地元パン®️、手みやげ、クラシックホテルや建築、雑貨や暮らしなどを主な題材に、書籍、雑誌、webなどに執筆。主な著書に『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)、『たべるたのしみ』『くらすたのしみ』(ミルブックス)、『にっぽん全国おみやげおやつ』(白泉社)など。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回は、みんげいおくむらの奥村忍さんにお話を聞いていきます。1/31(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

【あの人が買ったメイドインニッポン】#69 文筆家の甲斐みのりさんが“ついつい買ってしまうもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

ゲストは引き続き、文筆家の甲斐みのりさん。今回は「一生手放したくないメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

ラヂオは6つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットフォームからお楽しみください。

Spotify
Apple Podcast
Amazon Music
Voicy
Castbox
YouTube

甲斐みのりさんがついつい買ってしまうメイドインニッポン


ゲストプロフィール

甲斐みのり

文筆家。静岡県生まれ。日本文藝家協会会員。大阪芸術大学文芸学科卒業。旅、散歩、お菓子、地元パン®️、手みやげ、クラシックホテルや建築、雑貨や暮らしなどを主な題材に、書籍、雑誌、webなどに執筆。主な著書に『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)、『たべるたのしみ』『くらすたのしみ』(ミルブックス)、『にっぽん全国おみやげおやつ』(白泉社)など。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、文筆家の甲斐みのりさんにお話を聞いていきます。1/24(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

【あの人が買ったメイドインニッポン】#68 文筆家の甲斐みのりさんがおすすめする“名建築のかわいい喫茶店”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

今回からゲストは、文筆家の甲斐みのりさん。今回は甲斐みのりさんが選ぶ「名建築のかわいい喫茶店3選」をご紹介いただきます。

それでは早速、聴いてみましょう。

ラヂオは6つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットフォームからお楽しみください。

Spotify
Apple Podcast
Amazon Music
Voicy
Castbox
YouTube

甲斐みのりさんがおすすめする“名建築のかわいい喫茶店”3選

①国立京都国際会館

②市谷の杜 本と活字館

③富士屋ホテル喫茶室


ゲストプロフィール

甲斐みのり

文筆家。静岡県生まれ。日本文藝家協会会員。大阪芸術大学文芸学科卒業。旅、散歩、お菓子、地元パン®️、手みやげ、クラシックホテルや建築、雑貨や暮らしなどを主な題材に、書籍、雑誌、webなどに執筆。主な著書に『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)、『たべるたのしみ』『くらすたのしみ』(ミルブックス)、『にっぽん全国おみやげおやつ』(白泉社)など。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、文筆家の甲斐みのりさんにお話を聞いていきます。1/17(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

年を重ねたいま、自分に自信をもたせてくれる、ハレの日の服

自分らしい服ってなんだろう。年を重ねるごとに、似合うものも自分の好みも少しずつ変わってきました。
シルエット重視だった20代、何を着ればいいか迷走した30代前半。30代後半のいまでは、素材や質感など布自体が気になるようになりました。
着心地のよさはもちろん、年相応の服を着ているという安心感を求めているのかもしれません。日常の服はもちろん、特別な日となると、その安心感は一層大切です。

その場にも、年を重ねた自分にもふさわしい服。
中川政七商店のセミフォーマルシリーズは、そんな思いに応えてくれる一着です。デザイナーの一人である山口に、どんな風に考えて作ったのか、話を聞いてみました。

ジャカード織の菱紋シリーズや尾州ウールシリーズ、刺繍のかさねブラウスを手がける山口

「私は30代後半で出産して、上の子はこれから卒園式入学式を迎えます。
この年でそういった式に出ると、周りのお母さん達は年下の方も多いんです。20代の方と同じ服を着ても似合わないし、それなりに年を重ねてる分似合うものを着ていたいと感じます。
ものづくりに信頼を置ける服を身に着けていると、背筋が伸びてそれが自信にも繋がると感じました」

自身の経験を糧にしながら作り進めていった、中川政七商店のセミフォーマル。
2019年からさまざまな型を発売し、それぞれにデザインのテイストが異なりますが、そこには共通する一つのコンセプトがあると言います。

