香りをたのしむ蚊取り線香。使い切りに便利な小さな「蚊とり香」の魅力

カラフルな小さな蚊取り線香、“いい仕事”してくれます

青々とした草木の様子や虫の声など、生き物たちの生命力を感じるこの季節。虫除けの対策もしたくなるところです。

せっかく用意するなら、かわいらしいものはないかしら?と思っていたらこんなものを見つけました。

ほのかに香り漂う小巻タイプの蚊とり線香です。赤は朝顔、緑は西瓜、黄は柑橘系、紫は紫陽花と、色により香りが異なっていて、柔らかく優しい香りで虫を遠ざけてくれます。1巻が約2時間の燃焼時間なので、ちょっとした屋外でのひとときのお供として活躍しそうです。

箱には2色ずつ入っています。線香立てに差した姿もかわいらしいですね
一般的な蚊取り線香と並べてみました。ちょっと目がまわりそう?

先人の知恵と、自然由来の成分を活かして

製造は、紀州に根差した100年企業「紀陽除虫菊 (きようじょちゅうぎく) 株式会社」。

社名にも入っている除虫菊は、虫が嫌う成分が含まれている部位があり、茎を火にくべるだけでも除虫効果を発揮するといわれているそうです。その除虫菊からつくられた粉末を主成分に、昔ながらの製法の蚊とり線香をつくり続けています。

製品の質を決定づける除虫菊の粉末と燃焼を安定させる木粉、粉同士をつなぐための粉などを配合する作業は今でも職人さんが担当し、品質を保っているのだとか。

丁寧につくられている様子が伺えます。そうしてつくり続けてきた蚊とり線香に香りのエッセンスを加えて生まれたのが「蚊とり香」なのだそうです。

小さな桐箱に、カラフルな掛け紙のかかったパッケージ

お出かけのお供としても、ちょっとしたお土産としても喜ばれそうな小さな蚊とり線香。優しい香りで、夏のひとときが楽しめそうです。

<関連商品>
蚊とり香

文・写真:小俣荘子


—— なにもなにも ちひさきものは みなうつくし
清少納言『枕草子』の151段、「うつくしきもの」の一節です。
小さな木の実、ぷにぷにの赤ちゃんの手、ころっころの小犬。
そう、小さいものはなんでもみんな、かわいらしい。

こちらは、日本で丁寧につくられた、小さくてかわいいものを紹介する連載「ちひさきものは、みなうつくし」から、2017年7月3日の記事を再編集して掲載しました。

1日1釜の「五勝手屋本舗」羊かん。くるりと糸で切っていただく北海道銘菓

北の銘菓をコンパクトに

旅先で見つけた美味しそうなお菓子。お土産にしたいけど、あの子は1人暮らしだから大きな箱のものは困るかな。もちろん自分でも少し食べてみたい‥‥と、そんなとき。

本格的なお菓子の味はそのままで、小さなサイズのものがあるといいのにな、と私はよく思います。しかも、パッケージも素敵だとなお嬉しい。そんな想いを知ってか知らずか、嬉しいサイズのお菓子を見つけました。

「五勝手屋本舗」の「ミニ丸缶羊かん」

北海道桧山郡江差町にある「五勝手屋本舗」。そのルーツは慶長年間(1596〜1615年)から。あるとき南部藩からヒノキの伐り出しに来た「五花手組(ごかってぐみ)」が、蝦夷地で豆を栽培してみたところ、はじめてうまく実らせることができました。

この豆をつかった紋をかたどった菓子をつくり、藩公に献上したところ大変喜ばれたそうで、これを記念して屋号を「五花手屋」のちに「五勝手屋」としたのだそうです。

「五勝手屋本舗」が本格的に羊かんを販売しはじめたのは明治3年(1870年)。北海道でとれた豆と、北前船で運ばれた寒天砂糖を使用してつくられました。当時の製法は今も変わらず和菓子職人に受け継がれています。

そんな「五勝手屋本舗」の「ミニ丸缶羊かん」は、小さな筒に入った羊かん。筒の底から羊かんを少しずつ押し上げて出し、筒についた糸をくるりと回して切っていただくことができます。

