【工芸の飾りもの】中川政七商店スタッフが自宅に飾ってみました

おしゃれな方のご自宅にお邪魔すると、目にするのが、生活必需品ではない飾りもの。
いいなと思いつつも生活必需品ではないので、いつか買おうと後回しになっている。オブジェは、私にとってはそんなお買い物カテゴリーのものでした。

本日発売の「鳥こけし」と「飾り凧」はまさに、そんなアイテム。
抽象化されつつも、そこはかとなく愛嬌がある。なんとなく家にも飾りやすそうだけど、実際どうだろう。家に置いた様子を見てみたいな…。そんな個人的な願望も相まって、発売より一足先に中川政七商店のスタッフの自宅で飾ってみてもらいました。

すっきりとした無国籍な雰囲気の北村家にて

漆喰の壁面とコンクリートの床面。すっきりとした無国籍な雰囲気の北村家に飾ってみてもらいました。

「インテリアって掃除しやすさとのバランスだと思っていて、普段はあんまりオブジェのようなものって飾らないんです。でも今回飾ってみて、空間に少し愛嬌が出ていいなと思いました。

ここはレコードを並べているコーナーでちょっと洋の雰囲気があるスペースなのですが、鳥こけしのサギは無国籍な印象で、どんな空間にも馴染みがいいなと思いました」

「ここは玄関で、普段から季節の花を飾っているスペースなのですが、お花だけじゃなくて、鳥こけしがいることでより愛嬌がある空間になりました」

「神棚には毎年年始にお参りしている神社でもらった干支の土鈴を置いています。
マナー的にありなのかは分からないけど、縁起物という文脈で、その横にも置いてみました。

家に置くものなので、まず見た目を気に入ることが第一ですが、縁起のいい鳥をモチーフにしているので、より置く意味を感じるというか、愛着が湧きます」

「ここは、ダイニングスペースで、いろんな国で買ったスノードームを飾っている棚です。普段棚の上はすっきりさせているのですが、飾り凧を置くことで、真っ白の壁に彩りが出たなと感じました。

今回、飾り凧も置いているだけなのですが、これすごく軽くて。額装の絵よりも断然飾りやすいので、その時の気分で気軽に場所を変えられるのがいいなと思いました。小っちゃな画鋲でも刺せるし、なんなら貼ってはがせるテープでも貼れると思います。これなら、賃貸でも気にせず飾れますよね。
写真とかポストカードだとぺたっとしてしまいますが、凧は糸が貼られているので少し立体感があり、物としての存在感もあってよかったです。凧といえば和のイメージが強いですが、これも無国籍な感じで、我が家にも馴染みがいいなと思いました」

合板むき出しのラフな壁面が特徴的な青野家にて

築80年以上の戦前の建物をリノベ-ションした賃貸物件に住んでいる青野家。合板むき出しのラフな壁面が特徴的な家です。

「この家には10月半ばに引っ越してきたばかりです。壁面のうちの1面が全部棚になっていて、そこをいい感じにしていきたいなと思っているところです。
郷土玩具などの小さな飾りものはちょこちょこ置いているのですが、あんまり背の高いオブジェがなかったので、これくらいのサイズ感のものがあると、いい雰囲気だなと思いました。

鳥こけしは、家の空間に与える影響が、ちょうどいいというか。形としては幾何学的で、有機的なラインではないので、家と馴染みやすいなと思います。
でもそこに乗ってる色彩や筆のタッチは有機的で、もの自体のスマートなラインと人の手が感じられる絵付けのバランスが、程よい存在感を作っているなと感じました」

「ここは趣味のギターを置いている場所で、実は一つだけじゃなくて横にいっぱいあります。ギターが置いてあるだけだと置き場って感じなのですが、オブジェが一つ入ることで飾っている感じが出てよかったです。今後もここにはオブジェを置いておきたいですね」

