【わたしの好きなもの】スタッフ投票「食の道具」編

いよいよ師走にはいり、今年も残りわずかとなりました。
慌ただしく過ぎていく時期でもありますが、皆さまいかがお過ごしですか?

年の切り替わりって、やっぱり気持ちの上でも特別なものですよね。
今年1年を振り返ってみたり、新しい年に向けての豊富や目標を立ててみたり。
新年を機に改める、そんなタイミング。

新しいこと、と思うとなんだか気負ってしまいますが、日々の暮らしをちょっと見直してみるだけでも、気持ちが一新されるような気がします。

そこで今日は、中川政七商店の定番商品の中から、私たち自身が、日々使っていて心地好い道具をお届けしたいと思います。
全国のスタッフが、実際に愛用している推し商品に投票してみました。スタッフみんなの「好きなもの」を、前後編に分けてお届けします。

前編では、「食」の道具をスタッフの愛着コメントとともにご紹介します。

・台所道具
・食卓の道具
・食品

では、早速どうぞ。

台所道具編

1位:スタッフ愛用率No.1の暮らしの道具「花ふきん・かや織ふきん」

もはや殿堂入りと言った方が正しいかもしれません。
スタッフ使用率No.1。私たちの代表商品です。中でも、大判薄手の「花ふきん」は特別。ふだん「かや織ふきん」を使っているという方にも、ぜひ一度使っていただきたい、中川政七商店一の推し商品です。

スタッフのコメント

「拭き掃除が苦痛から楽しみに変わる!道具を変えると暮らしが心地好くなる象徴的な商品だなと思います」

「今年から台所や洗面所の手拭きとしても使い始めて、改めて肌触りのよさ、乾きの速さを実感。より一層大好きになりました。
家に知人が遊びにきた時に必ず “このタオルいいね!”と言われます。“タオルじゃなくてふきんなんだよね”というと毎回驚かれます」

「我が家は家に置くものの色数を絞っているので、白百合と竜胆(りんどう)の2色を使っています。台所に白と紺がキリっと並んでいる佇まいが好みです。
花ふきんの白百合を食器用、竜胆を手拭き用に。かや織ふきん よろけ縞の紺を台拭き用に。使い分けることで分かりやすく、夫や子供も間違えずに使ってくれています。
古くなったふきんは、目印をつけて雑巾に。竜胆の紺は、雑巾にしても汚く見えないので、その点も気に入っています」

「スペースの節約のため水切りカゴを使っていない我が家。ふきんの上に家事問屋の食器立てを置いていますが、放置しても全く臭くならないんです!速乾性が高いので、使う場所を選びません」

「かや織ふきんは可愛い柄が出る度に購入しています。飲食店を経営する知人に贈っても好評で、お店で活用してくれています」

「趣味を問わないため、ふきんは、ちょっとした贈り物にも最適です。花ふきん、かや織ふきんのストックは常にたっぷり持つようにしています」

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2位:この商品は発明だと思います!「二重軍手の鍋つかみ」

スタッフのコメント

「これを使い始めてから熱い思いをしたことがありません。土鍋を持つときにも5本指でしっかり持てて安心です!使うたびによさを実感します」

「レンジから取り出す時に、使いやすさを実感します。
つかむ蒸し皿や焼き皿も決して安いものではないので、指先が使いやすくしっかり持てる
鍋つかみだと安心してレンジから器を取り出せます」

「母にプレゼントしました。5本指でしっかりと掴めるのがいいと気に入ってくれています」

「五本指でしっかり掴めて安心。熱さも感じずバッチリです。“軍手が一番熱さに強い”というストーリーも、使っていてとても納得感があります」

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3位:“へたらなすぎて替え時がわからない!”の声が続出「抗菌キッチンスポンジ」

スタッフのコメント

「買い替えタイミングがわからないほど、丈夫で長持ちします。
今年の梅雨時に、1年使ってようやく買い換えました。新品と比べてやっとへたっていることがわかるくらいです(このスポンジと出会うまでは、月一でスポンジを買い換えていました)。
そして何より嫌な臭いが残らないのは清潔感があって本当に魅力です」

「泡立ちのよさ、水切れのよさ、へたりにくさ、の三拍子が揃って愛用中です。スポンジを頻繁に買い替えていたことを後悔するほど…早く購入しておけばよかったと感じます」

「本当にへたらない!へたらなすぎて使い終わりが分からない。THEのキッチンスポンジと合わせて我が家では二刀流で使用しています。どちらも本当に丈夫です」

「半年ほどこまめに熱湯消毒をしながら使い続けましたが、替え時がわからないほどにクタクタにもモロモロにもなりません。我が家の救世主です」

「色んな人から“これはすごい”と聞いていましたが、実際使ってみるとあまりのへたらなさに驚きました。クタクタのスポンジでは洗った気にならないので、いつでもしっかりしてくれるスポンジに頼もしさを感じています」

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4位:いつの間にか食器寄りの一軍選手「波佐見焼の保存の器」

スタッフのコメント

「台所のすぐに手の届く場所に大中小を置いてます。常備菜を入れるつもりで買ったけれど、もっと食器寄りの一軍選手です。ちょっと残ったおかずを入れて次の日のお弁当のおかずにしたり、塾で帰ってくるのが遅い娘のごはんを取り分けたりと、ことのほか便利。色は白を持ってますが、どんなおかずもおいしそうに見える色です」

「保存の器は見た目にすっきりで、開け閉めが蓋をのせるだけなので便利です。」

「そのまま食卓に出せるシンプルデザイン。プラスチック製の容器だと温め直した後に色がついたり、油が落ちにくかったりしますが、陶器なのでそれがありません」

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5位:これ1本で取りまわせる、毎日の料理の相棒「最適包丁」

