【はたらくをはなそう】物流課 梅本洋平

梅本洋平
物流課


2014年 直営店の販売スタッフとして入社
2015年 通販課配属
2017年 物流課兼任



入社したきっかけは、初めて訪れた表参道ヒルズにあったお店で、手しごとを感じる商品の佇まいや、お店のスタッフがとても丁寧に商品を扱っている様子を見て、他の雑貨店とは違う空気感に感動したことです。

その前から中川政七商店の本を読んでいて、会社のことに関心はあったのですが、このお店での体験を通して自分も働いてみたいと思いました。

現在は通販のお客様からの受注と出荷を行うチーム、直営店の物流に関わる支援を行うチーム、障がいをもつスタッフのマネジメント、物流の業務改善を担当しています。

仕事をする上で大切にしている姿勢は”協働”です。

私が考える協働は、

・それぞれの強みを活かし、弱みを補い合える
・一人で問題解決するよりも、高いレベルでの問題解決ができる

の2つ。

そのために、実践しているのは、『話しにくい環境をなくすこと』です。

私には”話しやすい環境を作る”は仰々しく、
少し構えてしまうので、”なくすこと”を意識しています。

多様性のあるメンバーの力を最大限発揮できるよう、一人ひとりの意見を積極的に聞くように心がけていると、自分の発想には無いアイディアが生まれることも。
前向きなディスカッションは、仕事をする上でもっとも楽しい時間です。

協働は社内だけにとどまらず、取引会社の方、障がい者就労支援機関の方など、皆さんとの協働なくしては成り立たないものです。

まだまだ、力不足な部分もありますが、より良い環境作り、良い仕事が出来るよう、今後も取り組んでいきたいです。

店舗のように相手の顔が見えるわけではないですが、
スタッフの心配りや、どこか手の温もりが感じていただけるような物流、購買体験をお届けできるように努めます。


<愛用している商品>

ソフトパックティッシュのカバー

ソフトパック専用のティッシュケースで気に入るデザインのものを見つけることが出来ず、箱ティッシュを使い続けていましたが、これに出合ってからはシンプルなデザインと質感が気に入り愛用しています。

乾きやすいハンガー

厚手のパーカーなどを干す時に重宝しています。使わない時は、折りたためるため嵩張らず保管のストレスもありません。


「彩り豊かな」花ふきん 3枚セット(箱入り)

友人への贈り物やちょっとしたお返しの際によく利用しています。
贈る人に合わせて柄入りのふきん、季節のふきんを選ぶのも◎

夏こそ大切にしたい、おふろの時間

猛暑が続いていますね。
一歩外に出れば汗をかき、しかし電車やオフィスでは強い冷房で体が冷えてしまうことも…。

なにかと疲れがたまりやすい季節です。

そんな夏は、お風呂に入るのも暑くて、お湯にはつからずシャワーですましてしまいがち。
しかし、夏疲れの体にこそ、入浴が効果的だそうです。

お湯にしっかりつかることで全身に血液が行き渡り、新陳代謝もアップするのだとか。
入浴で血流を良くし、その後マッサージやストレッチをしっかりとすることで、体のだるさを解消しましょう。

ぬるめのお湯にゆっくりつかる

血流を良くするためには、「ぬるめのお湯」がポイント。
体温より少し高い37度から40度くらいのお湯に10分~15分ほどつかると、体が芯から温まり、血液のめぐりが良くなるそうです。

この日の入浴剤は「ユズ」。3種類から気分で選ぶのが楽しみのひとつです。

長い時間お湯につかるのがしんどいな、と思うときには入浴剤を使うのがおすすめ。
「植物由来のにごり湯の素」は、冬はもちろん夏にも活躍してくれる入浴剤です。

米ぬかが配合されているので、お湯につかると肌がしっとりし、お風呂上がりの冷房での乾燥予防にも効果があるように感じます。
そしてなにより、浴室が植物のいい香りに包まれ、お風呂の時間がより豊かなものになります。


