【工芸うんちく旅】宮城県鳴子温泉「こけし」

こんにちは。
中川政七商店ラヂオのお時間です。

「工芸うんちく旅」は、工芸好き男子ふたりが、日本の工芸産地をめぐり、職人さんや地元の方々から聞いてきたうんちくや小ネタ、地域の風習、食文化などを紹介する番組です。

宮城県/鳴子温泉

今回は、「こけし」をテーマにお届けします。
国内最大のこけしの祭典「全国こけし祭り」が、3年ぶりに一般客も参加可能に。ナビゲーターのふたりも、開催地である宮城県の鳴子温泉に行ってきました。

現地でお話を伺ったのは鳴子温泉で代々続く老舗、桜井こけし店の5代目、桜井昭寛さん。日本三大こけしコンクール全てで最高賞を受賞し、現在も現役、こけし作り一筋50年のベテランこけし工人さんです。

そして今回は、こけし好きとしても有名なお笑い芸人、たんぽぽの川村エミコさんをスペシャルゲストに迎えます。川村さんが考えるこけしの魅力をはじめ、インテリアとのマッチング、ご自身のお気に入りこけしコレクションの紹介、さらには伝統こけしの11種類ある系統の解説まで。川村さんのこけしに対する深い愛と情熱が溢れる収録となりました。ぜひお楽しみください。

プラットフォーム

ラヂオは7つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットホームからお楽しみください。

・Spotify(一話・二話・三話・四話)
・Apple Podcast (一話・二話・三話・四話)
・Google Podcasts (一話・二話 ・三話・四話)
・Voicy (一話・二話 ・三話 ・四話)
・Amazon Music (一話・二話 ・三話 ・四話)
・Castbox (一話・二話 ・三話・四話)
・YouTube (一話・二話 ・三話・四話)


ナビゲータープロフィール

高倉泰(たかくらたいら)

中川政七商店による産地支援事業「合同展示会 大日本市」のディレクター・バイヤー。
大学卒業後、店舗デザイン・設計の会社を経て、2014年に中川政七商店に入社。日本各地のつくり手と共に展示会やイベントを開催し、商品の仕入れ・販売・プロモーションに携わる。
古いものや世界の民芸品が好きで、ならまちで築150年の古民家を改築し、 妻と2人の子どもと暮らす。山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。ほとけ部主催。
twitterアカウントはこちら

引地海(ひきじかい)

Pomalo 株式会社 クリエイティブ・ディレクター。大学卒業後、広告代理店を経てフリーの編集者に。雑誌やWEBサイト、イベントの企画・制作・プロデュースを手がけ、2019年よりコンテンツ・エンジニアリング・カンパニー Pomalo(ポマーロ)に参加。11歳から17歳までをアメリカ・サンディエゴで過ごした帰国子女。2児のパパで、趣味はお弁当づくりとキャンプ。


「旅のお土産」プレゼントキャンペーン

桜井こけし店さんの「こけし四寸」をプレゼント。
川村エミコさんの話すように、改めて見てみると可愛らしい姿形をしていることに気が付きます。木のぬくもりが温かく、見ていると愛着が沸いてきます。

<応募方法>
twitterにて、ご応募ください。

【実施期間】
2022年10月21日(金)~11月10日(木)

【応募方法】
twitterの場合
①「@nakagawamasa7」をフォロー
②「#工芸うんちく旅」をつけて番組の感想を添えてツイート
でご応募完了です。
(すでにアカウントをフォローいただいている方も、ご応募可能です)

Instagramの場合
①「@nakagawamasa7」をフォロー
②対象の投稿に、番組の感想を添えてツイート
でご応募完了です。
(すでにアカウントをフォローいただいている方も、ご応募可能です)

【結果発表】
2022年11月中を目安に、当選者さまへDM(ダイレクトメッセージ)をお送りいたします。

ご質問・ご感想を募集しております

パーソナリティへの質問や、ご視聴の感想、ここに行ってほしい!といったリクエストなど、お聞きしたいこと、お伝えしたいことがあれば、お気軽にコメントをお寄せください。

