【あの人の贈りかた】忙しい友人へ贈る、“あったら嬉しい”食卓道具(スタッフ山添)

贈りもの。どんな風に、何を選んでいますか?

誕生日や何かの記念に、またふとした時に気持ちを込めて。何かを贈りたいけれど、どんな視点で何を選ぶかは意外と迷うものです。

そんな悩みの助けになればと、中川政七商店ではたらくスタッフたちに、おすすめの贈りものを聞いてみました。

今回は小売課スーパーバイザーの山添がお届けします。

食事の時間だけでも“のんびり過ごしてね”の思いを込めて「ガラスの箸置き」

贈りものを選ぶのにいつも悩みます。でも、その悩んだ時間は贈りものを渡したときの話題になったりするので、それも含めて「贈りもの」とすればよいのかなと思っています。

よく贈りものに選ぶのは、無くても困らないけれど、あると嬉しいもの。
箸置きもその一つで、無くても困りませんが、箸置きを使った食事はいつもより少し優雅になる気がします。

お箸を一度もおろさずに終わるほど、忙しい時や落ち着かない時間を過ごす友人には、「箸置きを使って、夕食の時だけでものんびりしてね」と一言添えて渡すと、その気持ちも含めて喜んでもらえます。

もう一つ、贈りものを選ぶときに、季節感も一緒に届けたいと思っています。

ガラスの箸置きは、やわらかな曲線のガラスのなかにキラキラと気泡が入っていて、見ているだけでとても涼やかな気持ちになるアイテム。多忙な日々をおくる友人への、夏の贈りものにおすすめです。

<贈りもの>
・中川政七商店「ガラスの箸置き」

字を書くことが苦手な人も、楽しく書ける「筆ペン」

時間があるときは、贈りものを渡すときにメッセージカードや一筆箋に一言添えるようにしています。

内容は、贈りものを選んだ時の気持ちを書くことがほとんど。面白いエッセイ集を贈ったときには「笑顔になりますように」とか、先ほどの箸置きだったら「夕食だけでものんびり過ごしてね」と書きました。

この、一言を書くときに使っているのが筆ペン。じつは字が下手なのですが、ごまかせる気がして使っています。あくまでも気がしているだけですが(笑)。

奈良の筆屋「あかしや」の職人が作った筆ペンは、毛筆にコシがあり書き心地が良いので、書いている時間がとても楽しいのです。

字を書くことへ苦手意識がある方にも、この楽しさをぜひ味わってほしいなと、贈りものとしてもよく選んでいます。

<贈りもの>
・中川政七商店「筆ペン」

ここでしか買えない「樫舎 季節の和菓子」

左手前「着せ綿」(季節限定)、右奥「葛焼き」

贈りものを選ぶときには、「ここでしか買えないもの」もよく選んでいます。

例えば、友達のお家に遊びに行く当日に、時間がある時は、地元の和菓子を選んで持っていくことが多いです。和菓子屋さんに行くと、定番とは別に、季節を菓子にしつらえたものもあり、見た目でも楽しませてくれるので、食べる時の話題にも一役買ってくれます。

自分が暮らす奈良では樫舎さんが大好き。最近だと、七夕に近い時期に天の川を模した和菓子と、合いそうな番茶を友人宅へ持っていき、とても喜んでもらえました。

以前に樫舎さんを会社にお招きし、花びら餅を作る過程を見せていただいたのですが、最高の素材の一番いいところを引き出すための技術はもちろん、素材を無駄にしないように、最後の最後まで丁寧に作られる姿にとても感動しました。

私自身も毎回お店へ行くのが楽しみな、自信を持って贈れる贈りものです。

<贈りもの>
・樫舎「和菓子」
・公式サイト:http://www.kasiya.jp

贈りかたを紹介した人:

中川政七商店 小売課 スーパーバイザー 山添雄太

【あの人が買ったメイドインニッポン】#47 ブックディレクターの幅允孝さんが“最近買ったもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

今回からゲストは、ブックディレクターの幅允孝さん。初回は「最近買ったメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

ラヂオは6つのプラットフォームで配信しています。
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幅允孝さんが最近買ったメイドインニッポン

幅允孝さんが“最近買った”メイドインニッポンは、「郡司製作所のうつわ」でした。


ゲストプロフィール

幅允孝

BACH代表。ブックディレクター。1976年生まれ。
人と本の距離を縮めるため、公共図書館や病院、学校、ホテル、オフィスなど
さまざまな場所でライブラリーの制作をしている。
「こども本の森 中之島」や、「早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー)」、
ロンドン・サンパウロ・ロサンゼルスのJAPAN HOUSEなどを手がける。
NHKで放送された『理想的本箱 君だけのブックガイド』では「理想的本箱」選書家として出演。京都「鈍考/喫茶 芳」主宰。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、ブックディレクターの幅允孝さんにお話を聞いていきます。8/16(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