スタッフのコメント

「もうこれ一本で日々取り回せてて、私的最適。台所の相棒です」

「初めて使った時、素晴らしい切れ味に思わず声がでました!」

「最適包丁は取り回しやすいコンパクトなサイズ感がとても使いやすいです!
洋にも和にも寄りすぎず、洗練されながら素朴さもある。バランスが絶妙で安心して使えます。直線的で素直なデザインも素敵な佇まいです。
毎日使っていて柄の塗装が薄くなってきたので、自分で蜜蝋を塗ってメンテナンスしようと思っています。先日近所の研ぎ屋さんに出したら、ピカピカになって帰ってきて、より愛着が増しました」

「これまで使っていた包丁に、特別困っていたわけではありませんが、たしかにちょうどよさそうなサイズ。
使ってみると、これまでペティナイフを使っていたようなシーンで大活躍!もちろん普通の包丁としても使いやすいので、毎日この1本でまかなっています」

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食卓の道具編

1位:毎日使うから、洗いやすさ“も”大事「ごはん粒のつきにくい弁当箱」

スタッフのコメント

「弁当箱は2個持っていて、妻と揃いで使っています。たまに蓋を入れ替えて、バイカラーの弁当箱にしても楽しいです。
何より洗うのが楽なので、日常使いには非常に重宝します」

「これを購入するまでお弁当箱の迷走が続いてました。購入してから3~4年ほど経ちますが、ずっと飽きずに使い続けています。お昼ご飯はしっかりと食べたいので、600ml入るところも推しポイントです」

「機能性とシンプルなデザイン、和洋中どんなメニューでも詰めやすい点が気に入り愛用しています」

「お弁当箱にごはんの跡がつくのが本当にストレスでしたが、全然付かないし洗いものも楽すぎます!!詰めやすい形状も最高です!」

「サッと汚れが落ちるので嬉しいです。疲れて帰った後に助かります」

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2位:選ぶのが楽しい日本のうつわ「産地のうつわ きほんの一式」

スタッフのコメント

「美濃焼の平皿を使用しています。パスタにカレーにワンプレートランチにメインディッシュになんでもござれ。もともと美味しい家人の料理がより一層美味しくなります」

「お気に入りのうつわでごはんを食べると、より一層料理が美味しくなります。釉薬の個性や手ざわりの違いから好きなものを選ぶ楽しさもあります」

「有田焼の飯椀を使っています。磁器なので、軽く、目止めのお手入れをせずとも使えるのが嬉しいポイントです!有田焼きの白と藍のシンプルな見た目なのですが、個人的にこの配色がご飯を美味しく感じるので好きです!」

「信楽焼のこっくりした色味がとてもお気に入りです。少しずつ集めているので、早く揃えたいです!」

「美濃焼の小皿を使っています。小さすぎず大きすぎない丁度良いサイズが、お気に入り。かいらぎや土灰の釉薬は、全体的に渋めな印象ですが、一つひとつの表情が豊か。個人的に、美濃焼のシリーズが一番好みです」

「益子焼のマグカップを持っています。ぽってりとしたフォルムが癒されます。また、口にフィットして飲みやすいです。
益子焼は、シリーズの中でも一番個体差がある食器だと思います。なので我が家のひとつを選ぶのがより楽しくもあります」

「素朴な作りで飽きがこない!どっしり重厚感があるところもお気に入りです!」

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3位:佇まいはそのままに、負担なく毎日使える「食洗機で洗える漆椀」

スタッフのコメント

「中サイズを日々のお味噌汁用に使っています。ものすごく品よく美味しそうに見えます。低さもいい感じで引き出しの食器棚に入れやすいのも◎できることなら全サイズそろえたい!」

「触った時の、なめらかな手ざわりが大好きです。漆器でも物によって色んな手ざわりがあると思いますが、マットでなめらか。口当たりがとてもいいんです。中サイズを使っていますが、深すぎず浅すぎない形状もちょうどいい!丁寧に作られているものの使いやすさを実感します」

「気軽に使えて、家庭料理がワンランクアップします!」

「一般的な漆器に比べて手入れが楽なので、気持ちの負担も少なくついつい手が伸びます。漆器の品のある佇まいで、食事が美味しく感じます」

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4位:0.1ミリ単位の箸先の仕上げが使いやすい!「拭き漆のお箸」

スタッフのコメント

「拭き漆の箸は、箸先にきちんと面がとってあるのが肝で、豆などつかみにくいものが非常につかみやすく、箸捌きが上手くなったと錯覚します」

「細めで繊細なところがお気に入り。使いやすいのでリピートしています」

「先がかなり細く仕上げられているのに、丈夫でとても使いやすいです。もう何年も毎日の食事に使っています」

「茶をつかってます。同色の店頭サンプルが、良い感じの色になってきているのですが、我が家のも同じように育ってきました!」

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5位:気軽に遊べる食卓の味方「産地のうつわはじめ(豆皿)」

スタッフのコメント

「お皿の色は白がきほん。際限がないから、土ものには手を出さない!と夫婦で決めているのですが、豆皿で遊んでいます。
ちょっとお漬物を盛ったり、薬味を入れたり。小さなものの取り皿兼用で箸置きとして出したりと、使い道はさまざま。たくさん揃えているので、季節ごと、乗せるものに応じて選べるのも楽しいです」

「有田焼の豆皿を使っています。豆皿に小分け作戦で、バランスよく食べさせることで、息子の好き嫌いの克服に役立ちました。3歳の頃からもう4年近く使っていますが、磁器なので割れにくく、今でも現役です」

「ワンプレートに美しく盛る、お弁当箱にきれいに詰めるなど、組み合わせて美しく盛るのが苦手な私。豆皿やそば猪口など小さいうつわにちょっとずつ盛ることで、料理の見栄えを担保しています。我が家の食卓に欠かせない道具です。
さまざまな色柄のうつわを使うので、ごちゃごちゃしすぎないよう、素地が白い有田焼の豆皿を使う機会が多いです。淵の茶色がいい塩梅です」