あわせて、職人さんへの質問も募集しております。現在募集中の工芸は、「鐘」と「瀬戸焼」になります。

皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回「工芸うんちく旅」は、11月4日(金)配信を予定しています。

「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「季節の手ざわり」も配信中です。
こちらは、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
次回は11月11日(金)配信予定です。

お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

【わたしの好きなもの】アロマオイルウォーマー

暮らしに取り入れたい、憧れの道具

立ち仕事で、外では1日中動いているので、家の中ではゆったりした時間を過ごすことを大事にしています。
アロマオイルウォーマーには以前から憧れがありつつも、お香やリードディフューザーなど、香りを楽しむ道具は他にもあるしと思い、買うかどうか悩んでいました。

でも、このアロマオイルウォーマーには、見た目に一目惚れ。シンプルで凛とした佇まいは、使用していないときに出しっぱなしにしておいても素敵です。

「この道具を、部屋に置きたい!」 というときめきが止まず、ついに憧れのアロマオイルウォーマーをお迎えしました。

そして家にお迎えして早速使ってみると、想像していた以上に、癒しのひとときを与えてくれました。

まずガラスのお皿にぬるま湯を入れ、好きな精油を数滴垂らします。キャンドルに火を点けると、お皿のぬるま湯が徐々にぽこぽこと沸いてきます。そうして、良い香りが広がります。

香りが広がるのをなにかしながら待ってもいいのですが、炎がガラスのお皿に映ってゆらゆらしている様子やお湯がぽこぽこ沸いている姿から目が離せなくて、毎回見つめてしまいます。

香りを楽しむだけではなく、この時間が本当に日々の癒しで。
毎日忙しなく過ごしている中で、ほっと一息つける時間が自然と生まれることも、この道具の魅力だなぁと感じます。
例えばお風呂上がりのストレッチのとき、寝る前の読書のときなど、習慣づけのおともにも一役買ってくれると思います。

そして、この美しい道具、ものづくりの背景を思うと、一層愛着が湧いてきます。

このアロマオイルウォーマーはガラスのお皿は東京、真鍮の棒は大阪、木の台は奈良と、3ヶ所のつくり手さんと一緒につくっています。

いろんな人の手が加わって、ひとつのものが出来上がっているというところにもロマンを感じずにはいられません。

何よりもガラスのお皿はすべて手しごと。一つひとつ丁寧に人の手でつくられていることを思うと、自然と扱いも丁寧に、大事にする気持ちが膨らみます。
そうは言っても、せっかくお迎えした憧れの道具。お手入れはガラスのお皿を洗うだけなので、丁寧に扱いながらも毎日使っています。

中川政七商店 高崎オーパ店 白井

【私の好きなもの】肩ひじはらずに使える「植物由来の保湿化粧水・クリーム」

40歳を超えてスキンケアをどうしようかと思いつつも、やむを得ずシンプルケア、というか、シンプルケアすらままならない日常を送っています。


昔から肌が弱く、日差しを浴びるとすぐに赤くなってしまったりで、試してみた化粧品が合わないことも。結局は、薬用(敏感肌用)の基礎化粧品を使うことで落ち着いていました。


肌の状態は色々気になるけれど、3歳になる娘の保育園準備などで毎日てんやわんや。じっくり他のものを検討する時間もなく、年齢に合ったケアができているのかな、というのが最近の悩み。

そんな時に、これ使ってみない?と言われ、保湿化粧水とクリームのサンプルを一足先に使ってみる機会をもらいました。
新しいものということで、おそるおそる使ってみたのですが、すっと肌になじんで*使うことができました。