糸を羊かんに引っ掛けるようにするだけで簡単に切れるんです。
糸を羊かんに引っ掛けるようにするだけで簡単に切れるんです
「丸缶羊かん」は昭和14〜15年ごろ、手をよござずに羊かんを食べられる工夫として考案されたもの。甘さ控えめでペロリと食べてしまいます。
「丸缶羊かん」は昭和14〜15年ごろ、手をよござずに羊かんを食べられる工夫として考案されたもの。甘さ控えめでペロリと食べてしまいます
左から、「流し羊かん(2本)」、「ミニ丸缶羊かん」、「丸缶羊かん」。どんと大きな羊かんも嬉しいですが、ちょこっとあげたい、ちょこっと食べたいときに嬉しいのはミニサイズです。
左から、「流し羊かん(2本)」、「ミニ丸缶羊かん」、「丸缶羊かん」。どんと大きな羊かんも嬉しいですが、ちょこっとあげたい、ちょこっと食べたいときに嬉しいのはミニサイズです
レトロな包装紙の模様(左)は、明治時代に品評会で授与された賞状を模したもの。歴史あるパッケージは、ハッと目を引きます。
レトロな包装紙の模様(左)は、明治時代に品評会で授与された賞状を模したもの。歴史あるパッケージは、ハッと目を引きます

「五勝手屋羊かん」の特徴は「1日1釜」、早朝から煮上がった豆と寒天、砂糖を合わせて1日がかりで練りあげるのだそうです。

手間を惜しまずに丹精を込めて、毎日、毎日、同じように続けてきた製法こそが、変わらぬ安心感を感じさせてくれるのだろうな、と思います。

<取材協力>
株式会社 五勝手屋本舗
北海道桧山郡江差町字本町38番地
0139-52-0022
http://www.gokatteya.co.jp

※こちらより購入できます
http://www.gokatteya.co.jp/fax/index.html

文・写真:杉浦葉子

*こちらは、2017年3月16日の記事を再編集して公開いたしました

室町時代から愛でられてきた小さな器、おてしょ皿

—— なにもなにも ちひさきものは みなうつくし
清少納言『枕草子』の151段、「うつくしきもの」の一節です。
小さな木の実、ぷにぷにの赤ちゃんの手、ころっころの小犬。
そう、小さいものはなんでもみんな、かわいらしいのです。

日本で丁寧につくられた、小さくてかわいいものを紹介する連載、第12回は佐賀県有田の「おてしょ皿」です。

はじまりは室町時代。貴族たちに愛された、ちいさなお皿

おてしょ皿は、漢字では「手塩皿」と書きます。食卓で塩などの調味料を乗せる小さなお皿です。とりどりの形と絵柄は目にも楽しく、コレクターも多いのだとか。

様々なフォルム、絵付けがされた可愛らしいおてしょ皿。お箸と並べるとその小ささがよくわかります
様々なフォルム、絵付けがされた可愛らしいおてしょ皿。お箸と並べるとその小ささがよくわかります

おてしょ皿の歴史は古く、日本の文献で最も古い記録は室町時代。京都・朝廷の食卓で、手元に塩を盛るために使われていた器 (当時は土器) にその原型が見られます。

有田焼が生まれた1616年 (江戸時代初期) 以来、様々な磁器が作り出されましたが、おてしょ皿は江戸時代に作られた最も小さい器でした。4寸 (約11センチメートル) ほどの大きさに形や絵付け・装飾など、技術の粋を凝らして作られ、貴族や大名たちに愛されました。

現代では、醤油などの調味料や薬味入れとしてはもちろん、前菜の器として、ジャムやバター皿、アイスクリームやフルーツなどを乗せたプチデザート皿として、また箸置きやスプーンレストとしてなど、様々な形で使われています。