【旬のひと皿】ぬか漬けとさば味噌のおにぎり

みずみずしい旬を、食卓へ。

この連載「旬のひと皿」では、奈良で創作料理と玄挽きの蕎麦の店「だんだん」を営む店主の新田奈々さんに、季節を味わうエッセイとひと皿をお届けしてもらいます。



夏はぬか漬けが食べたい。

食欲のなくなる真夏は冷蔵庫にあると特に嬉しい。そして身体にも嬉しい。ぬか床をダメにして、やり直しになってしまったこともあるけれど、自分でつくるぬか漬けには育てていける楽しみがあります。

当初は自宅にあった古い陶器の壺でぬか漬けをしていたのですが、欠けた部分に手を勢いよくぶつけて、怪我をしてしまいました。念のため病院でレントゲンを撮ってもらいましたが、先生に状況を話すのが恥ずかしかったこと(笑)。まさかぬか床を混ぜていて怪我をするとは、情けない話です‥‥。

これはもう新しい容器に変えようと、探していたときに見つけたのが中川政七商店さんの琺瑯のぬか漬け容器です。

蓋が木で出来ているところが素敵で、長方形なので冷蔵庫の収まりも良く気に入っています。冷蔵庫を開けるたび、目にするたびに、気分がルンッとするのです。

東京に住んでいる頃に、友人に連れていってもらったお店の忘れられない味と景色があります。

当時、友人同士がルームシェアをしていて、仕事休みの前日に時々泊まりに行っては、遅くまで夜な夜な仕事の話をしたりして。次の日に「あそこに行こう!」といつもみんなの意見が一致するのは、くたくたの身体にも心にも染みわたる、滋味に富む料理が出てくるお店でした。

丁寧につくられたお料理の締めに出てくるのは、おひつに入ったごはんと、どーんと大きなお皿に盛られた、たくさんの種類のお漬物(もちろんぬか漬けも)。

お店の方も私たちの顔を覚えてくださっていて、仲良くしていただきました。またどこかでお会いできたらいいな。今は移転されてしまいましたが、素晴らしいおもてなしと、いい時間を過ごさせていただいたなと、今でも思い出す美味しい記憶です。

今年の6月から、食品衛生法の改正により道の駅などで販売されていたような個人の方がつくってこられたお漬物は、基準を満たさない場合は今までのように販売できなくなったそうです。

とても残念ではありますが、受け継がれてきた大切な食文化がそうやってなくなっていくのは寂しい。自分でもつくることで、少しでも繋いでいけたらいいなと思います。

そういうわけで、今回のレシピは自分で漬けたぬか漬けを使います。

ぬか漬けはそのまま食べてもおいしいのですが、料理に使う際は「ぬか漬け」に捉われず、“美味しいきゅうり”という感覚でいろんなところに使っています。ぬか床は“きゅうりの一時保管場所”というような気持ちで。

今回はおにぎりのレシピですが、そのほかにもサラダに混ぜたり、細かく刻んでマヨネーズと合わせてピクルス代わりに。餃子のタネにしのばせて夏の爽やかな風を閉じ込めても美味しそう。餃子のタレには梅干しの副産物である梅酢を入れれば、夏の暑さもしのげそうです。

<ぬか漬けと漬けとさば味噌のおにぎり>

材料(2人分)

・さば缶(味噌煮)…1缶
・きゅうりのぬか漬け‥1本
・焼き海苔(おにぎり用/手巻き寿司用はお好みで)…適量 
・ごはん…お茶碗2杯分
・白炒りごま…大さじ2
・味噌…小さじ1~2

ごはんに対してさばの分量が多いとおにぎりが崩れやすいので注意が必要ですが、美味しさはたっぷり。きゅっとおにぎりにしてパクッと食べていただきたい一品です。

今回はシンプルな海苔を使いましたが、韓国海苔と一緒に食べるのもおすすめ。

一段と暑い今年の夏。食欲のない日にも、ぬか漬け、味噌、ごま、昔から食べられてきた食べものの力を借りて、少しでも体調よく夏を乗り越したいですね。

作りかた

まずは前日までにぬか漬けづくり。
きゅうりを洗ってヘタを切り、ぬか床に漬けたら、好みの漬かり具合になるまで楽しみに待つ。お好みのお野菜も一緒に漬けても。

ぬか漬けが出来上がったら、次のステップへ。
きゅうりのぬか漬けを取り出し、洗ってから少し存在感が残るくらいに刻む。

さば缶を開けてさばを取り出し、ボウルに入れる。ヒレや骨が固そうな場合は崩す前に取り除いておく。少しほぐしてから、ごはんとぬか漬け、ごま、味噌(少しずつ入れて味を調整)を入れて混ぜ合わせる。

