【工芸うんちく旅】奈良「祈りと工芸」

こんにちは。
中川政七商店ラヂオのお時間です。

「工芸うんちく旅」は、工芸好き男子ふたりが、日本の工芸産地をめぐり、職人さんや地元の方々から聞いてきたうんちくや小ネタ、地域の風習、食文化などを紹介する番組です。

奈良県/祈りと工芸

工芸好きアラフォー男子ふたりが工芸産地を巡り、職人さんや地元の方々から聞いてきたうんちくを紹介する番組「工芸うんちく旅」。今回は中川政七商店の本拠地、奈良県を巡ります。

かつて日本の中心地であった奈良。その歴史を語る上で、神社仏閣とは切っても切り離せない関係にあります。そこで今回は「祈りと工芸」というテーマを軸に、奈良を巡りました。祈りの対象として工芸が発展してきた歴史を訪ねて、神社仏閣や工芸に通じるものづくりの現場に伺いました。

初回は、観光スポットの大定番にもなっている、東大寺の大仏を見に行ってきました。ご案内いただいたのは、奈良で宿泊施設や飲食店を経営されており、奈良の文化や仏像に詳しい古白の境 祐希さん。

現在でも謎多き、東大寺の歴史や、過去に2度の焼失を経て再建された経緯、南大門の金剛力士像にまつわるうんちく、さらには東大寺の3月の風物詩である『お水取り』の様子などなど、目白押しの内容でお届けします。これを聴けばあなたも奈良に行ってみたくなる!?奈良のディープなうんちく旅のスタートです。

プラットフォーム

ラヂオは7つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットホームからお楽しみください。

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ナビゲータープロフィール

高倉泰(たかくらたいら)

中川政七商店による産地支援事業「合同展示会 大日本市」のディレクター・バイヤー。
大学卒業後、店舗デザイン・設計の会社を経て、2014年に中川政七商店に入社。日本各地のつくり手と共に展示会やイベントを開催し、商品の仕入れ・販売・プロモーションに携わる。
古いものや世界の民芸品が好きで、ならまちで築150年の古民家を改築し、 妻と2人の子どもと暮らす。山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。ほとけ部主催。
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引地海(ひきじかい)

Pomalo 株式会社 クリエイティブ・ディレクター。大学卒業後、広告代理店を経てフリーの編集者に。雑誌やWEBサイト、イベントの企画・制作・プロデュースを手がけ、2019年よりコンテンツ・エンジニアリング・カンパニー Pomalo(ポマーロ)に参加。11歳から17歳までをアメリカ・サンディエゴで過ごした帰国子女。2児のパパで、趣味はお弁当づくりとキャンプ。
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ご質問・ご感想を募集しております

パーソナリティへの質問や、ご視聴の感想、ここに行ってほしい!といったリクエストなど、お聞きしたいこと、お伝えしたいことがあれば、お気軽にコメントをお寄せください。

皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回「工芸うんちく旅」は、4月21日(金)配信を予定しています。

「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「季節の手ざわり」も配信中です。
こちらは、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
次回は5月5日(金)配信予定です。

お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

奈良の飲食店めぐり。中川政七商店スタッフが愛用するお店

春には月ヶ瀬の梅や吉野の桜が景色を美しく包み、秋には毎年恒例の正倉院展も開催されるなど、一年を通じて見どころが豊富な古都・奈良。古くより観光地として知られ、多くのお客様を迎え入れてきた奈良ですが、最近では新しい試みもあちこちで起きており、ますます奈良めぐりがはかどりそうな予感です。

旅先での楽しみ方は人それぞれであるものの、どんな過ごし方にも欠かせないのが食事。「奈良にうまいものなし」とは、奈良に暮らした文豪・志賀直哉の随筆から広まったとされる言葉ですが、実際には「食ひものはうまい物のない所だ」と記したそうで、いつしか冒頭の言葉として知られるようになったと言われます。

そんなイメージを持つ奈良ではありますが、実際には地のめぐみを存分に味わえたり、奈良らしさを心地好く感じていただけたり、何度も訪れたくなったりするようなお店もたくさん。奈良の老舗・中川政七商店に勤める私たちが、普段から奈良を訪れたお客様におすすめしているお店を集めました。ぜひ、楽しい旅のヒントにご参考ください。

