【わたしの好きなもの】家の時間を快適にしてくれる靴下

冷え性の私は、お家の中でも常に靴下を履いて過ごします。

でも、靴下を長時間履きっぱなしでいると履き口部分のゴムが窮屈で、無性に脱ぎたくなってくるんです。

どうしても我慢できないときは、足の甲の半分まで脱いで、足先だけを守るというヘンな履き方をしていました。

そんな私ですが、ある靴下に出会ってからというもの、履きっぱなしでも1日中心地よく過ごせるように。

それが靴下ブランド2&9(ニトキュウ)の「しめつけないくつした」です。




名前の通り、履き口部分がしめつけない!
その理由は、ゴムの位置が通常より下がっていることと、ストレッチ性の強い糸を極力使わずに編んでいるから。



しめつけないので、夕方頃に訪れるゴム部分のかゆい感じや、むくんでゴムの跡が刻まれることが少なくなり、心地よく履いて過ごせるようになりました。

さらに!

この商品をつくってくださっている靴下屋さんにお話を伺う機会があったのですが、履いていて心地いい理由がまだまだあったのです!

・靴下のボディ部分(足首あたり)の裏側に使用する糸に、あえて伸縮性の弱い糸を使用することで、やわらかな風合いに。
・ゴアラインと呼ばれる、かかとにある線を長くとることで、より立体的に足の形に添い、履き心地がぐんとアップ。
・足の底部分は2重に編み立てることで、クッション性と強度がアップ。

などなど‥‥

実際にお話を伺って、この履き心地に納得。

また、工夫と技術の詰まったこの靴下が愛おしくてたまらなくなりました!

履き心地はもちろんですが、2&9シリーズは色もカラフルなので、足元を見るたびにテンションが上がります。

お家で過ごすことも多くなった今、
お家で過ごす時間を少しでも快適に、楽しくするために、
これからも「しめつけないくつした」を履いて足元に贅沢をあげたいと思います。



商品課 星野

【わたしの好きなもの】もんぺパンツ

春夏秋冬、家でも会社でも“もんぺ”生活


わたしの日常着に欠かせない「もんぺパンツ」。
デビュー当時から色違いや素材違いなどを買い足していって、
今では何枚ものバリエーションが揃っています。(写真は一部です)
冬用のあたたかいものや、シーズンによっては限定素材のものも。
写真で一番手前に写っているものは6年前のデビュー当時から使っている
綿麻もんぺパンツのグレーです。
ずっと履いているので、くったりしてやわらかい風合いになっていて
結局これの出番が多かったりします。


冬用にはタイツとショートブーツ、暖かくなってきたら綿麻もんぺパンツに
サンダルを合わせて。仕事や買い物、どこへ行くにも1年中お世話になっています。

上に合わせるもの次第で、リラックス風にもおしゃれボトムスにもなってくれるんです。しかも、着心地はいつも楽ちん!!歩きやすいし、しゃがんだり座ったり、
どんな動作にも対応。もんぺのデザインって動きの邪魔をしないんですよね。



家で過ごす時ももんぺパンツは欠かせません。
まだ眠気まなこでゆるりとしている朝のゴミ捨て時にスルンと履いて
パーカーでも羽織ればご近所さんに会ってもOK。

在宅勤務の日にも、気持ちを仕事モードにするために着替えるんですが、やっぱりもんぺ率が高いです。(というか、ほとんどです)
デスクワークで座りっぱなしでも、身体を締め付けないのでとてもいいですよ。



それでいて、見た目はすとんと落ち感がでるので、ぶかぶかに見えない。
運動不足になりがちと言われているので、お昼休憩や仕事終わりに近所を歩いたり、
食材の買い出しにスーパーに行くときも「私ちゃんとしてますよ」という気持ちにさせてくれます。

毎年、生地感や柄が異なる新作が出るので、楽しみにしている シリーズです。
編集担当 平井

【わたしの好きなもの】最適包丁 パン切り

 