夏のお風呂上がりには、さらっとしたガーゼ生地のタオルを使うと爽やかです。
雪音晒のタオルシリーズは、薄手でかさばらないのに吸水性が高く、乾きが早いのが特徴。

ミニバスタオルは、タオルとバスタオルの間の大きさで、お風呂上がりに全身を拭くのにぴったり。
バスタオルよりスペースをとらずに収納できるので助かっています。

使って洗濯するほどふんわり心地よい肌触りになっていって、特に夏場は手放せない存在です。

心と体をいたわる、お風呂上がりのマッサージ

お風呂を出て少し落ち着いたところで、マッサージをします。

以前は道具を使わず手でほぐしていましたが、マッサージャーやツボ押しを使ってみると手だけでは感じられない気持ち良さがあり、それ以来いろいろと試してみました。

特に気に入っているのが「政七つぼころりん」。
天然木のピンのソフトなタッチが絶妙で、肩やふくらはぎをコロコロとなでたり軽くたたくと、なんとも気持ち良いのです。

お風呂上がりにはいつもこれで頭皮もマッサージ。
これひとつで頭からつま先までほぐすことができ、部位ごとに道具を揃える必要がないのも嬉しいポイントです。

高島ちぢみのフリーTシャツを着用。とにかく涼しく肌触りが良いので、就寝前の家着として愛用中。夕涼みの散歩にも最適です。

全身の疲れをとるべく、簡単なストレッチも。
ヨガマットなどを敷くのもいいですが、ござだと蒸れにくく、敷きっぱなしにできるのが楽ちん。

い草の香りも心地よく、ストレッチがちょっとした癒しの時間になっています。


特に疲れた日は、仕上げに「植物の香りのひんやりリフレッシュシート」を使います。
足や肩、腰などに貼ることで、ひんやりと気持ちよくリフレッシュできます。

袋から出すと、植物のやさしい香りが。
帰宅後、足のだるさを感じることが多いので、ふくらはぎに貼って眠りにつくまでのリラックスタイムを過ごします。


丁寧なお風呂とマッサージやストレッチで、心と体をいたわる。
普段の生活に取り入れやすい、疲労回復の方法です。

「明日も頑張ろう!」という気持ちで体をほぐし、暑い夏を乗り切りましょう。


<関連商品>
高島ちぢみのフリーTシャツ
植物由来のにごり湯の素
雪音晒の四重ガーゼミニバスタオル
政七つぼころりん
厚地に織った掛川織ござ
植物の香りのひんやりリフレッシュシート


<関連特集>

【ヱビスビール×中川政七商店】ビール醸造家が語る、ビールとグラスのペアリング

蒸し暑い日本の夏。出かけるのが億劫になるような暑さですが、一日の終わりに飲むキンキンに冷えたビールを思うと、今日もがんばろう、という気持ちになります。

ビールが美味しい季節ということで、本日よりヱビスビールコラボキャンペーン第二弾を実施中です。そこで、シーンにあわせたビールとグラスのペアリングや、おすすめの飲み方について、ビール醸造家の方にお話を聞いてきました。
ビールの愉しみかたが広がるお話を沢山お聞きできたので、皆さまにもおすそ分けいたします。

※キャンペーンの詳細は、最下部に記載しています。

気分によって変えたい、ヱビス味くらべ

お話を伺ったのは、サッポロビール株式会社の有友亮太さん。サッポロビール内でも限られた人しか持たない「ブリューマスター」の資格を取得。若くして今後開業が予定されているYEBISU BREWERY TOKYOの醸造責任者に抜擢された、ビール作りのプロフェッショナルです。
YEBISU BREWERY TOKYOについてはこちら