四季折々の料理と地酒を愉しむ割烹「まつ㐂」

ならまちでしっとりと食事を愉しみたいなら、割烹「まつ㐂」へ。大正時代の古民家を改装した店内では、大和野菜や旬の食材をふんだんに使った懐石料理が味わえます。

春には桜を、秋には紅葉をあしらうなどの、季節ごとの表情豊かな一皿を五感で味わいながら、選りすぐりの地酒を口に運べば、奈良の息遣いを感じられる豊かな時間が過ごせるはず。

住所:奈良市東城戸町16-1
公式サイト:http://kappou-matsuki.com/

大和伝統野菜を味わう古民家レストラン「粟 ならまち店」

奈良で食べ継がれてきた大和伝統野菜を存分に堪能できる、レストラン「粟 ならまち店」。オーナーを務めるのは大和伝統野菜研究の第一人者・三浦雅之さんです。

食材の持ち味を存分に引き出すシンプルな調理法で提供される品々は、いずれも滋味深く、大和伝統野菜の香りや歯ざわりを丁寧に味わえます。

お店は観光客の多いならまちに位置するものの、一歩足を踏み入れれば喧騒は遠く、広がるのは奈良町家の静謐な空間。この地でしか出会えない驚きと美味しさを、ゆっくりと噛みしめてみては。

住所:奈良市勝南院町1番地
公式サイト:https://www.kiyosumi.jp/naramachiten

自家製出雲そばと創作料理に舌鼓「だんだん」

2008年にオープンしたお蕎麦屋さんを娘さんが引き継ぎ、季節を感じられる創作料理と玄挽きの蕎麦を提供されている「だんだん」さん。観光地であるならまちからは車で5分程度とほど良い距離があり、中川政七商店スタッフも足しげく通う名店です。

清潔感のある明るい店内は、おおらかな佇まいの古道具や季節の移ろいを感じられる生け花が飾られており、ご家族やご友人と訪れるのにぴったりの軽やかな雰囲気。日本酒やナチュラルワインも用意されているので、奈良の夜を心ゆくまで愉しめます。

住所:奈良市大宮町2丁目2−34
公式サイト:https://dandannara.com/

至福の時間に、美味しい食事はつきもの。一人でじっくりと、あるいは誰かと会話に花を咲かせて。色々な愉しみ方で、心に残る旅の想い出づくりに、この記事がお役に立ちますように。

文:谷尻純子

【わたしの好きなもの】信楽焼の魚皿

魚料理だけじゃない、楽しく万能に使えるお皿

四角いお皿はお持ちですか?
「使うのが難しそう」
「焼き魚のためのお皿でしょ?」
もしかしたら、そんなイメージがあるかもしれません。

わたしはうつわが好きで、少しずつ集めて楽しんでいます。
角皿もいくつかある我が家ですが、特に最近のお気に入りがこの「信楽焼の魚皿」。

焼き魚をきれいに盛りけられるよう考えてデザインされた長角皿です。
だけど、魚料理だけにしか使わないのはもったいない。
「魚皿」という名前ですが、絶妙な大きさと形で、いろいろなお料理が盛りつけやすいんです!

最近スーパーで見かけるたびに食べたいなと思っていた柏餅をさっと並べてみると、やっぱりいい感じに。
端午の節句にもぴったりだな、と改めて用途の広さを実感しました。

今回は、わたしの愛してやまないこのお皿の、素敵ポイントを語りたいと思います。

いつもの料理を特別にみせてくれる形

長角皿の好きなところ、ひとつめは、ちょっとしたおかずでも、きちんと感が出るところです。
丸いお皿だと、余白ができてしまうところ、長角皿は奥に短いから盛りつけがしやすい。
特にこの魚皿は、四隅が切り落とされた「隅切」の形になっているので余白が少なく、寂しい印象になりにくいです。

縁は少し立ち上がっているので立体感が出て、そこも盛りつけやすさのポイントになっています。
そしてこの立ち上がりのおかげで多少の汁気も受け止めてくれます。
豚の生姜焼きのたれもこぼれることなく安心でした!