また食卓以外でも、リングやピアスなどの小さなアクセサリーやちょっとした小物を置くためのトレイとして活用する方も。

お刺身を盛り付けた一皿。小さな前菜に華やかな存在感を与えます
お刺身を盛り付けた一皿。小さな前菜に華やかな存在感を与えます

有田焼創業400年、おてしょ皿を振り返る

2016年に400周年を迎えた有田焼の記念プロジェクトのひとつとして、江戸時代のおてしょ皿を研究・復元し、現代に新しいおてしょ皿を生み出す取り組み「伊万里・有田焼 手塩皿collection創出プロジェクト」が実施されました。

有田焼の窯元21社が組織するこのプロジェクトでは、古い時代の貴重な有田焼を数多く所蔵し研究している佐賀県立九州陶磁文化館、同館名誉顧問の大橋康二氏を講師に勉強会を開催。同館所蔵の古いおてしょ皿の観察などを通じ、製作方法や土、絵付け・厚み・釉薬の風合いなどを確認していきました。

佐賀県立九州陶磁文化館に収蔵されている『柴田夫妻コレクション』のおてしょ皿
佐賀県立九州陶磁文化館に収蔵されている『柴田夫妻コレクション』のおてしょ皿

おてしょ皿のように食卓で1人1つ使う皿は、同じ形のものを複数枚作る必要があります。精巧なサイズコントロール技術がない時代、職人の手仕事によって限りなく同じ形のものを、その上とても小さなものを作っていくのはかなり難しいこと。収蔵品を細かく見ると、工夫や努力の跡が見えてくるのだそうです。

3Dスキャンで蘇った、江戸時代のおてしょ皿

こうして研究が深められた後、収蔵品の中から特徴のある13種類のおてしょ皿を選定し、実物を3Dスキャンし鋳込型を作成。そこから縁取りや細部の彫りなどの修正を繰り返し、形状を復刻しました。

こうして完全復刻されたフォルムを元に、各窯元が現代のライフスタイルに合った新作の制作に挑みました。

13のフォルム
復刻した13のフォルム。

写真の上段左から、丸文菊花型、菊花文菊花型、貝型、盤型。

中段左から、木瓜 (もっこう) 型、角型、折紙型、壷型、桃型。

下段左から八角型、富士型、七宝文菊花型、銀杏型。

いくつかの形を詳しく見ていきましょう。

13のフォルムの中に菊をモチーフにしたものは3つありますが、こちらは菊を横から見た所を表したもの。花弁に動きが感じられる珍しい表現が美しいですね
13のフォルムの中に菊をモチーフにしたものは3つありますが、こちらは菊を横から見た所を表したもの。花弁に動きが感じられる珍しい表現が美しいですね
七宝文菊花型。全て手で作られているので、花弁の先がちょっとずつ違う形です。指跡が残っている部分もあり、1つひとつ指先を使って花弁を作っていたことが伺えます
七宝文菊花型。全て手で作られているので、花弁の先が少しずつ違う形です。指跡が残っている部分もあり、1つひとつ指先を使って花弁を作っていたことが伺えます
木瓜 (もっこう) 型。木瓜は日本の家紋に由来します。鳥の巣の形に似ていることから、子孫繁栄を意味する形として、大名たちに愛されました。この凹凸模様を作るために何がしかの型がつくられていたようです
木瓜 (もっこう) 型。木瓜は日本の家紋に由来します。鳥の巣の形に似ていることから、子孫繁栄を意味する形として、大名たちに愛されました。この凹凸模様を作るために何がしかの型がつくられていたようです
盤型。なんと、将棋の盤の形です。将棋は大陸から伝来したゲームで、江戸時代に盛んとなり、有田では駒を作った時期もありました。この形が作られたことからも、流行の様子が伺えますね
盤型。なんと、将棋の盤の形です。将棋は大陸から伝来したゲームで、江戸時代に盛んとなり、有田では駒を作った時期もありました。この形が作られたことからも、流行の様子が伺えますね

バラエティ豊かなおてしょ皿は眺めているだけでも楽しく、コレクションしたくなる気持ちがとてもよくわかりました。「これも欲しい、あれも可愛い!」とついつい色々と買い求めてしまいました。