まずは、今回のコラボレーションセットに含まれるヱビス4種の味わいについて、聞いてみました。

①夏限定!爽やかな味わいのサマーエール

「サマーエールという名前からも分かるように、夏に飲んでいただきたいという気持ちを込めて開発している商品です。通常のヱビスビールでは、大麦麦芽を使っていますが、サマーエールは一部、小麦麦芽も使うことで、ベースとして飲みやすい軽やかな味わいになっています。そこに、白ワインのような香りのホップであったり、オレンジのような香りのホップを乗せることで、より爽やかで、夏仕様のビールに仕上げています」
※サマーエールは、数量限定販売です。

②余韻とコクを愉しむ、ヱビスビール

「王道のヱビスビールは、旨みあふれるふくよかなコクと、余韻が特徴のビールです。
素材にもこだわり、欧州産の大麦麦芽や、バイエルン産のアロマホップをふんだんに使用しています。
厳選された素材を使うことはもちろん、130年以上、醸造家の皆さんが繋いできた技術で作っているものです。正直、積み上げられてきたものが高すぎて、ちょっと積み上げ方を間違うとバランスが崩れちゃうんじゃないかと恐ろしいくらいです。継承していく立場としては、積み上げてきたものを守りながら、この時代の原料や設備で、お客様の期待に応え続けられるよう、磨いていきたいと思っています」

③ヱビスならではのエールを味わう、プレミアムエール

「プレミアムエールは、サマーエール同様、エールタイプのビールです。ヱビスこだわりの ドイツ・バイエルン産アロマホップと、柑橘のような香りのホップを最適なタイミングで添加しています。その香りと、ヱビスビールのコクがあわさって、ヱビスならではのエールになっていますね。
前の2種よりも、色が少し濃いめですが、味や香りのボリュームも少し重めに仕上げており、余韻まで広がる濃密な香り、凛とした苦味、ふくよかなコクをお楽しみいただけます」

④ゆっくり味わいたい、プレミアムブラック

「黒ビールは、炭焼きされたロースト麦芽を使っているので、香ばしい焙煎香が特徴です。
麦を仕込む時に釜で煮る工程があるのですが、それを3回行う手間がかかる方法を取り入れてまして、ゆっくり時間をかけて飲みたいようなコクのあるビールに仕上がっています」

黒ビールは、色のイメージも相まって、苦い印象を持っていましたが、そういうわけではないようです。

「黒の色は麦芽からくるもので、苦味はホップからくるものになっているので、由来が違います。黒ビールでもホップの量によっては苦みが少なくなります。
ただ色のイメージもあって、黒なのに苦みが少ないと、物足りないと感じられる方もいるので、そこをどう調整していくかいうところも開発側としては大切にしています。
一概に苦いものではないですが、味のボリュームであったり飲みごたえを感じるものなので、ゆっくり飲めるという感じですかね。ワインで例えると、白ワインよりも赤ワインのような味の要素が多いイメージです」

今回の4種セットでは、左から順にコクや味のボリュームがあるものになっています。気分によって飲み分けることで、ビールを飲む愉しみが広がりそうです。

ビールグラスの選び方

味のバリエーションも豊富ですが、グラスも色々ありますよね。なんとなくの刷り込みでガラスで飲むことが多いのですが、せっかくなので、グラスによる味の違いについても聞いてみました。

左から、「かもしか道具店 陶のビアカップ」「THE GLASS」「ビールのための純銅カップ」

「容器は、厚みと重さと材質によって、味の感じ方が変わってきます。

まず厚みは、飲み口が薄いほどすっきりと感じたり、苦味をやや強く感じたりします。厚いと、ちょっと甘く感じたり、苦みも少し弱く感じたりというような違いが出てきます。

そういう、容器が味に及ぼす影響を感覚転移って言ったりするんですけど、厚みだけじゃなくて、重さや材質によっても違いが出てきます」

今回のものでは、陶が最も厚く重い。銅が最も薄く軽い。

「重さだけだとあんまり変わらないんですけど、厚みとあわさると味が変わるという研究があります。軽いとスッキリ感じたり、重いと少し甘みを感じたりします。
あとは、重い方が高いものを飲んでる気分になるというのも、よく言われていることですね。プレミアムビールを飲む時は、ある程度重みがあるグラスを使用した方が、プレミアム感が増すかもしれません」