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食品編

1位:大らかにいれられるから、気付いたらこればかり「番茶」

スタッフのコメント

「番茶なのにこんなに種類があることに驚きです!渋みが少ないから飲みやすいし、定番の四種どれもおいしくて飲み飽きません」

「番茶シリーズは、水出しできるところ、簡単にいれられるところ、季節感があるところ、味を選びながら毎日楽しめるところ…好きなところを挙げたらキリがありません!」

「お湯でも水出しでも美味しくいただけるので、番茶ばかり手に取ってしまいます。季節ごとに出る味はハーブティーのように楽しめるものも多く、毎シーズンの発売が楽しみです!」

「茶の木番茶の香ばしいところが好みで日常使いで楽しんでいます。3個セットにして気軽なギフトにできたりと、贈りもののシーンにも大活躍。大人から子供まで安心して飲めるというのもうれしいポイントです」

「定番の四種の中では、茶ノ木番茶が大好きです。とくに秋冬はほっこりしたやさしい味わいが美味しい。味だけでなく、身体が美味しいと思うものってあるんだなと感じます」

「夏場はほぼ毎日水出しの青柳番茶を飲んでいました。すっきりした味わいが大好きです」

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2位:フリーズドライなのに、贅沢な味わい!「汁物シリーズ」

スタッフのコメント

「何よりもまず、美味しかった!が一言目に出てきます。フリーズドライなのに、具の食感も残っており、特に里芋のほろっと崩れる食感には感動しました…!」

「選ぶのが楽しい味の種類!
汁物シリーズは300円代でしっかり食べ応えのあるスープが飲めて魅力的だと思います!一袋300円というと少しお高いと感じるかもしれませんが、日頃頑張っている自分のご褒美に買うと嬉しくなります」

「朝食はパン派なので、手軽に美味しいスープが食べられて便利!朝食の満足度が増します」

「手軽に食べられて美味しい!特にクラムチャウダーが好きで、貝と酒粕とクリーム、野菜の甘みのバランスがよく、美味しいです」

「パッケージのデザインも素敵でギフトにしやすい!何度もプレゼントしています」

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3位:ぬか床をはじめる人続出。初心者に優しい「ぬか床」

スタッフのコメント

「ゆずと花椒のぬか床は、さわやかな柚子の香りで癖がなく食べやすい。
にんにくと唐辛子のぬか床はにんにくの風味と味がしっかり効いているので、ごはんがどんどん進む美味しさです」

「人生で初めて漬物を自分でつけた、ぬか床は初心者の私にも扱いやすかったです。また、手軽にごはんのお供を一日で作れてしまう革命的な出会いでした」

「ゆずと花椒のぬか床を愛用しています。夏場は家庭菜園で育てたきゅうりをぬか漬けにして、美味しくいただきました。」

「ぬか床初心者でも美味しく始められます。おすすめの食材について、スタッフやお客さまと情報交換することが楽しいです。私のお気に入りはミョウガです」

「どちらの味もそれぞれ別添の香辛料がついているので、調整して自分好みの味に仕上げれます。腸活にもおすすめ。にんにくと唐辛子のぬか床に、ゆずと花椒の足しぬかを混ぜて使っても美味しいです」

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4位:一度食べるとリピート確定?「吉野杉桶造純米酢のマヨネーズ」

スタッフのコメント

「こちらに変えてから今まで使っていたマヨネーズは味気なく感じてしまい、買っていません!それほどハマってしまった商品です!
卵の味がしっかり感じられ濃厚さがありますが、甘ったるさはなく素材の味が活きていてこれだけでも充分美味しい!野菜スティックにちょっとつけるだけでもう、絶品です!
私はいぶりがっこと大葉、クリームチーズで作る大人のポテサラの味付けにこのマヨネーズが一役かっています!
あとは炒め物でマヨソテーで何でも合います!」

「高いマヨネーズに手を出したことがなく、どんな味がするんだろうと気になっていました。
まずは、一口食べてびっくり!これだけで美味しい!卵の香りもあり、全体的にまろやか!からしの効果か、少し和風ベースの香りが漂う。面白いなぁと思いました!
すくった時もトゥルンとしていて、それだけで食べてしまいそう。今までに経験したことがないマヨネーズで驚きです!」

「マヨネーズは、ブロッコリーなど茹でただけの野菜の味もぐっとひき出して美味しいです。
マヨネーズによくある油っぽい重さを感じないのに、他の調味料と混ぜてもしっかり存在感を感じます」

「もともとマヨネーズの酸味があまり得意ではない私ですが、このマヨネーズはツンと来ず、食べやすいです!そのまま舐めても美味しい卵のふくよかな味わい。白だしで作る和風ポテトサラダと相性良しです!」

「マヨラーですが、人生最高のマヨネーズに出会い、常備しています」

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5位:レトルトとは思えない具材の食感!「産地のカレー」

スタッフのコメント

「レトルトとは思えない具材の食感やルーのとろみなど、それぞれが他にはない特徴が素敵です!癖が少なくふとした時に食べたくなり、ついついリピートしてしまいます」

「日本の食文化を知るきっかけになり、バリエーションがあるので選ぶのも楽しい!ひとつ試すと、次はあっちを試してみようという気持ちになります」

「いろんな種類があってどれもおいしく、手土産にも最適です」

「土地ごとの味ということで話もふくらみますし、辛みが強くないので、人にプレゼントしやすいです。聞いたことない味だったりするけど、意外と癖も強くない。
とくに、瀬戸の手羽先八丁味噌カレーと大分の胡麻と鯖カレーはごろっと具材が入っていて、贈りものにすると喜ばれます」