さて、どうやって使おう?と、食事の時間の楽しみがまたひとつ増えました。

<取材協力>
佐賀陶磁器工業協同組合
佐賀県西松浦郡有田町外尾町丙1217番地
電話:0955-42-3164
おてしょ皿公式サイト
http://otesho.aritayaki.or.jp/
佐賀県立九州陶磁文化館
佐賀県西松浦郡有田町戸杓乙3100-1
0955-43-3681

<参考文献>
「おてしょ皿 古伊万里のちいさなちいさな小皿」 編集:伊万里・有田焼手塩皿collection創出プロジェクト 2014年 佐賀陶磁器工業協同組合

文・写真:小俣荘子
写真提供:佐賀陶磁器工業協同組合

手のひらにすっぽり収まる物語、ページをめくる“もどかしさ”も愛しい「豆本」

こんにちは。ライターの小俣荘子です。

—— なにもなにも ちひさきものは みなうつくし

清少納言『枕草子』の151段、「うつくしきもの」の一節です。

小さな木の実、ぷにぷにの赤ちゃんの手、ころっころの小犬。

そう、小さいものはなんでもみんな、かわいらしいのです。

日本で丁寧につくられた、小さくてかわいいものを紹介する連載、第10回はブックアーティストの赤井都(あかい・みやこ)さんがつくる「豆本」です。

三省堂書店 神保町本店での展示販売を訪れて、赤井さんご本人にお話を伺いながら豆本を手に取ってみました。

「小瓶の中に入る本」というテーマで作られた、わずか縦1.2センチメートルほどの豆本『恋ぞ積もりて』
「小瓶の中に入る本」というテーマで作られた、わずか天地1.5センチメートルの豆本『恋ぞ積もりて』。通常サイズと同じ手法で和綴じ製本されています。細かい!

小さいけれど、ちゃんと読めるんです

「豆本」という言葉を聞いたとき、みなさんはどんなものを思い浮かべますか?

ドールハウスなどのミニチュア空間に飾るもの、本を模したフォルムの小物、私はそんなイメージを持っていました。

しかし、実は、豆本は歴とした「読み物」なのです。

多くの豆本作家は「“本”と呼ぶからには、拡大鏡なしの肉眼で物語が読めるものを」という考えを持って制作をしているのだそう。見た目が本の形をしているだけでなく、読み物として成立している。ページをめくっていて、読めることに喜びを感じます。

アメニモマケズ挿絵も入っています
天地7.6センチメートルの『雨ニモ負ケズ』。挿絵も入っています

一般的なサイズの本と並べた、豆本の『恋ぞ積もりて』と『雨ニモ負ケズ』
一般的なサイズの本と並べた、豆本の『恋ぞ積もりて』と『雨ニモ負ケズ』

展開にドキドキしながら、ページをめくる喜び

豆本の魅力を赤井さんに尋ねてみました。

「たとえば、稲垣足穂 (いながき・たるほ) さんの『一千一秒物語』 (月と星を主な題材とした、数行からなる童話風の短い散文集) 。普段手に取る文庫本に印刷すると、物語を読み始める時にすでに結末も視界に映ってしまっているんですね。

一方、豆本にすると1つのお話が1ページに収まらず、数ページにわたって印刷されます。つまり、展開にドキドキしながらページをめくることができる。そんな風に、短い文章の味わい方が普段と変わるのも豆本の面白みだと思います」と赤井さん。

めくって読む楽しみ

豆本は、その小ささゆえにページをめくるのにも時間がかかります。そのため、同じ内容でも、一般的なサイズの書籍で読むのと比べて、同じかそれ以上の時間をかけて読むことになるのだそう。

『恋ぞ積もりて』の中身は、百人一首にも登場する恋の歌です。淡い恋心が次第につのり、深い愛になっていったというラブレター。絹糸で閉じられたピンク色の雁皮紙のふんわりとした感触も楽しみながら、ゆっくりと読み進めると、子供の頃の丸暗記百人一首とは打って変って、情景を想像しながら味わえたように思います。