バタバタの毎日に癒しのひと時

まず頬にプレスした時にふわっと柚子の香り。一気にほーっと肩の力が抜けます。
元々柑橘の香りは好きですが、じーんと心身に染み入る感じがして、これからの寒くなる季節、お風呂あがりには柚子風呂のような気持ちになれそうです。

化粧水は、かなりさらっとしていて、さっぱり使える感じ。家事に育児に忙しい中、手にぬるっと残らないのは、嬉しいポイントです。

あまりにもさらっとしているので、乾燥する季節には頼りないのかな?と思い、化粧水だけでしばらく放置してみました。時間を置いて触ってみると、自分で言うのもなんですが、潤ってもちもちしている感じ!**

気負わずたっぷり使えるので、コットンパックにも

少量でも潤います**が、気持ちよいので私はたっぷり使っています。
たっぷり使っちゃおう!と思えるのは、比較的買いやすい価格というのもあります。

重ねづけしてもすぐ浸透するから肌の表面はうるうるさらりとやわらかな感じ**。子どもが寝た後に余裕がある時は、コットンパックも楽しんでいます。
いい香りなので、自然と肩の力が抜けます。

クリームはこっくりと重めで、ほんの少しですごくよく伸びます。アイクリームのような濃厚さがあるので、今(9月)は部分使いのみで過ごせています。
乾燥する季節になってきたら、その日の肌の調子に合わせて量を調整して使うのが良さそうです。

気持ちが穏やかになる基礎化粧品

パッケージ箱の植物の絵には奥ゆかしさがあって、キラキラピカピカしたコスメっぽい感じがちょっと苦手な私にもしっくりきます。
中身の瓶はとってもシンプルで、少し懐かしい感じも。目につく場所に出して置いていても、違和感がなくすっきりなじむのがうれしいところです。

この瓶のシンプルさからか、中身の乳白色の液体そのものに目がいくので、ふとしたときに、これが植物からできているんだな、きれいだな、と眺めています。

オーガニックコスメなどについてはあまり詳しくないのですが、肌に直接触れ、肌が吸収*するものなので、やはり食べるものと同じように化粧品に何が入っているかはすごく気になります。
植物由来だからアレルギーやトラブルが出ないというわけではもちろんないとは思いますが、植物からできているものだと思うと、なんだか気持ちが穏やかになるような気がするんです。
そこも、食べるものと同じかもしれません。

シミやシワを消すようながんばるケアをするよりも、この基礎化粧品を使うことで、健やかに過ごせるならば、それが今の私にあったケアのような気がしています。これからは、力の入りすぎない、大人のシンプルケアが叶いそうです。

*=角質層まで
**=あくまで個人の感想です。一定の効果を保証するものではありません。

文:杉浦葉子

<掲載商品>
植物由来の保湿化粧水
植物由来の保湿クリーム
植物由来の保湿化粧品 お試しセット

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企画担当に聞きました
「まずは自分が長く使えるものを。植物由来の成分で保湿する、基礎化粧品」

まずは自分が長く使えるものを。植物由来の成分で保湿する、基礎化粧品。

みなさんは普段、どんな基礎化粧品を使っていますか?

私は最近、使用感はもちろん、どんなものが使われているのかを少し気にするようになりました。肌に触れるもの、身体に取り込むものは、使っている素材にも気を配りたいと感じ、食生活も含めて見直し中です。

できる限り余計なものを加えず、シンプルなケアでありながら健やかに整えてくれるもの。
中川政七商店からも、そんな基礎化粧品「植物由来の保湿化粧水・クリーム」が発売になりました。

タイミングばっちりで、個人的にも大注目。
せっかく近くにいるのだからと、企画担当の田出さんに詳しく話を聞きました。

できる限り余計なものは加えず、肌への刺激を軽減

「私自身、化粧水が肌に合わないことが多いので、まずは自分がちゃんと使える物をつくろうと思いました」

新たな化粧水を試してみては肌に合わない、ということを何度も繰り返してきたという田出さん。

「肌に直接触れるものなので、なるべく自然な成分の方が、自分が使うにしても嬉しいです。エイジングケア*と言っても、最先端の科学で行う美容整形のように即効性のあるものではなく、年齢に応じた日々のケアで、きちんと肌を整えることを目指して開発していきました。
ウコンやアロエなど、肌のキメを整える素材を使っています。エイジングケア*を謳っていますが、若い方でも十分使えるし、長く使っていただけるものをつくれたと思っています」

できる限り余計なものは加えず肌への普段を少なくすることで、様々な肌質の方が使用できる基礎化粧品を目指しました。

*=年齢に応じたケア

シンプルなケアで、暮らしのきほんを整える

今回発売するのは、化粧水とクリームのみ。これ以上ないくらいシンプルな基礎化粧品です。

「美容液なども試したのですが、暮らしのきほんを整えるイメージだったので、シンプルな2ステップにしたいと考えました。

現に私も、年々シンプルなケアになっていってるんです。本当は年を重ねるごとにちゃんとした方がいいとは思うのですが…バタバタしてる毎日の中でどんどんシンプルに。できる限りシンプルでありながら健やかに整えてくれるものにしたいと思って開発を進めました。

シンプルな分、化粧水とクリームの個々の保湿力をあげることに注力しました」

化粧水の保湿力が高いので、クリームは秋冬の乾燥が気になる季節に使うなど、シーズンの肌の状況に応じて使い方を変えることもおすすめです。

水を1滴も使わない*化粧水の魅力とは

手に出してみると、さらっとしたテクスチャー。ふわっと爽やかな柚子の香りが広がり、頬にプレスすると肌へすっと馴染み**ます。

「これでも初期の試作に比べると、かなりとろみをつけたんです。初期の試作品は、慌ててつけないと手からこぼれ落ちるくらいサラサラしていました。
ケミカルな材料を使わずに、保湿力をあげつつとろみを出す工夫として、ベタインという自然素材を活用しました。このとろみの調整だけでも5回は試作を重ねています」

ベタインとは、ビート(砂糖大根)から分離精製された天然成分のこと。ベタインの分量を変えながらバランスをとることで、とろみを出していきました。

そもそも水を1滴も使わない*という点で、なんとなくとろみがあるイメージでしたが、それは違うようです。では、水を使わないことは何に繋がっているのでしょうか。

「水を1滴も使わない*ことの利点は、腐りにくくなることです。
水の代わりにアロエベラの液汁を使っているので、保湿力ももちろん高まるのですが、保湿力だけなら、他の素材でも高めることは可能です。
でも、防腐剤をいれずに自然の組み立てで保湿力を高めることで、様々な肌質の方に使っていただけるものになると考えました」

水を1滴も使わない*ことが、防腐剤が入っていないことに繋がっているのですね。
確かに、この化粧水とクリーム、
防腐剤、合成香料、合成着色料、合成保存料、鉱物油が無添加。
パラベンフリー・アルコールフリーと書いてあります。

かといって無味無臭な使い心地ではないんです。ふわっと広がる柚子の香りは、天然のユズ果皮油を配合。好きな香りで、使っていて癒されます。

*=成分としての水
**=角質層まで

少量でしっかり蓋をする、保湿クリーム

クリームは、こっくりと重めのテクスチャー。ただし、少量でもよく伸びます。

「クリームはしっかり蓋をして油分を補給してくれるものをつくりました。やっぱり年々乾燥は気になるものです。
クリームの保湿力を高めるために、コラーゲンではなく、ペンチレングリコールとグリセリンという素材をいれました。このふたつを併用することで、保湿力だけでなく、防腐効果があります」

手で触れるクリームの保存状態は確かに気になるところですが、化粧水同様、防腐剤や保存料などが入っていないのは、嬉しいポイントです。

顔の部位によっても油分の量が違う為、乾燥が気になる部分にだけ使うのもおすすめです。

ゆらぎを支えて整える、年齢に応じたケアを

「試していただきたいのは、私と同じように、化粧水が肌に合わないことが多い方や、季節や体調によるゆらぎがお肌に出る方。お試しサイズもあるので、同じようなお悩みをもつ方に、ぜひ一度試していただきたいです」

化粧水・クリームが約5日間お試しいただけるセット。肌に合うかどうかお試しいただいたり、旅行にもぴったりです

できる限り余計なものは加えずにつくった基礎化粧品。
私も一足早く使ってみたのですが、肌への浸透*が早いことに驚きました。ふわっと広がる柚子の香りも含めて心地好さを感じます。
毎日自分を積み重ねるものだから、使うたびに好きだな、と思えることは大切です。「植物由来の保湿化粧水・クリーム」は、私にとっては得難い基礎化粧品との出会いでした。


<掲載商品>
植物由来の保湿化粧水
植物由来の保湿クリーム
植物由来の保湿化粧品 お試しセット

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スタッフレビュー
【私の好きなもの】肩ひじはらずに使える「植物由来の保湿化粧水・クリーム」


写真(商品):ヨシダダイスケ
写真(インタビュー):中部里保
文:上田恵理子

長く使うことは、長くつくること。花ふきんは、無理のないものづくりが生んだロングライフデザイン

「これからの時代、さらに重要になってくるであろう“ものをつくりすぎない、大切に使う”といった姿勢にもこれらは良い提案をしてくれている。丈夫なので長く使える、またくたくたになったら台拭きや雑巾に使用してください、と自ら謳っている。
その姿勢はこれからのものづくりに欠かせないように思う。」

花ふきんをお使いの皆さま、ご愛用いただきありがとうございます。
実はこの度、私たちの代表商品である花ふきんが、グッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。
上記のコメントは、審査員の方からいただいた受賞コメントの一部です。

ロングライフデザイン賞とは、長年にわたり人々に愛されスタンダードであり続ける力を持ったデザインを顕彰するもの。愛用してくださる皆さまとともに受賞した賞です。
そして、その裏にいる、つくり手の皆さんとともに受賞した賞でもあります。

受賞コメントを読んで、長く続くということは、ものづくりに無理がないことも大切だったのかもしれない、と改めて感じました。
何度もお話してきている花ふきんですが、今日は、もう一段深く、花ふきんの背景にあるものづくりの営みをお届けできたらと思います。

花ふきんを企画した中川みよ子さん、初期から花ふきんのものづくりに伴走し続けてきた田出睦子さんに話を聞いてみました。

左が中川みよ子さん。右が田出睦子さん。

理にかなったつくり方が生んだ、機能性

「花ふきんは、他のかや織ふきんと何が違うんですか?」
お店でよく聞かれる質問です。

左が花ふきん。右がかや織ふきん。サイズや厚みが違うことに加え、目の粗さも異なる為、最も吸水速乾性に優れています

他のかや織ふきんと異なるのは、
目の粗い“蚊帳”本来の組織で織られた生地が、大判サイズ2枚仕立てでつくられているところです。

生地の目が粗いことによる、吸水速乾性はもちろん、
一般的なふきんよりも大きい為、畳んで拭けば水気をよく吸い、2枚仕立てで薄いから、広げて乾かせばすぐに乾く。かや織の生地がもつ機能性を最大限活かしたプロダクトです。

この大判薄手の花ふきん、エアコンの普及により廃れつつあった“蚊帳”の機能を別の物に再生する発想から生まれたものですが、
実は、理にかなったものづくりの視点で生まれたデザインでもあります。

「58×58cmのサイズは、反物の幅をちょうど二つに折り畳んだサイズなんです。そうすると生地の無駄がないでしょう。素材に合わせてサイズが決まりました」(中川さん)

中川政七商店は元々、麻の問屋からはじまっている為、布とはお金そのもの。布を余らせる発想がなかったのだと言います。
言われてみれば、商品の企画担当から、「布の無駄が出ないようにこの形なんです」という言葉を、今でもよく聞くことに気が付きます。中川政七商店に根付く、無駄のないものづくりの思想は今なおずっと受け継がれているのです。

結果として、花ふきんは一般的なふきんよりも大判になり、食器拭きだけでなく、料理に使ったり、お弁当を包んだり、様々な使い方が生まれていきました。

更に、2枚仕立てと薄手なことにも理由があります。

「今とは規模が違いますから、当時、縫製は内職さんにつくってもらう体制でした。
生地を重ねる程、縫うのに工夫が必要になってくるんですよね。内職さんが持ってる普通のミシンで縫うには、あまり重ねすぎない方がよかったんです。
自分一人でつくるわけではないので、縫いやすい、つくりやすいということは、ものづくりする上で疎かにしてはいけない点でした」(中川さん)

結果として、速乾性は抜群。干している様子も、蚊帳本来の佇まいをそのままに、うっすらと透ける美しいものになりました。

素材との出会いが生んだ「残したいものづくり」

実はこの、うっすらと透ける佇まいこそが、かや織との出会いを生んだのだと言います。

「もう25年程前になります。今みたいに全国に店舗があるわけではなく、知名度ももちろんなく、ならまちでひっそりとお店を営んでいた頃でした。お客様に来ていただく為にどうするかと考え、様々な企画展を行っていました。

その中の一つとして、“じ・えんどー終わりを思うー”と題し、色んな作家さんに骨壺等の終わりの道具をつくってもらって企画展を行ったんですね。その際、幽玄な世界をつくりたくて、演出として吊ったのが、“蚊帳”との初めての出会いでした」(中川さん)

蚊帳との出会いである「じ・えんどー終わりを思うー」展のDM。

触ってみれば、やわらかくて肌触りがいい。吸水性もいい。エアコンの普及で蚊帳の需要が廃れ、身近にいる奈良のつくり手が困っていると言う。
この肌触りのよい美しい素材と、身近なつくり手の技を残したい。そんな想いで、機能性をそのままに、ふきんに再生するものづくりが始まりました。

「ふきんにすると言っても、ただ真っ白なものだと味気ないと思ったんです。台所や食卓に置いた時に彩りを添えるようなものにしたいと思い、花の色に見立てて染めました」(中川さん)

素材の本質を捉え、その知恵を学び、現代の暮らしに寄り添うようアップデートする。
中川政七商店のものづくりに根付く、温故知新の考え方は、この花ふきんから始まっていきました。

左が初期の花ふきん、右が今の花ふきんのパッケージ

25年以上続く中で、ふきんのものづくりには、失敗もたくさんあったと言います。

「失敗ばっかりしてますよ。つくり手の皆さんと、今度はあれやってみよう、これやってみようってつくっては、全然売れなかったり。この仕様では継続してつくり続けるのは大変だねって言って終わったり。環境によくないから、と終わったものもありました」(中川さん)

「でも花ふきんだけはずっと続いてるんですよね。パッケージは変わってるけど、最初につくったものが、サイズも厚みも目の粗さも色も、ずっと続いてますね。
なんでだろう、使ってくださる方がいるからだと思いますけど、つくり手の皆さんとも、入社して以来ずっと、私の社会人人生ずっと一緒にお仕事しているので、今回の受賞を報告できることが本当に嬉しいです」(田出さん)

一枚のふきんを支える、たくさんの手しごと

「失敗ばかり」という言葉の通り、一見シンプルなつくりですが、そのものづくりは一筋縄では行きません。

例えば「織り」の工程では、糸の張り具合が少しでも緩めば目が歪み、糸を張りすぎればすぐに切れてしまいます。職人さんは糸の素材や湿度、天候、機械の癖を見ながら、片時も休まず織機の間を行き来して、糸の具合を調整してまわります。