ふわふわからハードまで、我が家に「最適」なパン切り

我が家では、休日の楽しみの一つにブランチで焼き立てパンを食べるというイベントがあります。

近くのパン屋さんに行き、好きなおかずパンやデザートパンなどいろいろな種類を購入。
全部をちょこちょこ食べたいので、切り分けてお皿に盛り付け、
まるでパンビュッフェのような気分を楽しんでいます。



このイベントに欠かせない、頼もしい道具が「最適包丁 パン切り」。
実は、この最適包丁のパン切りに出会うまでは、普通の三徳包丁で頑張っていました。

普段の食パンはスライスしたものを買うこともあって、本格的にパンがしっかり切れるようなパン切りが欲しい!
とまでは思いいたらず。それに、パン切りは料理用の三徳包丁よりも「長い」イメージがあり、
「収納に入るのかな?」「なんだか、わざわざ感がある」など購入までにハードルがありました。

そのハードルを取り除いてくれたのが、このパン切りなんです。



取り扱いやすいちょうといいサイズ!三徳包丁とほとんど変わらないサイズ感は、
気軽に使おうかなという気持ちにさせてくれます。



ある友人は、包丁の収納場所に収められず、パン切りだけ別の引き出しに入れているらしいのですが、
そうなると、わざわざ出すのも億劫で、「もう普通の包丁で切ってしまおう」となるそうです。

お気に入りの道具は、サッと手に取れていつでも気軽に使いたい。このパン切りは、
そんな思いに寄り添ってくれる、まさに「最適包丁」だなと思います。



切れ味はというと、おかずパンとデザートパンが潰れずにスパッと切れます!

明太子フランスや、チーズがたっぷりのったパン、野菜がたくさん詰まったサンドイッチ、いちごとクリームが挟まれたふんわりやわらかなパンなどなど、いろいろな種類、硬さがあるのに、どれも潰さずきれいな断面を見せてくれます。

三徳包丁ではツルツルに滑っていたハード系のパンも、波刃がしっかりと切り込みます。



ふわふわ系のデザートパンがクリームを潰さず切れたということは、ロールケーキやお誕生日のホールケーキもきれいに切れるのでは!という期待が高まりました。

切れ味が長持ちする薄刃というのも、長く使いたい道具として、とてもありがたいこと。



さらに、ステンレス製で錆びないことも、お手入れが億劫な私には、気軽に使える後押しになり、しまい込まないパン切り包丁として、我が家の包丁収納に迎えることになりました。

毎週末の我が家のパンビュッフェが、なんだかランクアップした気分です!

編集担当 今井
<掲載商品>
最適包丁
最適包丁 パン切り

毎日、肌が気持ちいい。呼吸する麻のインナー「更麻」はこうして生まれました

日々、自分が心地よくいられる選択肢として、インナーを変えてみる。この春、そんな提案をしてみたくなる、肌に気持ちのいいインナーが誕生しました。

名前は「更麻 (さらさ)」。

中川政七商店がはじめて取り組んだインナーブランドです。





実はもともと、デビュー予定は2019年の春。

しかし発売直前に、1年の延期が決定。この春を迎えるまでは、波乱万丈の一途でした。

「正直不安でいっぱい。だが、やるからにはいいものをつくりたい」

2年前の2018年4月、自社初のインナーブランドの計画が持ち上がった時、担当に抜擢されたデザイナーの河田めぐみさんは、そう思ったと言います。

河田さんはこれまでも麻のデニムパンツなど、中川政七商店のルーツである麻素材を生かしたファッションアイテムを数々手がけてきました。



この春にデビューした「更麻」もやはり、麻素材。しかも麻100%です。

「単に政七らしい素材だから選んだのではなく、インナーに最適な素材を追求したら、麻にたどり着いたんです」

と本人が語るように、更麻の生地には今まで世の中で知られていなかった「インナーとしての麻」の良さがたっぷり。しかし、世の中に前例がなかった分、実現までの苦労もひと塩でした。

今日は中川政七商店初のインナーブランド生みの親・河田さんが語る「更麻」の魅力と誕生までの道のりをお届けします。

自分にとってベストなインナーとは?