手水をとり塩(分量外)をつけたら、ごはんとぬか漬けをおにぎりにする。食べやすい大きさに切った海苔を添えて完成。

うつわ紹介

・うつわ:【WEB限定】明山窯 GRAIN WARE PLATE AKATSUCHI

・ぬか漬け容器:かきまぜやすい琺瑯のぬか漬け容器

写真:奥山晴日

料理・執筆

だんだん店主・新田奈々

島根県生まれ。 調理師学校卒業後都内のレストランで働く。 両親が母の故郷である奈良へ移住することを決め、3人で出雲そばの店を開業する。  
野に咲く花を生けられるようになりたいと大和末生流のお稽古に通い、師範のお免状を頂く。 父の他界後、季節の花や食材を楽しみながら母と二人三脚でお店を守っている。
https://dandannara.com/

【あの人が買ったメイドインニッポン】#46 日本草木研究所の古谷知華さんが“一生手放したくないもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

引き続きゲストは、日本草木研究所の古谷知華さん。今回は「一生手放したくないメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

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[古谷知華さんの愛着トーク]
・一生手放したくないのは、「SUWADA」の爪切り
・ペンチみたいで使う前は怖かったけど、今や手放せなくなった
・ものづくりも検品も精度が高く、素晴らしい切れ味
・88歳まで勤めた職人さんが10代の頃に作ったものが…
・70年の時を経て、自分の元に修理に来た!
・それくらい、代々家の中で受け継がれる爪切り
・愛着がわく道具は、エゴイズムがないこと
・作り手の作為性が強いと疲れたり飽きたりしてしまう
・使い手に寄り添う、道具としての役目に真剣なもの

古谷知華さんが一生手放したくないメイドインニッポン

古谷知華さんが“一生手放したくない”メイドインニッポンは、「SUWADA」の爪切りでした。


ゲストプロフィール

古谷知華

調香師、プロデューサー
1992年生。2015年東京大学工学部建築学科卒業。調香やハーブ・スパイスに関する知識を活かし、クラフトコーラ「ともコーラ」やノンアル専門ブランド「のん」等の飲食ブランドを設立する。日本各地の山に入り食材獲得するのが趣味で、日本草木研究所を立ち上げる。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回のゲストは、ブックディレクターの幅允孝さんです。8/9(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

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【スタッフ使用レポート】植物由来のシャンプー&コンディショナー

「植物由来シリーズ」にシャンプーとコンディショナーが新たに登場。「植物由来シリーズ」は、中川政七商店の社内でも、愛用者がたくさんいるシリーズです。とくに今回はトータルビューティーカンパニー「uka」とのコラボレーションということも相まって、どんな使用感なの?と社内でも期待大。そこで、ひと足早くスタッフが使ってみた感想をお届けします。

中川政七商店 KITTE丸の内店の梅澤と佐藤、髪質の違う二人に使用してもらいました。

中川政七商店 KITTE丸の内店 梅澤

ーーまず二人の髪質やふだん使っているヘアケア商品について聞いて教えてください。

梅澤:
30代後半に入ってから、コシがなくなってきたというか、ぺたっとしてくるようになりました。
シャンプーは手の届く範囲で、何となくよさそうなものを買う感じで、こだわり強めにこれと決めて使っているわけではないですね。
ふだんは、シャンプーとトリートメントの後に、当社の植物由来の全身用オイルを使っています。全身用オイルが発売される前は、別のオイルを使っていたのですが、よりべたつきの少ない今のものに落ち着きました。

ボリュームがなくなってきたなと思ったら、カットをかねて美容室に行ってメンテナンスしています。

中川政七商店 KITTE丸の内店 佐藤

佐藤:
私はもともとくせ毛なのですが、年齢を重ねてより癖が強くなってきました。湿度の高い季節はとくに広がりやすいんです。癖はオイルで抑えて、ひとつにまとめていることが多いです。
ヘアケア商品はしっとりタイプを選ぶことが多いです。

ーーシャンプーやコンディショナーはどのように選びますか?

