洗濯の面倒を解決した、ステンレスの「バスタオルハンガー」

皆さま、家事はお好きですか?

私は、比較的好きなのは炊事・掃除です。

料理はシンプルメニューが多いですが、器好きなので、器に助けられています。掃除はもっぱらクイックルワイパーとコロコロに頼りきり。多少モノが散らかっていても、ゴミや埃は排除して、部屋の空気がよどまないように心がけています。

そして、あまり好きではないのが洗濯です。

「干す&畳んでしまう」行為がちょっと面倒と感じます。せっかちなこともあり、下着やハンカチなどを、洗濯バサミ付きハンガーにとめるのが苦手です。タオルも然りで、バスタオルは何箇所かとめるのがもどかしく感じていました。

もしくは物干し竿に掛けるのも場所を取るので、なんとかしたいなと思っていました。

過去形で言っているのは、現在は、バスタオル用の大きなハンガーを使っていて、過去の悩みがだいぶ改善されているためです。

このバスタオルハンガーは、生活の中で感じる問題を解決すべく、中川政七商店のオリジナルとして5年ほど前に作りました。

発売当時から人気で、ロングセラーの勢いがあります。どうやら、潜在的に同じ悩みをお持ちの方が多かったのだと思います。

バスタオルの幅で作っているので、タオルを折らずに掛けることが出来、乾きにムラが出ません。雨の多い今の時期だと部屋干しの機会も増えますが、このハンガーだと室内にも掛けやすく、通気も良いので乾きやすく、臭いも気になりにくいようです。

大きな見た目がなんだかユニークで、インテリアとしても悪くない存在感です。

業務用クリーニング用品を作り続けているメーカーにオーダーしていて、ぱっと見は量産品のようですが、溶接や磨きなど職人の手による工程も意外と多いもの。品質重視で100%日本製にこだわるメーカー製です。

家事に関する便利グッズが市場にたくさんあるのは、忙しい現代人の楽に・楽しく・スピーディーに家事をこなしたいという需要の表れでしょう。

道具は使いこなしてこそ活きるので、ストレスを軽減してくれる道具を厳選して、ガンガン使い倒すのが理想の家事仕事だと思っています。

そして、「そうそう、こんなの欲しかった!」と多くの方に言ってもらえる新たな道具を作れるように、生活の中にヒントをせっせと探しております。

 

<掲載商品>
バスタオルハンガー(中川政七商店)

<関連商品>
カーペットクリーナー(中川政七商店)
THE COLOCOLO BY NITOMS(THE)

細萱久美 ほそがやくみ
東京出身。お茶の商社を経て、工芸の業界に。
お茶も工芸も、好きがきっかけです。
好きで言えば、旅先で地元のものづくり、美味しい食事、
美味しいパン屋、猫に出会えると幸せです。
断捨離をしつつ、買物もする今日この頃。
素敵な工芸を紹介したいと思います。

文:細萱久美

*こちらは、2017年7月1日の記事を再編集して公開しました

掃除にも洗顔にも。天然のスーパークロス、春日のキョンセーム

「炊事・洗濯・掃除」に使える、おすすめの工芸を紹介する連載。今回は、年末掃除にも活躍するであろう、掃除の工芸道具をご紹介いたします。

最近、とうとうリーディンググラスが生活必需品の仲間入りをしました。視力は良いので、初めての眼鏡で扱いに慣れていません。レンズを触りがちで、すぐに汚れてしまうのが気になります。

眼鏡に付属していたクロスも悪くはないのですが、キョンセームという革で拭くと、一点の曇りもなくピカピカになって気持ちが良いことを知りました。

めがねとキョンセーム

春日のキョンセームクロス

本格的に楽器やカメラを扱う方にはもしかしたら馴染みの革かもしれませんが、私がキョンセームの存在を知ったのは、奈良に住むようになった8年前くらいのことです。

セームは鹿の皮をなめした革のことですが、きちんと定義すると

・鹿皮を使用しており、最高級は中国江西省を中心に、赤土地帯のみに生息する野生の世界最小種の鹿 (キョン) の皮を使う

・本来の製法通り魚油還元法で製造

・染色していない

上記を満たした革を、キョンセームと称します。

奈良には毛皮革産地があり、鹿皮の製造量は全国シェアの90%を占め、なめしの高い技術を誇ります。中でも独特の魚油還元法を要するキョンセームの製造は、世界的に見ても奈良県宇陀市にある株式会社春日に限られる、とも言われています。

