【はたらくをはなそう】管理課 向井淳子

2001年 店舗スタッフとして入社
2004年~遊中川 阿倍野近鉄店・あべのand店・奈良町本店で店長を経験
2012年~小売課 スーパーバイザー、店舗採用・教育を経て
2019年~管理課 人事 

「変化を楽しみながら成長につなげる」

中川政七商店へ入社し、挑戦の機会をいただき続けた先に、新たな憧れや理想が積み上がり、今があります。

いままでのはたらくを振り返って思うこと。

振り返ると「楽しかった!」という思いが、まず浮かびます。
ただ、楽しいことばかりではありませんでした。
その時々にいただく役割や役職、環境に応じて、覚悟や責任と向き合って、しんどさを感じることもありました。

携帯がガラケーからスマートフォンに移行していったように、
そもそも、人は、変化に対応できる力を持ち備えていると思います。

その環境に慣れるまでは上手くいかない、使いこなせないと感じることもありますが、トライ&エラーをくり返しながら必ず使いこなせる日が来るのですよね。

仕事も同じで、いただいたお仕事や機会と大切に向き合うために
自分の中で、「しんどいと感じるときは成長の前段階!」と考えて、前を向いて歩んできました。

前を向いて歩んだ先に、成果や結果が出たとき。嬉しくて、その都度、達成感や充実感を感じて、また頑張ろう!と思えました。そして、また新しい目標や理想が湧き上がる。その繰り返し。
このサイクルこそが仕事で得ることのできる「楽しさ」だと思っています。

どんな仕事とも、まっすぐ真摯に向き合って、学びや努力、経験を積み上げることで、自分で納得のいく進め方ができるようになる日が必ず来る。

中川政七商店の仕事を通して得たことです。今もそう信じて、ひとつひとつの仕事と誠実に向き合うスタンスを大切にしています。

これまでも、今も、いろんな機会を与えてくださり、理解して支えてくださる、すべての方に感謝しています。

これから先のはたらきかたを考えた時に思うこと。

年齢や経験を重ねていくにつれて考え方が凝り固まってしまうことは、成長を止めてしまうことにもつながります。それは、もったいないことだと自分に言い聞かせています。

だから、「水のようにしなやかに柔軟な思考を持ち続けること」を大切にしたいです。

中川政七商店には、素敵な方が本当にたくさんいます。
穏やかに見えて、みなさん仕事と真剣勝負をしている「情熱」を感じます。

学びを得る先は年齢も経験も関係なく、対等に誰からもきっかけをいただけると思っています。
常に、新しい学び、新しい時代や変化を楽しみながら、自分へと落とし込んでいきたいです。

そして、たくさんの方から得たことや経験を活かして、現在させていただいている人事の仕事を通じて、人のお役に立てる存在となって、お返ししていきたいです。

変わらないでいたいこと。
それは、仕事にかける愛情と情熱。そして、向上心。
いくつになっても、もち続けている人でありたいです。

おばあちゃんになるまで(笑)

生涯、変化を楽しみながら、前を向いて歩み続けたいと思っています。


中川政七商店では、一緒に働く仲間を募集しています!
詳しくは、採用サイトをご覧ください。

 

<愛用している商品>

〇motta011
mottaデビューの時から長年愛用しています。麻は使い込むほどに、やさしく手に馴染みます。デザインがシンプルで色合いも可愛い、愛着のあるハンカチです。

〇猫村さんのふきん
中川政七商店といえば、かや織のふきん。毎日使うアイテムとして欠かせない一品です。
吸水性がよくて乾きが早い。まさに機能性は抜群です◎
そして、たくさんある柄の中からおすすめは最新柄の「猫村さん」

〇綿麻しましまエコバッグ
エコバッグが必要になった今日この頃。毎日お供してくれる一品です。
重いものを入れる際も、丈夫で安定感があるので大好きです。お洗濯できるところも気に入っています。
ぜひ、ご愛用いただきたい商品です。


家の中に、歳時記のある風景を。今、中川政七商店が届けたい「しつらい」のこと

家で過ごす時間が増えた今年。家の中のことに目を向ける人が多くなりました。家中の大掃除をした人、ベランダを秘密基地に見立てた人。部屋に季節の花を飾るようになった、という人も。