「中川政七商店のセミフォーマルを貫くものは、“世界に誇る日本の技術”です。
テイストの好みは人それぞれですが、普段着ではなく特別な日に着る服なので、身に着けると自信に繋がるものを作りたいと考えました。そこで、技術も世界に誇れるようなものを採用しています」

ものづくりを知ることが自信に繋がるということで、一つずつ、どんなものづくりの背景があるのか、お話したいと思います。

縁起の良い菱文様が生地に浮かぶ「ジャカード織の菱紋シリーズ」

2025年のラインアップに新たに追加されたのは、縁起の良い菱紋をジャカード織の繊細な陰影で表現した、ジャカード織の菱紋シリーズ。

中川政七商店のセミフォーマルのなかでも、縦のラインをすっきりと見せるやや細めのシルエットで、ワンピースは足が隠れるロング丈です。

「中川政七商店のセミフォーマルシリーズでは、毎年お客様から届く様々なお声も参考にしながら開発しています。そのなかで細身の方にも着ていただきやすい、少しだけ細めのシルエットのご要望にお応えできたらと思い作ったのが、今回のシリーズです。

模様を織り込んで作るジャカード織の生地は、厚みがあって立体的に見えるのが特徴。今回の生地では、ハレの日にもふさわしい縁起の良い菱文様を織り上げました。60年以上も前に製造された貴重な織機を使っており、ジャカード織の凹凸が生み出す陰影の美しさを際立たせています」

ジャカード織のジャケット 菱紋
ジャカード織のワンピース 菱紋

ウールの世界三大産地が作る「尾州ウールシリーズ」

シワのできにくい生地とゆとりのあるパターンが毎年人気の尾州ウールシリーズ。
愛知県一宮市を中心にした尾州地域は、イギリスのハダースフィールド、イタリアのビエラと並ぶ世界三大毛織物産地。海外のメゾンブランドも買い付けに訪れるような日本が誇るものづくりの産地といわれます。

ワッシャー加工を施した凹凸のある生地はシワができにくく、目立ちにくいのが特徴で、活動的な日にもおすすめの一枚です。

「保育園の式では、ヒールの高い靴はまずはけません。抱っこをしたり、子どもと目線を合わせるために低い位置で動いたり‥‥子どもがぎゅっと掴んでくることもあります。動きにくいのはいやなので、ゆとりのあるシルエットにして、シワが目立ちにくい加工を採用しました」

また、ウールと麻を織り交ぜた生地を採用したため、清涼感のある肌触りで長いシーズン活躍します。

「安いものではないので、たまにしか着れないのはもったいないと思い、長いシーズン楽しめる質感を目指しました。また、デザインもシンプルなので、色んなシーンで着やすいものになっていると思います」

尾州ウールと麻のジャケット
尾州ウールと麻のワンピース
尾州ウールと麻のタックワイドパンツ
尾州ウールと麻のテーパードパンツ

装飾を折り目で表現する日本らしさ「重ね襞シリーズ」

上品な生地の艶感と、ひかえめながら華やかさのある装飾が特徴の重ね襞シリーズ。

「袴や折型など、日本人は装飾を折り目で表現する文化を持っています。技術だけじゃなくて、昔から日本にある表現も含めて取り入れながら展開していきたいという想いで、プリーツを採用したシリーズをつくりました」

もちろん、その技術も特別なものです。
手がけるのは、プリーツを専門に新技術の開発を行うオザキプリーツ株式会社。こちらには特許技術である「MAX PLEATS」を採用しています。

元来、プリーツがかからないと言われてきた天然素材。MAX PLEATSは、そんな天然素材にプリーツをかけることを可能にした特許技術です。
今回も表地は麻54% 綿46%の天然素材ですが、水洗いしてもプリーツ性を損なうことはありません。

リネンコットンの重ね襞ジャケット
リネンコットンの重ね襞ワンピース

自然の景色を思わせる、波皺の表情「リネンキュプラの波皺シリーズ」

昨年発売となり、幅広い世代の方にお求めいただいているリネンキュプラの波皺シリーズ。ベーシックでシンプルなデザインの尾州ウールシリーズや、華やかな見た目が特長の重ね襞シリーズとは、あえて印象が異なるようにとデザインされました。体のラインを拾わず全体をすっきりと見せてくれるシルエットが心強い一着です。