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以上、「食」の道具編をお届けしました。

好きなものの情報交換って楽しいですよね。
私も、皆のコメントを読んでるうちに色々欲しくなってきてしまい、二重軍手の鍋つかみとマヨネーズとスポンジを購入してみました。
二重軍手の鍋つかみは両隣のスタッフからのプッシュがすごかったのですが、確かに安心感抜群です!秋冬は鍋やグラタンなど熱々料理が多いので活躍しそう。あれ作ってみようかな~など、道具から料理が広がっていくのが楽しいです。
身の回りの暮らしの道具をアップデートすると、少しずつ毎日の暮らしが楽しくなるのを実感します。家を購入した友人にも贈ろうかと検討中です。

次回は、「衣・住」の道具編です。お楽しみに。

<掲載商品>
花ふきん・かや織ふきん
二重軍手の鍋つかみ
抗菌キッチンスポンジ
波佐見焼の保存の器
最適包丁
ごはん粒のつきにくい弁当箱
産地のうつわ きほんの一式
食洗機で洗える漆椀
拭き漆のお箸
産地のうつわはじめ(豆皿)
番茶
汁物
ぬか床
吉野杉桶造純米酢のマヨネーズ
産地のカレー


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【わたしの好きなもの】年末スタッフ投票「食の道具」編

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【工芸うんちく旅】岩手県奥州市「南部鉄器」

こんにちは。
中川政七商店ラヂオのお時間です。

「工芸うんちく旅」は、工芸好き男子ふたりが、日本の工芸産地をめぐり、職人さんや地元の方々から聞いてきたうんちくや小ネタ、地域の風習、食文化などを紹介する番組です。

岩手県奥州市/南部鉄器

今回訪れたのは南部鉄器発祥の地として知られる岩手県奥州市水沢区。その地で鉄器を作り続けて160年、及源鋳造(おいげんちゅうぞう)株式会社の5代目社長、及川久仁子さんにお話を伺いました。

南部鉄器といえばやはり「鉄瓶」が代表的な商品ですが、他にも急須やフライパン、そして風鈴など、鉄でできたさまざまな日用品があります。

南部鉄器の歴史、水沢鋳物と盛岡鋳物の違い、さらに南部鉄器の歴史を変えた出来事などを掘り下げます。

プラットフォーム

ラヂオは7つのプラットフォームで配信しています。
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・Spotify(一話二話三話四話
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・Amazon Music(一話二話三話四話
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ナビゲータープロフィール

高倉泰(たかくらたいら)

中川政七商店による産地支援事業「合同展示会 大日本市」のディレクター・バイヤー。
大学卒業後、店舗デザイン・設計の会社を経て、2014年に中川政七商店に入社。日本各地のつくり手と共に展示会やイベントを開催し、商品の仕入れ・販売・プロモーションに携わる。
古いものや世界の民芸品が好きで、ならまちで築150年の古民家を改築し、 妻と2人の子どもと暮らす。山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。ほとけ部主催。
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引地海(ひきじかい)

Pomalo 株式会社 クリエイティブ・ディレクター。大学卒業後、広告代理店を経てフリーの編集者に。雑誌やWEBサイト、イベントの企画・制作・プロデュースを手がけ、2019年よりコンテンツ・エンジニアリング・カンパニー Pomalo(ポマーロ)に参加。11歳から17歳までをアメリカ・サンディエゴで過ごした帰国子女。2児のパパで、趣味はお弁当づくりとキャンプ。
Instagramアカウントはこちら


「旅のお土産」プレゼントキャンペーン

及源鋳造株式会社さんの「焼き焼きグリルぽっちゃり深形」をプレゼント。
直火はもちろん、魚焼きグリルやトースターでも使える鉄の焼き皿「焼き焼きグリル」。料理してそのまま食卓に出せる佇まいも魅力的です。魚はもちろん、野菜やお餅、グラタンなど、使い方はさまざま。幅広くお愉しみいただけます。

<応募方法>
twitter、Instagramにて、ご応募ください。

【実施期間】
2022年11月18日(金)~12月15日(木)

【応募方法】
twitterの場合
①「@nakagawamasa7」をフォロー
②「#工芸うんちく旅」をつけて番組の感想を添えてツイート
でご応募完了です。
(すでにアカウントをフォローいただいている方も、ご応募可能です)

Instagramの場合
①「@nakagawamasa7」をフォロー
②対象の投稿に、番組の感想を添えてツイート
でご応募完了です。
(すでにアカウントをフォローいただいている方も、ご応募可能です)

【結果発表】
2022年12月中を目安に、当選者さまへDM(ダイレクトメッセージ)をお送りいたします。

ご質問・ご感想を募集しております

パーソナリティへの質問や、ご視聴の感想、ここに行ってほしい!といったリクエストなど、お聞きしたいこと、お伝えしたいことがあれば、お気軽にコメントをお寄せください。

あわせて、職人さんへの質問も募集しております。現在募集中の工芸は、「竹工(竹かご、ざるなど)」になります。

皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回「工芸うんちく旅」は、12月2日(金)配信を予定しています。

「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「季節の手ざわり」も配信中です。
こちらは、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
次回は12月2日(金)配信予定です。

お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

我が家だけの正月飾りを作る「季節のしつらい便」スタッフレビュー

考えると無条件にわくわくする、そんな年中行事はありますか?