四季折々の変化を感じながら、家の中をどう心地よくし、日々をどう健やかに過ごすか。実はこれは、今に限らず、昔から日本で大切にされてきたことでした。

例えば端午の節句には子どもの健やかな成長を願ってこいのぼりを掲げ、菖蒲湯に浸かる。お正月には干支の飾りものを飾って、一年の無病息災を願い、縁起尽くしのおせちやお雑煮をいただく。

中川政七商店では永らく、季節の行事ごとに飾りもので部屋を設える風習を「しつらい」と呼び、大切にしてきました。この美しい日本の文化を残したい思いで、季節ごとに掛け替えるタペストリーやお飾りをつくり続けています。

「日本の歳時記を大切にしていきたい。でも…」

そんな中、ひとりのデザイナーは悩んでいました。

住まいや暮らし方の変化の中で、例えば大掛かりな鯉のぼりや雛飾りは収納スペースや飾る場所を確保するのも大変、というご家庭が増えてきています。

飾る機会が減れば、歳時記の意味や面白さを知ったり、誰かと話す機会が減っていくのも自然なこと。お月見や節分などに何をしたらいいかわからない、お飾りも飾り方が不安、などの声もよく耳にします。

「興味がないのではなく、きっかけや楽しみ方さえわかれば触れてみたい、と思う人は多いのかもしれない。それならば、気軽に取り入れられるきっかけを、私たちがつくれないだろうか?」

そんな思いから、私たちは今の暮らしに「ちょうどいい」しつらいを考え、ものづくりに活かすようになりました。

今の暮らしに「ちょうどいい」しつらいってなんだろう?

例えば、これまで飾りものは床の間に飾ることを想定したタペストリーが主流でしたが、玄関のちょっとしたスペースで飾れるかけ飾りや、棚の上にも飾れるコンパクトな置き飾りを企画。

雛飾りは、雛壇がそのまま収納箱にもなる小さな「こけし雛箱飾り」をつくりました。

こうしたお飾りをつくる時に心がけていることがあります。それは、元々のかたちの意味や歴史をきちんとふまえながら、和室にも、マンションの玄関先にも飾りやすいデザインを目指すこと。

手のひらサイズで毎年人気の「つるかめ注連縄飾り」。鶴の赤い水引は日の出を、亀の白い水引は富士山を表現。鶴には麦穂、亀には稲穂をつけて、実りの多い1年を願う気持ちを込めています。壁や柱に吊るして飾れるよう裏にはループ付き

季節ごとに家を彩るお飾りは、色や飾り方が決まっていたり、不思議な姿をしています。それらはどれも、人々が日々の安らかなことを願って生まれた祈りのかたち。そんなお飾り文化を支えるものづくりも、日本各地に発達してきました。

それぞれの飾りものやしつらいの歴史、意味を大切に受け継ぎながら、ただ昔のまま残すのではなく、全国のつくり手さんの力を借りて、今の暮らしに「ちょうどいい」姿に仕立て直してみる。

たとえば、この「小さな鏡餅飾り」はお餅部分は白木、橙は伊賀組紐、敷き布は中川政七商店のルーツでもある麻の布で仕立てています。お飾りものは、各産地の職人技を集結させて初めて成り立つ工芸品でもあります

そうすることで、例えば一人暮らしをする人も、家に気軽にしつらいを取り入れて、季節の移ろいや四季折々の行事の魅力を身近に感じてもらえたら、と思っています。

さらに今年、親子でお飾りをつくるところから楽しめる「体験型」のしつらいの提案、「季節のしつらい便」も新たにスタートしました。

親子で楽しめる「季節のしつらい便」とは?