企画を始める時、河田さんは二つのことを考えたと言います。

一つは「自分にとってベストなインナーは何か」。

もう一つは、「政七商店がインナーを作る意味は何か」。

大手量販店の機能性インナーは使いやすく値段も手頃。でも「心地よさ」という点ではどうだろうか。自分にとってベストだろうか。

一方で化学繊維を使わない自然素材のインナーは、すでに世の中にある。その大半がオーガニックコットン製で、これならわざわざ中川政七商店で作る必要はないかもしれない。

中川政七商店だから作れる、着ていて気持ちいいインナー。

たくさん買って着回すのではなく、「私はこれ」と選んでもらえるインナー。



そんな視点で会社のルーツである「麻」を見つめ直してみると、思いがけない発見があったそうです。

リサーチで気づいた「麻がインナーに最適」の理由
「まず、麻は綿よりも水分を吸って吐き出すサイクルが早いんです。だから、直接肌に触れる肌着にはぴったり。

もちろん、最近の機能性インナーに使用されているような化学繊維の方が、機能的には優秀ですが、そもそも繊維の成り立ちが違うので、真っ向勝負しても仕方ないと考えました。

それよりも目指したのは、綿のようにやわらかい肌当たりで、伸縮性と機能性のある麻のインナー。



実は麻は、歴史的にもずっと肌着に使われてきた素材だったんです。女性下着を表すランジェリーはもともとフランス語。リネン製品を意味するラーンジェから来ているそうです。ランはフランス語で、麻を意味します。

他にも調べてみると、やわらかくて加工しやすい綿が普及する以前は、寝具や肌着に麻が使われていたこともわかりました。中川政七商店でも、かつて麻で作った汗取りが、天皇に認められたという記録が残っていました」

麻の吸水速乾性はインナーに最適。そして麻の商いで創業した中川政七商店らしさもある。 これで素材は、麻に決まり。

しかし、最適な素材ならなぜ、今まで世の中に麻100%のインナーがなかったのでしょうか?そこに、「更麻」開発の最難関が隠れていました。

世の中にない、麻100%の極上インナーを

「実は、麻は糸自体にハリがあり柔軟性がないので、インナーによく使われるやわらかな二重組織の生地 (フライス編み) が編めないとされていたんです」

この糸の硬さゆえ、麻生地は肌にまとわりつかず、シャリ感のある素材として日本の夏に好まれてきました。一方で肌着としては、加工しやすい綿に押され、扱いの難しい麻のインナーは開発されてこなかったのです。

「でも、ちょうどブランドの計画が持ち上がる少し前、『麻のフライス編みに成功した』というサンプル生地が、あるメーカーさんから届いていたんです」

生地を届けたのは、和歌山のオカザキニットさん。一大ニット産地である和歌山の中でも、麻を得意とする老舗ニットメーカーです。



「繊維が硬いと機械で編んだ時に糸が切れてしまいます。それを、特殊な加工を施すことで糸をやわらかくしたら『たまたま編めた』と仰って。ですが、蓄積された技術や経験がなければこういう発想は出ないだろうと思いました」

早速サンプルを作って着用してみると、しっとりとやわらかく繊細な上質感があり、肌にフィットしてよく伸びる。汗ばむ日も、冷え込む日も、汗や熱がこもらず、肌がさらりとして気持ちいい。




「これなら、1年を通して着心地のいいインナーが作れる」

本来インナーに最適な機能を持つ麻素材。当初描いたやわらかな肌あたりが実現すれば、これまで世の中にない、最高の着心地のインナーが誕生します。



早速サンプルをいくつか用意して、社内モニターを募り、着用テストを開始。縮みや型崩れを考慮して、パターンの改良も行なっていきました。

着用テストの中で、繰り返し洗濯するとやわらかさが増すこともわかり、「文句なしに着心地のいいインナーだった」との嬉しいフィードバックも。

試作を繰り返し、季節は夏、秋を過ぎて冬に。色展開やアイテム数、ブランド名もロゴも決まって、いよいよブランドデビュー目前という2019年4月、河田さんは断腸の思いで発売の延期を決断します。