ふきんの質感や色味を決めるのが「染め・糊付け・幅出し」の工程。生地に熱を通すため工場内の温度が40℃にも達する過酷な環境の中、高度な技術に支えられて、ふんわりとした風合いや繊細な色合いが生み出されます。最後の重要工程「縫製」は、目の粗い生地を2枚重ねて縫うため、1枚1枚人の手でミシンがけをしています。

こうしてたくさんの人の手に支えられて、一枚のふきんが完成します。

中川政七商店にとって、ロングライフデザインとは

「狙ってつくれるものではないですけど、今年の春に発売したばっかりの番茶シリーズをロングライフデザインにしないといけないねって、チームで話してました。

これも奈良のつくり手4社さんとつくってるのですが、畑を何か所も一緒に回らせていただいて、お茶の植樹に参加させていただいたりとか、苗木いただいて会社で植えたりとか、
そんなふうに膝を突き合わせて、つくり手の皆さんと関わっていくと、跡を継ぐお子さん達にお会いする機会もあって。
この子たちが育って後を継ぐっていう時に、この商品を残したいなって、感じるんですよね」(田出さん)

花ふきんから受け継いだ“残したいものづくり”。最新のものづくりにも、そんな想いが脈々と受け継がれています。
30年後、一体どんな風に育っているのか。私も番茶シリーズのいちファンとして、ものづくりの輪に加わるようで、今からなんだか楽しみです。

こうして企画担当の話を聞いてみると、改めて、中川政七商店は関わる人みんなが幸せになることを目指して、ものづくりを行っているのだと実感します。
使う人に喜んでいただくことはもちろん、つくる人も含めて、関わる人全員が幸せになるように。

三方良しのものづくりだからこそ、ロングライフデザインになるのだと信じて。これからも、一つずつ、日本の素材技術風習に向き合って、私たちのものづくりを続けていきます。


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写真(インタビュー):中部里保
文:上田恵理子

【季節の手ざわり】自然の力を借りる、秋の養生

こんにちは。中川政七商店ラヂオの時間です。

中川政七商店ラヂオ「季節の手ざわり」は、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
季節の移ろいを感じ暮らしを整える、そんなひと時をご一緒しませんか。

10月に入り秋が深まるこの時期、空気がひんやりと冷え、肌寒く感じる日も多くなってきましたね。そこで今回は、本格的な寒さがやってくる前に習慣にしておきたい「自然の力を借りる、秋の養生」のお話です。


ナビゲーター:クリス智子
ハワイ生まれ。大学卒業時に、東京のFMラジオ局 J-WAVE でナビゲーターデビュー。現在は、同局「GOOD NEIGHBORS」(月曜〜木曜13:00〜16:00)を担当。ラジオのパーソナリティのほか、MC、ナレーション、トークイベント出演、また、エッセイ執筆、朗読、音楽、作詞なども行う。得意とするのは、暮らし、デザイン、アートの分野。幼少期より触れてきたアンティークから、最先端のデザインまで興味をもち、生活そのもの、居心地のいい空間にこだわりを持つ。ラジオにおいても、居心地、耳心地の良い時間はもちろん、その中で、常に新しいことへの探究心を共有できる場づくりを心がける。


プラットフォーム

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自然の力で養生する、暮らしの道具

じんわり体を温める「小豆のカイロ」

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体を内側からあたためる「生姜湯」

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お便りを募集しています

番組内でご紹介させていただく、リスナーの皆さまからの投稿を募集しています。
「わたしの心地好い暮らしをつくる道具」をテーマに、お気に入りのアイテムや、しつらいの風景、意外な使いかたなど、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いをお聞かせください。


次回「季節の手ざわり」は、11月11日(金)配信を予定しています。

「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「工芸うんちく旅」も配信中です。
こちらは、工芸好き男子二人が日本全国の工芸産地を訪ね知った工芸のうんちくを語る番組。
次回は10月14日(金)配信予定です。

お楽しみに。

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