例えばお正月には、干支の張子飾りを絵付けして飾れるセット。

来年2021年は丑の張子です

春にはお雛様、夏には七夕飾り。十五夜の頃には、お月見団子を親子でつくって飾れるセットを販売。飾って愛でるだけでなく、その手前のつくってみる過程も体験しながら、日本の歳時記の魅力を家の中で気軽に楽しめるシリーズです。名前に「便」とある通り、季節ごとの体験セットが、年間を通して登場します。

季節のしつらい便 桃の節句
季節のしつらい便 端午の節句

どれも、飾っておくのにかさばらないコンパクトなサイズです。セットの中には飾り方や、しつらいの楽しみ方を盛り込んだ冊子がついています。そのお飾りに込められた縁起や意味も載せてあり、親子でキットづくりを楽しみながら、日本の風習や文化を身近に触れられるようにつくりました。

来年のお正月のしつらい便の中身
こちらは、絵付け前の練習用にダウンロードして使える張子の絵形

家族で一緒に完成させる、季節のしつらい

季節ごとに、体験の仕掛けも変わります。十五夜のしつらい便の中身は、お団子をつくる材料や、できたお団子を飾る三宝の台、すすきの飾りなど。これ一式で、家族で一緒にお団子づくりからお月見飾りまで体験できるセットになっています。

他にも七夕やクリスマスには、笹やもみの木の絵柄を染めた手拭いに、自分で飾りつけを楽しめるセット。ちょっとした壁のスペースを使って飾ることができます。

家族で一緒に楽しめて、今の暮らしの中で飾りやすい。そんなしつらいを季節ごとに考えました。

また、それぞれのしつらいに関わる工芸の面白さも感じてもらえるよう、素材や技術もひと工夫。

七夕やクリスマスの手拭いは、両面で柄を楽しめる注染染めを採用しているため、壁面だけでなく部屋の間仕切りにも使うことができます。お正月の張子の丑は、首振りの赤べこで有名な会津でつくられたもの。子どもが触れて楽しむことができ、体験の記憶がより残るようにと採用しました。

飾りのひとつひとつに宿る、何十工程にも及ぶ職人たちの技を最後は飾る人がつないで、世界に一つ、我が家だけのしつらいが完成します。

歳時記のある風景を、家族の中に、未来の中に

家で過ごす時間に、少しだけ手間をかけて、家族で歳時記を遊んでみる。遊びながら日本の四季や、季節ごとの暮らしの知恵に触れる。その体験が家族の思い出の中に残れば、いつか子どもたちが大きくなった時に、今度は自分の子どもと一緒に歳時記を楽しむ日が来るかもしれません。

家の中に歳時記のある風景が、未来にずっとつながっていくことを願って。中川政七商店はこれからも、四季折々のしつらいをお届けします。

【季節のしつらい便】世界に一つだけの丑の張子づくり

毎年飾る干支の置物。
我が家では干支の鈴飾りを玄関に置いてあり、まだ小さな娘は意味合いを知らないながらも毎日目にしていて、時折り触ったりもしています。

干支飾りは出来上がったものを購入するのが当たり前だと思っていましたが、今年は〝親子で楽しめる歳時記体験キット”があるということで、絵の具で絵を描いたり色を塗ったりするのは娘にとっても楽しい経験になるのではと思い、挑戦してみることにしました。

自ら体験することによって、日本のお正月という歳時記を少しでも知って、より親しむことにつながれば嬉しいなという想いも込めて。

2021年の干支は丑。
箱から出てきた真っ白な張子の首ふり牛を見て、丑の頭を揺らしながら娘は興味津々で早く絵付けをしたそうな様子でしたが、まずはリーフレットを見ながら、十二支や干支の置物を飾ることの意味を簡単に説明。

理解するのは中々難しいようでしたが、十二種類の動物には興味を示し、うさぎが好きな娘は「わたしは卯がよかった〜」などと言いながらどうにか話を聞いてくれました。

歳時記についての説明は短めに切り上げ、いよいよ絵付け体験へ。
いきなりぶっつけ本番は不安なので、オンラインショップから絵型 をダウンロードして、どんなデザインにしたいかを考えながらひとまず紙の絵型に下書き。

しおりに載っている赤べこを参考に見せながら描かせてみましたが、4歳の娘にはまだ細かな絵付けは難しそうなのと自分の好きな色を使いたいようで、早くも赤べことは程遠いものになりそうな気配。


下書きで一通り練習を終えたら遂に本番。
せっかくなので娘の自由な発想に任せて色付けしていく様子を見守っていると、練習など関係なしで頭の部分からいきなりピンク色!その後も水色→赤色→黄色→緑色…となんともカラフルな色使いに!!