「上質感があって大人っぽいものを作りたくて、絹織物をはじめ高級裏地の産地として歴史が深い、山梨県の富士吉田市で織られた生地を使用しました。上質な布の美しさが映えるように、あえてすとんとしたシルエットを採用し、シンプルな形で作っています。

生地に揺れる波皺の表情は、経(たて)糸に使用したキュプラと、緯(よこ)糸に使用したリネンや綿の、それぞれの縮率の違いから生まれるもの。なみなみとした揺らぎが、水面のさざ波や富士山の裾の尾、地平線・水平線などを思わせてくれるので、『風景の見える布』をコンセプトにしています」

リネンキュプラの波皺ジャケット
リネンキュプラの波皺ワンピース

※担当デザイナーにものづくりについてインタビューした記事はこちら

古い織機でしか出せない細やかなレース「刺繍のかさねブラウス」

ジャケットの下に着たり一枚でさらりと着用したりと、何かと活躍する、刺繍のかさねブラウス。手がけるのは、刺繍レースを専門とするフロリア株式会社です。

「レースというと海外のイメージを持たれる方も多いと思いますが、じつは日本で独自に進化を遂げ、いいものを作っているんです。中でもフロリアさんは歴史をもち、海外からも注目されている企業さんです」

あえて古い機械でゆっくり織ることで、ふんわりと⽴体的なふくらみや、繊細な模様を表現しています。

「フォーマルなシーンでは、基本的にはジャケットを羽織っていることが多いと思いますが、長時間過ごす中で温度調整したいタイミングもあります。
でも、ジャケットを脱ぐと急に質素な印象になってしまったり、透けてしまったり…脱ぐのをためらうことがあって。そういう不安がなく、脱いでも華やかさが損なわれないものにできたらと思って、前面を二重にして刺繍を刺しました」

刺繍のかさねブラウス

最後に、中川政七商店のセミフォーマル、どんな風に着てほしいですか?と聞くと、
「ハレの日にはもちろん、ちょっとしたお出かけにも、普段からたくさん着てもらえると嬉しいです」
とのこと。

中川政七商店のセミフォーマルは、シリーズを通して天然素材をベースに作っているため、素材感がマットで落ち着きがあります。きちんと感や品はありつつも、確かにちょっとしたお出かけなど、日常のシーンでも使いやすい質感です。

ものづくりについて語りたくなる、特別な日に自信をもたせてくれる服。フォーマルシーンにも、ちょっとしたお出かけにも、様々な場で一緒にお出かけしていただけたら嬉しく思います。

<関連特集>

<関連記事>

【身長別着用レビュー】尾州ウールと麻のジャケット、パンツ
【身長別着用レビュー】尾州ウールと麻のワンピース
【身長別着用レビュー】リネンコットンの重ね襞のジャケット、ワンピース
【身長別着用レビュー】リネンキュプラの波皺ジャケット、ワンピース


*この記事は2022年1月11日公開の記事を、再編集して掲載しました。

【工芸の飾りもの】中川政七商店スタッフが自宅に飾ってみました

おしゃれな方のご自宅にお邪魔すると、目にするのが、生活必需品ではない飾りもの。
いいなと思いつつも生活必需品ではないので、いつか買おうと後回しになっている。オブジェは、私にとってはそんなお買い物カテゴリーのものでした。

本日発売の「鳥こけし」と「飾り凧」はまさに、そんなアイテム。
抽象化されつつも、そこはかとなく愛嬌がある。なんとなく家にも飾りやすそうだけど、実際どうだろう。家に置いた様子を見てみたいな…。そんな個人的な願望も相まって、発売より一足先に中川政七商店のスタッフの自宅で飾ってみてもらいました。

すっきりとした無国籍な雰囲気の北村家にて

漆喰の壁面とコンクリートの床面。すっきりとした無国籍な雰囲気の北村家に飾ってみてもらいました。

「インテリアって掃除しやすさとのバランスだと思っていて、普段はあんまりオブジェのようなものって飾らないんです。でも今回飾ってみて、空間に少し愛嬌が出ていいなと思いました。