他にも餃子やおにぎりなど、ただ並べるだけで様になるので本当に助かっています。

洋風にも使える

今度は、手づくりのフルーツサンドを盛りつけてみました。
少しいびつなフルーツサンドも、きっちりしすぎない柔らかな直線のお皿と合っている気がして、なんだか愛着がわきます。

魚皿や陶器のお皿は、和食がよく合うイメージがあるかもしれません。
しかし、この魚皿は、隅切の形とフラットな底面によって、和食器っぽくなりすぎず、洋食にも使いやすいです。
盛りつけられる面が大きいので、様々なお料理に対応できます。

八角の形が、エスニックな棒棒鶏や生春巻きなんかにも合いそうですね。
もっといろいろ試してみたいです!

他の器との合わせ使いが楽しい

魚皿の使い方、まだまだあります。

わたしのいちばんお気に入りは、湯吞やマグのせておやつプレートにすること。

もちろんケーキ皿とマグ、正方形の小皿と湯呑、という王道な組み合わせもいいんですが、たまに気分を変えて長いお皿でおやつを食べると、特別感にテンションがあがります。

洋菓子もばっちりです。
この日わたしはキャロットケーキをいただきましたが、焼き菓子やスコーンなどちょっとしたものにもおすすめです。

うつわの半分にお菓子をのせ、コーヒーやお茶を淹れて添えると、自分だけのプレートができあがったような気がして、幸せな気持ちになります。
今日はどのマグを合わせよう、このおやつにはこれかな、とあれこれ考える時間も楽しいのです。

他にも、ソースや副菜を入れた小鉢を乗せたり、お刺身にお醤油皿を添えたり、長い形を生かした合わせ使いがおすすめです。

収納問題も気になりません

そしてもうひとつ、好きなところがあります。
それは、重なりがよく、軽いところ。
もしかすると、日ごろ使う上でいちばん大事なポイントかもしれません。

長いうつわは、なんとなく収納しにくそうなイメージがあるかもしれませんが、四角いお皿は食器棚の四隅にぴったり収まります。

上に小皿や鉢など丸い器を乗せることができるので、角皿のためのスペースを作らなくても、意外とすっきり収まってくれます。
さらに、このお皿はスタッキングができるので、数枚持っていても置き場所に困りません。

そしてわたしが初めてこのお皿を持ったとき、その軽さにびっくりしました。
平たい長いお皿は重いイメージがありましたが、このお皿は軽いので、出し入れや洗い物も億劫にならず、それもあってつい頻繁に手に取ってしまいます。

あたたかみのある色

ここまで長くなりましたが、最後に色のお話を。
「信楽焼の魚皿」は、「並白」と「飴」の2色展開です。

並白は、アイボリーがかった奥行きのある白で、食材が映える万能カラーです。洋食や洋食器とも合わせやすい色味です。

つやのある飴は、食卓のアクセントになり、お料理もしまって格好よく見えます。明るめの茶色なので、他の器から色が浮いてしまうこともなく、取り入れやすい色です。

どちらにも良さがあるので悩ましいですが、わたし個人は並白のほうが使用頻度が高いような気がします。
真っ白ではない、あたたかみのある白が、どんなお料理にもなじんでくれるので使いやすいです。


ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
このお皿の、楽しさや魅力が少しでも伝わればいいな、と思いながら語らせていただきました。
(もちろんお魚もすごく映えるので、ぜひ魚皿としてもお使いください!)

中川政七商店では、他にも四角いお皿を取り扱っていますので、ぜひお好みのものを見つけて使ってみてくださいね。

編集担当 岩井

<掲載商品>
信楽焼の魚皿
有田焼の湯呑
益子焼のマグカップ

【わたしの好きなもの】家事問屋 ホットパン

結論「何でも美味しく焼ける!」



1年を通して、ほぼ毎日我が家の朝食にはホットサンドが登場します。
季節問わずホカホカのホットサンドを朝からいただくのが、至福の時間です。




今年は、「家事問屋」さんの商品をオンラインショップで取り扱うことになり、
ずっと狙っていた「ホットパン」をいち早く試させていただくことになりました!