デビュー目前でまさかの発売延期。ピンチが生んだ「夏限定生産」インナー
「オカザキニットさんから、生地を編んでいる途中で糸がところどころ切れてしまうと連絡が入ったんです。急遽、別の編み方で代替生地を用意してくれましたが、当初のフライス編みの繊細なやわらかさがなく、厚手のしっかりとした生地。

デビュー目前で本当に悩みましたが、社内のみんなにも意見を聞いて、更麻らしさが失われてしまう、と発売延期を決断しました」

オカザキニットさんに再度フライス編みにトライしてもらえないかと相談すると、「もちろん」と即答だったそう。

麻のプロであるオカザキニットさんの見解では、原因は時期。

麻は空気の湿度によって強度に違いが出るため、空気の乾燥している冬季では糸切れが起きやすくなるのではとの仮説を立ててくれたそうです。

「まるで繊細な生き物のようだと思いました」

しかしこの読み通り、長梅雨だった2019年6月に、繊細なフライス編みの麻生地は順調に編み上がりました。

こうして、中川政七商店初のインナーブランドは、湿潤な夏にしか作れない、素材の特性を最大限に生かした麻100%のインナー「更麻」として2020年4月にデビューを迎えました。



「更麻の『更』には、代わる代わる、生まれ変わるという意味があります。めまぐるしく変化していく環境の中でも、素肌で麻の心地よさを味わって、気持ちのいい毎日を送ってもらえたら、嬉しいです」

日々、自分が心地よくいられる選択肢として、インナーを変えてみる。毎日の快適は、そんなところから始まるのかもしれません。


<掲載商品>
更麻 ショートスリーブ
更麻 キャミソール
更麻 ショーツ
更麻 キャミソール レース

中川政七商店のものづくり実況レポート。実は日本一の産地、奈良の靴下づくりとは?

“奈良”と言えば、皆さんは何が思い浮かびますか?

代表的なものは、「鹿」や「大仏」でしょうか。

もしかすると、「中川政七商店」と思ってくださる方もいらっしゃるかもしれませんね!

“奈良”と言えば実は、「靴下」の生産、日本一の産地なんです。

暮らしに欠かせない道具である靴下。

その魅力や仕組みについて学ぶべく、私たちスタッフは「さんち修学旅行」と題して今年1月に奈良の靴下工場を訪ねました。今日はその様子をお届けします。



靴下メーカーさん2社の工場見学

修学旅行にご協力いただいたのは2つのメーカーさん。

日本市博多デイトス店の白井から
まずは1軒目の「瀬川靴下株式会社」さんについてお届けします。

▲瀬川靴下株式会社さん。整理整頓は工場内だけでなく、植木も綺麗に剪定されているのが印象的でした

瀬川靴下株式会社さんは、「鹿の家族の靴下」や靴下ブランド2&9(ニトキュー)の「しめつけないくつした」を作ってくださっているメーカーさんです。

工場の中では靴下のサンプルを作るところから商品として出荷するまでの
ほぼすべての工程が行われています。

一連の工程を見学させていただきましたのでご紹介します!


靴下ができるまで

まずは靴下の設計図づくりから。

▲まずは設計図の説明から。社長の瀬川さんからお話しを伺いました

靴下を編むのは機械なので、靴下の設計図もデータ化されています。デザイナーさんが考えたデザインを、ドットで表現していきます。

設計図ができたら、次は糸の調達です。

靴下によく使う綿の糸は伸縮性がないため、綿の糸だけで靴下にしても足にフィットしません。綿の糸と一緒に伸縮性のある糸を使うことで、初めて伸縮性のある靴下ができます。

▲縮れている部分がびよーんと伸びます。これは多くの靴下に使われている伸縮性の強い糸

ちなみに2&9のしめつけないくつしたは、従来の靴下よりも伸縮性の弱い糸を使用することで、しめつけにくいように仕立て上げています。そのため足をやさしく包み込むような履き心地になりました。

次にどの機械でどれだけの靴下をどれくらいの期間でを編むのかを決める「配台」です。この配台がとても重要だそう!