キョンセームの特徴は、何よりも繊維の細かさにあります。繊維細胞の太さが、なんと髪の毛の10万分の1だとか!汚れを落とすのに使われるマイクロファイバーよりもはるかに繊維が細いので、それ以上に細かい汚れを取ることに優れ、お手入れするモノを傷付けません。細かい繊維は手ざわりもとてもやわらかです。

電化製品にも、なんと美容にも、おすすめです

繊維の細かさに加え、人工クロスには無い特徴として、油分の必要なものに最適な油分を加えて (加脂) 、油分の必要でないものからは油分を取り除く(除脂) という面白い特徴があります。高級な楽器の表面をお手入れするには、程良い潤いを与え、光沢を増すのでおすすめだそうです。

現代の生活には、テレビやパソコンをはじめとする電化製品が家庭に欠かせない存在となっていますが、どんな道具で掃除をするか悩みませんか?

電気製品は水気が苦手ですし、クリーナーなどの薬剤も液晶のコーティングをはがす可能性があって避けたいところ。静電気も起きやすいので、マイクロファイバーで拭いてもホコリが戻ってしまいます。

意外とやりがちですが、ティッシュで掃除をするのは画面などを傷つける原因となります。その点、キョンセームは静電気も除去してくれるのでホコリ戻りもなく、表面の汚れを力を入れずにすっきりと取り去ることができます。

キョンセームは耐久性に優れているので、きちんとお手入れすれば長く愛用できます。とはいえ全く難しいことはありません。石鹸を溶いたぬるま湯で押し洗いし、

洗った後に陰干しをします。ほぼ乾いた段階になってから、手で揉みほぐすのがコツです。人の肌と同じく、熱いお湯を使うと痛んでしまうので注意が必要です。

広げてみるとこんな感じです 四角タイプもあります

一般的には消耗品とされるクロス類ですが、キョンセームはむしろ味わいが増して手放せなくなるのが最大の魅力かもしれません。

今回は掃除道具として紹介していますが、実はスキンケアの道具としてもおすすめなのです。柔らかくて肌にもやさしく、肌より細かい革のコラーゲン繊維細胞が毛穴の汚れをすっきりと落とします。

使い方は、革を水に塗らして、石鹸を付けて軽く擦る感じです。石鹸を付けずに、水だけで毛穴を軽くマッサージをするのも良いですが、石鹸を付けた方がすべりが良い様です。

掃除と美容で使い分け、少しづつ溜まった日々の汚れを落とすのに欠かせない道具となりました。

<掲載商品>
キョンセーム ご家庭用 1枚物15デシ (株式会社春日)

<関連商品>
美容洗顔セーム革

細萱久美 ほそがやくみ
東京出身。お茶の商社を経て、工芸の業界に。
お茶も工芸も、好きがきっかけです。
好きで言えば、旅先で地元のものづくり、
美味しい食事、美味しいパン屋、
猫に出会えると幸せです。
断捨離をしつつ、買物もする今日この頃。
素敵な工芸を紹介したいと思います。

文:細萱久美

*こちらは、2017年11月14日の記事を再編集して公開しました

洗剤の新定番。「THE 洗濯洗剤」は自然にも衣類にも人にも優しい

こんにちは、細萱久美です。

この連載では「炊事・洗濯・掃除」に使う、おすすめの工芸を紹介しています。今回ご紹介するのは、洗濯の必須アイテム、洗濯洗剤。

洗剤は消耗品ゆえ、手工芸品とは違いますが、機能性と美しさも兼ね備えた、優秀な洗剤と言えるので、あえて取りあげたいと思います。

その名も「THE洗濯洗剤」。

THE洗濯洗剤

自然保護活動家がつくった洗剤

「THE」の洗剤は中川政七商店でも扱っていますが、リピーター率の高い人気商品です。

「THE」のブランドコンセプトは、「世の中の定番を新たに生み出し、本当に「THE」と呼べるモノを、生み出していくこと」
基本的には1アイテムにつき1種のものが厳選され、開発されています。