電熱式のホットサンドメーカーは持っているのですが、友人にご馳走してもらった
直火で作ったホットサンドが、中身ぎっしり、パンはふんわり、焦げ目が香ばしくと
美味しすぎたことから、ずっと直火式を狙っていたんです。



直火式のホットサンドメーカーを選ぶにあたっては、

1. 具をたくさん入れることができる
2. プレスされてカリカリ部分ができる
3. 分解できる

の3つの野望がありました。


「ホットパン」を狙っていた理由には、この3つすべてを叶えてくれる!ということがあります。

1.具をたくさん入れることができる


これでもかとのせてみました。キャベツ→ベーコン→厚み1cmのトマト→目玉焼き→どっさりチーズ。


余裕でした!









そして、「ホットパン」の最大の特徴でもある内側の二重構造のおかげで、
まったく外側に具がこぼれない!
チーズが外側にたれてしまって、コンロを汚すなんてことはありません。







写真は8枚切りですが、6枚切りで作ってみてもちゃんと挟めました。ボリュームアップするので、しっかり食べたい方は、6枚切りもいいですね。

我が家は買ってきた食パンはすぐ冷凍するのですが、もちろん冷凍食パンをそのまま使っても、8枚切りも6枚切りもふっくら熱々に焼けました。

2.プレスされてカリカリ部分ができる



カリカリは、私にとってホットサンドを作る楽しみの重要ポイントです。

うちの子供が小さいころ、普通の食パンだと耳を食べるのに時間がかかっていましたが、ホットサンドにすると逆にカリカリの縁から食べるほどでした。

これも二重構造のおかげで、しっかりプレスされた耳の内側はカリカリだし、耳も香ばしく焼けました!






3.分解できること


洗いやすく、そのまま放置しても乾きやすいです。「ホットパン」の素材はアルミですが、約1.1kgと重め。これは、厚手のアルミ鋳物素材(側面3mm、底面3~6mm)なため。

そのおかげで、抜群の熱伝導性にくわえて保温性を誇り上手に焼けるのです!
重さにも美味しさの秘密があるのですが。だから洗うときは重さは半分になるし、私はそこまで気になりません。




個人的には、細部の留め部分や上下を合わせている構造部分の美しさが好きです。
ネジなどの金具を使わずに構造だけで上下を合わせたり分解できる機能美は素晴らしい!

2つに分解できるさらなる魅力は、フライパン代わりに使えること!

たとえば、片方でベーコンを焼いて取り出す→目玉焼きを蒸し焼きに→
キッチンペーパーでさっと拭く→パンで具を挟む
という風にすれば、「ホットパン」だけで朝食の完成です。




目玉焼きは、回りの溝に水を入れれば蒸し焼きのようになってふっくらときれいに焼けて、くっつかずペラッと取り出せます。




分解できると、使える幅がぐぐっと増えるんですよね!

こうなると何でも焼けるのでは? と食いしん坊意欲がかきたてられます。

試しに肉まんを焼いてみたところ、お好み焼きのようにふっくらカリカリに。

これは本当に子供が喜ぶ食べ物ですよ!






調子にのって、チキンソテーにも挑戦。

こちらは水を入れずに焼きましたが、中はジューシーに、皮目はカリカリになって、人生で一番上手に鶏肉が焼けたと思います。波板状になっているので、焼き目がついて美味しそうなこと!

ただ鶏肉を美味しく食べたいだけでも、「ホットパン」を使う意味があるのではと思うほどでした。




鶏肉でも、ハンバーグを焼いたとしても、ホットサンドの具として余裕で挟めるので、ボリュームランチによさそうです。

密閉性があるわけではないので、油が出るとひっくり返すときに隙間から垂れることがあるのですが、そもそも肉を焼く際の油の飛び散りを考えたら、少し落ちたものをさっと拭くくらいなので楽勝です。


勢いで、パイも焼いてみたんです(笑)

冷凍パイシートを食パン大にカットして、簡単にジャムとクリームチーズを挟んだところ、オーブンじゃないとサクサクにならないと思っていたものが、見事ふんわりふくらんでサクサクに。