たくさんの事前準備を経て、ここからやっと「編み立て」の工程に入ります。

▲靴下を糸から編み立てする機械たち。機械にもそれぞれ癖があるようで、その癖はメモして各機械に貼られていました

▲糸は乾燥に弱いので、工場内は一定の温度や湿度に保たれています

▲工場のいたるところに「整理整頓」の文字

工場内では何台もの機械が靴下を編み立てており、機械の音に満ち溢れていました。

編み立てた靴下は、まだ完成ではありません。この「編み立て」の工程では筒状の編み物を作っています。

編み立ての終わった靴下は、靴下を裏に返す「返し」を行い、つま先の部分を縫製する「ロッソ」という工程にうつります。

▲つま先となる部分を「ロッソ」の機械に横から入れてスライドして流していきます

「ロッソ」という言葉はイタリア語だそうです。

つま先を縫う機械を作っているメーカーさんがイタリアの「ロッソ社」というそうで、その会社の名前を「先縫いをする」という意味で使うのが時代の流れとともに靴下業界で定着していったそう。

また、奈良の農家にはそれぞれの家庭にロッソの機械があり、農業の合間に副業として納屋の中でロッソをしていたそうです。

ロッソの工程後、やっとよく見る靴下の形になりました。

ここから、靴下がお店に並ぶための準備に入ります。

▲中川政七商店の商品「鹿の家族」シリーズの靴下を2枚1組にペアリングしているところ

ひとの手で靴下を表に返し傷がないか検品(「傷見」といいます)したあと、蒸気を当てて形を整えるセットをし、2枚を1組にまとめる「ペアリング」という工程を行っています。

その後、販売に欠かせない商品のタグやシールなどをつける「装飾加工」とその検品、最後にお客さまが安心して靴下を履けるようにするべく、「検針」の工程にうつります。

検針の機械は、1日に5回も正常に動くか点検をしているそう!

検針が終わった靴下は、前工程までの作業場とはパーテーションで区切られて、品質管理上戻ることのないようになっています。

そして、箱詰めされて出荷されていきます。

一連の工程を見学させていただく中で、作り手のみなさんの職人技と靴下をつくる環境への気配りに終始圧倒されました。

瀬川靴下さんで学んだことを早くお店に持って帰りたい、お客様に伝えたい!と一同大興奮ですが、まだまだ靴下の勉強は続きます。



ぬげにくいくつしたの秘密

2軒目は「株式会社キタイ」さんへ伺いました。
ここからは中川政七商店 博多アミュプラザ店の松本がお届けします。

今回は店舗でも毎年大人気、春の販売をスタッフも待っている「ぬげにくいくつした」や「アームカバー」などの製造工程を実際に見て学びました。


ぬげにくいくつしたは全体の7割が「立体成型」の技術を用いて編まれているので、足の形にフィットします。

立体成型の技術は通常だと正回転のみで編むところを、正回転→逆回転→正回転と編み方を切り替えて繰り返すことでギャザーのような線がたくさん靴下に入り、立体的な形になるそうです。

▲真ん中の筒の部分が動き、正回転・逆回転と使い分けながら編み立てていきます

▲履き口のところに、ギャザーのようなひだが入っている様子がわかります

複雑な編み方のため、完成するまでの時間は1足あたりなんと10~15分。

そのため、大量生産はできませんが、この技術のおかげでストレスなく靴下を履くことができます。

また、沢山ある作業工程の中でも特に心打たれたのは、靴下の足裏に入れるロゴの転写作業です。

「2&9」のくつしたの足裏に、さりげなくプリントされているロゴマーク。

実はこちら、人の手で一点一点、転写されているのです。



職人さんの手によって、あっという間に2&9のマークが転写されました!