「素材にも機能があります。例えば、ざらざらしたお皿だと塩辛く感じやすく、滑らかなお皿だと甘く感じられる、と一般的には言われています。

今回の3種であれば、銅は熱伝導率が高く、液体と容器の温度差が少ないので、飲んだ時に違和感を感じにくいのが特徴です。陶器は保温性があるので、長時間冷たいまま飲めるという特徴があります」

「ガラスは、やっぱり透明なので、見た目も楽しめるっていうところが一つ大きな特徴だと思います。ビールの泡や色まで深く味わえるのが、ガラスの容器の特徴ですね。

今回のグラスの特徴をまとめると、
陶器は甘く感じられて、銅はすっきり感じられると思います。ガラスは一番中庸な厚さなので、そのビールの味をしっかり愉しんでいただけるものになっていると思います」

どう飲みたいかによって選ぶ、ビールとグラスのペアリング

ビールの味と、グラスごとの特徴が分かったところで、おすすめの組み合わせ方についてお聞きしてみました。

「例えば黒ビールであれば、陶器製の物を使うとゆっくり味わえるかもしれないですね。
厚みがある方が甘く感じられるので、黒ビールを苦く感じてしまうことなく、ゆっくり時間をかけてお飲みいただけると思います」

「爽快に飲みたいサマーエールでしたら、銅製のグラスを選択すると、グラスまで同じ温度で違和感なくスッキリ飲めると思います。
どう飲みたいかによって、ビールとグラスが補い合えるのが、グラスを使う魅力ですね」

「今日はヱビスビールをゆっくり飲みたいなという日には、陶器がおすすめです。保温性があるので温かくなりにくく、ゆっくり味わっていただけると思います」

「プレミアムエールを飲む時に、いつもとは少し違う色まで味わいたい、ということであれば、ガラスを選択すると、視覚からも愉しんでいただけると思います。
私も基本的には、色や泡まで味わいたいタイプなので、ガラスを使うことが多いんですけれども、同じビールを違うグラスで飲んでみるのも、違いが感じられて面白いと思います」

どう飲みたいかを、グラスが補ってくれるというのは、すごく学びになりました。今日は映画を見ながらゆっくり飲もうという日には、陶器を選んでみたり、その日の飲み方によって、グラス選びを愉しみたいと思います。

ビールから生まれるコミュニケーションを愉しむ

「ビールは紀元前から飲まれてきたもので、国をまたいでどこにでもあるものです。どこに行っても共通言語のひとつとして、ビールによってコミュニケーションが広がるっていうのが1番いいところだな、と作り手としても飲み手としても思います。
味自体も、紀元前から作り手が歴史を重ねてきたもので、本当にバリエーションが豊かなものです。文化や歴史としてもどんどん愉しんでいただけるといいなと思っています」

ここまで、ビールを飲む時間が、より充実するようなお話をお伺いしてきました。
ビールを飲み比べしたり、グラスとのペアリングを愉しんだり、今日お聞きしたお話が、皆さんの暮らしの中で、心地好いコミュニケーションを生むきっかけになれば幸いです。

現在、ヱビスビール×中川政七商店のコラボキャンペーンを実施中です。
日々の食卓をちょっと特別なものにしてくれる、ヱビスビールのある食卓。皆さんも取り入れてみてはいかがでしょうか。

<キャンペーンについて>

7/25~発売の「ヱビス缶350ml 12缶(4種アソート)」に、ヱビスビールふきんが付いています(なくなり次第終了となります)。

キャンペーンページはこちら

<有友亮太さんプロフィール>

学生の頃から発酵の研究を重ね、2012年にサッポロビールに入社。
研修後に配属された北海道工場では、ビール醸造で味の作りこみを担当。
工場や研究所での仕事に従事し、社内試験を経て、1年間ベルリンにある研究教育機関(VLB Berlin)に留学。
サッポロビール内でも限られた人しか持たない「ブリューマスター」の資格を取得。
ヱビスブランドの開発責任者に就任し、今年から発売した新ライン「CREATIVE BREW」の開発を担当。

【あの人の贈りかた】台所道具に、料理へのエールを込めて(スタッフ谷尻)

贈りもの。どんな風に、何を選んでいますか?