これも二重構造の恩恵を受けて、端がぶわっとふくらんでいました。




本格的にりんごを煮てアップルパイにしてもいいし、ハムや目玉焼きなどおかずパイにしても美味しそう。
簡単に手作りおやつができてしまいます。

今回「ホットパン」を試してみて、言いたいことは、「何でも焼ける!」

私の食いしん坊欲を満たしてくれる頼もしい道具として、毎日が楽しみで仕方がありません。

<掲載商品>
「IH使用可」家事問屋 ホットパン



編集担当 宮浦


昔ながらの椿油。重めのオイルの新たな魅力を発見「神代椿の椿油」

日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。

塩足 月和子

語り手:塩足 月和子

直営店店長を経て、日本全国の工芸品をお届けする展示会「大日本市」の担当に。 工芸だけでなくアートも好きで、休日は美術館やギャラリー巡りを楽しんでいます。 旅好きでもあり、冬には必ず雪国に行って温泉と日本酒を楽しんでます。

ブランド:神代椿
推しの逸品:神代椿-金-

江戸時代から受け継がれる利島藪椿の完熟種子だけを使用した、100%植物由来のオーガニックオイルです。

ビンの蓋を開けた瞬間、夕暮れ時に光が差し込む祖母の家の居間の情景が広がりました。
私の記憶の奥底に眠っていた、25年程前のなんでもない日常のシーンが突然鮮明に呼び起されたのです。

昔ながらのザ・椿油。
その香りが、小さいときに祖母の家で嗅いだあの独特の香りと同じものだったからです。

手に取ってみると、色や香りもさることながら、使用感や質感も昔ながらそのもの。
島全体が藪椿に包まれる「椿の島」利島の完熟藪椿を100%使用した椿油は、絞られたオイルからフィルターで丁寧に塵やゴミを取り除き、脱酸だけを施す伝統的な製法で1つ1つ丁寧につくられています。それによって、椿油の成分、色、香りを残すことが出来るのだそうです。
300年の間、大切に受け継がれ残されてきたものづくりの重みを五感で感じられる体験でした。

神代椿-金-

祖母の家が長崎だったこともあり、小さい頃から慣れ親しんでいた椿油。
しかし正直に言うと、細くボリュームの出にくい私の髪質の場合、髪がしっとりしすぎてボリュームがなくなってしまうので、この昔ながらの重めのオイルは少し苦手でした。

そんな話をしていると、椿油を製造する神代椿さんから、「シャンプー前の頭皮マッサージにもおすすめですよ!」と教えて頂き、その使い方なら私の髪にも合うかも!と興味が沸きました。
そしてさっそく使ってみることに!

まずは、髪を洗う前に椿油3滴程を手に取り、頭皮全体に馴染ませます。
湯船に浸かりながらモミモミ。今までこんなにゆっくり頭皮マッサージをしたことがなかったので、最初は手が疲れましたが、日々頭皮が柔らかくなってくるのを感じて、
気持ちよくて、最近では毎日マッサージするようになりました。

それから、オイルがしっかりついた状態で湯船にゆっくり浸かります。
全身使えるオイルなので、耳や顔も一緒にパックできるところが嬉しいです。

少し汗ばんできたところで湯船から上がり、シャワーで軽くオイルを落とします。
そこからいつも使用しているシャンプーでしっかり洗っていきます。

驚くのはここからです。
私の髪は前述の通り細くて柔らかいため、シャンプー後、トリートメントをたっぷりつけないとすぐに絡まって、髪を乾かす時に心配になるくらい髪が抜けてしまうのですが、この椿油をシャンプー前に馴染ませておくとシャンプーをするだけでびっくりするくらいサラサラになります。

トリートメントは少量で毛先の使用のみでOK。
表面的なコーティングではなく、頭皮から保湿されることで髪全体に艶が出てくることを実感しました。

髪を乾かす際も、保湿剤を使用しなくてもサラサラな状態が持続し、程よい潤いが一日中保たれるのもとても嬉しかったです。

神代椿 椿櫛3寸/普通歯

セットで使用した椿の木からできた櫛も椿油との相性がとてもよく、薄く椿油を櫛に塗ってから毎日ブラッシングしています。

江戸時代から今に受け継がれる利島藪椿の完熟種子だけを使用した、100%植物由来のオーガニックオイル。

髪に付けるだけでなく、頭皮マッサージや全身の保湿など様々な用途で使用できるので、自分に合った使い方ができるのが嬉しいです。お子様からご年配の方まで家族みんなで安心して使える椿油です。