この洗濯洗剤は、「THE」が定番になり得る洗剤として開発したものです。

あらゆる洗濯洗剤がある中で、私も発売当初から使い続けているほど気に入っており、恐らく他に浮気することはなさそうです。

日常のものなので使い勝手の良さは欠かせませんが、この THE洗濯洗剤は本当に少量で汚れがよく落ち、精油のナチュラルな香りが好みです。

あと、「THE」ならではの、ボトルデザインの清潔さと格好良さも大きな魅力。消耗品はすぐ手に取れる場所に置いておきたいので、表に出しておけるデザインは重要なポイントだと思います。

THE洗濯洗剤

少量で洗える秘密は、界面活性剤を微粒子化するというナノテクノロジーを導入することにより、少量でも優れた洗浄力を発揮すること。

製造元である「がんこ本舗」という、ちょっと変わった社名の木村社長、通称きむちんが生み出したテクノロジーです。

きむちんとは、実はTHE洗濯洗剤以前からのおつきあい。がんこ本舗の既存商品を店舗で扱わせていただいていました。

この通称からもちょっと想像できるように、かなり個性的でおもしろい社長さんです。特におもしろいのは、がんこ本舗が「洗剤を売らない努力をする洗剤屋」と言われること。

どういうことかと言うと、きむちんは自然保護活動家で、活動の継続と支援を目的に水環境改善につながる生活用品の開発に着手したのが事業の始まりで、1999年に世界で初めてすすぎ1回型の洗濯洗剤を生み出したそうです。

今ではすすぎ1回型は一般的かもしれませんが、実はこれって凄いことなのでは!?と思います。

そしてこの洗剤が最も誇れるのは、その環境負荷の低さ。洗剤は海に流された後、通常は生分解に1ヶ月ほど要すところ、THE洗濯洗剤はなんと7日間で生分解するという速さ。これが洗剤を売らないと言われる所以です。

砂浜

がんこ本舗を訪ねた際にも実験をしてもらったのですが、ここの洗剤は泡がきめ細やかで、泡の量は少なめ。細かい泡で汚れを落とし、少ない泡はキレが良い利点があります。

使われているラベンダー精油は、香りが良いのはもちろん、きめ細かい泡を作る効果もあるという秘密の一つを聞きました。

洗剤を売ってはいますが、実は心地よい生活のお助けや自然に優しい安心感を売っているきむちんにリスペクトしつつ、洗濯物を干したり畳む時の「いつものあの香り」がホッとさせてくれます。

<掲載商品>
THE 洗濯洗剤 The Laundry Detergent

細萱久美 ほそがやくみ

元中川政七商店バイヤー
2018年独立
東京出身。お茶の商社を経て、工芸の業界に。お茶も工芸も、好きがきっかけです。好きで言えば、旅先で地元のものづくり、美味しい食事、美味しいパン屋、猫に出会えると幸せです。断捨離をしつつ、買物もする今日この頃。素敵な工芸を紹介したいと思います。
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文:細萱久美

*こちらは、2018年3月3日の記事を再編集して公開いたしました

離乳食作りから生まれた使いやすさ。「備前焼・一陽窯のすり鉢」

こんにちは。中川政七商店のバイヤー、細萱久美です。

この連載では「炊事・洗濯・掃除」に使う、おすすめの工芸を紹介していますが、今回がいよいよラストとなります。最終回でご紹介する調理道具は、最近使い始めてすぐに使いやすさを実感したので是非ご紹介したい「備前焼のすり鉢」です。

備前焼のすり鉢

ところで備前焼についての基礎知識を少々。私も名前と焼き締めの渋い感じは知っていましたが、実際に自分で使ったのは今回がほぼ初めてです。

備前焼は、千年の歴史があり、信楽や瀬戸などと並ぶ日本六古窯の一つとされています。主に岡山県の備前市伊部町で作られる焼き物で、赤松の割木をなんと約10昼夜の間炊き続け、およそ摂氏1200度という高温で焼き締めます。

「土と炎の芸術」と言われる備前焼は、焼きと同様に土も重要。原土は伊部周辺の粘度の高い土を使います。投げても割れないと言われるほど頑丈な備前焼は、その昔はすり鉢をはじめ、大ガメ、壺などの日用雑器から、茶道が発展した時代には茶陶としても全盛期を迎えました。

備前焼は釉薬を使わず、炎や灰の当たり方によって自然の模様を生み出す「窯変」が大きな特徴です。千差万別の模様となるので、作家さんも窯出しは緊張と興奮の時間であろうと思います。

ちょっと渋好みで、どちらかと言うと高級な器も多いため、今まで近寄りがたい存在ではありましたが、ろくろで一つずつ成型し、登り窯でじっくり焼き付けることを考えると価格も納得なのと、一つとして同じモノがないのも魅力です。

備前焼は釉薬を使わないので、表面の微細な凹凸によってビールの泡がきめ細かくなったり、水を良い状態で長く保つので花瓶にしても花の持ちが良いそうです。基礎知識を学ぶだけでも、機能性にも富んだ備前焼が改めて気になり始めました。

今回ご紹介のすり鉢は、備前焼窯元の一陽窯のオリジナルです。すり鉢と聞くと、上に広がった円錐形が多い中、このすり鉢は、背の低い丸い形をしています。

一陽窯のすり鉢

この形が摺りやすさのミソなのですが、すりこぎを側面のカーブに沿うように動かすと簡単に上手に摺ることが出来ます。

また見た目以上に重量感があるので、軽く押えれば動きにくく摺りやすいのです。そして、食器のような形なので、胡麻和えなどを入れたままテーブルに出しても違和感がありません。一陽窯の木村さんが若きパパの頃、離乳食作りのために考案したのが商品化のきっかけだそう。

一陽窯では、このすり鉢のほかスパイスミルも作っていて、某スタイリストさんなどにも支持されています。もちろん茶道具や日常の食器まで幅広い商品展開なので、産地を訪れることがあれば、一つ一つ微妙に違う中からお気に入りを選ぶのも楽しいです。タイミングが合えば、作業現場も見学させて頂けますよ。

同じ一陽窯さんで購入したもの。砂糖壺として使っています
同じ一陽窯さんで購入したもの。砂糖壺として使っています

一つのアイテムから、今まで気付かなかった工芸の良さや産地に目を向けるきっかけをもらいました。これから和え物の登場が増えそうです。

細萱久美 ほそがやくみ
東京出身。お茶の商社を経て、工芸の業界に。
お茶も工芸も、好きがきっかけです。
好きで言えば、旅先で地元のものづくり、
美味しい食事、美味しいパン屋、
猫に出会えると幸せです。
断捨離をしつつ、買物もする今日この頃。
素敵な工芸を紹介したいと思います。

文:細萱久美

炊事、洗濯、掃除、工芸。「MESHザル」

こんにちは。中川政七商店のバイヤー、細萱久美です。

この連載では「炊事・洗濯・掃除」に使える、おすすめの工芸を紹介しています。

今回は、台所ですっきりと輝く、新潟・燕の金ザルです。

家にいる時は、リビングよりも台所にいる時間が長いのかもしれず、愛着のある道具や食器がじわじわと増えています。

どこの家庭にも一つはあると思われるのが、ザルですね。プラスティック製品もありますが、耐久性や衛生面でいったら金ザルがおすすめです。

竹ザルも食器のような使い方ができて好みですが、日々の調理なら気兼ねなく使える金ザルが欠かせません。
100円ショップでも売っているくらいピンキリの金ザルではありますが、劣化すると金属なので下手したら手を切ることもありえます。

そう思うと、ある程度の品質は求めたいところ。そこで、京都の「金網つじ」さんで販売している「MESHザル」シリーズの金ザルを紹介しましょう。とても丈夫で、すっきりとしたデザインが抜群だと感心している逸品です。

「金網のプロ」も惚れた。まさに、質実剛健。

金網つじさんは料理好きには有名で、中でも焼き網や豆腐すくいはベストセラーです。

中川政七商店も京都店をオープンする際に、焼き網などをの商品をお取り扱いさせていただいて以来、金網つじさんとのお付き合いがあります。焼き網は店舗でもいつも人気で、品薄になることもたびたびです。

焼き網や豆腐すくいは金網つじさんの工房でつくられていますが、今回紹介するMESHザルは、金網つじ製ではなく、社長の辻さんがプロの目利きでセレクトした道具です。

長年にわたり手しごとで金網製品を製造してきた辻さんですが、丈夫で使いやすいステンレスザルの要望をお客さまからたくさん聞いてきたそう。金網の専門知識を活かして、「これなら自信を持って薦められる」と選んだのが、このMESHザルです。

ポイントは「丈夫で使いやすい」「洗いやすい」「脚がとれない」こと。

一般的な金ザルには別パーツの高台が付いているものですが、そのためにはワイヤーが必要になります。、バイヤーとして、またひとりの使い手としては、金ザルとワイヤーの溶接具合に、品質や耐久性の差が出ると感じています。

金網つじセレクトのMESHザルにはワイヤーがなく、一体成型による高台なので見た目もすっきり。溶接するパーツが無いことで丈夫さ、洗いやすさにもつながります。

ザルの裏側

聞けば、このザルは業務用にも使われており、水気を切るのに調理台に打ち付けられることも少なくないそう。そんな粗めの扱いもなんのそのです。

機能的にも抜群ですが、無駄のないフォルムがデザインとしても洗練されており、ミニマルな美に惚れ惚れします。私みたいにザルに惚れる人なんて少ないかもしれませんが、まさに「用の美」の一つと言ってよい金ザルだと思います。

生産地は、金属の産地として知られる新潟県燕市。機械成型なので、ある程度の量産は可能ですが、それでも各行程に職人の調整が必要になるのだそう。その作られ方にも信頼感が増します。

なにより同じ「金網」でも、それぞれの得意分野を尊重してセレクトする側に舵を切った辻さんの姿勢も素敵です。

<掲載商品>
MESHザル (金網つじ)

 

細萱久美 ほそがやくみ
東京出身。お茶の商社を経て、工芸の業界に。
お茶も工芸も、好きがきっかけです。
好きで言えば、旅先で地元のものづくり、
美味しい食事、美味しいパン屋、
猫に出会えると幸せです。
断捨離をしつつ、買物もする今日この頃。
素敵な工芸を紹介したいと思います。

文:細萱久美

炊事、洗濯、掃除、工芸。「洗濯板」

こんにちは。中川政七商店のバイヤーの細萱です。
初夏を迎え、日中は暑いくらいの陽気になってきましたね。季節の変わり目に、洋服をせっせと衣替えしています。冬のアウターやニットはなるべく4月中に片付けを。ニットは毛玉を取って、家で洗う方がふんわり仕上がるような気がするので、もっぱら家洗い派です。とは言え、洗濯機の手洗いモードで、ネットに入れてニット用洗剤で洗うので楽ちん。コートも手持ちのものは家で洗えるものが多く、ほとんどクリーニングに出しません。

あと、長袖であまり着なくなるシャツと、これから着たい夏用のシャツがあります。当たり前かも知れませんが、一度でも着たシャツは綺麗に見えても仕舞う前に洗います。普通に洗濯機で洗えば良さそうですが、襟や袖口の汚れが意外に頑固で、白や淡い色物は、うっすら汚れが残ることもあって気になります。そのまましばらく仕舞い込んでいると、襟袖の黄ばみが気になることはありませんか?皮脂汚れが時間の経過と共に酸化して黄ばみとなるようです。特に男性や代謝の活発なお子さんの皮脂汚れはしっかりと落としておきたいものです。

洗濯機や洗剤が進化しても、私が一手間掛けるのに利用してるのが、洗濯板と固形洗濯石鹸。何ともアナログな道具です。部分洗い用の小さな洗濯板を使って、襟袖を石鹸で軽くこすり洗いしてから洗濯機で洗うと格段に汚れが落ちます。デリケートな生地にはあまり向きませんが、普段よく着る綿やしっかりした麻のシャツはすっきり綺麗になって気持ちが良いです。

愛用の洗濯板は、中川政七商店でも取り扱いをさせて頂いている「松野屋」さんのもの。栃木県で作られているブナ製です。固い木材なので強度があり、適度な重みで頼もしい存在感。昔ながらの道具ですが、今も使う人が結構いると見え、木製以外にプラスティック製も売られています。プラはまだ未体験ですが、軽くて手入れが楽なので、長期旅行に持参すると下着を洗うのに便利そうな。
洗濯機はもはや生活に欠かせないとても便利な家電ですが、より仕上がりの完成度を上げるのに超アナログな道具が手助けになるのは面白いなと思います。

細萱久美 ほそがやくみ
東京出身。お茶の商社を経て、工芸の業界に。
お茶も工芸も、好きがきっかけです。
好きで言えば、旅先で地元のものづくり、美味しい食事、
美味しいパン屋、猫に出会えると幸せです。
断捨離をしつつ、買物もする今日この頃。
素敵な工芸を紹介したいと思います。

文・写真:細萱久美