実際に読んでみると、「すぐにめくれないもどかしさ」も愛おしい、そんな読書体験がありました。

製本も印刷も物語に合わせて様々な技法が用いられる。『恋ぞ積もりて』は素朴な風合いが魅力の活版印刷
製本も印刷も物語に合わせて様々な技法が用いられる。『恋ぞ積もりて』は素朴な風合いが魅力の活版印刷

「感触を味わいながらゆっくりと物語を味わえるのが豆本です。デジタルの時代に紙の本を作る意義は、豆本にあるのかもしれない。そんなことを思いながら作っています」と赤井さん。

「読書の秋」とも言いますが、自宅でゆっくりとくつろぎながら、豆本を通じて物語の世界に出かける。そんな秋の夜長も良いかもしれません。

<掲載商品>

豆本 赤い鳥2号『恋ぞ積もりて』

『雨ニモ負ケズ』

赤井都 (あかい・みやこ)

ブックアーティスト。自分で書いた物語をそれにふさわしい本の形にしたいという思いから、独学で初めて作ったハードカバー豆本が、2006年ミニチュアブックソサエティ(本拠地アメリカ)の国際的な豆本コンクールで、日本人初のグランプリを受賞し、2007年連続受賞。さらに、2016年にも同賞受賞。著書に『豆本づくりのいろは』(河出書房新社)、『そのまま豆本』(河出書房新社)、『楽しい豆本の作りかた』(学研パブリッシング)がある。2006年より個展、グループ展、ワークショップ講師、豆本がちゃぽん主催など活動を広げる。オリジナルの物語を、その世界観を現す装丁で手作りする。小さなアーティストブックの作り手として、また講師として活動中。

文・写真:小俣荘子

食卓を彩る手のひらサイズの金属製品、燕市でつくられたプチカトラリー

こんにちは。ライターの小俣荘子です。

—— なにもなにも ちひさきものは みなうつくし

清少納言『枕草子』の151段、「うつくしきもの」の一節です。

小さな木の実、ぷにぷにの赤ちゃんの手、ころっころの小犬。

そう、小さいものはなんでもみんな、かわいらしいのです。

日本で丁寧につくられた、小さくてかわいいものをご紹介する連載、第9回は新潟県燕市でつくられている「プチカトラリー」です。

手のひらにすっぽりと収まる、まるまるとしたカトラリー

フルーツやアイスクリームをほおばる時、お弁当と一緒に持ち出す時、手のひらサイズのカトラリーを用意するとなんだか心が躍りませんか?

食べる楽しみに不思議なワクワクを加えてくれるミニサイズのカトラリー。大きさだけでなく、フォルムも可愛らしいものを見つけました。

金属洋食器の生産地として有名な新潟県燕市。その技術は世界にも認められ、ノーベル賞の晩餐会で使われるカトラリーも燕市の企業が作っています。そんな燕の技術で作られたまんまるで愛らしいカトラリーです。

普通サイズのカトラリーと並べると親子のようになりました

ミニスプーン作り体験

カトラリーはどんな風に作られているのでしょうか?こちらのカトラリーの製作現場は公開されていませんでしたが、一般の人も気軽にスプーンづくりを見学・模擬体験できる場所を見つけました。燕市にある「燕市産業史料館」です。さっそく伺って、ミニスプーンづくりを体験してきました。

スプーンの製造工程の動画の展示も

燕市の産業について展示している燕市産業史料館。カトラリーについても、その歴史や生産方法など、詳しい解説と展示がされています。ここでは、手動の機械を使ったスプーンづくりが体験できます。

スプーンができるまで
いざ体験へ!
まずは、金型でスプーンの形を切り出します
スプーンの形に切り出された板が出てきました!
いくつかのプレス機にかけて徐々に形を整えていきます
柄の先に同史料館の英語名の頭文字を取った「TIMM」を刻印
最後はスプーンの皿のへこみを作ります
できあがりました!

長さ5㎝ほどの可愛らしいスプーンの完成です!