「ここは寝室のベッドサイドです。これまで寝室にはとくに飾りものは置いていなかったのですが、オブジェを置くことで、寝室が寝るだけの場所じゃなくて豊かな空間になるなと感じました。

個人的には、シリーズの中でも、この水色の凧が好きですね。
飾り凧は、形自体は古典的な形なのですが、モダンな絵付けが乗ることで、これまで持っていた凧への印象と一変しました。凧って家に飾るといいんだ、と新鮮な発見がありましたね」

暮らしの道具をしつらいとして飾る谷尻家にて

普段は、本やうつわなど、用途があって暮らしの中で自然と手に取るものを飾っているという谷尻家。
手仕事のものと自然を感じる景色が好きで、古家具や古道具を取り入れながらも、和に寄り過ぎないように、洋と程よくミックスした空間を目指していると言います。

「ここは暮らしの中で大事にしたい対象を集めていて、手仕事と暮らしを感じられるコーナーです。鳥こけしも飾り凧も、人の手跡が感じられるものなので、ここに飾るのが一番しっくりきました。
もともと全体的に落ち着いた色の物が多かったので、飾り凧を置くことで、より親しみを持てる空間になったというか、自分との距離が近づいたような気がします。

ここまで人形的なものって初めて飾ったのですが、空間に、機能的なものや用途がはっきりしたものだけ飾っているよりも、何の用途も持っていないものを飾ることで、空間に余白が生まれるなぁと感じました。景色がやわらぐというか、家の外しアイテムみたいな感覚で。空間に遊び心が生まれていいなと思います」

「ここは私の好きな暮らしの道具を飾ってるコーナーで、景色がいいこと、見て心地好いことを大事にしています。
今回はお花も洋の雰囲気だったし、置いているものも無国籍な印象なので、鳥こけしは浮くかなと思ったけど、意外と違和感なく飾れましたね。洋風な空間や、やや女性らしさがある場所にも馴染むのだなと思いました」

「ここは、夫のアート、デザインにまつわる本をあつめたコーナーです。
アート本ということもあって、洋な雰囲気やガジェットぽい印象が強い場所だったのですが、鳥こけしを置くことで、少し手仕事感が加わって、他の空間と繋いでくれるなと感じました」

築150年の日本家屋をリノベーションして暮らす、高倉家にて

普段からさまざまなオブジェを飾っている高倉家。家自体は築150年の日本家屋をリノベーションした日本らしい空間ですが、置くものは一定の様式に捉われず、さまざまな国籍や時代のものが混ざり合った空間を目指していると言います。

「じつは個人的にも鳥のオブジェは昔から特に好きで集めていて、今回の商品は個人的にも絶対にほしいと思っていました。

ここは元々オブジェを飾っている棚で、今回はフクロウを飾ってみました。フクロウは1番小ぶりなサイズでありながら、柄の強さがあるので、古物と並んでも存在感を発揮していましたね」

「鳥こけしは、ほどよい抽象的な形で、キャラクターが立ちすぎないのがいいですね。
雰囲気は作ってくれるけど、他のオブジェや家の空間とも適度に馴染んでくれると思います。

個人的には、1番右のサギが好きです。濃いグリーンが家の空間に取り入れやすいし、庭のグリーンとの相性もよかったです。
真ん中のツルは、背の高さがあるので、縦に長い空間がある場所に置くとすごく映えると感じました。
左のフクロウはくちばしがなくより抽象度が高いので、鳥を飾っている感じにならなくて、それも人によってはいいのかなと思いました」

「ここは玄関の上で古民家の土壁を残している部分です。
玄関なので福を呼び込む意味で、注連縄や仏像など、祈りをテーマに飾っています。
鳥こけしも縁起のいい鳥をモチーフにしているので、フィットしたかなと思っています」

「リビングの飾り凧は、下に置いている壺の色に合わせて、海風の柄を選びました。
どちらの柄も、風を感じる絵柄で爽やかさがあって、家族にも好評でした。少し透け感があるのも軽やかでいいですね。
凧なだけあって立体感があり、少し浮き上がって見てるところもいいなと思いました」

