水だけで磨ける歯ブラシ「MISOKA」で歯磨きを見直してみる

使うのは水だけ、という歯ブラシ「MISOKA」

今も昔も、歯磨きはお口のケアの基本。だからこそ手抜きはできません。そこでご紹介したいのが、株式会社夢職人が製造しているプレミアム歯ブラシ「MISOKA」です。

MISOKAと白い箱のパッケージ
握りやすく程よい力加減で磨けるくびれたボディ。高い技術力の証です

「MISOKA」の使い方は、歯ブラシを水につけ、いつものように歯を磨き、水で口をゆすぐだけ。これだけで歯の汚れが落ち、思わず歯を触りたくなるほどツルツルに磨き上がります。

水だけで磨ける秘密

水だけできれいに磨ける秘密は、細かなミネラル粒子で1本1本コーティングされたブラシの毛です。ミネラルの粒子が汚れを浮き上がらせて落とし、歯の表面をコーティングして次の汚れをつきにくくします。「ナノシオンドリーム」という夢職人独自のコーティング技術がなせる業です。

歯磨き粉が嫌いな人や苦手な人はもちろん、歯磨き粉の味や香りで吐いてしまう「つわり対策」として妊婦さんにも好評だそう。そして、歯磨き粉を使わない排水はとてもクリーン。歯を磨くだけで、さり気なく環境保護や節水に貢献できるという嬉しい仕掛けもあります。

生みの親に聞く「MISOKA」の開発秘話

そんな高機能歯ブラシ「MISOKA」は、どのようにして生まれたのでしょうか。
株式会社夢職人の代表・辻陽平さんにお話をお聞きしました。

「最初は、ミネラルコーティングを車に活用したいと考えていました」と辻さん。ところが、自動車業界では相手にされず悶々と思い悩む日々。ある日、お風呂あがりに歯磨きをしている自分の姿を見た時に、ひらめいたそうです。「歯ブラシなら誰もが必ず使うものですし、お口もきれいになって喜んでいただけます。さらにコーティングの技術も活かせる。これだと思いました」

「TRAVEL TOOTH  BRUSH MISOKA」の画像
旅行や出張のお供に「TRAVEL TOOTHBRUSH MISOKA FOR TO&FRO」

当初はブラシのミネラルコーティングが1週間しかもたず苦労したそう。「1週間で交換が必要な歯ブラシはお客様には受け入れてもらえません。何とか効果を1ヵ月持続させようと試行錯誤して辿り着いたのが、現在のナノミネラルコーティングでした」

こうして完成した「MISOKA」。リピーターも増え、海外でも高い評価を得た今も、熟練した職人の手作業で1本1本丁寧に作られています。使ってくれる人への想い、職人の魂と技術を注ぎ込むその工程はまさに伝統工芸品のよう。

MISOKAの検品作業風景
検品作業も1本1本丁寧に行われます

いいものは、いいパッケージに包んで。

箱入りのMISOKA
歯ブラシの常識を覆した、中身の見えないパッケージ

パッケージは、老舗の高級和菓子店が使うような上質な白い箱。この箱もひとつ一つ手作業で、寸分の狂いなく折りあげられています。「日本では“良いものは包む”文化があります。絶対の自信がある製品だからこそ、その文化にこだわったパッケージにしました」とのお話が印象的でした。

大切な人への贈り物にも

今までにない歯ブラシのあり方を提案する「MISOKA」。職人の手作業によって生み出される高い機能性を兼ね備えた美しさは、まさに逸品です。

最近では新しいオーラルケア商品「MISOKAマウスタブレット」も登場。「MISOKA」で歯を磨いた後に舐めるとさっぱりとした爽快感で、好評だそうです。お家でのオーラルケアに力が入りそうですね。

MISOKAのマウスタブレット
天然のシソの実エキスと桜の花エキスを使った「MISOKAマウスタブレット」。市販のタブレットに比べて刺激が少なく、子どもでも食べられます

健康で美しい歯は将来の自分への贈り物。お口にも自然にも優しい、作り手の想いが詰まったケア用品を選びたいものです。もちろん、大切な人の健康を願う贈り物にもぴったりですね。

<取材協力>
株式会社夢職人

<掲載商品>
MISOKA 歯ブラシ(中川政七商店)
TRAVEL TOOTHBRUSH MISOKA FOR TO&FRO(株式会社夢職人)
MISOKA マウスタブレット(株式会社夢職人)