誕生日や何かの記念に、またふとした時に気持ちを込めて。何かを贈りたいけれど、どんな視点で何を選ぶかは意外と迷うものです。

そんな悩みの助けになればと、中川政七商店ではたらくスタッフたちに、おすすめの贈りものを聞いてみました。

今回は編集チームの谷尻がお届けします。

料理がグンと楽しくなる「食洗機で洗えるひのきのまな板」

食べるのが大好きな私ですが、作るのはそこまで得意なわけでもなく、気分がのらない日もたくさん(いや、毎日‥‥?)。とはいえ疲れて料理をしたくない日も生活は続くので、少しでも作る気持ちを楽しくしたいと思い、一人暮らしを始めてから10年以上、台所周りの道具や、料理を格上げしてくれそうな調味料の収集を、もはや趣味のように続けています。

料理をするなかで、自分の食卓事情をグッと豊かにしてくれたのは、木のまな板と土鍋の存在。すいすいストレスなく食材が切れて、ふわふわもっちりのごはんが炊ければ、それだけで料理はこんなに心嬉しく、食事も美味しくなるのかと、それぞれ気付いた日には本当に感動しました。

台所道具って意外と、料理を始めた頃に何となく買ったもののまま、ということが多かったりしませんか?「とりあえず使えるから」と思って使用を続けてきたけれど、よい道具を迎えるとやっぱりウキウキするし、料理がラクになる。「家しごとのストレスが減り、少しでも楽しい時間になれば」。そう考えて、台所道具を人にあげることがままあります。

とはいえ土鍋は嵩張りますし、何よりデザインも大切な“好き”の一つなので、人に贈るには少し勇気が必要。一方、まな板はそれほどハードルが高くないのでは‥‥と思ってから、時々、友人を中心に暮らしに合いそうなものを贈っています。

木のまな板のよいところは包丁をしっかりと受け止めてくれるところ。プラスチックのまな板と違い刃が滑らないので、みじん切りや千切りもストレスなく捗ります。

けれど、少し気になるのはその重さ。まな板に厚みがあれば安定して切れるのですが、その分重さも出てしまい、片手でひょいっと持ち上げられず、作業がスムーズにいかないこともあるので要注意です。サイズとともに重さは大切な確認ポイントだと思います。

私のお気に入りは当社の「食洗器で洗えるひのきのまな板」。会社のキッチンスペースに置いてあったものを使った際に、その良さに気付き、これは!と嬉しくなりました。

一般的な木のまな板に比べると薄いのですが、包丁をおろしたときに刃がストンととまる感覚があり、何より軽い!おまけに食洗機に対応とは、推しポイントしかありません‥‥。

夫が一人暮らし時代にマルシェで迎えたという我が家の木のまな板は、もう10年選手。そろそろ買い替え時なので、こちらを自分にも贈りたいなと企んでいます。

<贈りもの>

中川政七商店「食洗機で洗えるひのきのまな板 小」
※大サイズもあります

ちょっと添えるのに便利で重宝「植物由来のにごり湯の素」

「仰々しくない程度に、気のきいたものを渡したい」
「プレゼントの予算まであと少しだけ余裕がある」

そんなときによくお世話になっているのが、「植物由来のにごり湯の素」です。ユズ・スダチ・ショウガと3つの香りがあり、それぞれ、その植物と米ぬかのみで作られた、香料・着色料不使用の浴用パックです。

家に残る物だと趣味があるし、食べ物も好き嫌いがあるし‥‥と悩むなか、入浴剤なら貰っても困らないし、いつもの暮らしにちょっとだけ幸せな時間が生まれる。何より、植物の香りでリラックスしてほしいという想いも込められるので、とても重宝しています。