驚いている私たち大人のことはお構いなしに、娘は躊躇なくどんどん好きな色を塗っていきます。お腹の部分や脚の裏もそれぞれこまめに色を変えながら全体を塗り終えたら、絵の具が乾くまで少し休憩。


その後、顔の模様や尻尾などはしおりを見本にしながら描いて終了。最後は集中力が切れかけていましたが、なんとか完成することができました。


上手な仕上がりとはいきませんでしたが、味のある(?)世界に一つだけの丑の張子は、時間が経つほどに愛着が湧いてきて、親子共に想い出に残る干支飾りになりました。

市販の干支の置物にも素敵なものがたくさんあり自分好みのものを探すのも楽しいですが、自分たちで絵付けしたものを見ると、他にはないオリジナルの干支飾りもまた良いものだなと、十二支全てつくりたくなりました。

「たかがふきん」がグッドデザイン賞を受賞したのには、理由がありました

「残したい」から誕生したロングセラー

「よく水を吸い、風を通してすぐ乾く。蚊帳(かや)の生地でふきんをつくったらどうだろう?」

中川政七商店のロングセラー商品「花ふきん」は、そんな一つのひらめきから誕生しました。

日本の夏の風物詩、蚊帳 は、かつては地元・奈良の一大産業。しかし、時代とともに需要が減り続けていました。

「せっかくの地元の特産品をなくしたくない。何かに生かせないだろうか」

そんな思いで改めて手に取ると、糊のついていない蚊帳の生地は、とてもやわらかく手に馴染みます。もともと虫を避けて風を通すための目の粗い織りは、吸水性や速乾性に優れていました。

「毎日の暮らしで使うふきんに、ぴったりかもしれない」

こうして奈良特産の蚊帳生地を「ふきん」に再生するものづくりがはじまりました。サイズは、目の粗い生地を生かすため、一般的なふきんの4倍ほどの大判に。重ねて使えば水をよく吸い、広げて干せばすぐに乾きます。色は、毎日の台所仕事に彩りを添えられるよう、季節ごとの花の色で染め上げました。

1995年、こうして奈良特産の蚊帳生地を美しく機能的に再生した、中川政七商店の「花ふきん」が産声を上げました。

一枚のふきんを支える、たくさんの手しごと

花ふきんは、薄手ながら丈夫で、使い込むほどやわらかな風合いが楽しめるのも魅力です。一見、シンプルなつくりですが、そのものづくりは一筋縄では行きません。

例えば「織り」の工程では、糸の張り具合が少しでも緩めば目が歪み、糸を張りすぎればすぐに切れてしまいます。職人さんは糸の素材や湿度、天候、機械の癖を見ながら、片時も休まず織機の間を行き来して、糸の具合を調整してまわります。

ふきんの質感や色味を決めるのが「染め・糊付け・幅出し」の工程。生地に熱を通すため工場内の温度が40℃にも達する過酷な環境の中、高度な技術に支えられて、ふんわりとした風合いや繊細な色合いが生み出されます。最後の重要工程「縫製」は、目の粗い生地を2枚重ねて縫うため、1枚1枚人の手でミシンがけをしています。

こうしてたくさんの人の手に支えられて、「丈夫で使い込むほどやわらかな花ふきん」が完成します。

2008年、「たかがふきん」に嬉しい事件。

発売以来、人気商品となっていた花ふきんに2008年、嬉しい事件が起こります。全国から毎年3000もの応募作品があるグッドデザイン賞の中で、ベスト15 に該当する金賞(経済産業大臣賞)を、花ふきんが受賞したのです。

ロボットなど最新技術を駆使した商品が受賞作の多くを占める中、日用品であるふきんの受賞は異例のことでした。

たかがふきん、されどふきん。奈良のものづくりを残したい一心で生み出したアイテムが、今の時代に受け入れられた瞬間でした。

蚊帳生地から「かや織」へ

発売から20年以上の時を経て、「花ふきん」は中川政七商店の代名詞とも言える商品になりました。そして今、私たちは蚊帳生地の可能性をさらに広げるため、この「奈良に伝わる目の粗い薄織物」を<かや織>と名付け、新たなものづくりをはじめています。

例えば、やわらかさと吸湿性を生かしたおくるみ、夏場にさらりと羽織れるブラウスやストール、PVC加工を施すことで織り目の美しさに機能をプラスしたビニールバッグなど。<かや織>の特性を生かしたふきん以外のアイテムを開発することで、より多くの人に、この織物の魅力に出会って欲しいと思っています。

中川政七商店の謎を解く、6つの問いと1つの答え

「中川政七商店って何をしている会社なの?」

ときおり、そんなご質問をいただくことがあります。

雑貨屋さん?メーカー?ふきん屋さん?