唐津の名宿「洋々閣」が、夕食に隆太窯のうつわしか使わない理由。

こんにちは。さんち編集部の尾島可奈子です。

今から40数年前。

「俺の生き様を知っている人に、自分のうつわを扱ってほしい」

そう言って一人の陶芸作家が全作品をあずけた旅館があります。

明治26年創業。海を臨む唐津城のほど近くにたつ、唐津を代表する宿「洋々閣」です。

洋々閣

あずけたのは国内外でその名を知られる、隆太窯の中里隆 (なかざと・たかし) さん。

中里隆さん
中里隆さん

「はじめての窯元めぐり」唐津・隆太窯編の締めくくりは、工房見学晩酌に続いて、うつわが生きる宿のお話です。

うつわのギャラリーがある老舗旅館

風格ある大正建築や唐津の食材を生かした料理、行き届いたおもてなしが評判の洋々閣。唐津で宿泊、となれば必ず名前の挙がる老舗旅館です。

洋々閣の玄関
洋々閣
洋々閣

実は建物の中に、唐津を代表する窯元のひとつ、隆太窯の常設ギャラリーがあることでも知られます。

もともとビリヤード台があったという奥行きのある部屋に、隆太窯の中里隆さん、太亀 (たき) さん親子の作品がずらりと並ぶ
もともとビリヤード台があったという奥行きのある部屋に、隆太窯の中里隆さん、太亀 (たき) さん親子の作品がずらりと並ぶ
室内のランプシェードや床タイルも、中里隆さんによるもの
室内のランプシェードや床タイルも、中里隆さんによるもの
隆太窯の器
中里隆さんの娘さん、中里花子さんが独立して立ち上げたブランド「mono HANAKO」の作品を展示する部屋も
中里隆さんの娘さん、中里花子さんが独立して立ち上げたブランド「mono HANAKO」の作品を展示する部屋も

宿泊客以外も見学できるように、わざわざギャラリー用の入口も設けてあります。

おもての白いのれんが目印
おもての白いのれんが目印

隆太窯の常設ギャラリーができるまで

ギャラリーの始まりは1974年のこと。

唐津焼の名門、中里太郎右衛門十二代の五男である隆さんが独立して自身の窯を開くにあたり、「自分の生き様を知っている人に自分のうつわを扱って欲しい」と、かねてから親交のあった洋々閣4代目の大河内明彦さんに作品の取り扱いを依頼しました。

4代目の大河内明彦さん。もう一つの展示室にて
4代目の大河内明彦さん。もう一つの展示室にて

「僕は宿の経験はあるけども物品の販売の経験はありません。はじめは無理だと言ったのですが、そう言われたら引き受けないわけにいきませんよね」

戸惑いながらも、もともとビリヤード台を置いていた部屋に展示スペースを確保。そこから少しずつ改修や部屋の増設を重ねて、現在の三部屋にわたるギャラリーが完成しました。後年オープンした窯元直営のギャラリーにもならぶ品揃えです。

料理と調和するうつわの秘密

「中里ファミリーは食べることもお酒も大好きです。酒呑みの作るうつわは料理とよく調和するんですよ」と親しみを込めて語るのは、洋々閣5代目の大河内正康さん。

5代目の大河内正康さん

宿の一番のもてなしは、何と言っても玄界灘の魚を中心とした夜の会席料理。その一品一品を飾るのが、食と酒をこよなく愛する中里親子の、隆太窯のうつわです。

洋々閣の隆太窯のうつわ
洋々閣の隆太窯の器

「同じ佐賀でも有田焼や伊万里焼は磁器、唐津は陶器です。料理人は、磁器とは扱い方が違うのではじめ戸惑うようですが、使うほどに経年変化が起きて味わいが増します。

ギャラリーを始めてからは、唐津焼は隆太窯さん一筋ですね」

洋々閣の隆太窯の器

親子2代の長い付き合い。立て込んでうつわの注文に出向けない時も、電話で伝えるとイメージ通りの品物を届けてくれるといいます。

隆太窯のうつわを手にもつ

ギャラリーには隆太窯の定番品のほか、洋々閣オリジナルで作られたうつわも並びます。食事の際に気に入ったうつわを、実際に買ってかえれるというのも、贅沢な体験です。

口当たりがいいと評判の隆太窯の酒器
口当たりがいいと評判の隆太窯の酒器

老舗旅館を支えるもの

隆太窯を訪ねた人が洋々閣に泊まり、洋々閣でうつわに触れた人がまた隆太窯を訪ねる。ギャラリーのオープン以来、そんな往還がいつしか生まれ、今では唐津を巡る旅の定番コースに。