ここはレコードを並べているコーナーでちょっと洋の雰囲気があるスペースなのですが、鳥こけしのサギは無国籍な印象で、どんな空間にも馴染みがいいなと思いました」

「ここは玄関で、普段から季節の花を飾っているスペースなのですが、お花だけじゃなくて、鳥こけしがいることでより愛嬌がある空間になりました」

「神棚には毎年年始にお参りしている神社でもらった干支の土鈴を置いています。
マナー的にありなのかは分からないけど、縁起物という文脈で、その横にも置いてみました。

家に置くものなので、まず見た目を気に入ることが第一ですが、縁起のいい鳥をモチーフにしているので、より置く意味を感じるというか、愛着が湧きます」

「ここは、ダイニングスペースで、いろんな国で買ったスノードームを飾っている棚です。普段棚の上はすっきりさせているのですが、飾り凧を置くことで、真っ白の壁に彩りが出たなと感じました。

今回、飾り凧も置いているだけなのですが、これすごく軽くて。額装の絵よりも断然飾りやすいので、その時の気分で気軽に場所を変えられるのがいいなと思いました。小っちゃな画鋲でも刺せるし、なんなら貼ってはがせるテープでも貼れると思います。これなら、賃貸でも気にせず飾れますよね。
写真とかポストカードだとぺたっとしてしまいますが、凧は糸が貼られているので少し立体感があり、物としての存在感もあってよかったです。凧といえば和のイメージが強いですが、これも無国籍な感じで、我が家にも馴染みがいいなと思いました」

合板むき出しのラフな壁面が特徴的な青野家にて

築80年以上の戦前の建物をリノベ-ションした賃貸物件に住んでいる青野家。合板むき出しのラフな壁面が特徴的な家です。

「この家には10月半ばに引っ越してきたばかりです。壁面のうちの1面が全部棚になっていて、そこをいい感じにしていきたいなと思っているところです。
郷土玩具などの小さな飾りものはちょこちょこ置いているのですが、あんまり背の高いオブジェがなかったので、これくらいのサイズ感のものがあると、いい雰囲気だなと思いました。

鳥こけしは、家の空間に与える影響が、ちょうどいいというか。形としては幾何学的で、有機的なラインではないので、家と馴染みやすいなと思います。
でもそこに乗ってる色彩や筆のタッチは有機的で、もの自体のスマートなラインと人の手が感じられる絵付けのバランスが、程よい存在感を作っているなと感じました」

「ここは趣味のギターを置いている場所で、実は一つだけじゃなくて横にいっぱいあります。ギターが置いてあるだけだと置き場って感じなのですが、オブジェが一つ入ることで飾っている感じが出てよかったです。今後もここにはオブジェを置いておきたいですね」

「ここは寝室のベッドサイドです。これまで寝室にはとくに飾りものは置いていなかったのですが、オブジェを置くことで、寝室が寝るだけの場所じゃなくて豊かな空間になるなと感じました。

個人的には、シリーズの中でも、この水色の凧が好きですね。
飾り凧は、形自体は古典的な形なのですが、モダンな絵付けが乗ることで、これまで持っていた凧への印象と一変しました。凧って家に飾るといいんだ、と新鮮な発見がありましたね」

暮らしの道具をしつらいとして飾る谷尻家にて

普段は、本やうつわなど、用途があって暮らしの中で自然と手に取るものを飾っているという谷尻家。
手仕事のものと自然を感じる景色が好きで、古家具や古道具を取り入れながらも、和に寄り過ぎないように、洋と程よくミックスした空間を目指していると言います。

「ここは暮らしの中で大事にしたい対象を集めていて、手仕事と暮らしを感じられるコーナーです。鳥こけしも飾り凧も、人の手跡が感じられるものなので、ここに飾るのが一番しっくりきました。
もともと全体的に落ち着いた色の物が多かったので、飾り凧を置くことで、より親しみを持てる空間になったというか、自分との距離が近づいたような気がします。

ここまで人形的なものって初めて飾ったのですが、空間に、機能的なものや用途がはっきりしたものだけ飾っているよりも、何の用途も持っていないものを飾ることで、空間に余白が生まれるなぁと感じました。景色がやわらぐというか、家の外しアイテムみたいな感覚で。空間に遊び心が生まれていいなと思います」