中川政七商店は1716年、麻織物の商いで奈良に創業しました。300年の歴史の間に、ものづくり、販売、工芸メーカーの再生支援、合同展示会の主催やまちづくりと、一見すると「なぜメーカーが?」と思うような取り組みもしています。掲げるビジョンは、「日本の工芸を元気にする!」。これも、いちメーカーの掲げる旗印としては、ちょっと変わっているかもしれません。

どうして生活雑貨のメーカーが、他社の再生支援を?合同展示会やまちづくりを?「日本の工芸を元気にする!」ってどういうこと?

今日は、そんな中川政七商店の謎を解く6つの問いにお答えしながら、「中川政七商店ってどんな会社?」を改めて自己紹介していきたいと思います。




【中川政七商店にまつわる6つの問い】

一、老舗ベンチャーと呼ばれます
二、300年間、ひとつだけ変えていないこと
三、「たかがふきん」がグッドデザイン賞を受賞できた理由
四、なぜノウハウを共有するの?工芸メーカーの再生支援をする理由
五、いちメーカーが合同展示会を主催する理由
六、なぜ、中川政七商店がまちづくりを?

一、老舗ベンチャーと呼ばれます

創業から300年のあゆみや近年の取り組みを知った方から、私たちは「老舗ベンチャー」と呼ばれることがあります。言い換えると、これは300年間、常に変化を続けてきた証です。

江戸中期、中川政七商店は高級麻織物「奈良晒」の最盛期に卸問屋として創業しますが、明治に入ると最大の顧客である武士を失って産業が衰退し、廃業寸前に。そんな中、歴代当主たちは皇室御用達の栄誉にあずかる製品づくりや、工場の新設、担い手の育成など、常に新しいチャレンジで逆境を乗り越えてきました。12代巌雄は減少した麻生地の需要を生み出そうと、茶道具や麻小物づくりに活路を見出し、これが現在の生活雑貨メーカー・中川政七商店の第一歩につながります。

中川政七商店が300年、変わらず続いてきたのは、その時々の困難に立ち向かい、「変わり続けて」きたからこそと考えています。

二、300年間、ひとつだけ変えていないこと

実は、300年の歴史の中で、変えなかったものもあります。

それが、創業当初から守り続けている、手績 (う) み手織りの麻生地づくり。製造工程の一部を海外へ移しながら、いまも江戸時代の奈良晒と同じ製法で作り続けています。機械化して奈良でつくる選択肢もありましたが、11代巖吉は「手しごとから生まれる独特な風合いを守る」ことにこだわりました。

野を焼き、苧麻を育て、数か月をかけて糸を績む。その髪の毛ほどの細さの糸を織り、晒し、染め上げ、麻が生地になるまでには2年近くの月日がかかります。そこからまた多くの人の手を介して、かばんや小物などの麻製品が生まれます。

ときに気の遠くなるような、手しごとからしか生まれないよさがある。そう信じて「手績 (う) み手織り」を続けてきたことは、中川政七商店の誇りです。

三、「たかがふきん」がグッドデザイン賞を受賞できた理由

中川政七商店のものづくりを象徴するアイテムといえば、「花ふきん」です。

奈良の一大産業だった蚊帳。その生地の吸水性、速乾性を生かしたふきんは、2008年にはグッドデザイン賞金賞を受賞。

約30年続くロングセラー商品の誕生のきっかけは、衰退しつつあった地元・奈良の蚊帳生地づくりを前に「なくしたくない」「何かに生かせないだろうか」と芽生えた気持ちでした。

日本にはかつての奈良晒のように、今まさに失いかけている工芸が数多くあります。

もともと工芸が暮らしの中で使われてきたものならば、時代の変化で使いづらいところは使いやすく、生かし方を変えていくことで未来に残せないだろうか。そんな今の暮らしの視点を大切に、全国800以上のつくり手達と協業しながら自社ブランドのものづくりに取り組み、全国60の直営店を通じて工芸の魅力を伝え続けています。