梅澤:
私は髪がぺたんとしやすいので、夏場はさっぱりタイプを使いますね。冬場は乾燥して髪の毛がまとまりづらくなるので、少ししっとりするタイプに変えたり。季節ごとの髪の変化に合わせて変えている感じです。
結構ころころ変えるのですが、ほとんどは市販の手に入りやすいものの中から、キャッチコピーを見て使い心地重視で選んでいます。

佐藤:
私もめちゃめちゃジプシーで、トライアルパックをよく使うんです。3回くらい使ってみて、髪に合えば大きいものを買いますね。

使用感だけじゃなくて香りも大事です。香りが強すぎるものは苦手なので、人工的な香りが残るものは、使用感がよくても中々使えなかったりします。

ーーさまざまなシャンプーを使ってきたみたいですが、「植物由来のシャンプー&コンディショナー」は使ってみてどんな感想をもちましたか?

梅澤:
まず大和橘の香りがすごくよかったです。最初は青々しい香りがして、結構くせが強いのかなと思ったんですけど、そこから徐々に爽やかな柑橘の香りに変化していくんですよ。こんな風に使いながら香りが変わっていくものに出会ったことがなかったのですが、それがすごく心地好くて癖になりました。
しかも大和橘も、瑞々しいというか、すごく鮮度を感じる香りで。1番印象的だったのは香りですね。

佐藤:
私も洗っている時の香りがとっても好きでした。洗いあがりもドライヤー中も、控えめではありますけど、ふわっと香る。自然な香りで気持ちよかったです。

佐藤:
あとは、自然由来のものだとあんまり泡立たないのかなと勝手に思ってたんですけど、思いのほか十分な泡立ちがあるなと感じました。たしかにモコモコの泡ではないんですけど、きめ細かい泡立ちでしたね。
洗いあがりにきちんと落とせている感覚があるのもすごくよかったです。ぬるぬるして落とせた気がしないものもあると思うんですけど、それがなくて。ささっと洗い流せたので心地好かったです。

梅澤:
そうそう、きめ細かい泡で、髪の毛というよりも地肌を洗う感覚がありました。地肌を気持ちよくマッサージできるくらいの泡立ちで、地肌を洗うことを意識できたのがよかったです。

日中も、髪の毛よりも、地肌がいつもと違う感覚がありました。仕事が終わって帰ってきたときのべたつきが少し軽減されているような感じで、地肌をすこやかにしてくれるのかなって。

じつは、東京ミッドタウンにあるukaさんのカフェに行ったことがあるんですけど、その時の体験で、「内側からきれいにしましょう」といったコンセプトでやられているんだなという印象をもっていたんです。今回シャンプーを使ってみてそこがリンクしたというか、内側からきれいにするっていう感覚を体験できた気がします。

ーーふたりとも髪質が違いますが、それぞれ髪には合っていたのでしょうか?

梅澤:
私は最初、シャンプーのきしみが気になったんです。でも、ukaさんが「洗浄力が優しいシャンプーを使う場合は、ぬるま湯で1分程度予洗いをしてから洗いましょう」と言っていて。その通りにしたら使い心地が全然違ったんです。それからは、きしみも気にならなくなりました。
私は髪の毛がぺたっと寝てしまいやすいのですが、それもなくて。むしろ若干根元の髪が立ってくれたような気がします。

佐藤:
私は逆に癖があるので、最初に使ったときは、コンディショナーの保湿性がちょっと物足りない印象があったんです。シャンプーはさらっとしていてよかったんですけど。

商品開発担当のスタッフに聞いてみたら、「より効果を高めたい場合は、3分間そのまま放置し、しっかりと洗い流してください」とのことでした。おすすめされた通りに使ったら、髪の毛になめらかさを感じました。私と同じように、少しまとまりづらいと感じる方がいたら、少し置いてから流してみてください。

梅澤:
植物由来の成分でできているので、使った瞬間にすごく潤ったという感じではないのですが、継続的に使ってみて、変化を楽しみたいなと思うシャンプーでした。

何より、最初に感じる青々した香りと、後から広がる柑橘の香りが心地好くて、夏の暑いお風呂タイムに爽快感を運んでくれると思います。
今の季節にぴったりな使い心地だと思うので、ぜひ試してみてください。私もサンプルがなくなってしまったので、発売したら購入したいと思っています。