きれいに転写するには細かな技術が必要で、この作業ができる方は数名の熟練の方に限られているそうです。

すこしの段差や凹凸でロゴがゆがんだり、ロゴの位置がずれてしまわないよう、靴下の内側にセットした台紙を一旦はずし、転写する場所を平たくしてから作業開始。

力が均等にかかるようできるだけ薄い紙で作ったガイドを載せ、熱したコテで転写シートを適切な力加減で押さえます。

力が強すぎればロゴがにじみ、弱ければかすれてしまう繊細な作業。

靴下を履いてしまうと見えなくなってしまうポイントにも、工夫と手間が詰まっていることを実際に目で感じ、いつも履いていた靴下により愛着が湧きました。

また、靴下を編む工程だけでなく不良品がないかをチェックする検品にもとてもこだわりを感じました。

破れ・ほつれがないかなど、なんと27項目にも及ぶチェック項目を人の手と目で丁寧に全数検品をされていました。

▲ちょうど「ぬげにくい靴下」の検品をしてくださっているところでした

機械で単純に作られている訳ではなく、多くの人の手を通して店頭へ並ぶのだと改めて感じ、気が引き締まる思いでした。今年も実際に店頭に並ぶまであと少し…!とても待ち遠しいです。

今回の旅を通じて感じたこと

今回、実際に靴下が出来上がっていくようすや、そこに関わる作り手さん、機械のようすを目の当たりにして、メーカーさんをより身近に感じ、そこに関わるものやことを大事にしたいという気持ちが湧きました。

特に心に残ったのは株式会社キタイさんの喜多専務が仰っていた言葉です。

「作り手として、靴下を消耗品と思わないこと」

日本一の靴下産地奈良の会社として、わたしたちも暮らしの大事な道具である靴下を消耗品とは思わずに、より長く愛着を持って使うことのできる方法を提案していこう!と思いました。

▲ちなみに「2&9」というブランド名は、奈良県の都道府県番号の29番からきています

全国のお店で、奈良で作った靴下をみなさんにお届けしています。
ぜひお近くのお店で、スタッフにも尋ねてみてくださいね!


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【わたしの好きなもの】mg&gk フィナンシェと紅茶の器

この器をプレゼントに選んだ決め手は、優しい絵付けの表情

母の日のプレゼント、じつは私にとって毎年難題です。
同性だし、趣味も、持っているものもよく知っているはずなのに毎年何をプレゼントすればいいか迷います。


プレゼントなので、自分では選ばないようなものをと思うのですが、「よし!」と思って、プレゼントしても 引き出しにしまいこんでいたりどうやら使ってくれていない様子を見ると、あんまり嬉しくなかったのかな、、、

と内心がっかりすることが多く、結構ハードルが高いのです。

なので、ここ数年は母の好きなビストロでのランチが、プレゼント代わりになっていました。

母の趣味が料理とお菓子づくりなので、旬の素材を取り交ぜたお料理の説明をしてもらったり、デザートを選んだり、、美味しいものを食べながら、普段はできない話ができるので、なんだか楽しそうです。


でも今年の母の日のプレゼントは、mg&gkの紅茶の器に決めました。


実家の食器棚をふと見たら、割れてしまって揃っていない食器がいくつも。
素敵なお店のランチも良いけど、今年は毎日使えて、ちょっと心弾むものをプレゼントしたいなと思いました。

この器を選んだ決め手は優しい絵付けの表情です。



この絵柄は古くから縁起の良い模様とされる吉祥文様をベースに、職人さんがひとつひとつ手書きで、心を込めてかいたものだとか。
実際に手にとってよく見ると、柄もすこし揺らぎがあり優しい印象です。
模様にひとつずつ意味があり、円形を重ねた七宝が「円満」、波「平穏な日々」など、知るとなんだかきゅんとします。

ふたつめは、両手で包み込むとほっとするかたち。



口当たりも丁度よく紅茶の器ですが、母が毎年新茶の季節にお取り寄せしている緑茶も楽しんでもらえそうです。

性分なのかじっと座っていることがない母。
子どもが成長したいま、ゆっくりした時間をもってほしくて母の日に贈ろうと思います。


編集担当 長澤
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