【わたしの好きなもの】麻100%で春夏にさらりと巻ける「やわらかリネンストール」

三寒四温とはよく言ったもので、暖かくなったと油断して薄手の服で出かけると、「しまった‥‥」と後悔することもあり、毎年のことですが春を迎えるこの季節の服装には本当に悩みます。

日中だけ出かける日なら何を着るかまだ考えやすいものの、朝早く家を出て日が落ちてから帰路につく日などは、着るものに迷い途方に暮れることもしばしば。学ばない私は、毎年「今年こそ薄手のコートを買うんだ!」と決意するのですが、いざ季節が近づくと「ちょっとお値段もはるしな、あんまり着る機会もないかな」と思って買わず、ちょうどいい着るものがなくて後悔し‥‥を繰り返していました。

そんな私が今年買い、愛用しているのが「やわらかリネンストール」です。結局コートではないのですが、寒さが不安な日に心強いアイテムとして、買ったそばからとても活躍しています。

何といっても持ち歩きやすい

これまでもストールを持っていなかったわけではないのですが、主張の強い柄入りで特定の服装にしか合わせられなかったり、大判すぎて持ち歩きの際じゃまになるのが気になり、あまり使わなかったり。

その点こちらのストールは、広げると幅36cm・長さ180cmとしっかり肩を覆ってくれますが、薄手でまったく嵩張らないため、畳むと“ちょっと大きめのハンドタオル”ほどまでコンパクトになるんです。

荷物の多い私もこれならめげずにカバンに入れることができ、結果、毎日のお守りのように持ち歩く春を過ごしています。

小さめサイズのバッグにも難なく入ります
文庫本と並べると、コンパクトさが伝わるでしょうか

夏も使える麻素材

「リネンストール」の名のとおり素材は麻100%。麻本来の素材感を活かした、シンプルで上質な生地感です。吸湿性・速乾性にすぐれた麻は、夏に重宝される素材。目が粗いため通気性もよく、寒い日はもちろんですが、さらりとした肌触りで少し汗ばむような日も巻けそうです。

暑いと思って薄着で外出したら冷房にやられ、ぶるぶる体を震わせることも実は多い夏。かといって、厚手の上着や巻物を持ち歩くのは季節外れで、ちょうどいいものがなく困っていました。これなら、春だけでなく気温が上がってからも何かと使えそうだなと今から心強く思っています。

軽くてやわらかな肌あたり

私は少し敏感肌で、毛糸の衣類などを身につけると肌がチクチクと刺激され、赤くなってしまうことがよくあります。首元も同じで、ウール素材のマフラーなどを巻くと痒さが出てしまい、自分に合ったものを探すのに少し苦労していました。

あくまで個人的な感想ですが、このやわらかリネンストールはそのチクチクが全然ない!おまけにとっても軽いので、肩も凝りません。肌へのストレスが限りなく控えめで、巻いていることも意識しないほどの自然な巻き心地。そんな安心感もあって、クローゼットに控える選手のなかでも、つい手が伸びるのがこの子になっています。

春の装いを楽しめる、爽やかな色合い

昔から柄ものや個性的なデザインが好きで、小物類は特に、ポイントのあるものやクセが強めのものを買ってしまいがちでした。もちろん全部とってもお気に入りではあるのですが、結局はコーディネートに合わせづらく、かわいいなぁと思いながら箪笥の肥やしにしてしまう経験も一度や二度ではすみません。

そんな失敗を繰り返し、また中川政七商店で働くようになり、作り手さんの技術や思いに触れる機会も多くなったことから、最近は長く付き合えるものを迎えて、お手入れしながら大切にたくさん使いたいと思うようになりました。

でも、やっぱりちょっとはアクセントもほしい。その点このストールは、真ん中で緯糸の色を変えて織り上げることで、一枚で2トーンの色合いとなり、シンプルだけどシンプルすぎなくてお気に入りです。

私が迎えた「生成/若葉」の他にも、春夏に使いやすい爽やかな4色をラインアップしているので、お手持ちのお洋服と相談しながら、たくさん使えそうな一枚を選んでいただけたらと思います。

春は気持ちもうきうきして、服装にも明るい彩りを取り入れたくなる季節。洋服で色ものを買うには少し勇気がいるものの、ストールならそのハードルも低いですよね。私はというと、普段の洋服ではあまり着ない若葉色をあえて選んで、ちょっと新鮮な春の装いを楽しんでいます。

<紹介商品>
やわらかリネンストール(4,950円) 

編集担当:谷尻

【暮らすように、本を読む】#09「ゆうべの食卓」

自分を前に進めたいとき。ちょっと一息つきたいとき。冒険の世界へ出たいとき。新しいアイデアを閃きたいとき。暮らしのなかで出会うさまざまな気持ちを助ける存在として、本があります。

ふと手にした本が、自分の大きなきっかけになることもあれば、毎日のお守りになることもある。

長野県上田市に拠点を置き、オンラインでの本の買い取り・販売を中心に事業を展開する、「VALUE BOOKS(バリューブックス)」の北村有沙さんに、心地好い暮らしのお供になるような、本との出会いをお届けしてもらいます。