玄関に置いた山風

どの家にも、しっくりと馴染んでいた鳥こけしと飾り凧。
オブジェな場所の印象を左右してしまうのではと思っていましたが、実際に家に置かれた様子を見ていると、程よい存在感で馴染んでくれそうだなと感じました。
どちらも置き場所を変えながら、気分にあわせて軽やかに楽しめそう。2025年は、オブジェのある暮らし、私も楽しんでみようかなと感じる各家の様子でした。

<関連特集>

<掲載商品>
鳥こけし
飾り凧

年始のご挨拶。日本の工芸を、世界へ、そして未来へ。

新年あけましておめでとうございます。

旧年中は中川政七商店をご愛顧いただき、心より御礼申し上げます。

2025年の幕開け、本日より中川政七商店はロゴデザインを一新いたします。

今回のリニューアルは、ぱっと見では気がつかないかもしれません。

でも、よくよく見ればすべて進化しています。

たおやかな線を太く引き直し、鹿は力強く安定感を増して。

その背景には、私たちのビジョンとこれからの挑戦が込められています。

日本の工芸を、世界へ、そして未来へ。

中川政七商店は300余年、日本の工芸に根差した暮らしの道具を作り、日本全国へお届けしてきました。

「工芸は暮らしとともにあるものだから、まずは日本全国へ。」

その想いで60を超える店舗を展開し、地域の暮らしに寄り添ってきました。

しかし、私たちが掲げる「日本の工芸を元気にする!」というビジョンは、もっと遠く、もっと広がる未来を目指します。その道は決して平坦ではありません。

それでも、日本の工芸を次の時代に繋ぐため、いま新たな挑戦へ。

2025年、私たちは日本の工芸を「世界へ」広げていきます。

まずは17年間親しんできたロゴを漸新し、日本の工芸を世界中の暮らしの中へ届ける第一歩を踏み出します。

この変化は、私たちの新しい一歩の象徴です。

ロゴに込めたのは、日本の工芸を未来へ繋ぎ、世界中の暮らしに届けるという決意。見慣れた中にも新しい力を感じられるデザインを目指しました。

例えば、海外の方にも読んでいただけるよう、上部にアルファベットで「NAKAGAWA MASASHICHI」を、下部には創業を示す「SINCE 1716 NARA JAPAN」を描いています。

漢字部分についてもフォントを見直し、より力強さや伝統を感じるものに変更しました。

さらに、「七」の周囲には「日本 工芸」の文字を入れました。これまで以上に覚悟を持ち、改めて「日本の工芸を元気にする!」というビジョンを背負っていく意思を込めています。

そのほか、鹿の描写や麻の葉マークの表現、ロゴ自体の比率など、細かな調整を重ねて、新たなロゴマークが完成しました。

本日以降、順次新しいロゴを使用していきますので、少しずつ皆さまの目に触れる機会も増えてくるかと思います。

新たなデザインへの想い

中川政七商店のクリエイティブディレクションを手掛ける、good design company 水野学氏より、ロゴリニューアルについてメッセージをいただきました。

江戸時代から続く老舗「中川政七商店」に相応しいマークは何かと、
様々な文献を読み漁り、試行錯誤を繰り返し、制作したマーク。
あれから約17年。
成長し続ける中川政七商店と、日本の工芸を元気にするというその志、
そして300年以上も真摯に商いを続けてきた先人の皆様の偉業に
敬意を表しながら、日本の工芸とともに世界へと進出し続ける
中川政七商店に相応しいマークを再編集しデザインを完成させました。

水野学

これまでのロゴに親しんでいただいた皆さまには、見慣れるまで時間がかかるかもしれませんが、日本の工芸を世界へ、未来へ届けるために私たちも一歩一歩進んでいきますので、ぜひ、変わらずご愛顧いただけますと幸いです。

どうぞ2025年も中川政七商店をよろしくお願いいたします。