「僕の頭の上には隆さんがいつもあって、旅館を経営するにあたってもこういうことすると彼に軽蔑されるんじゃないか、と考えたりするんです。だから今までの洋々閣をずっと支えてきたのは、中里隆の哲学です」

インタビューの最後に、4代目の明彦さんが語られた言葉が印象的でした。

洋々閣のホームページには、女将のこんな一言があります。

「唐津はやはり、お食べいただかないことには。」

焼き物の里であるとともに山海の幸にも恵まれた食とうつわの町、唐津。作るうつわの素晴らしさとともに親子で料理好き、お酒好きとして知られる隆太窯。

食を愛する作り手のうつわは、その人柄丸ごと、地元唐津で旬の一皿に、唐津にしかないおもてなしに、息づいているようでした。

客室にさりげなく置かれた花器も、隆太窯のものでした
客室にさりげなく置かれた花器も、隆太窯のものでした

<取材協力> *登場順

洋々閣
佐賀県唐津市東唐津2-4-40
0955-72-7181
http://www.yoyokaku.com/

隆太窯
佐賀県唐津市見借4333-1
0955-74-3503
http://www.ryutagama.com/

文:尾島可奈子
写真:尾島可奈子、菅井俊之、藤本幸一郎

老舗豆腐店が夜に開く「日本料理 かわしま」。旬の会席を隆太窯のうつわが彩る

こんにちは。さんち編集部の尾島可奈子です。

工房を訪ねて、気に入った器を作り手さんから直接買い求める。そんな旅への憧れから、今回は佐賀県唐津へ「隆太窯」を訪ねました。今日はその日の晩のお話です。

隆太窯の中里隆 (たかし)さん (右) 、太亀 (たき) さん (左) 親子
隆太窯の中里隆 (たかし)さん (右) 、太亀 (たき) さん (左) 親子

食通で知られ、作るうつわは造形の美しさのみならず「料理が映える」「お酒の口当たりがいい」ことで有名なお二人。

何の料理に使うかイメージして作るといううつわは、目に見えないごちそうがすでに盛り付けられているようで、見ていると無性にお腹がすいてきます。

嬉しいことに、そんな隆太窯の器で本当にごちそうをいただける場所が、唐津にはあるのです。山なかの隆太窯をあとに、町へと向かいました。

*隆太窯を訪ねた時のお話はこちら:はじめての窯元めぐり|唐津・隆太窯のうつわは、せせらぎとクラシックの流れる中で生まれる

老舗豆腐店が夜にだけ開く会席料理店

JR唐津駅から歩いて5分。アーケード商店街の中に、めあてのお店があります。

日本料理 かわしま。

寛政年間創業の「川島豆腐店」が、夜限定で開く会席料理店です。

日本料理 かわしま

唐津城の藩主に代々お豆腐を献上してきた歴史を持つ豆腐づくりの老舗。「ざる豆腐」を日本で初めて考案したお店としても有名です。

豆腐店併設のカウンター席のみのお店は、朝昼は「豆腐料理かわしま」として自慢のざる豆腐を使った料理を提供。夜になると唐津の山海の幸を生かした会席料理を振る舞う「日本料理 かわしま」に早変わりします。

献立は、当日の朝に市場で仕入れた食材次第。店主の川島広史さんがその日ごとにコース内容を考えます。

店主の川島広史さん。豆腐店の家業を守り継ぎながら、このお店を開くために東京の日本料理店で修行を積んできました
店主の川島広史さん。豆腐店の家業を守り継ぎながら、このお店を開くために東京の日本料理店で修行を積んできました

一夜限りの創作料理を飾るのが、地元・唐津のうつわ。その多くが、お父様の代から親交があるという、中里隆さん、太亀さんのうつわです。

カウンターの奥に器がずらり
カウンターの奥に器がずらり
おちょこを選べるのも嬉しい。合わせる地酒はぜひ川島さんにおすすめを聞いてみよう
おちょこを選べるのも嬉しい。合わせる地酒はぜひ川島さんにおすすめを聞いてみよう

「これは太亀さん、こちらは隆さんの器ですね」と料理の説明とともに器の紹介が添えられます。

一品一品出てくる姿が美しく、食べるのがもったいないくらい。とためらうのも一瞬、美味しくてどんどん食べ進めるのですが、うつわが空っぽになっていくのが、なんだか寂しく思えてきます。

「唐津南蛮」と呼ばれる、隆太窯の特徴的な器。釉薬をかけずに焼きしめた器肌が料理を引き立てる
「唐津南蛮」と呼ばれる、隆太窯の特徴的な器。釉薬をかけずに焼きしめた器肌が料理を引き立てる
こんな高台の器や
こんな高台の器や
パキッとした黄色い器も。カモのハムに合わせて
パキッとした黄色い器も。カモのハムに合わせて

コースも終盤、少しくつろいで川島さんと今日訪ねた隆太窯の話などしていると、

「実はこの内装も、隆先生にアドバイスをいただいたんです」

と驚きのお話が。お豆腐やさんが料理店を開くという新しいチャレンジを、隆さんが支えてくれたのだそうです。

明るく、こざっぱりとした店内
明るく、こざっぱりとした店内

「見借 (みるかし。隆太窯のある土地) の方には、足を向けて寝られませんよ」

そう笑う川島さんとゆったり会話を楽しみながらいただく一品一品を、隆太窯のうつわがさりげなく彩ります。

<取材協力> *登場順
隆太窯
佐賀県唐津市見借4333-1
0955-74-3503
http://www.ryutagama.com/

日本料理 かわしま
佐賀県唐津市京町1775
090-1083-8823
https://www.zarudoufu.co.jp/

文:尾島可奈子
写真:菅井俊之

*実はこの日、昼に隆太窯でお見かけしていた女性と、かわしまさんでばったり再会。「やっぱり見ていると、食べたくなりますよね」と、口福を分け合いました。

沖縄の屋根から生まれた、新垣瓦工場の「赤瓦コースター」

赤瓦コースターとグラス
色も形も様々なバリエーションがあり、好みに合わせて選べます
色も形も様々なバリエーションがあり、好みに合わせて選べます

強い雨から暮らしを守った赤瓦

沖縄を訪れると、赤い瓦を白い漆喰で留めた美しい屋根が目を引きます。首里城にもこの赤瓦がふんだんに使われています。

沖縄の赤瓦屋根
沖縄の赤瓦屋根

この赤瓦屋根は、古くから強い台風やスコール、塩害から沖縄の人々の暮らしを守ってきました。赤瓦は吸水性と速乾性に優れていて、雨水を吸い、晴れた時に蒸発させます。その気化熱によって沖縄の家を涼しく快適にしていました。

建築技術の変化とともに赤瓦屋根を使う家は減りましたが、この赤瓦の特性を活用した製品が暮らしの中で使われています。その一つが赤瓦コースターです。

開発した老舗瓦工場「新垣瓦工場」を訪ねました。

赤瓦の一大産地であった与那原町にある、新垣瓦工場
赤瓦の一大産地であった与那原町にある、新垣瓦工場

飲み会での応急処置から生まれたアイデア

きっかけは、飲み会の席でのこと。

「息子が友人と工場に集まって飲み会をしていました。氷の入ったピッチャーやグラスの水滴がテーブルに流れて、周りに置いてある書類などを濡らしそうになりました。それで、手近にあった赤瓦を敷物がわりに使ってみたら、見事に水を吸って周りを濡らさずに済んだそうです。

もちろん赤瓦の特性は知っていましたが、この活用方法を聞いて、なるほどと」

お話を聞かせてくださった社長の新垣文男さん
お話を聞かせてくださった社長の新垣文男さん

「この特性を生かしてコースターを作ったら喜ばれるのでは?と試作をしてみました。瓦をそのまま焼くと反ってしまうので、プレス機を作ってまっすぐに焼けるよう工夫したり、テーブルウエアとして使っていただけるデザインを試行錯誤しました」

こうして生まれた赤瓦コースター。吸水性と速乾性に加え、表面に凹凸のあるデザインにすることでグラスに張り付かない工夫もなされています。使い勝手が良いのは嬉しいですね。

織物のコースターに着想を得たレースデザインのコースター。人気のデザインです
「赤瓦コースターLACE」織物のコースターに着想を得たレースデザインのコースター。人気のデザインです

ここで買いました

新垣瓦工場

沖縄県島尻郡与那原町字上与那原452−2

098-944-1017

https://kawara.theshop.jp/

工場に併設されたショップ
工場に併設されたショップ
様々なデザインと色とりどりのコースターや鍋敷き、同じく赤瓦の特性を生かしたアロマストーンなどが並びます
様々なデザインと色とりどりのコースターや鍋敷き、同じく赤瓦の特性を生かしたアロマストーンなどが並びます

文:小俣荘子

写真:武安弘毅

使用イメージ画像提供:新垣瓦工場