<お知らせ: 「本だった栞」をプレゼント>

先着50冊限定!ご紹介した書籍をVALUE BOOKSさんでご購入いただくと、同社がつくる「本だった栞」が同封されます。買い取れず、古紙になるはずだった本を再生してつくられた栞を、本と一緒にお楽しみください。詳細は、VALUE BOOKSさんのサイトをご覧ください。



人生の断片を語る、11の食卓の記憶

ひとり暮らしを始めてから、スーパーで買う旬の野菜のおいしさや、深夜まで開くチェーン店のありがたさを実感した。お酒が飲めるようになってからは、ひとりで食べる自由さと、大切な人と食べるたのしさを知った。子どもの頃の記憶をたどる時、学生時代の思い出を語る時、未来の約束をする時、思えばいつも中心には「食卓」があります。

料理雑誌『オレンジページ』にて連載された、作家・角田光代さんによる短編小説『ゆうべの食卓』。年齢も家族構成もさまざまな登場人物たちによる、11の食卓に登場するのは、珍しいごちそうではなく、慣れ親しんだ料理ばかり。

元夫のひとり住まいの家で食べる手作りカレー
小学5年生女子ふたりのスイミング帰りの買い食い
こたつの上で作るひとり用ホットプレートの手抜きごはん
実家を売却することになった兄弟のささやかな宴会

著者によると登場する料理は、掲載時の雑誌の特集にあわせて決めていったそう。フライパンや鍋のままテーブルに出す「卓ドンごはん」や、週末に作り置ける「手作りミールキット」、ふたりで楽しむ「ちいさなおせち」、炊飯器でつくる「失敗知らずのスイーツ」など、特集の内容を想像しながら読み進めるのも本書のたのしみ方のひとつです。

連載がはじまった2020年6月は、パンデミックがはじまって間もない頃。現実世界とリンクするように、物語のなかでも、コロナ禍によって変化する生活を強いられる登場人物たちがいて、私たちと同じように家ごはんのたのしみ方や、手抜き料理のコツを覚えていきます。連載をリアルタイムで追っていた読者にとって、不安を乗り越えていく等身大の姿に、励まされた人も少なくなかったのでは。

「充足のすきま」は、なかでもお気に入りの短編です。主人公がはじめて入るバルが、“アタリ”だった時、気になる人の顔を浮かべるシーンがある。「あたらしい服を買いたくなったら恋の予感だったのは、二十代までなのかも。おいしいと言い合いたいと思ったら恋、と、三十代の今、上書きすべきか」。わたしなら迷わず上書きを選ぶよ、と心のなかでワインを掲げた。

ご紹介した本

・角田光代『ゆうべの食卓』

本が気になった方は、ぜひこちらで:
VALUE BOOKSサイト『ゆうべの食卓』

先着50冊限定!ご紹介した書籍をVALUE BOOKSさんでご購入いただくと、同社がつくる「本だった栞」が同封されます。買い取れず、古紙になるはずだった本を再生してつくられた栞を、本と一緒にお楽しみください。詳細は、VALUE BOOKSさんのサイトをご覧ください。

VALUE BOOKS
長野県上田市に拠点を構え、本の買取・販売を手がける書店。古紙になるはずだった本を活かした「本だったノート」の制作や、本の買取を通じて寄付を行える「チャリボン」など、本屋を軸としながらさまざまな活動を行っている。
https://www.valuebooks.jp/

文:北村有沙
1992年、石川県生まれ。
ライフスタイル誌『nice things.』の編集者を経て、長野県上田市の本屋バリューブックスで働きながらライターとしても活動する。
暮らしや食、本に関する記事を執筆。趣味はお酒とラジオ。保護猫2匹と暮らしている。


<関連特集はこちら>

【はたらくをはなそう】商品部 青野洋介

青野洋介
商品部 商品一課


大学で建築とプロダクトデザインを学び、2018年に新卒で中川政七商店に入社。
以来、商品部でデザイナーとしてバッグを中心に、素材や製品のジャンルを問わず幅広い商品の開発に携わっています。



小さなころの夢は農家か大工でした。農家である田舎の祖父の存在が身近だったこともあり、暮らしに必要なものを自分の手で作ることに憧れがあったのだと思います。その後も漠然と「何かものを作る人になりたい」と思い続け、建築とデザインが学べる大学に進学しました。授業で工業デザインを中心に学びながら、様々な出会いを通して工芸や手仕事の領域に興味を深めていきました。

そのなかでも印象的だったのが、ゼミの活動で訪れた民藝の陶芸家・河井寛次郎の記念館。かつての住居兼仕事場であるその空間からは、地に足のついた実直な暮らしと仕事から、自然と美しさが生まれる光景が見て取れて、心に深く響きました。土地の素材と人の手から生まれるもの、その土台にある連綿と続いてきた豊かな文化風習。これを失ってしまうには惜しい。日本のものづくりや文化を残したいという思いを強くした瞬間です。そんな時に出会ったのが中川政七商店。幅広い暮らしの道具を作り、ものづくりを通して工芸や文化を守り育てていこうと取り組む姿勢に共感しました。

そうして入社してからは、陶磁器のうつわやガラスのコップ、木の掃除道具、帆布や革のバッグに小物、テキスタイル、ハンカチや香水など、幅広いものづくりに取り組んで来ました。なかでもやりがいを感じているのが、暮らしに近い道具を作ること。工芸の道具を使うには時にコツや手間も必要ですが、人とものの関わりのなかに生まれる喜びや愛着を伝えていきたいと思っています。できるだけ手に取りやすいデザインに落とし込み、入口のハードルは下げながら、先にある楽しさや価値を感じてもらえるようにものづくりに取り組んでいます。

デザイナーとして最も大切にしているのは、作り手である前に一番の使い手であること。生活のなかでものを使い、経験する物事をよく観察しよく知ること、とも言えます。暮らしの道具を作るうえで、作り手自らの生活の実感から生まれるアイデアや課題意識、「こんなものが欲しい」という素朴な欲求が、何よりも大切で共感を生むと考えているからです。

二つ目は、ものを深く理解すること。ご一緒する作り手さんたちの産地や現場に、どんな素材や設備、技術、経験があり、どんな人がどんな思いで作るのか。また素材や加工の特性に加え、その“もの”にはどんな歴史や文化があるのか。ものづくりは知れば知るほど面白く、無理のない自然な設計をすることがクオリティに繋がります。

そして人と関わり、生活の背景にある社会で起こる出来事をよく知り考えること。購入は投票だとたびたび言われますが、作ることもまた強い投票です。複雑な社会のなかで、明るい未来に繋がる選択ができるように心がけています。

仕事をするなかで楽しいのは、ものづくりがドライブするのを感じる瞬間。達成すべき要素や制約について、どうすればうまく繋がるのかを模索していくのですが、考えあぐねた末に奇跡の1ピースを見つける瞬間があります。メーカーさんの得意不得意に合わせてデザインを調整したり、逆にこちらの意図を汲んで新しい提案をしてくださったり。アイデアが人との関わりを通してよりよいものになっていく。ぐるんぐるんとエンジンが回り始めた時はたまりません。

時には意図したものとちょっと違うな‥‥というサンプルが上がってくることもあるのですが、それをうまく活かしていくのも、人と一緒にものを作る面白さの一つ。ひたすら合理的にデザインしてコントロールするのではなく、対話しながら両者のいい落としどころを探っていく。人の至らなさや弱さも含めた人間らしさを包括したところに、美しさや愛らしさが生まれると思っています。

そして苦労して作った商品が人に届き、喜んでもらえた時の喜びはひとしおです。目の前の人はもちろん、いつか、何十年後か古道具屋に出ても、人の手を渡りながらどこかで誰かの暮らしを豊かに彩るものを作りたいと励んでいます。


<愛用している商品>

うつわになる硝子の片口浅漬鉢

数日で食べきれる適度な量の浅漬けを手軽に作れる機能性と、なんといってもこの見た目の美しさ。ずっしりとした肉厚なガラスの氷のような存在感、ゆらぎあるテクスチャー、片口型の愛らしい佇まい。もう一品浅漬けでも作ろうかと、怠惰な自分を勇気づけてくれます。かぶらと柚子で作る千枚漬けは我が家の冬の定番。食卓に欠かせない道具です。

伊賀焼のスープボウル

火にかけられるうつわって、なんだかロマンがあります。タフで気負わず使えて、食卓でぐつぐつとしている様は臨場感たっぷり。そしてアイコニックな持ち手とコロンとした佇まいの愛らしさ。質感は豊かながら、国籍をあまり感じない形なので、和食にも洋食にも、アジア料理にも合わせやすいです。半人前だけどよく働く「土鍋の弟分」みたいな存在感がお気に入りです。

こはぜ留めのコンパクト財布

自分が担当した商品のなかでも、特に気に入っている商品の一つ。コンパクト財布のライトユーザーに向けた、程よい落としどころを提案しました。持っていることを忘れるほどのコンパクトさ、それでいて必要十分な使い勝手と、幅広いシーンに馴染むきちんとした佇まいがとても気に入っています。「わたしの好きなもの」の記事ではより詳しく書いたのでよろしければこちらもご覧ください。



中川政七商店では、一緒に働く仲間を募集しています。
詳しくは、採用サイトをご覧ください。

【旬のひと皿】菜の花と白身魚のカルパッチョ

みずみずしい旬を、食卓へ。

この連載「旬のひと皿」では、奈良で創作料理と玄挽きの蕎麦の店「だんだん」を営む店主の新田奈々さんに、季節を味わうエッセイとひと皿をお届けしてもらいます。



今は奈良で暮らしていますが、高校卒業までは島根県で育ちました。その頃は身近にあるものの魅力に気がつかず、漠然と都会に憧れていました。

ずいぶんと時間が経って奈良でお店をすることになり、今は(奈良にも素晴らしい食材がたくさんあるのですが、出雲そばをお出しするお店ということもあり)島根からさまざまな食材を送ってもらっています。

以前読んだ本で、素晴らしいなと思っているお店の店主さんが「地方は都会の母である」と書いておられ、それがずっと記憶に残っています。食事を作って食べることは、全て自然の産物のおかげ。緑豊かな場所が、本当の意味で豊かな場所なんだなぁと思うようになりました。

昨春、いつも食材を送ってくださっている生産者さんへ会いに、島根県浜田市の海辺の町へ行ってきました。もう5年も電話ではお話をしているのに、初めて直接お会いできたことに感激。電話越しでも楽しい方だなと思っていたのですが、改めてお話するのの面白いこと!楽しい冗談も交わしつつ、地方ならではの難しい現実も聞いて、なんとかしたいなぁと帰ってきてから考えたり。

あまりに皆さんよくしてくださって、時間が経った今も嬉しい、楽しい気持ちが忘れられません。次はいつ行けるかなぁと楽しみにしています。

そんな素晴らしい方から届くお魚を使って、今回は奈良の野菜と合わせたカルパッチョをご紹介します。

にんじんソースや生姜醤油ソースは、お野菜にかけてサラダにしても、お肉にかけても。春の爽やかな新しい気持ちに合わせて、彩り豊かなお皿にしてみました。

<菜の花と白身魚のカルパッチョ>

材料(2~3人分)

・鮮度のいい白身魚やホタテなど(今回はヒラメを使用)…130~150g
・菜の花…1束 

◆にんじんソース
・にんじん…小1本
・塩…ひとつまみ
・はちみつ…小さじ1
・白バルサミコ酢(他のお酢でも代用可)…小さじ1
・オリーブオイル…大さじ1

◆生姜醤油ソース
・生姜…ひとかけ
・醤油…大さじ1
・酢…大さじ1/2
・オリーブオイル…大さじ1

作り方

下準備として、菜の花は軸の根もとを切ってぬるま湯に浸けておく。このひと手間でシャキッとする。

まずはにんじんソースを作る。にんじんは皮をむいて鬼おろしですりおろす(普通にすりおろしても良いが、鬼おろしを使うことで食感がザクザクになる)。ボウルににんじんソースの材料(オリーブオイル以外)を入れて混ぜ、最後にオリーブオイルを入れて混ぜる。オイルが先だと味が入りにくいので注意。

続いて生姜醤油ソースを作る。生姜はスプーンなどで皮をこそげ取り、すりおろす。先ほどと別のボウルに生姜醤油ソースの材料(オリーブオイル以外)を入れて混ぜたら、オリーブオイルを入れて再度混ぜる。

白身魚の水分を拭き取り、軽く塩(分量外)をしてしばらく置く。菜の花は手で葉と本体にちぎり分けたら、軸表面の筋を包丁でとっておく。こうすることで食感がよくなる。
※菜の花の本体と葉を分けるのは、茹で加減を揃えるため

鍋に湯を沸かし、塩(分量外)をひとつまみ入れ、菜の花(本体)を軸の方から入れる。軸だけで30秒ほど茹でたら、分け置いた葉の部分とともに丸ごと湯に入れて1分ほど茹でる。茹で上がったら冷水にとって水分をきっておく。

菜の花の水分を拭き取り、食べやすい大きさに切る。魚の水分も拭き取り、こちらも食べやすい大きさに薄く切る。

皿に菜の花と白身魚を彩りよく盛り付け、生姜とにんじんのソースをかけたら完成。

うつわ紹介

瀬戸焼の平皿 黄瀬戸

写真:奥山晴日


料理・執筆

だんだん店主・新田奈々

島根県生まれ。 調理師学校卒業後都内のレストランで働く。 両親が母の故郷である奈良へ移住することを決め、3人で出雲そばの店を開業する。
野に咲く花を生けられるようになりたいと大和未生流のお稽古に通い、師範のお免状を頂く。 父の他界後、季節の花や食材を楽しみながら母と二人三脚でお店を守っている。

【家しごとのてならい】木の道具のお手入れ

毎日の家しごと。それなりに何とかできるようになり、だいたいは心得たつもりだけれど、意外と基本が疎かだったり、何となく自己流にしていたりするものってありませんか?

そのままで不都合はないものの、年齢を重ねてきたからこそ、改めて基本やコツを学んでみたい。頭の片隅にはうっすら、そんな思いがありました。

この連載では、大人になった今こそ気になる“家しごとのいろは”を、中川政七商店の編集スタッフがその道の職人さんたちに、習いに伺います。

とはいえ、難しいことはなかなか覚えられないし、続きません。肩ひじ張らず、構えずに、軽やかに暮らしを楽しむための、ちょっとした術を皆さんにお届けできたらと思います。

今回のテーマは「木の道具のお手入れ」。奈良県でひのき・杉を中心とした国産木材による木製品を製造する、ダイワ産業の専務取締役・中西さんを講師に迎え、編集チームの谷尻が習いました。


今回の講師:ダイワ産業 専務取締役 中西正智さん

1970年創業。奈良県高市郡高取町で、まな板や桶などを中心に国産材を使った木製品全般の製造販売を手がける。自社製品の製造だけでなく、様々な企業からのOEM生産の依頼やノベルティグッズの製造など、幅広い業種業界の製品に対応する木製品製造のプロフェッショナル。
https://daiwa70.com



木の道具の基本

温かみのある見た目や触れたときの質感が、他にはない魅力を持つ木製品。台所や食卓、その他、家のあらゆる場所に木の道具があるだけで、何となく心が落ち着くように思います。

五感に心地好いだけでなく、素材が持つ機能的な良さも確かにある一方で、取り扱いには一定の注意が必要。かくいう私自身、包丁傷が無数に入ったまな板をどうしていいかわからず未だそのまま使い続けていたり、お気に入りの巻きすにカビを生やしてしまったりと、“お手入れつまずき組”の一人でした。

でも、やっぱり木の道具は好きだし、うまく付き合っていきたい。そう思い、木製品一筋のダイワ産業さんを訪れました。雑貨から家具まで様々ある木製品ですが、今回は中でも台所や食卓で使う道具に的を絞り、お話を伺います。

取材の合間に、工場の見学もさせていただきました

木の道具の良い点と、注意点

まずは木の道具の基本から習います。

ご存知の通り、おひつや曲げわっぱなどにごはんを入れておくと、冷えてからももっちりとおいしく食べられますよね。この理由を中西さんに伺うと、「木材の持つ吸放湿の機能によるものです」と回答が。木は調湿性に優れており、炊き立てのご飯など、水分量が多い場合は水分を吸収し、乾燥してきたらまた放出する特性があるといいます。そのため、ちょうどよい水分量が保たれるのだそう。

また見た目の印象が温かいだけでなく、実際に触って温かいのも木の良いところ。これは断熱性能が高いことが理由です。

中西さん:

「木は熱を跳ね返す機能を持っていて、例えば手で木の道具を触って『温かいな』と感じるのは、もともとの手が温かいからなんです。手の熱が握った木から跳ね返り、温かさを感じるという仕組みです」

その他には、木材により木肌の表情や硬さ・やわらかさが異なるため、適材適所で使い分けられるのも素材としての魅力。ひと口に「木」といっても様々な樹種があり、それぞれに特徴が異なるため、いろいろな選択肢からベストを検討できる選びやすさもいいところです。

反対に、素材としての難しさは?と伺うと、「何といってもカビですね」と中西さん。確かに私も前述のとおり、不注意からお気に入りの道具にカビが生えてしまった苦い思い出があります‥‥。

中西さん:

「カビ対策については各メーカーさんそれぞれが工夫をされていると思います。例えばカビが生えないような塗装を施したり、しっかり乾かして収納することを徹底して推奨したりなどですね。お持ちの道具によって加工も異なるので、どうカビ対策をするかは新しく木の道具を迎えるうえで、まず押さえておきたい点です」

その他には「変形」も扱ううえでの注意点。木材は乾燥すると縮み、水を吸うと膨らむ特性を持つため、その時々で多少体積が変わります。さらに、乾燥させすぎると割れに繋がる場合も。極端に乾燥させるような環境では使わないなど、注意が必要です。

木の種類による違い

木材は大きく分けると針葉樹と広葉樹の二つがあり、杉やひのきなどは軽くてやわらかい針葉樹、山桜やタモなどは硬くて重い広葉樹に属します。道具を作る際は基本的に、硬い必要があるものには硬い木材を採用するなど使い分けが行われており、例えばダイワ産業さんでは、まな板はひのきで作ることが多いよう。

中西さん:

「まな板は片手で持ち上げることもありますし、洗うときも軽い方が作業がしやすいですよね。あと、ひのきの一番のいい点は刃当たり。まな板が硬いと包丁の刃が傷みやすいのですが、やわらかいことで刃を受け止めやすく、包丁の刃が長持ちします。もちろんその分多少まな板に傷はつきやすいのですが、しっかり洗って乾かしていれば、その傷によって汚れや菌が増えるなんてこともありません。そういった理由からうちではひのきを使って作ることが多いですね」

向かって左2枚が広葉樹、右2枚が針葉樹。体積はほぼ一緒ですが、持つとはっきりと重さが異なりました

その他には桶も針葉樹で作られることの多い道具の一つで、この理由も軽いことが大きいそう。また針葉樹の方が加工後の変形が比較的少ないため、この点も考慮し採用しているといいます。

一方、広葉樹が使われる食卓道具の代表例としては、お椀やお皿など。木材がやわらかいと使っているうちに傷がつきやすいので、硬い素材を使うことが多いようです。さらには、硬い木材の方が加工がしやすく、きれいに仕上がることから使われるという理由もあるそう。

中西さん:

「僕たちは“荒れ”って呼ぶんですけど、やわらかい木材は加工すると木の表面の仕上がりがざらざらっと毛羽立ちやすいんです。反対に硬い木はつるりと仕上げやすいので、お椀などの食器には硬いものが使われることが多いです」

ちなみに「家具や家の床に使用する木材は、どう使い分けるのですか?」と伺うと、「決まりがあるわけではなく、風合いの好みで決めていただいて問題ありませんが、和の家には杉やひのきといった国産の針葉樹を、洋風の家には海外産の広葉樹が主に使われますね。そもそも一部を除いて多くの家具は外国から入ってきた文化なので、それに倣って家具屋さんも海外産の木材で作ることが多いんだと思います」とお答えがありました。

中西さん:

「国産と海外産で機能に差があるわけではないのですが、うちではほとんどの商品で国産材を使用しています。例えば一般的によく使用される海外産木材の一つであるウォールナットは、国産だとくるみの木。どちらが良い悪いという話ではなく、印象的に国産材を好まれる方が多いこともあり、国産を中心に提案させていただいてます。特にうちの主力であるまな板などのひのき製品には、紀伊山地のひのきにこだわって使うことが多いですね」

木の道具のお手入れ方法

基本を押さえたら、続いては長く付き合っていくためのお手入れ方法について伺います。まずはすべての道具に共通することを確認してから、塗装の違いによる扱い方の注意点を教えていただきました。

共通するお手入れ方法

洗う:

塗装・無塗装に関係なく、金属タワシなどの硬い素材で洗うのは避けましょう。木は表面が荒れるほど中に水が入りやすくなり、菌が繁殖する原因となります。

乾かす:

木の道具を乾かす際、食洗機にかけたり直射日光にあてたりすることは避けましょう。木が熱や乾燥によって変形したり、割れたりするおそれがあります。家のなかの乾燥している場所に置く程度であれば、問題ありません。洗った後は水分をしっかりと拭き取り、陰干ししていれば基本的に安心です。

また、同じ理由で電子レンジにかけることも避けましょう。

※食洗機や電子レンジについては、商品により対応可能なものもあります。詳しくはお持ちの道具の取扱説明書をご確認ください。

収納する:

高温になる場所を避け、直射日光のあたらない場所で保管しましょう。

<木の道具のお手入れ心得:全般>

・金属タワシなど、硬い素材では洗わない
・乾かす際は水分をしっかりと拭き取り、陰干しで
・収納は高温と直射日光を避ける

塗装・無塗装それぞれの、お手入れ方法の違い

塗装品

中川政七商店で販売する、無塗装・オイル塗装の木の道具例

塗装は主に、木材の表面に膜をはることで汚れを防いだり、木材の内部へ水分が浸入したりを防ぐといった、機能面を目的として施されます。最近はまな板や曲げわっぱのお弁当箱でも、カビが生えにくいよう塗装をされる品が多くなりました。

塗料には色の入ったものから、木材の色を活かして仕上げる透明の塗料までさまざまな種類があり、例えばクリア塗装の場合にはウレタンやラッカーなどが主に使用されます。

木の道具のメンテナンスには「布を使いオイルを塗る」といった方法もありますが、塗装された道具の場合は表面に膜をはっている状態のため、オイルでのお手入れは避けましょう。その上から何か手入れしようにも、塗装されているためお手入れの意味をなしません。つまり、塗装された道具は定期的なメンテナンスよりも、塗装がはがれないよう日々注意して扱うことのほうが、長持ちさせるうえでは大切となります。

塗装品を使用した際は、水拭きや、やわらかいスポンジでの水洗いで、塗膜がはがれないようお取り扱いください。

中西さん:

「食周りの道具などは塗装と聞くと安全性を気にされるお客様もいらっしゃるのですが、木工で使う塗料はとても安全性が高いものなので、心配いただく必要はありません。機能面でもカビや汚れを防げるなどお手入れしやすくなりますし、僕たちが道具を作る際は、積極的におすすめしています」

その他、塗装品へのアルコールスプレーの使用は基本的に厳禁。吹きかけると、多くのものは塗装がはがれてしまいます。なお、塗装された道具については基本的に修理は難しいものがほとんど。扱い方に注意し、長持ちさせるのが一番です。

中西さん:

「特にクリア塗装は、透明なので塗装がはがれたかどうかは見極められないんです。機能面が落ちてきて気づけるくらいですね。とはいえ、タワシやサンドペーパーでこするといったような、極端に強い力をかけなければ十分長く使っていただけます」

<木の道具のお手入れ心得:塗装品>

・洗う際はやわらかいスポンジで
・アルコールスプレーは使用しない
・再塗装などの修理は難しいため、長持ちさせることを主眼に置く

※塗装の種類によってはアルコールスプレーをかけても大丈夫なものもあります。

◆無塗装、オイル仕上げ品

機能面の利点から塗装仕上げの木の道具が増えている一方、おひつや寿司桶などはご飯の余分な水分を吸う必要があるため、今も無塗装で仕上げられることがほとんど。塗装をしていない分、カビや汚れがつかないよう取り扱いには注意が必要です。

中西さん:

「各商品の取扱説明書の注意点にもだいたいは書いてあると思いますが、無塗装品に関しては、洗ったあとは必ず水気を拭き取ってから保管してください。そうするだけで断然持ちがよくなります。乾拭きする際はふきんを使ってもいいし、キッチンペーパーでも大丈夫です」

またオイル仕上げの商品に関しては、油分によりツヤは増すものの、いわゆる塗装品と比べると撥水性能は高くなく、オイルがはげてしまいやすいそう。特に食卓道具に関しては水洗いがよく発生するため、洗った後はしっかりと水気をふき取ることや、その他定期的にオイルを塗り直すといったメンテナンスが必要です。

お手入れの際は180~240番くらいのサンドペーパーで木目に沿って表面をきれいに磨き、削りカスを取り除いてから、布などにオイルを含ませて道具全体を拭いて膜をはるようにします。

使用するオイルの種類は、食卓道具の場合は口に入れても大丈夫なもの(食用でも可)を使いましょう。なおオイルには不乾性(常温環境で固まらないもの。オリーブオイルやサラダ油など)と乾性(常温環境で固まるもの。エゴマ油やアマニ油など)があり、どちらもメンテナンスに使えます。ただし、不乾性の場合は厚く塗るとベタついてしまい、薄く塗ってもすぐに取れてしまうため、あまりおすすめではないようです。

反対に乾性油は常温環境で固まるため、撥水性も高まる他、しっかり塗りこめる利点もあって塗り直しの頻度も下がります。塗り直しのタイミングは、道具表面のツヤが失われてきたタイミングが一つの目安です。

中西さん:

「オイルメンテナンスの良さは、ツヤを取り戻せることと、撥水性を増すことの二つ。不乾性のオイルだと前者は問題なく対応できるのですが、固まらず水に流れやすいので、撥水性を期待したい場合はかなり高頻度での塗り直しが必要です。一方、乾性油は撥水効果も比較的長く持ちますし、常温環境で固まるためベタつきも少ないので、できればよく使い、洗うような食の道具は、乾性油を使ってのお手入れの方がおすすめです」

なお、無塗装品にもツヤを出すなどの目的でオイルを塗りこむことは可能ですが、その場合木材の持つ調湿機能は弱まるため、吸放湿が必要な道具では避けましょう。

<木の道具のお手入れ心得:無塗装、オイル仕上げ品>

・無塗装品はカビに注意。洗った後は必ず水分を拭き取り、陰干しでよく乾かす
・オイル仕上げの品は、表面にツヤがなくなってきたら乾性油を全体に塗り直す
・無塗装品をオイルコーティングすると、調湿機能が弱まるので注意
・オイルを塗る前にはサンドペーパーで木目に沿って表面をきれいに磨く

お手入れ実践:木べらのオイル塗りに挑戦

一通り習った後は、実践としてオイルでのメンテナンスに挑戦してみます。今回は中川政七商店で販売中の商品である「木べら」のメンテナンスを試みました。

用意するもの:

・布やキッチンペーパー(油分を吸い、塗れればOK)
・乾性油(今回は食用のエゴマ油を使用)
・サンドペーパー(180~240番程度の粗さのもの。今回は240番を使用)

◆お手入れするもの:

もともとは無塗装で仕上げられているこちらの木べら。そのまま使うと経年変化が楽しめるのですが、使っているうちに先端部分と柄の部分の色味が変わってきたので、試しにオイルメンテナンスをしてみました。

お手入れのステップ:

1. 道具の表面を木目に平行になるようにして、サンドペーパーでこする

中西さん:

「余計なものが表面についていると油を吸わないだけでなく、仕上がりのムラにも影響してしまうので、まずはサンドペーパーで表面を磨き、汚れを取ってください。木目に対して垂直にこすると道具が傷んでしまうので、磨く方向には注意してくださいね。結構ガシガシこすって大丈夫です」

2. 木の粉を拭き取る

中西さん:

「サンドペーパーで磨いた際に出た木の粉は、残っていると油を塗った際にムラの原因となります。乾拭きできれいに拭き取ってください」

3. 布に油を染み込ませ、道具の表面に油を塗っていく

4. 2日ほどおき、油が固まったら完成

中西さん:

「塗料が固まるまでは絶対に使わないようにしましょう。指で触って表面が乾いていても、完全に固まっていない場合もあるので、2日ほどはそのまま置いておきます。油ごとに乾くまでの時間に差はあるので、詳しくはインターネットや取扱説明書で確認してください」

特別編:まな板のお手入れ

最後に、ダイワ産業さんの主力製品であるまな板のお手入れについても特別に教えていただきました。

中西さん:

「インターネットなどで調べると、まな板に傷がいった場合のお手入れ方法としてサンドペーパーで磨いたり、かんなで削ったりするといった方法が掲載されているのですが、当社が中川政七商店さんと作っているような塗装されたまな板の場合は、表面を削ってしまうと塗装がはがれるため、そういったお手入れはNGです。塗装されているものについては木の食卓道具同様に、やわらかいスポンジなどで洗い、水気を拭き取ってからしっかり乾かして使ってください。包丁傷がついた場合も、しっかり洗っていれば菌はほとんど広がりません。

無塗装のまな板の場合は、かんなで表面を削ってお手入れする方法もありますが、なかなかハードルが高いと思います。またサンドペーパーでこするのは、表面が荒れて水を吸いやすくなってしまう可能性があるため、あまりおすすめしません。

他にも、薄いまな板を削るとさらに薄くなってしまい、切り心地が悪くなってしまうデメリットも。無塗装のまな板をお手入れするなら、専門の業者さんへ依頼してかんなで削ってもらうか、もしくは食卓道具同様にかんなやサンドペーパーをかけてからオイル仕上げをすれば、表面の荒れがおさまり水をはじきやすくなりますよ。

ただし、まな板はちゃんと扱えば何年も長持ちするので、傷が入っても気にせず使うのが一番だと思います」

お手入れや扱いに難しいイメージがあり、迎えたものの恐るおそる使っていた木の道具。今回教えていただいたのはいずれも簡単に対応できるものばかりで、木の道具を使うことに少し勇気が持てました。経年変化していくのも、木ならではの良さ。自分なりに育てながら、大事な道具として長く使っていけたらと思います。中西さん、ありがとうございました。


<関連商品>
中川政七商店ではダイワ産業さんと、以下の商品を作っています。

食洗機で洗えるひのきのまな板 小・大

文:谷尻純子
写真:奥山晴日

【あの人の贈りかた】おうち時間に安らぎと楽しみを(スタッフ森岡)

贈りもの。どんな風に、何を選んでいますか?

誕生日や何かの記念に、またふとした時に気持ちを込めて。何かを贈りたいけれど、どんな視点で何を選ぶかは意外と迷うものです。

そんな悩みの助けになればと、中川政七商店ではたらくスタッフたちに、おすすめの贈りものを聞いてみました。

今回は労務担当の森岡がお届けします。



やわらかい香りで、おうちで安らぐ時間を。「牛乳瓶に入った消臭芳香剤」

入社してすぐの店舗研修中に、お店で商品を見た時からそのフォルムに一目惚れしました。柔らかい色、日本らしい香り。「中川政七商店らしい商品だなぁ」と感じたことをよく覚えています。

芳香剤として使い終わった後、花瓶として使えるところも気に入っている点。

贈りものとして直接手渡す際に「少し重みがある」というデメリットはありますが(笑)、渡した際のリアクションも良く「牛乳瓶懐かしい〜」と想い出話に花が咲きます。

贈り物をする際「ものだけではなく、温かな気持ちもいっしょに贈れたら」と、いつも考えています。「牛乳瓶に入った消臭芳香剤」を贈りたいのは、私の「優しく柔らかい香りに包まれてほしいな、おうちで安らいでほしいな」という、相手へのささやかな想いからです。

余談ではありますが、プレゼントした友人が、自宅の机の上にこの商品を開けずに置いておいたところ、遊びに来たお母さまに「この牛乳飲んでいい~?」と聞かれたとのこと。

そういうほんわかエピソードも生んでくれる贈り物です。

<贈りもの>
・中川政七商店「牛乳瓶に入った消臭芳香剤」

どんな人の食器棚にも馴染む。「THE GLASS TALL 350ml」

友人の結婚祝いは欲しいものを本人に直接聞き、プレゼントすることが多いのですが、予算にまだ余裕がある場合はこのグラスをペアで送ったりします。

実はあのコーヒーチェーンのカップと同じ形状、容量なだけあって、飲みやすい!持ちやすい!そして洗いやすい!私も自宅で愛用しています。

食器やコップのテイストの好みは人それぞれあるかと思いますが、どんな人の食器棚にも馴染むという点も贈り物に最適です。

普段も特別な日もたくさん使ってほしいなと思い、「シンプルだからこそ、美しい」が体現されているこのグラスを贈っています。

<贈りもの>
・THE「THE GLASS TALL 350ml」

日本らしい繊細さと美しさを感じるお菓子。アトリエうかい「フールセック・丸缶」

「長蛇の列ができ、午前中には売り切れる幻のクッキー」として長く知ってはいましたが、行列に並ぶ勇気がなく、密かに「いつか食べてみたい」と想いを募らせていたアトリエうかいさんのクッキー缶。

そんなアトリエうかいさんが、身近な大阪高島屋にできたと聞いた時は小躍りしました(笑)。

昨年の夏、韓国人の友人に会いに韓国へ行く際、お土産は何にしようか迷っていました。
友人は日本生活が長く、かつグルメ。そして日本を離れて二年ほど経つので、日本らしさも感じてもらいたい‥‥。

そんな時「そうだ!アトリエうかいのクッキー缶!」と思いつき、買いに走りました。もちろんお土産用と自分用に二つ。

案の定とても喜んでくれて、「さすが日本の有名店のお菓子だね。見た目もさることながら繊細な味がする」と、写真付きで感想を送ってくれました。アトリエうかいさんのクッキーから日本人の手仕事の繊細さや美しさを感じ、それを他国の人は「日本らしさ」として受け取ってくれているのだと、何だか私まで嬉しくなりました。

<贈りもの>
・アトリエうかい「フールセック・丸缶」

※中川政七商店での販売はありません

贈りかたを紹介した人:

中川政七商店 労務担当 森岡咲菜