「ここは私の好きな暮らしの道具を飾ってるコーナーで、景色がいいこと、見て心地好いことを大事にしています。
今回はお花も洋の雰囲気だったし、置いているものも無国籍な印象なので、鳥こけしは浮くかなと思ったけど、意外と違和感なく飾れましたね。洋風な空間や、やや女性らしさがある場所にも馴染むのだなと思いました」

「ここは、夫のアート、デザインにまつわる本をあつめたコーナーです。
アート本ということもあって、洋な雰囲気やガジェットぽい印象が強い場所だったのですが、鳥こけしを置くことで、少し手仕事感が加わって、他の空間と繋いでくれるなと感じました」

築150年の日本家屋をリノベーションして暮らす、高倉家にて

普段からさまざまなオブジェを飾っている高倉家。家自体は築150年の日本家屋をリノベーションした日本らしい空間ですが、置くものは一定の様式に捉われず、さまざまな国籍や時代のものが混ざり合った空間を目指していると言います。

「じつは個人的にも鳥のオブジェは昔から特に好きで集めていて、今回の商品は個人的にも絶対にほしいと思っていました。

ここは元々オブジェを飾っている棚で、今回はフクロウを飾ってみました。フクロウは1番小ぶりなサイズでありながら、柄の強さがあるので、古物と並んでも存在感を発揮していましたね」

「鳥こけしは、ほどよい抽象的な形で、キャラクターが立ちすぎないのがいいですね。
雰囲気は作ってくれるけど、他のオブジェや家の空間とも適度に馴染んでくれると思います。

個人的には、1番右のサギが好きです。濃いグリーンが家の空間に取り入れやすいし、庭のグリーンとの相性もよかったです。
真ん中のツルは、背の高さがあるので、縦に長い空間がある場所に置くとすごく映えると感じました。
左のフクロウはくちばしがなくより抽象度が高いので、鳥を飾っている感じにならなくて、それも人によってはいいのかなと思いました」

「ここは玄関の上で古民家の土壁を残している部分です。
玄関なので福を呼び込む意味で、注連縄や仏像など、祈りをテーマに飾っています。
鳥こけしも縁起のいい鳥をモチーフにしているので、フィットしたかなと思っています」

「リビングの飾り凧は、下に置いている壺の色に合わせて、海風の柄を選びました。
どちらの柄も、風を感じる絵柄で爽やかさがあって、家族にも好評でした。少し透け感があるのも軽やかでいいですね。
凧なだけあって立体感があり、少し浮き上がって見てるところもいいなと思いました」

玄関に置いた山風

どの家にも、しっくりと馴染んでいた鳥こけしと飾り凧。
オブジェな場所の印象を左右してしまうのではと思っていましたが、実際に家に置かれた様子を見ていると、程よい存在感で馴染んでくれそうだなと感じました。
どちらも置き場所を変えながら、気分にあわせて軽やかに楽しめそう。2025年は、オブジェのある暮らし、私も楽しんでみようかなと感じる各家の様子でした。

<関連特集>

<掲載商品>
鳥こけし
飾り凧


写真:奥山晴日
文:上田恵理子

【あの人が買ったメイドインニッポン】#67 デザイナー吉田勝信さん×中川政七商店が“一緒に作るもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

ゲストは引き続き、デザイナーの吉田勝信さん。今回は「最近買ったメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

ラヂオは6つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットフォームからお楽しみください。

Spotify
Apple Podcast
Amazon Music
Voicy
Castbox
YouTube

「鳥こけし」「飾り凧」の開発秘話

今回は、中川政七商店とともに作る「鳥こけし」「飾り凧」の開発秘話を語りました。
2025年1月1日より発売開始予定です。


ゲストプロフィール

吉田勝信

採集者・デザイナー・プリンター。山形県を拠点にフィールドワークやプロトタイピングを取り入れた制作を行なう。近年の事例に海や山から採集した素材で「色」をつくり、現代社会に実装することを目的とした開発研究「Foraged Colors」や超特殊印刷がある。趣味はキノコの採集および同定。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回は、文筆家の甲斐みのりさんにお話を聞いていきます。1/10(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら