【あの人が買ったメイドインニッポン】#27 エッセイスト・松浦弥太郎さんの“思い出深いもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

今回からゲストは、エッセイスト/クリエイティブディレクターの松浦弥太郎さん。今回は、「思い出深いメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

[松浦弥太郎さんの愛着トーク]
・思い出深いのは、長年使っている「やまぶどう蔓のかご」
・師匠のような存在である、久野恵一さんから譲り受けたもの
・売るためではなく、使うために作られた籠
・道具にはそれぞれ命があり、籠バッグの命は縁に宿る
・毎日使うたびに感動と発見がある。本来道具とはそういうもの
・使えば使うほど、今日より来年の方が美しく育つ
・友達みたいなものだから、大切にできないものは買わない

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松浦弥太郎さんの思い出深いメイドインニッポン

松浦弥太郎さんが“思い出深い”メイドインニッポンは、「やまぶどう蔓のかご」でした。


ゲストプロフィール

松浦弥太郎

2002年、セレクトブック書店の先駆けとなる「COWBOOKS」を中目黒にオープン。2005年からの9年間『暮しの手帖』編集長を務める。その後、IT業界に転じ、㈱おいしい健康取締役就任。2006年より公益財団法人東京子ども図書館役員も務める。ユニクロの「LifeWear Story 100」責任編集。「Dean & Delucaマガジン」編集長。他、様々な企業のアドバイザーを務める。映画「場所はいつも旅先だった」監督作品。著書に「今日もていねいに」「しごとのきほん くらしのきほん100」など著書多数。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、松浦弥太郎さんにお話を伺っていきます。3/29(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

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修繕しながら長く使う#3「包丁の研ぎ直し」

修繕現場を取材しながら、末永く付き合うお手入れのコツを教えてもらう短期連載。これまで、「漆椀」「染めの服」の修繕現場を取材しました。
今回は、「包丁」の研ぎ直しについて、お届けします。

#3 包丁の研ぎ直し

今回訪ねたのは、株式会社スミカマの炭竃太郎さん。
スミカマは、日本を代表する刃物の産地である岐阜県関市で、創業以来100年以上にわたり刃物製造を行う企業。新素材、新技術にもいち早く着目しながら、切れ味と機能性を追求したものづくりを続けられています。

「研ぎ直しを受けているのは、自社で製造した包丁のみですが、週1件くらいのペースで依頼をいただきます。研磨専用の機械を使い、新聞がすーっと切れるくらいの切れ味にしてお戻しします。今回は中川政七商店で販売する『最適包丁』で、1年半ほど使ってくださっているようです。『最適包丁』の依頼は他の包丁に比べて多いんです。長く大切に使いたい方が多いように感じて、作り手としても嬉しく思います」

「当社では、専用の研磨機で研ぎ直します。別の金物屋さんで研いでもいいですか?っていうお問い合わせがたまにあるんですけど、研がれる方の実力が分からないので、単純に『いいです』とは言いづらいんです。現状よりはよくなるとは思いますけど、購入した状態に近しいところまでいくかどうかは分かりません。やっぱり購入したメーカーに研ぎ直しに出すのが1番いいと思います」

BEFORE

AFTER

研ぎ直した直後の包丁。新聞がすーっと切れるくらいの切れ味にして戻していただけます。

日々のお手入れのコツ

「お客様がご自身で研ぐ場合は、側面は触らず、先端部分のみ研ぐのをおすすめします。毎日3食分の調理をされる方でも、2か月に1度研げば十分。慣れていない場合は、砥石に押し当てるのではなく、引きながら当てると刃先をつぶしにくくなります」

砥石で研ぐ際、刃から背の方へ引いて動かすと、刃をつぶしにくいそうです

「なるべく傷めないように使うためには、木製かゴム製のまな板を使うのが1番です。食材を切るときは、スライドさせながら切るのも長持ちのコツ。スライドする方向は、押しても引いても、どちらでも構いません」

横に滑らせるのではなく、背から刃の方へ滑らせるように洗うと傷つきにくいとのこと

「洗う際は、スポンジの柔らかい面を使ってください。スポンジで挟んで横に滑らせるように洗う方が多いと思いますが、背から刃先に滑らせるように洗うと、摩耗しづらくなります。
とは言え、傷付くのを恐れてそっと洗い食材が残ってしまうと、錆びに繋がってしまいます。洗った後はしっかり水気をふき取っていただけるとなおよいです。
ちょっとしたことで、刃持ちが変わるので、できそうなところから試してみていただけると嬉しいです」

<関連商品>
最適包丁

<取材協力>
株式会社スミカマ

文:上田恵理子
写真:阿部高之

【あの人が買ったメイドインニッポン】#26 エッセイスト・松浦弥太郎さんが“最近買ったもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

今回からゲストは、エッセイスト/クリエイティブディレクターの松浦弥太郎さん。初回は、「最近買ったメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

[松浦弥太郎さんの愛着トーク]
・最近買ったのは、「田端志音さんのぐいのみ」
・尾形乾山の「写し」として作られたもの
・ふつうは手にできない乾山の世界を日常の中で体験できる…!
・じつはあんまり買いものはしない?
・人や土地との出会いによってハッとすることを大切にしたい
・買うのではなく、買わせていただく感覚
・買わせていただく感覚になれるものと出会えると嬉しい
・お店は物を売る場所ではなく、出会いをつくる場所

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松浦弥太郎さんが一生手放したくないメイドインニッポン

松浦弥太郎さんが“最近買った”メイドインニッポンは、「田端志音さんのぐいのみ」でした。


ゲストプロフィール

松浦弥太郎

2002年、セレクトブック書店の先駆けとなる「COWBOOKS」を中目黒にオープン。2005年からの9年間『暮しの手帖』編集長を務める。その後、IT業界に転じ、㈱おいしい健康取締役就任。2006年より公益財団法人東京子ども図書館役員も務める。ユニクロの「LifeWear Story 100」責任編集。「Dean & Delucaマガジン」編集長。他、様々な企業のアドバイザーを務める。映画「場所はいつも旅先だった」監督作品。著書に「今日もていねいに」「しごとのきほん くらしのきほん100」など著書多数。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、松浦弥太郎さんにお話を伺っていきます。3/22(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

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修繕しながら長く使う#2「服の染め直し」

修繕現場を取材しながら、末永く付き合うお手入れのコツを教えてもらう短期連載。前回は、「漆椀」の修繕現場を取材しました。
今回は、「染めの服」の染め直しについて、お届けします。

#2 服の染め直し

今回訪ねたのは、宝島染工の大籠千春さん。
宝島染工は、天然染料のみを使用し手染めで染める、福岡県を拠点とする工場。1点ずつ染める手染めでありながら、製造工程を整え中量生産に重きを置き、作品ではなく商品としてのものづくりに特化しています。

「染め直しは自社で染めた商品のみ対応していますが、最近では月に10件ほど依頼いただくようになりました。個人の方だと、2~3年ほど着てから染め直しに出していただく方が多いです。

こちらは、中川政七商店で昨年販売していた『ムラ染めのワンピース』。日焼けしてしまったので、せっかくなら全体を染め重ねしてみたいという依頼でした。どのように染め直したいかは人それぞれなので、全体に色を染め重ねるのか、柄を足すように染めるのか、お客さまと相談しながら決めています。もともと商品を作る時も1着ずつ染めていくスタイル。染め直しの際も、ヒアリングしながら個別に対応していきます」

「経年変化によっていい味に育っているものもあるので、状態によっては『このまま着ていただいた方がいいんじゃないですか』と聞いてみることもあります」

BEFORE

赤枠で囲った部分が、日焼けしてしまった部分

AFTER

写真では分かりづらいですが、元のムラ染めの模様がうっすら見えていい味になっています

「染め直し」で対応できること

染め直しは基本的に、宝島染工のオリジナル商品にのみ対応されており、色や方法は個別に相談に乗ってもらえます。
基本は無地で全体を染め直す事が多いそうですが、一部だけシミができたり、漂白してしまった場合などもあるため、一つひとつの服に応じて、適した方法での染め直しに対応されているそうです。
お問い合わせは宝島染工の問い合わせ窓口で受けられています。

※本商品は中川政七商店と一緒に作った商品ですが、特別に染め直し対応いただきました

日々のお手入れのコツ

「天然染料で染めた服は、構ってあげるというか、定期的に着て洗うことが大事です。特に藍染の場合、どんな保存状態でも経年変化はしますが、定期的に洗ってあげることで、すっきりした鮮やかさがよみがえってくれます。水に通すことでアクが抜けるようなイメージです。例えば半袖の商品で冬場には着ない場合も、2~3か月に1回は洗っていただけると、コンディションよく保てます。」

<取材協力>
宝島染工

文:上田恵理子
写真:藤本幸一郎

【あの人が買ったメイドインニッポン】#25 文筆家・ツレヅレハナコさんが“一生手放したくないもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

ゲストは引き続き、文筆家のツレヅレハナコさん。今回は、「一生手放したくないメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

[ツレヅレハナコさんの愛着トーク]

・鍛造作家・成田理俊さんの鉄のフライパン
・「成田パン」とも呼ばれ、今では4年待ちの人気作家さん
・美しさ、機能性はなにより、使っていると気分がいい
・いい道具とは、つい手に取っちゃうもの
・台所は、好きな調理器具でぎゅうぎゅうに
・どれを取っても語れる、大好きなものだけに囲まれる幸せ
・何を選ぶかは、生きかたそのもの
・2月末に新刊『世界の現地ごはん帖』を発売!

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ツレヅレハナコさんが一生手放したくないメイドインニッポン

ツレヅレハナコさんが“一生手放したくない”メイドインニッポンは、「成田理俊さんの鉄のフライパン」でした。

2月末に、新刊『おいしいトコだけ世界一周食べ歩き ハナコの書き留めた味コピ! 世界の現地ごはん帖』を発売されています。旅先では必ず現地の方に料理を習うというツレヅレハナコさんが、世界24カ国を巡って書き留めた現地ごはんレシピ&コラム集です。日本でも作りやすいようアレンジしたレシピになっているそうなので、ぜひお手に取ってみてください。


ゲストプロフィール

ツレヅレハナコ

食と酒と旅を愛する文筆家。著書に『まいにち酒ごはん日記』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコのじぶん弁当』(小学館)、『ツレヅレハナコの薬味づくしおつまみ帖』(PHP)、『女ひとり、家を建てる』(河出書房)『ツレヅレハナコのおいしい名店旅行記』(世界文化社)、『47歳、ゆる晩酌はじめました』など。食や日常を綴るSNSも人気。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回は、エッセイスト / クリエイティブディレクターの松浦弥太郎さんにご出演いただきます。3/15(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

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修繕しながら長く使う#1「漆椀の塗り直し」

若い頃は「とりあえず」で購入することもしばしばありましたが、最近は長く使えるかどうかの視点で物を選ぶことが増えました。
そういう気持ちで購入するのだから、ちょっとした不注意で欠けてしまったり、汚れてしまったものも、なにかあれば修繕しながら長く付き合いたいと思っています。

でもそう言えば、修繕サービスに出す発想って、私自身、中川政七商店に入社してから身近になったことでした。中川政七商店のお客様は、道具に何かあれば相談してくださる方がたくさんいらっしゃいます。作り手さんに聞いてみると、思っていた以上に修繕できるものも多く、こういうものも修繕できるのだな、と日々学びがあります。

何かあれば修繕しながら長く付き合う。物との向き合い方が素敵だなと感じたので、今回改めて、「漆椀・染めの服・包丁」の修繕現場を取材しながら、末永く付き合うお手入れのコツを教えてもらいました。

「漆椀」「染めの服」「包丁」の全3回でお届けします。
今日は、漆椀のお話です。

#1 漆椀の塗り直し

最初に訪ねたのは、漆琳堂の内田徹さん。福井県河和田で200年余り8代に渡り、越前漆器を継承しています。「食洗機で洗える漆椀」や、洋食器の佇まいを持つ「RIN&CO.」など、現代の生活に合う漆器作りに取り組まれています。

「塗り直しの依頼は、少ない時でも週に数件あります。新年に使ったハレの器を塗り直しに出してくださる方が多く、例年1月から4月にかけて依頼が増えます。

今回のは『お椀やうちだ』のもので、毎食のように使ってくれていると聞いています。2017年に工場に併設する直営店で購入いただきました。翌年の2018年にも再訪いただいて、その際に一度塗り直ししています。そこから6年経って、再度塗り直しに出してくださいました」

「修理があることで、お客さまとも長く付き合える感覚があります。漆器を販売する時は、そこから関係性が始まるような感覚で、10年以上会わないままにやり取りしているお客さまもいます。その方の生活に寄り添えているようで嬉しいです」

BEFORE

AFTER

「塗り直し」で対応できること

塗り直しの方法は、個別に相談に乗ってもらえます。
漆琳堂では、漆器の割れているもの欠けているものを下地から補修していき、漆の塗り直しまで対応してもらえるそうです。
蒔絵や沈金などの加飾のあるものも、絵型をとって再生できるのだとか。お椀に限らず重箱、お盆、菓子器、屠蘇器、盃、など漆器の全てを修理できます。

また、他産地の物や、骨董市で購入した物にも対応してもらえるそう。少し傷んできたな、という方は、ぜひ一度お問い合わせしてみてください。
中川政七商店で購入されたものは、店舗にお持ちいただいても大丈夫です。

「漆琳堂」お問い合わせフォームはこちら

日々のお手入れのコツ

写真:奥山晴日

「堅いものを当てないのが傷つけないコツになるので、スポンジの柔らかい面を使って洗ってください。水で洗っても問題ありませんが、うつわに付いた汚れを無理にこすると塗膜が削れるため、お湯で浮かせながら洗うのがおすすめです。
乾かしたり運んだりする際には、陶磁器などの堅いものが当たらないように気を付けていただくことも大切です。洗ったあとそのまま食器置きに伏せて乾かしてもいいのですが、ふきんなどで水気を取りながら拭くと、ツヤが増していきます」


さらに詳しく、漆器の扱い方を知りたい方はこちら

<関連商品>
漆琳堂
RIN&CO. -北の地のものづくり-
食洗機で洗える漆椀
※複数のブランドがありますが、全て漆琳堂さんが手がける商品です。

<取材協力>
漆琳堂

文:上田恵理子
写真:阿部高之