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【WEB限定】神代椿-金-
【WEB限定】神代椿 椿櫛3寸/普通歯


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【わたしの好きなもの】更麻 ペチパンツ

あったらいいのにと思い続けていた「ペチパンツ」

更麻に出会って以来、あったらいいのにと思い続けていた「ペチパンツ」がとうとう出来ました!!
これは待ちに待った、作ってくれてありがとうとデザイナーに伝えに行ったほどのアイテムでした。

更麻の生地は麻100%だけどチクチクしないし、さらさらの肌ざわりだけど、柔らかくて優しくて軽い着心地。
タンクトップを着て過ごす日は、途中で「今日インナー忘れてたかな?」と確かめるくらい、肌に馴染むストレスフリー。ふわっと身体を包んでくれている第2の肌みたいな感じなんです。
汗をかくような暑い日や蒸し暑い湿度の高い日でも、更麻に守られている肌はさらっと気持ちいいままで、ベタつきやじとっとする感覚がないのでまさに「ちょうどいい肌」を保ってくれます。

黒と生成で揃えたタンクトップとペチパンツ

この生地を使ったペチパンツがあれば、快適に日本の夏が過ごせるはずと思っていた「待ってました!」のアイテムです。(何回もすみません。。)
みなさん、じとっと暑くなってきたら椅子に座った時の太ももの裏の汗って気になりませんか?立ち上がる度に、べたっと服が肌にまとわりつく感じが不快で、ワイドパンツやスカートなどはレギンスをはくと、やっぱりちょっと暑い。。
これを更麻の生地が解消してくれるのです!
ふわっと肌に添いながら、汗を吸収してくれるけど、窮屈さもないしべたつかない。立ち上がった時も肌はさらさら。
ツルツルした生地ではないので、座った時に肌がすべらないのもお気に入り。
これからどんどん暑くなるので、もっと本領発揮してくれると期待しています!

ぴったりしたパンツをもともと持っていないので、手持ちのボトムスにはパンツもスカートもペチパンツを合わせることができます。
ワンピースにもタンクトップとペチパンツで私はいけています。

服の色に合わせて使い分けしてます

私が夏の定番着にしているもんぺは裏地が晒なので、それだけでも快適なのですが、汗ばむ季節はもんぺにもあわせると、さらにさらっと快適です。

もんぺヘビーユーザーの私の今年のお気に入り楊柳のもんぺパンツに合わせています

決して私には買いやすい価格ではないのですが、だからこそ丁寧に取り扱おうという気持ちがうまれて、優しく手洗いで洗濯しています。
繊細そうに見えて、実は生地自体はしっかりしているので、ネットに入れて洗濯機で洗っても平気なのですが、ペチパンツは登場頻度が高いので押し洗いしてやさしく絞って干す洗濯方法にしています。
確実にこれから暑くなると毎日使いたいので、まずは2枚用意。1年使っているタンクトップは特にダメージもなく、どんどん柔らかく肌に馴染むようになっています。ほんとはペチパンツは3枚は欲しいのですが、追加は自分ご褒美でまたの機会に。

そもそも人生でこういう思い入れのあるインナーに出会うことがなかったのですが、使いやすさの他に愛おしく思えるポイントがあるんです。それが、生地を編める季節が夏限定ということ。いつでもどんどん作れる生地ではないんです。
素材の麻が空気の湿度によって強度が変わるそうで、乾燥している冬だと糸が切れて編めなくなるのだとか。それを聞いたとき、もう生きてる植物と同じように思えて「大切にしてあげなければ」と思ったんですよね。

「そろそろ桜の季節ですね」というように、GWが過ぎた頃になると「そろそろ更麻の生地が作れる季節だよね」という声が社内でちらほら聞かれるのが、中川政七商店らしいなと微笑ましくなるんです。
梅雨の湿気や猛暑の夏は過ごしにくいですが、こういう時期に生き生きと編み機が動いてるのかなと思うと、嬉しい気持ちになるんですよね。

<掲載商品>
更麻 ペチパンツ レース

担当編集者 平井