四、なぜ、ノウハウを共有するの?工芸メーカーの再生支援をする理由

「もう会社を畳みます」。そんな廃業の挨拶が、年に何件もあったと13代政七は振り返ります。工芸は分業制。「このままでは、うちのものづくりもできなくなる」。そんな危機感から、工芸の再生支援は始まりました。

決算書の見方から商品設計、年間の製造計画まで自社のノウハウを共有し、ブランドを生み出す。「どうして、自分たちの大切なノウハウを他メーカーに共有するの?」と聞かれますが、その産地で一つ輝く企業が生まれれば、きっと周りも真似したくなる。産地が元気になるきっかけとなるはずです。

初の事例である長崎県・波佐見焼のマルヒロは、自社ブランド「HASAMI」が大ヒットし、波佐見の町も、ここ数年で人気の産地になりました。現在、日本全国300産地が元気になる未来を目指して、50近い再生支援を続けています。

五、いちメーカーが合同展示会を主催する理由

「ついに注文とれました!」そんな声が飛び交うのは、中川政七商店が主催する合同展示会「大日本市」会場。工芸の再生支援で誕生したブランドや日本各地のメーカー約50社が集結します。

つくり手が元気になるためには、「欲しい」と思う人にしっかり届く、流通の出口が大切です。かつて中川政七商店が販路を開拓しようと考えたとき、出展したいと思える展示会になかなか出会えませんでした。

ないなら、自らつくる。本当の意味で全国の工芸メーカーが自立し、事業を継続していくために、つくり手それぞれが意思をもって売り手や使い手と向き合う場をつくりたい。そんな思いからはじめた大日本市会場に、今では全国から約3000名のバイヤーが訪れます。

六、なぜ、中川政七商店がまちづくりを?

工芸が元気になることは、産地が元気になることとセットです。工芸の再生支援第一号のマルヒロのケースでは、産地に魅力的な場所ができたことで訪れる人が増え、地域のなかにカフェや雑貨店ができ、泊まりがけで訪れる旅行者が増えて…といい循環が生まれはじめています。

工芸再生のために産地を元気にする。

その第一歩として、創業の地である「奈良」を元気にする取り組みを始めました。「N.PARK PROJECT」と題して、2021年春には自社で初めてとなる複合商業施設がオープンします。ここを起点に工芸や食、宿など、新たな魅力が奈良に生まれて輝けば、全国の街のモデルケースになるかもしれません。奈良を元気にして、「日本の工芸を元気にする!」。私たちはそんな思いから、地元・奈良のまちづくりをはじめました。

七、全ては、日本の工芸を元気にする!ために。

老舗ベンチャーと呼ばれる理由。300年間、変えていないこと。「たかがふきん」がグッドデザイン賞を受賞できた理由。なぜ、工芸の再生支援や、合同展示会をしているのか。なぜ中川政七商店がまちづくりを始めたのか。

一見バラバラなパーツのようですが、全ては「日本の工芸を元気にする!」というビジョンにつながっています。少し遠回りなようでも、今日より明日、今年より来年、自社だけよりも、他のつくり手と、他の産地と一緒に。日本の工芸が元気になる未来を目指して、私たちは歩み続けます。

【わたしの好きなもの】リピートしたくなるTHE 洗濯洗剤

毎日の洗濯が楽しみに!なんでも洗えて、香りも心地良い洗濯洗剤

大変な家事のひとつである洗濯。共働きの我が家では妻と交代で家事をしているのですが、大変と言いながらも実は毎日の洗濯が僕の楽しみになりつつあります。(むしろ最近では洗濯させてとお願いするほど)

洗濯が楽しく感じられるようになったのは「THE 洗濯洗剤」のおかげ。 今までは洗濯ものを分けたり、洗剤を入れて柔軟剤を入れて…とやることが多く、それこそ大変だと思っていました。

この洗濯洗剤を使うきっかけになったのは、マスクの手洗い用として洗剤を探していたこと。以前から、この記事(https://story.nakagawa-masashichi.jp/133740)を見て「THE 洗濯洗剤」が気になっていました。
新しい洗剤を買うときは、香りはどうなのかとか、経済的なのかとか…いろんなことが気になり、結局いつもの洗剤を手に取ってしまいます。