私にとっては節分と、なんだかんだでクリスマス。なんでだろうと考えて、子どもの頃の体験の記憶によるものかも、と気が付きました。

節分は、小学生の頃に大きな鬼を段ボールで作り、クラス皆で遊んだ楽しい記憶が残っています。
クリスマスは、ツリーの飾りつけから始まり、枕元にプレゼントが届く体験まで、すべてがわくわくの連続でした。
子どもの頃に体験した年中行事の記憶は、鮮やかに記憶に残るものなのかもしれません。何より、自分が手を動かしたもの、体験したものはより色濃く残っているように思います。

そう考えてみると、これから迎えるお正月の行事って、子どもの頃の記憶が浮かんでこないかも、とも。
両親や祖母が準備に奔走する姿を見ていたので、お正月は特別なもの。幼心にそう感じてはいましたが、自分が準備に関わった記憶って、実はあんまり思い出せません。

季節の節目にある年中行事は、日本の大切な風習。10年後、20年後にも絶えずに残ってほしいものです。
その為には、子どもが行事を楽しむことって実はすごく大切なことなのかも…年中行事を沢山の子ども達に楽しんでもらう為、お正月の「季節のしつらい便」を届けたい!
そんな想いが芽生えたので、「季節のしつらい便」のスタッフ体験談をお届けしたいと思います。

お正月は下記の3種あるので、それぞれお話していきます。

①干支のお飾り(卯)
②鏡もち
③しめかざり

①干支のお飾り(卯)
「娘と褒め合いながら楽しい思い出をつくる、コミュニケーションツール」

季節ごとの「しつらい便」を作っている娘は、慣れた様子でさっそく下絵を考え中。「お正月が終わっても取っておいたらまた飾れるよね!」という娘に、「次にうさぎを飾るのは、22歳だよ!」というと、「え!!うそでしょ~!」と、心底驚いた様子。
私もいつまでこんな風に一緒に工作ができるのか、毎度のしつらい便体験が貴重な思い出作りに思えてきました。

身体部分にはお正月にふさわしい「松竹梅」をイラストで描くことにし、配置と色を決定。今回は合作ということで、顔・耳・体の左面を娘が、右面を母が担当します。
立体的な顔を描くのは難しいですが、本体を正面や上からもよく観察し、上手な位置にかわいく描き入れられました。
松竹梅のイラストを細い筆で頑張って色付けし、細かいところは描きやすいペンで重ね塗り、仕上げにしっぽを付けて完成です。
木札は卯の文字をウサギに見立ててデザインしました。

「かわいい!上手だね!」「すごい!」など娘と褒めあいながら出来るので、毎回このしつらい便のコミュニケーションツールとしての優秀さに感心します。また良い思い出ができました。

「作った楽しい思い出とともに我が家を守ってくれる存在」

「季節のしつらい便」を、もうすぐ6歳になる娘と体験しました。
制作当日。まず、しおりと下書き用紙を手に、どんな風に色をつけるのか、どこにどんな風にお顔を描くのかを考えます。見本の梅模様を見て、たくさんのお花と大好きな虹を描くことを決め、下絵を描きました。最初は全体をピンクに塗るつもりでしたが、お花が見えやすいようにと白いうさぎさんにすることにしました。

真っ白な焼き物に自分で模様を考えて色を塗って完成させたうさぎ。一番楽しかったのは?と聞くと、「水玉いっぱい描いたところ!」。娘も、「かわいいうさぎちゃんできた!」と嬉しそうでした。
「にじいろうさぎちゃん」と名前もつけ、「いつから飾る?」「お正月終わってからも飾っていい?」と早速そわそわしていました。次の一年、作った楽しい思い出とともに我が家を守ってくれる存在になりそうです。

翌日。娘が動物図鑑を開き、色んな種類のうさぎを見つけていました。白色しかいないと思っていたのに茶色や黒色もいることを知ったり、長い耳の働きについて知ったり。「お月様にもうさぎいるよなぁ」「うさぎってどうやって悪者やっつけるんかな?」「噛みつくんかな?」と考えたり。
お正月だけでなく、うさぎについても一緒に考えたり学んだりする機会となりました。

子どもは、一つの経験から、大人の思いもよらぬたくさんのことを想像したり学んだりしてくれます。学ぶだけ、作るだけ、楽しいだけじゃないところが、娘にはとてもいい経験になりました。

<みんなの干支飾り>

→「季節のしつらい便 お正月/卯の干支かざり」はこちら

②鏡もち
「4歳の娘も楽しめる、鏡もち作り」

日本の行事を大切にしたい。子どもにも伝えたい。
想いはあるものの、子どもが産まれてからは毎日のタスクをこなすことに精一杯。
そんな日々ですが、実際にやってみたというスタッフに勧められて、「季節のしつらい便」に挑戦してみることに。
始める前は4歳の娘にはまだ難しいかな?と悩みましたが、いざ箱を開けてみると、立派な三方が入っていて、娘も興味津々です。

自分で用意したのは、木工用ボンドと作業&乾燥場所用シートのみ。必要なものはキットになっているので、気負わず始めることができました。

まずは冊子を熟読する娘。難しい漢字にはフリガナがあるので基本的には1人で。フリガナがない箇所は親子でコミュニケーションをとりながら読み進めます。
鏡もちの意味などが分かりやすく書いてあり、なるほどなぁ!と大人も楽しめます。

冊子で意味を理解した後は、いよいよ鏡もち作りをスタート。
白い粘土は軽くさらっとしていて、娘も楽しそうにこねてくれました。手が汚れないのも嬉しいところ。
その後も難しい作業はなく、裏白と橙をそれぞれボンドでつけて、10分程で作り終えました。

乾燥中、待ちきれなかった娘が組み立ててしまいましたが、形も崩れずきれいに完成。想像していた以上に、親子で楽しい時間を過ごせました。
お正月の「季節のしつらい便」は3種類ありますが、お子さんが小さい方には、鏡もち作りをおすすめします。

娘は「鏡もち」をしっかり覚えてくれたようで、スーパーで見かけると、「ママとつくった鏡もち!」とたくさん教えてくれるようになりました。
一年後、鏡もちを作った事を覚えていてくれるのか?!忘れてしまっても写真で見返したいなと、楽しみが増えました!

<みんなの鏡餅>

→「季節のしつらい便 お正月/鏡もち」はこちら

③しめかざり
「家族みんなが元気に暮らせますように。我が家だけのしめかざり」

その名の通り何かと忙しい師走ですが、大掃除を終えた清らかな空気の中でお正月飾りを飾るひと時は、毎年の楽しみでもあります。
我が家の恒例行事。羽子板、破魔矢、干支かざりなどを並べて、最後に玄関にしめかざりを掛けると、新年に向けて気が引き締まる気がします。
中川政七商店でも職人さんによる素敵な注連縄飾りが多く販売されていますが、飾りのないシンプルな注連縄が好きな私は、いつか自分でつくりたい!とひそかに思っていました。そんな時、「季節のしつらい便」でしめかざりが出ると聞き、待ってました!とばかりに娘とさっそくつくってみました。

工作大好きな娘は、色々なしつらい便を楽しんできたので既に慣れた様子。付属のしおりでしめかざりの意味を学び、「鳥の形かわいいね!」と、いろいろなしめ飾りがあることも分かったよう。

組み立ては少し力がいるので大人がワイヤーをとめるとスムーズにでき、稲穂のセットや藁の切りそろえなどは子どもがすると楽しいようです。ただ束を巻き付けるだけでも、藁の穂先をかっこよく見せるのは難しく、お店で売っている注連縄のつくり手さんの素晴らしい技術をあらためて感じながら、少しでもかっこよく!と二人で頑張りました。

まだ少し気が早いですが、出来上がったしめかざりを試しに飾ってみることに。初めてにしてはなかなかの出来上がりに大満足。真鍮のマグネットフックにかけると色馴染みもよく、素敵な仕上がりになりました。「年神様の玄関でできたね」と娘と盛り上がり、木札の通り来年もみんなが元気に過ごせるよう心から願いました。

<みんなのしめかざり>

→「季節のしつらい便 お正月/しめかざり」はこちら


<掲載商品>

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こちらの季節のしつらい便3点を詰め合わせた、30%OFF・送料無料のセットをご用意いたしました!
【30%OFF・送料無料】季節のしつらい便 お正月セット
※2023年1月6日(金)午前10時までの期間限定販売です

*単品購入はこちら
季節のしつらい便 お正月/卯の干支かざり
季節のしつらい便 お正月/鏡もち
季節のしつらい便 お正月/しめかざり

【季節の手ざわり】幸を呼び込む、日本のお正月

こんにちは。中川政七商店ラヂオの時間です。

中川政七商店ラヂオ「季節の手ざわり」は、月に一度、季節ごとの風習や、暮らしに取り入れたい日本の文化についてお届けしています。
季節の移ろいを感じ暮らしを整える、そんなひと時をご一緒しませんか。

いよいよ師走にはいり、今年もあと少し。一年を収める大切な時期に差し掛かりました。慌ただしく過ぎていく時期ですが、しっかり準備して、晴れやかな気持ちで新年を迎えたいものですね。12月13日は「正月事始め」。お正月の準備を始める日です。そこで今回は「幸を呼び込む、日本のお正月」についてのお話していきます。


ナビゲーター:クリス智子
ハワイ生まれ。大学卒業時に、東京のFMラジオ局 J-WAVE でナビゲーターデビュー。現在は、同局「GOOD NEIGHBORS」(月曜〜木曜13:00〜16:00)を担当。ラジオのパーソナリティのほか、MC、ナレーション、トークイベント出演、また、エッセイ執筆、朗読、音楽、作詞なども行う。得意とするのは、暮らし、デザイン、アートの分野。幼少期より触れてきたアンティークから、最先端のデザインまで興味をもち、生活そのもの、居心地のいい空間にこだわりを持つ。ラジオにおいても、居心地、耳心地の良い時間はもちろん、その中で、常に新しいことへの探究心を共有できる場づくりを心がける。


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ラヂオは7つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットホームからお楽しみください。

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お正月を愉しむ、暮らしの道具

お正月飾り

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干支のお飾り

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番組内でご紹介させていただく、リスナーの皆さまからの投稿を募集しています。
「わたしの心地好い暮らしをつくる道具」をテーマに、お気に入りのアイテムや、しつらいの風景、意外な使いかたなど、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いをお聞かせください。


次回「季節の手ざわり」は、1月6日(金)配信を予定しています。

「中川政七商店ラヂオ」では、別番組「工芸うんちく旅」も配信中です。
こちらは、工芸好き男子二人が日本全国の工芸産地を訪ね知った工芸のうんちくを語る番組。
次回は12月9日(金)配信予定です。

お楽しみに。

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渋みが苦手な私が常飲する「大和園の一番煎茶」

日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。

塩足 月和子

語り手:塩足 月和子

直営店店長を経て、日本全国の工芸品をお届けする展示会「大日本市」の担当に。 工芸だけでなくアートも好きで、休日は美術館やギャラリー巡りを楽しんでいます。 旅好きでもあり、冬には必ず雪国に行って温泉と日本酒を楽しんでます。

ブランド:大和園
推しの逸品:一番煎茶

大和園は自然豊かな奈良県大和高原にて、茶の生産から製茶を職人が一貫して担う大和茶製茶農園です。 旨いお茶は、強い土、美しい水、澄んだ空気、そして良い手仕事から生まれます。 数々の品評会での受賞歴が裏付けする技と心で仕上げた、大和園のお茶をお届けします。

つい最近まで、日常的に飲むお茶には、煎茶を選びませんでした。
丁寧に煎れられた煎茶をいただいた時の、旨みや甘み。あの美味しさは知っているものの、日々の生活の中で飲むお茶は、すっきりごくごく飲みたい。渋みや苦みはない方がいいなと感じていたからです。

そんな私ですが、大和園さんの煎茶に出会い、煎茶のイメージが一新されました。
煎茶好きの方はもちろん、煎茶に苦手意識がある方や、子ども、海外の方まで。自信をもって推せる!という煎茶を見つけました。

旨み甘みがぎゅっと凝縮されたお茶

ひと言で特徴を挙げるなら、渋みが少なく、凝縮された旨み甘みがぎゅっと詰まっています。
渋みや苦みの是非については好みにもよると思います。ただ、私にとっては、煎茶のいいところを詰め込んだようなお茶でした。

中でも、特におすすめしたいのが「一番煎茶」です。

おすすめは水出し。500mlの水にティーバッグをいれて、一晩(5~8時間程度)置けばそれで抽出完了です。

グラスに注ぐと、ふわっと爽やかな香りが立ち、そのまま一口含めば、その甘さに驚くこと間違いなし!です。
初めて飲んだ時、ひとりで「んー?!なにこれ美味しい~~~…!」と叫んでしまいました。

甘いと言ってもスイートな甘みではありません。まろみのあるふくよかな旨み、と表現するのが正しいのだと思います。

煎茶としてだけでなく、純粋に飲料として120点の美味しさ!日常で飲みたいと思い、仕事中にも、水とともに常飲するようになりました。

水出しの水色は、黄緑に透き通って美しい。お茶本来の色味

ただ、これからの季節は、温かいものを飲みたいですよね。
その点もご安心ください。おすすめは水出しですが、お湯でももちろん美味しくいれられます。

適温は、60~70度くらいの低めの温度です。水出しの衝撃的な甘みとはまた違う味わいですが、お湯でいれても渋みは少なく、旨み甘みが凝縮された奥深い味わいを楽しめます。

そういえば、煎茶を常飲しなかった理由に、お湯の温度を調整するの面倒だと思っていたこともあります。でも、その面倒さを超えるくらい美味しいのです。
ちょっとしたことでこんなに変わるのだと思うと、丁寧にいれようと思えるものです。

それに、お湯の温度は、一度うつわに移し入れれば10度下がると言われているので、3~4回カップを交互に移し替えれば最適な温度になります。やってみるとそんなに手間でもありません。

葉っぱがしっかり残っており、粉っぽさがない

また、私は煎茶をいれた時に出る粉っぽさが苦手なのですが、それがないのも嬉しいポイントです。
昔ながらの浅蒸しでつくられているので、葉っぱがしっかり残っており、粉が出ません。また、浅く蒸すことが、お茶本来の旨みや甘みを残し、まろやかで奥行きのある味わいを生んでいるそうです。

お客さまへのおもてなしにも、間違いなしのお茶

このお茶、お客様へのおもてなしにもおすすめです。
苦手な方がごく少ない万人受けする味だと思いますし、飲めば「美味しいお茶をいれてくれたんだな」と分かる味をしています。それくらい、しっかりとした旨みと甘みがあります。

ちなみに、中川政七商店でも1~2を争う味にうるさい同僚に出してみたのですが、「美味しい!」と評判でした。

畑の状態の品評会で受賞歴のある、大和園さんの茶畑

それもそのはず、受賞歴も豊富です。
味だけでなく、畑の状態の品評会など、多種多様の受賞歴を持っています。

奈良県の会社なので、茶畑にもお邪魔させていただいたのですが、驚いたのは、茶葉の品質管理。収穫後の茶葉が重みでつぶれないよう、下から風を当てながら工場に運んでいるのです。実際に見せていただいて、相当気を使い、品質管理されているのが分かりました。

収穫してトラックに移されたお茶。下部の茶葉がつぶれないよう、下から風をあてている

生産背景も含め、まだまだ伝えたいことも尽きないのですが、どんどん長くなりますのでこの辺で。とにかく一度、騙されたと思って飲んでみていただきたいです。

美味しいものを味わう喜びは、日常の幸福度を確実に上げてくれます。大和園さんの一番煎茶に出会って、口にする頻度の高い飲料が美味しいことは、何よりも日々の幸せに繋がるのかもしれない、と感じました。

ちなみに、大和園さんの1番のおすすめは氷出しなのだそうです。
私も今度挑戦してみたいと思っています。

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大和園 雁金焙茶(かりがねほうじちゃ) 30g

ちなみに、今回販売している大和園さんの煎茶には、「二番煎茶」もあります。
二番煎茶は、一番煎茶と比べると、すっきりとした味わい。熱湯でいれても渋くなりにくいので、湯の温度を気にせずいれたい、という方にはおすすめです。
旨みと甘みを求めるなら、やっぱり一番煎茶です。

中川政七商店がなぜ菓子店を?「いいお店を増やす」奈良のまちづくり

鹿猿狐ビルヂングから町屋が連なる路地を歩くこと1分。歴史ある町並みの一画に、中川政七商店が営む菓子店「奈良御菓子製造所 ocasi(以下、ocasi)」がオープンしました。

工芸をベースにした生活雑貨をつくり販売する中川政七商店の新しいお店が、なぜ菓子店を営業するのか。今回は、私たちが掲げる「日本の工芸を元気にする!」というビジョンから、ocasiが誕生した理由をお話しさせてください。

ocasiのコンセプトは「水菓子、和菓子、洋菓子。三つのお菓子が重なりあう『奈良御菓子』」。同店では、奈良では「三笠」とも呼ばれ古くから愛される和菓子・どら焼きと、西洋から渡来し多様な深化を遂げたチーズケーキ、それらに合わせる、菓子の起源とも言われる水菓子・ジャムの3つのお菓子が提供されます。

食べ方はというと、まずはどら焼きやチーズケーキをそのままひと口。その後はペアリングジャムをひとさじ添えて。ジャムと合わせることで、果実の酸味や苦み、スパイスの香りがお菓子の甘みに重なり、より複雑で奥行きのある味わいへの変化が愉しめます。

奈良御菓子製造所 ocasiのスペシャリテ「ocasiプレート」(税込935円)

訪れる方が口々に「新感覚」と表現するこちらのメニュー、監修をお願いしたのは、鹿猿狐ビルヂング1階に入るすき焼きレストラン・㐂つねのオーナーであり、東京・代々木上原にある一つ星レストラン「sio」のオーナーシェフである鳥羽周作さんです。