<掲載商品>
植物由来のシャンプー
植物由来のコンディショナー

<関連特集>

文:上田恵理子
写真:奥山晴日

【四季折々の麻】8月:風が通り抜けて涼しく着られる「麻のかや織」

「四季折々の麻」をコンセプトに、暮らしに寄り添う麻の衣を毎月展開している中川政七商店。

麻といえば、夏のイメージ?いえいえ、実は冬のコートに春のワンピースにと、通年楽しめる素材なんです。

麻好きの人にもビギナーの人にもおすすめしたい、進化を遂げる麻の魅力とは。毎月、四季折々のアイテムとともにご紹介します。

風が通り抜けて涼しく着られる「麻のかや織」

8月は「立秋」。暦の上では夏の暑さがピークを迎え、秋へ向かっていく季節です。とはいえ年々暑さが増し、今年は立秋を過ぎても気温の高い日が続きそう。そんな残暑も心地好く過ごせるようにと、今月はかや織で麻の服を作りました。

ラインアップは、7月から展開している「モックネックブラウス」「羽織ワンピース」「キュロット」と、8月から加わる「ローブ」を合わせた4アイテム。目の粗いかや織を採用することで、風が通り抜けて涼しく着られるように仕上げています。

また、縫製後に洗い加工をかけることでふんわりとした風合いに。かや織の透け感、風に揺れる様子を涼しげに愉しんでいただけるシリーズです。

【8月】麻のかや織シリーズ

麻のかや織 モックネックブラウス
麻のかや織 羽織ワンピース
麻のかや織 キュロット
麻のかや織 ローブ

今月の「麻」生地

かや織は、「風は通すが蚊は通さない」と重宝されてきた蚊帳(かや)に使われる、目の粗い薄織物。中川政七商店の代名詞といえる「ふきん」にも使っている布地です。

今月の麻生地ではその通気性のよさを活かしつつ、強度・透け感など洋服に適した密度になるよう織り上げました。

使用した麻はリネン。ラミーやヘンプなど麻にも様々な種類とそれに応じた特徴があるなかで、リネンは洋服によく使われる、さらりとした風合いのよい生地で、なじみのある方も多いと思います。

そのリネンの繊維を綿(ワタ)の状態で染めたトップ糸を使い、メランジ感(ムラ感)と奥行きのある風合いを表現しました。綿の段階で染めることで、生地にしてから染めたものに比べて色落ちしにくくなるため、汗をよくかき、お洗濯が多い夏の衣類にぴったりです。

さらには薄地で織り目の粗い生地のため、洗濯後の乾きが早い点も魅力の一つ。今回は麻素材を使うことでさらに乾きが早く、洗うほどに生地がやわらかくなるよう仕上げました。

お手入れのポイント

お洋服を長く楽しんでいただくために、基本的には手洗いをおすすめしています。目の粗い生地のため、ひっかけには要注意。脱水時はネットに入れるようお願いします。

干し方はお好みで。形を整えて乾かせば自然なシワ感に、さらにシワ感を楽しみたい方は、手で絞ってシワをつけて干してみてもよいでしょう。シワ感がお好みでない方は、乾いてからアイロンをかければ上品でふんわりした印象となります。

ゆったりしたシルエットで、気温の変化にも合わせやすい

ゆったりとしたシルエットにデザインしているため、肌離れがよく、とにかく涼しい、今月の麻の洋服。

羽織ワンピースは前を開けても閉じても着られます。ボタンを開けて着れば、ロングカーディガンのような装いに。タンクトップとパンツ、といったラフな格好にも羽織るだけで、よそ行き感が増しますよ。

モックネックブラウスとキュロットは単品で着用いただくのはもちろん、上下でセットアップにしても。キュロットには裏地付きで、インナーが透ける心配もありません。ウエストはゴム仕様のため楽な履き心地で、体型を選ばずきれいに履いていただけます。

ローブは長袖ですがゆったりしていて風通し抜群のため、暑い時期は日よけやクーラーよけとして羽織ったり、朝晩と日中で気温差のある日は袖を延ばしたりロールアップしたりと、環境に合わせて調整できるのが便利なところです。秋には長袖カットソーの上にも着ぶくれせず着用いただけて、長く寄り添う一枚としてご愛用いただけます。

ふんわりしていてシワ感も気になりにくいため、クシュっとまとめてカバンにポンと入れ、ぜひ旅行にもお持ちください。

※掲載写真には一部、オンラインショップ限定カラー品もございます
※時期により在庫のない場合もございます。何卒ご了承ください

「中川政七商店の麻」シリーズ:

江戸時代に麻の商いからはじまり、300余年、麻とともに歩んできた中川政七商店。私たちだからこそ伝えられる麻の魅力を届けたいと、麻の魅力を活かして作るアパレルシリーズ「中川政七商店の麻」を展開しています。本記事ではその中でも、「四季折々の麻」をコンセプトに、毎月、その時季にぴったりな素材を選んで展開している洋服をご紹介します。

ご紹介した人:

中川政七商店 デザイナー 杉浦葉子