ストラップにして持って帰ることも

よくよく考えるとカトラリーの形って不思議です。スプーンを作りながら改めてそのフォルムを見ていて、先人たちが考えてきた食べやすさの工夫を感じました。
毎日訪れる「食べる」時間。その時々に合わせたお気に入りを用意して楽しみたいものですね。

<掲載商品>

プチ スプーン(ミニスプーン)(やまに)

プチ フォーク(ミニフォーク)(やまに)

プチ アイススプーン(ミニスプーン)(やまに)

プチ キャディスプーン(茶さじ)(やまに)

プチ バターナイフ(ミニバターナイフ)(やまに)

<取材協力>

燕市産業史料館

新潟県燕市大曲4330-1

0256-63-7666

文・写真:小俣荘子

かつては琵琶湖の底だった、伊賀の土でつくった土鍋

こんにちは。さんち編集部の杉浦葉子です。
—— なにもなにも ちひさきものは みなうつくし
清少納言『枕草子』の151段、「うつくしきもの」の一節です。
小さな木の実、ぷにぷにの赤ちゃんの手、ころっころの小犬。
そう、小さいものはなんでもみんな、かわいらしいのです。
日本で丁寧につくられた、小さくてかわいいものをご紹介する連載、第7回目は三重県・伊賀の「土鍋」です。

ずんぐりむっくり、丸くて小さな土鍋

6月、暑くなってきました。徐々に梅雨入りのニュースも耳にし、気候も不安定なこのごろ。体調を崩される方も多いかもしれませんね。冷たいものをとりがちですが、お腹の中に少しあたたかなものを入れてあげると、夏をのりきる体力が保てそうです。こんなとき便利なのが、ずんぐりむっくりした小さな丸い鍋。伊賀焼の「あたため鍋」です。おかゆを炊くのはもちろん、牛乳や豆乳、チャイなどをあたためるのに最適。ちょっとしたスープやお味噌汁をあたため直すのにもちょうど良い。赤ちゃんのミルクをあたためるのにも使えるので、出産のお祝いなどにもおすすめです。

手前が「あたため鍋・小」、奥は「あたため鍋・大」。口が少しすぼんでいるのは、ふきこぼれないようにという工夫
手前が「あたため鍋・小」、奥は「あたため鍋・大」。口が少しすぼんでいるのは、ふきこぼれないようにという工夫

琵琶湖の底の土でつくられた、伊賀の土鍋

この「あたため鍋」は、三重県・伊賀の「松山陶工場」がつくっているもの。土鍋といえば伊賀焼というほどの代表的な土鍋の産地です。伊賀は昔、琵琶湖の底だったそうで、耐熱性と保温性に優れた良質の粘土がとれたことにより、土鍋づくりが盛んになりました。陶土にもさまざまな特徴がありますが、細かな穴(気孔)をたくさん含んだ伊賀の土は特に火と相性が良いようです。使いはじめにはちょっとしたお手入れを。おかゆを炊くか米のとぎ汁を入れて煮立たせて、土鍋の表面の細かな穴をふさぐ「目止め」をします。このちょっとしたひと手間で、鍋に愛着がわくだけでなく、長く使うことができますよ。

みんなでお鍋を楽しめるサイズの土鍋は径31センチ。「あたため鍋」は小回りをきかせたいときにおすすめ
みんなでお鍋を楽しめるサイズの土鍋は径31センチ。「あたため鍋」は小回りをきかせたいときにおすすめ
松山陶工場では伊賀の土をつかった大小さまざまな土鍋をつくっています
松山陶工場では伊賀の土をつかった大小さまざまな土鍋をつくっています

火のあたりがゆっくりな土鍋であたためたものを摂ると、心も体もゆっくりじんわりあたたまりそうです。あたたかいもの、ほっとします。

<掲載商品>
あたため鍋(松山陶工場)
中川政七商店の各店舗でご購入いただけます
(商品の在庫についてはお問い合わせください)
土鍋 飴釉(中川政七商店)
月山段通の鍋敷き(中川政七商店)
吉野桧の鍋しき(中川政七商店)
汁用レンゲ(中川政七商店)

<取材協力>
松山陶工場

文:杉浦葉子
写真:木村正史、杉浦葉子