「完成してから今日初めてocasiの世界を体験しましたが、予想のはるかに上をいっていてもう最高ですね。新しいけど尖りすぎてない絶妙なラインで、奈良のまちの中でのこの立ち位置というのがすごく良い。柔らかい圧倒感があって感動しました。自分の会社にもこんなお店があったらいいなって思いましたね(笑)」(鳥羽さん)

ocasiは㐂つねに続く、中川政七商店と鳥羽さんによる協働事業の第二弾。でもどうして東京で人気店を展開してきた鳥羽さんが、親交があったとはいえ、わざわざ奈良でお店を出してくれたのでしょう。そこには中川政七商店を応援したいという思いがあったといいます。

「初めて奈良に訪れた時、中川さんが車で奈良をアテンドしてくれたんです。人間らしさというか、中川さんの温かさに感動してしまって。その時に、僕にできることならなんでも手伝わせてほしいと思ったんです」(鳥羽さん)

実は㐂つねのコンセプトや店名の提案にも、中川政七が関わっています

ところで、なぜ中川政七商店が菓子店を?

実は今回のocasiは、中川政七商店による奈良のまちづくり・N.PARK PROJECTの取り組みとして誕生したものです。

これまでも「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに、工芸をベースにした生活雑貨の企画製造販売の他、業界特化型の展示会・大日本市や、全国の工芸事業者への経営コンサルティングなど、工芸を元気にするための事業を多岐にわたり展開してきた中川政七商店。

N.PARK PROJECTはそんな私たちが、「工芸を元気にするためには、工芸の産地に人を招くアプローチも必要である」との考えから「産業観光」をキーワードに新たに始めた挑戦です。

いい工房があって職人の技を見て、併設されたショップでその手から生み出された工芸を手にする。そんな体験を生むことで工芸をもっと身近に感じてほしい。産業観光は工芸を元気にするために、今後欠かせないアプローチとなるでしょう。

ですが、工芸の産地があるのは基本的に地方ばかり。その地域を訪れたくなるには、工房以外に美味しいお店や泊まりたくなる宿も必要です。そんな風に魅力あるコンテンツが他にもないと、人はなかなか工芸産地を観光の目的地にはしないだろうと、私たちは考えました。

つまり産業観光を実現するためには、まち自体に魅力あるお店を増やす取り組みがキーになる。そう至り、まずは自分たちが事業を営む奈良の地で、奈良にいいお店を増やし街を元気にするN.PARK PROJECTに挑戦しはじめたのです。

まちづくりの拠点・鹿猿狐ビルヂング

2021年4月にオープンした当社初の複合商業施設である鹿猿狐ビルヂングは言わばまちづくりの拠点。その3階で運営するコワーキング施設のJIRINでは、奈良の事業者へ経営講座を開催したり、経営コンサルティングを実施したりと、これまでは主に他の事業者に対する経営支援を提供してきました。

でも、事業者の支援はあくまで一つの手段。もう一方では「自分たちもいいお店を展開できたら」と、志を応援してくれた鳥羽さんチームと共に、第一弾として鹿猿狐ビルヂングに入る㐂つねを、そして今回第二弾としてocasiの取り組みを進めてきたのです。

「僕たちは菓子店をミーハーに出したのではなくて、このお店はあくまで奈良を元気にするための手段。ただ自分たちは飲食のプロではないので、鳥羽さんに協力を依頼しました。鳥羽さんと僕は見た目が全然違うので(笑)タイプが異なるとよく思われますが、実はとても思考回路が似てる。例えば事業を始めるときにクリエイティブなことを実現するのが目的になる方もいますが、鳥羽さんも僕も、クリエイティブはあくまで手段として考えています。事業成功の手段としてクリエイティブがあって、その事業の成功した先に目指すべきところがあるんです」(中川)

こんな風に合流し、ocasiの計画が始まった1年以上も前から、メニューの検討やレシピ開発を進めてきた鳥羽さんと中川政七商店。「本当に美味しい体験って何だろう?」そんな思いでお菓子の定番であるどら焼きもチーズケーキも、一から材料や作り方を考えてきました。オープンの日に至るまで、重ねた試食の回数は数えきれないほどです。

「どら焼きの糖度を落として甘すぎないようにしたり、チーズケーキをとにかく丁寧に作って滑らかで軽やかな味わいを表現したり、今回のお店で“美味しい”がどうあるべきか考え抜きましたね。

あと特にこだわったのは全体の体験価値や、そのバランスです。どら焼きとチーズケーキとジャムが三味一体になっているなかで、どれも突出しないように注意しました。今回のocasiプレートは誰も食べたことがない食体験。単純にそれぞれのお菓子を食べて美味しいって話じゃなくて、ちょっと考える時間があるのが新しいんです。ジャムが三つあることで『これが好き』『これが苦手かもしれない』と、あのコンテンツの中で思考する時間を設けたことに体験の価値や意味があると思っています」(鳥羽さん)

いいお店を奈良の街に増やすことで、奈良を元気にするまちづくり「N.PARK PROJECT」に取り組む中川政七商店。「幸せの分母を増やす」をモットーに、レストラン展開や食のプロデュースを重ねてきたsio・鳥羽周作。ocasiは、そんな両者の想いを詰め込んだお店なのです。

奈良に暮らす人は、大切な人へのギフトや日常のおやつに。また奈良を訪れる人は目的地の一つや、ならまち散策中にホッとひと息つける休憩場所として。「奈良土産」にご利用いただくのもおすすめです。ならまちに新たな景色をうみ、少しずつ時間をかけて奈良の”普通”になっていく。そんなお店を目指して、これから末永くocasiを運営していけたらと思います。

<店舗情報>
奈良御菓子製造所 ocasi
〒630-8221 奈良県奈良市元林院町5
(近鉄奈良駅から徒歩約7分)
google map

営業時間
10-18時 定休日:不定休

席 数
10(屋外席含む)

文:谷尻純子


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