自分自身もそうなのですが、忙しいとついついお風呂に入る時間を疎かにしてしまう方は多いもの。でもやっぱり、熱いお湯に浸かって一日の疲れをとってほしいなと思うわけです。

こちらの品は米ぬかのとろみが肌にやわらかくあたり、香りもくどくなく、さっぱり爽やかなので、しっかり長風呂を楽しんでいただけると思います。

いきいきと植物が描かれたパッケージもとっても可憐で、「あの人にプレゼントしよう」と手に取るとき、ついつい「自分の分も‥‥」と買ってしまう大好きな商品です。

<贈りもの>

中川政七商店「植物由来のにごり湯の素」

【番外編】季節の景色を贈る「季節の花束」

中川政七商店の品以外からも、一つ。

私はお花が大好きで、まちのお店に通うことはもちろん、サブスクリプションのサービスを利用したり、旅先のお花屋さんをめぐったりしながら、普段の暮らしのなかによく迎えています。

気軽に旬や色を取り入れて自宅の印象を変えられるところや、暮らしのなかに自然のものがある景色が好きなのだと思います。

なくても困らないけれど、あるのとないのとでは、明らかに心持ちが違う。もらったら、気分が明るくなる。自分では意外と買わない。ちょっと派手な色も、冒険して贈れる。相手の負担にならないような、予算の調整も意外としやすい。

「花を贈る」と聞くと、たいそうなことに感じる人も多いようですが、私はこんな風に考えながら、気軽に贈っています。

近くのお花屋さんでお願いすることもあれば、全国に“推し”のお店もあり、贈りたい相手のイメージに合わせて毎回お店は変えています。

ご紹介している写真は、東京に暮らしていた時代に足しげく通っていたmalta(マルタ)さんの花束。庭から摘んできたようなグリーンの使い方と、一癖ある花の合わせ方が絶妙に好みで、はじまりの機会をお祝いしたいとき、力強い草花の姿を応援に変えて届けたいと、よくお願いしています。

その人のイメージや贈りたい気持ちを言葉にしながら、花束をオーダーする時間も、またとても楽しいものです。

<贈りもの>

malta「季節の花束」
https://maison-malta.com/


贈りかたを紹介した人

中川政七商店 編集担当 谷尻純子

【暮らすように、本を読む】#01『料理と毎日』

自分を前に進めたいとき。ちょっと一息つきたいとき。冒険の世界へ出たいとき。新しいアイデアを閃きたいとき。暮らしのなかで出合うさまざまな気持ちを助ける存在として、本があります。

ふと手にした本が、自分の大きなきっかけになることもあれば、毎日のお守りになることもある。

長野県上田市に拠点を置き、オンラインでの本の買い取り・販売を中心に事業を展開する、「VALUE BOOKS(バリューブックス)」の飯田光平さんに、心地好い暮らしのお供になるような、本との出合いをお届けしてもらいます。

忘れたくない日々を、食卓に書き連ねて。『料理と毎日』

日々、目の前を流れていく景色を、大切に受け止める。

それは、今が盛りの食材を活かした料理を食すのと同じくらい、「旬を味わう」ことなのだと、本書を読んで思い至りました。

『料理と毎日』は、料理家である今井真実さんによる、1年間のキッチンメモをまとめたもの。単なるレシピ集ではなく、その題のとおり、毎日の出来事や家族とのやりとりが、献立に添えられています。

体操教室の体験に行くも、不安になって抱きつく息子。でも、最後には楽しんで笑顔で帰路につく。そんな日の、「トマトのねぎ味噌あえ、パルメザンチーズ」。

節分の日。鬼に扮した夫に容赦なく豆が飛び、最終的には家から締め出されてチェーンまでかけられてしまう。そんな日の、「トマトハンバーグ」。

日記も、レシピも、自然体の短い言葉でまとめられていて、その肩の力が抜けた構成の読み心地がなんとも気持ちよくて。「自由なおでん」と書かれた日の翌日の献立が「おでん2日目」となっているところにも、思わず頬が緩みます。

幼稚園の送り迎えをすること、夫と映画を見に行くこと、ひとりお風呂で読書をすること。その1日の中では確かなイベントも、時が経つにつれ彩りは薄れ、忘れたことさえ忘れてしまいがちです。昨日食べたものさえ、頭をひねらないと思い出せないように。

今しか出合えないものを、日記で、食卓で、丁寧にすくいあげていく。旬を味わうために必要なのは、技術ではなく、「気がつくこと」なのかも知れません。

さて、肩の力の抜けた本、と書いたものの、巻末には素材別・料理別の索引がしっかりと添えられています。押さえるべきところは、押さえる。プロのこだわりが垣間見れる心づかいによって、ますます本書が好きになってしまいました。

ご紹介した本

・今井真実『料理と毎日』

本が気になった方はぜひ、VALUE BOOKSさんで:
VALUE BOOKSサイト『料理と毎日』

※先着50冊限定!ご紹介した書籍をVALUE BOOKSさんでご購入いただくと、中川政七商店の「レモン番茶」が書籍と一緒にお手元に届きます。詳細は、VALUE BOOKSさんのページをご覧ください。


VALUE BOOKS

長野県上田市に拠点を構え、本の買取・販売を手がける書店。古紙になるはずだった本を活かした「本だったノート」の制作や、本の買取を通じて寄付を行える「チャリボン」など、本屋を軸としながらさまざまな活動を行っている。
https://www.valuebooks.jp/


<同じ連載の記事はこちら>
・【暮らすように、本を読む】#02『おべんとうの時間がきらいだった』

<台所、料理に関する特集ページはこちら>
佇まいと勝手のいい台所道具
中川政七商店の調味料
毎日使いたい定番のうつわ
旬の手しごと

京都の黒染め師が染める、夏に着たい「黒」

さまざまなアイテムに合わせやすく、季節を通して着やすい黒い服。
夏は少し重いかな、と思う反面、ちょっとよそ行きのおしゃれにも、法事などのフォーマルシーンにも寄り添ってくれる安心感も。カジュアルになりがちな夏のラインナップの中に一枚あると、なにかと重宝します。

全4種のラインナップ。左から、前開きワンピース、襟付きワンピース、スリットワンピース、ふんわり袖ワンピース

この夏、中川政七商店でも、ラインナップに一枚加えたい、お守りのような黒いワンピースを作りました。夏の強い日差しのもとで、纏う人の美しさを引き立てて、凛とした佇まいを叶えてくれる黒。そんな黒を引き出すために、黒専門に染める、京都の黒染め師とともに作りました。

黒染め専門?夏の日差しのもとで美しい黒?そんな話を聞けば、どんな風に作られるのか気になって仕方ありません。ものづくりを知ればもっと愛着が沸くはず。長い付き合いになりそうな一枚への愛着を求めて、作り手さんにお話を伺ってきました。

黒を極めた黒染め師とは

お話を伺ったのは、1870年創業の馬場染工業5代目・馬場麻紀さんです。そもそも黒専門の染め屋さんがあることを、この商品を通して知りました。

「1870年の創業当時は着物の時代やったから、黒専門で染めてる工場が120軒ほどありました。
今では考えられませんけども、昔はお嫁に行くときに喪服として黒紋付を持っていったんですよ。夏用と冬用は最低限必要でしたから、それだけでも需要がたくさんありました」

創業時に、地下約100メートルから業務用に汲み上げ始め、以来1度も枯れずに使用している「柳の水」

「京都のこのエリアは水が豊富だから、着物に関わってる染め屋さんがもともと多いんです。鉄分の多い水質は、黒を出すのにも適しています。ただ、今はもう黒染め専門でやっているとこは、うち含めて3軒だけです。」

工房の表に掲げられる「黒染」の文字。名は体を表すと言うように、一歩足を踏み入れるとモノトーンの世界が広がります

代々続く黒専門の染め屋。中でも馬場染工業さんは、麻紀さんのお父さんである先代の頃に、「黒を極めた」と言われていました。

「ある日父が、今までの黒はグレーに見える!黒っていうのはもっと黒やと思う!って言いだして。目指したのが、カラスの濡れ羽色でした。
染料屋さんと一緒にいろいろ試行錯誤をして、黒より黒い最高級の黒色を開発しはったんですよ。『秀明黒(しゅうめいぐろ)』と名付けた黒色はまさにカラスの濡れ羽色と呼ばれて、みんながびっくりするほどの出来栄えでした」

アイデアマンと呼ばれた4代目によって、「秀明黒の馬場染工」はその名を全国にとどろかせ、注文が殺到したと言います。

「私の代になってから、時代の流れで着物はレンタルが多くなってしまったんですよ。
黒紋付を買うっていう人が少なくなった中で、かたくなに着物だけでやってるのもどうやろうということで、その技法を洋服に転用していったんです。
染める物が違うだけでふつうにできると思われるかもしれませんが、着物と洋服では素材が異なるので、染料もまったく違うんです。
私はもともと洋裁の学校に進んで、テキスタイルデザインや生地について学んできたので、素材によって適した染めをさせていただいています」

黒染め師ならではの奥深い黒

企画初期の色サンプル。写真だと分かりづらいかもしれませんが、一口に黒と言ってもさまざまな色があります

「黒っていっても色んな黒があるんですよ。太陽光で見た時に映えるものと、蛍光灯で見た時に映えるものと。今回は、太陽光でよく見えるように仕上げています。

染め方と時間と温度でちょっとずつ変わってくるんですが、今回は奥深い色にしたいというリクエストがあったので、規格度外視で、2回染めてます。
1回90分、釜の中でくつくつ煮るんですが、まったく同じことを2回。その分深みが出てきます。夏に着るので、秀明黒のようにあんまり黒くなると重い。自然な黒でありながら、深みが出るように仕上げています」

黒染め師ならではの色持ちのよさ

黒い服は退色が気になるところですが、そこにも、黒染め師ならではの色持ちのよさがあると言います。

「ふつうだったら、生地が機械のロールを通っていく形で染めるのが主流だと思うんですが、うちは釜で焚き込むので、繊維の奥の方まで染料がはいっていくんですよ。
それがふつうの色染め屋さんとは違うところです。
生地ではなく、洋服になった状態のものを少量ずつ、時間をかけて丁寧に染めていきます」

また、馬場染工業さんでは、染め直しのサービスも行っています。

「新商品の染めよりも、染め直しの依頼の方が多いくらいです。
洋服は染める工程で形が崩れてしまうんですよ。裾の折り目が伸びてしまったり。でも私は洋裁をやっていて服の構造が分かるので、きれいにお直ししてお戻しできます。
染め直しするくらい大事なものを持ってきてくださるんで、喜んでいただけるように丁寧に染め替えています。
このワンピースも、まずは今回の黒の色を楽しんでいただいて、いつか染め直しを依頼していただいたら、さらに黒くしてお返しすることもできます。2段階お楽しみいただけますよ」

引き立てる「黒」をまとう魅力

「黒っていうのは、日本人、アジア人の顔が引き立つ色なんですよ。黒子って言ったりもするように、もともと黒は引き立てる色です。
服は黒子に徹してもらって、顔をいかにきれいに見せられるか、ブローチやアクセサリーをいかに引き立てる黒を出せるかっていうのを楽しんでいます。うちとこの黒は脇役やと思って、ファッションを楽しんでください。
私も、襟付きワンピース絶対買おうと思ってます」

麻紀さんが絶対買いたいと言っていた、襟付きワンピース

代々続いてきた工芸の技が活きた、黒染めのワンピース。染め直しを重ねながら、長い付き合いができそうな一枚です。


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日本の黒 ふんわり袖ワンピース
日本の黒 襟付きワンピース
日本の黒 スリットワンピース