でもこの記事を読んで、かなり万能そうなことがわかったのと、何より社内での評判が良くてリピーターのスタッフも多かったことから、一度試してみることにしたのです。

手前のマスクは、お気に入りの「綿麻ガーゼの立体マスク」の白です

外出するときに欠かせないマスク。僕は布マスクを使用しているのですが、帰宅後すぐさま洗うのがルーティンになっています。

今までは市販の洗剤に柔軟剤を入れたりしていました。それでちょっと不満だったのが “主張するような香り” が残ること。洗いたてはしっかり洗えている気がして特に気にならないのですが、マスクを使用するときもその香りが残っていて、日中ずっと気になることがありました。

「THE 洗濯洗剤」にももちろん香りがあるのですが、成分はラベンダー精油。これが自然な香りで、嫌な感じが全くしないのです。そして、マスクを使用するときにはわずかに香るだけで、これがなんとも心地よくて…!

「折りたためる桶」にぬるま湯をはり、せっせと手でマスクを洗っていると、横で妻が「ラベンダーの香りがすっごいするけど、その洗剤どうしたの?」と聞いてきました。

ちょっとドキッとしました。また高い買い物をしたのかと怒られる…!のではなく(笑)、妻は僕以上に香り付きの洗剤や柔軟剤が苦手だからです。

しかし、嫌な顔をされるかと思いきや、「合成的な香りがしなくて、自然な香りがする。私も使ってみたい」と。犬並みの嗅覚だなと思いつつ、柔軟剤の香りが苦手な妻でも、このラベンダーの香りは問題ないのかと驚きました。

でも、この洗剤の性能はそれだけではありません。

ウールやシルクまで洗えること。さらに環境にも配慮されていること。まるでプレゼンをするかのように妻にこの洗剤の良さを語りました。その甲斐あって普段の洗剤に採用され、今では毎日の洗濯に欠かせない存在になったのです。

ということで、いろいろ試しに手持ちの服を洗濯したので、参考にしてみてください。

①ウール素材
毎年冬に履くウール素材のボトムス。洗濯ネットに入れてやさしく洗える弱流モードで洗ってみました。洗い上がりは、まったく問題なし。手触りも変わらず、風合いも特に変化はありません。何回か洗っていますが、気になったことはありません。

②ダウンやニット
思い切ってダウンのベストや、去年洗った記憶のないニット帽も①と同じ方法で洗ってみました。
ダウンは、洗い上がりは少しシワシワになってしまったのかなと思いましたが、ダウンが水分を吸収して脱水しきれていなかっただけのようでした。干して乾いた後はいつも通りの風合いに。
ニット帽も無事でした。毛玉はいくつかついたままですが、手触りなど問題なく、傷んでしまった様子もありませんでした。


③タオル類
もちろん問題ありません。ものにもよりますが、柔軟剤を入れた時と比べるとやはり若干フワフワ感に欠ける印象がありますが、かと言ってゴワゴワに硬くなるわけでもありません。
素材本来の手触りを損なわない、という言い方があっているかもしれません。

今までは柔軟剤は洗濯のときに必ず入れるものと思っていましたが、その必要がないことに感動さえしました。
…と、個人的な感想を語らせていただきました。
※あくまで僕が試してみた結果です。お使いになられる場合は、衣服の洗濯表示や洗濯機の注意書きなどは必ずご確認ください

まさに究極の洗濯洗剤。これ1本でこんなに満足するとは思っていませんでした。

ちなみに、スプレーボトル容器に1: 4の比率で薄めた「THE洗濯洗剤」を入れれば、お風呂、洗面所、トイレ、水回りのお掃除などにも活躍するとのこと。油分を素早く生分解するため、洗濯機の排水パイプの異臭や詰まりも防げるそうです。
まさに万能ですね。ストックを買い足したら、1本でお家のあらゆるところをきれいにしてみようと思います。

家事を楽しく思えるようにしてくれるなんてとても素敵ですよね。
社内でリピーターが多い理由がわかりました。(僕もすっかりリピーターです!)
さて、今日も洗濯を楽しみながら家族みんなの服をきれいさっぱりに洗い上げようと思います。


編集担当 森田