世界中の“寒いをなくす”起毛のパイオニアとつくる、腹巻きパンツとネックウォーマー

ちょうどいいあたたかさがずっと続く、特殊な起毛生地って?

寒さの厳しい季節。暖房をつけていても寒かったり、たくさん着込むと肩が凝ったり、逆に暑くなり過ぎて不快だったりと、何を着ればいいのかも悩ましい。そんな寒さにまつわる悩みから解放してくれる、腹巻きパンツとネックウォーマーを、起毛のパイオニアとともにつくりました。

ふわふわの生地は気持ちよくて、ちょうどいいあたたかさ。
腹巻きパンツは、よく伸びて動きやすく、縫い目がないからストレスフリーな履き心地。薄手なのでボトムスの下にはいても響きにくいです。締め付け感もなく、夜履いて寝ると快適に眠れます。

ネックウォーマーは、肌に直接触れてもチクチクしない肌触り。どんな服装にも合わせやすいシンプルなデザインと落ち着いたカラー展開です。

「身に着けているだけで、どうしてこんなにあたたかいのだろう?」答えを求めて、つくり手であるワシオ株式会社さんを訪ねました。

「このあたりは、古くから靴下づくりが盛んな場所なんです。戦後、農業の副業として自分たちで改造した編み機で靴下をつくっていたのが本業へ発展し、一大産地へと成長していきます。その中でワシオ創業者の祖父は靴下の卸問屋を営んでいました」と、ワシオ株式会社3代目の鷲尾岳さん。統括部長として次々と新たな取り組みにチャレンジされています。

特許取得の技術でつくる、圧倒的な保温力を持つ生地

「この生地は、靴下の編み機を改造した機械でつくっているんですよ。きっかけは、約50年前。近所の靴下生産者の方が面白い生地ができたと起毛技術を思いついたことから、祖父と共同で開発に取り組んで“ワシオ式起毛”と呼ばれる特許技術を確立させました。肌触りから起毛生地に“もちはだ”と名付けました」

応接室の壁には1970年代から現在まで、生み出してきた製品が並べられています。

「他にはないあたたかさの秘密は、特殊な起毛技術にあります。まず、起毛生地はパイル編みだからタオルのようなループがある。ループは中に空気を溜め込んで、生地にクッション性をもたらしてくれるもの。
でも一般的に生地を起毛させる方法だと、剣山のようなものがついている起毛機で生地の表面をゴリゴリ削っていくから糸が切れて、ループも失われてしまう。それがワシオ式起毛では、編みながら特殊なブラシで繊維をかき出すように起こしていくので、ループを残したまま起毛させることができるのです」

「ループと起毛部分に空気が溜まり、それが二重の壁となってくれる。外の空気を遮断して、体温であたためられた空気を逃がさないので、あたたかさを保つことができるんです。最近よくある発熱させてあたためる生地とは構造が全然違う。この起毛生地は、断熱と保温。だから僕たちは、あなたを“あたためる”ではなく、あなたの“寒いをなくす”と言っています」

ループには、クッション性があるので触り心地はふかふか。糸が切れていないので、断面が発生せず、ウール製品によくあるチクチク感も軽減されています。

実際に身に着けてみると、するんとなめらかな肌ざわり。ふんわり軽いのに、しっかり守られているように感じられ、外出してもあたたかさが続きました。バイカーや釣り人から支持されているのも納得です。

「僕たちはただひたすらにあたたかさを追求し続け、口コミに助けられてきました。そのおかげか、世界的冒険家の植村直己さんも南極大陸探検時に、もちはだの靴下を履いてくださったんですよ」

唯一無二の編み機が生み出す起毛維持で、寒いをなくしたい

「この特殊な起毛生地は、ワシオ株式会社にしかない完全オリジナルの機械でつくっています。50年前のアナログな機械をベースに、もっと幅広い生地が編めるようにするなど、どんどん改造を加えています。メンテナンスも改造も自分たちの仕事で、必要なパーツも手づくりしているので、本当にここでしかつくれない起毛生地です」。

工場には、世界でここにしかない丸編み機が110台も並んでいます。起毛を施す瞬間は門外不出。切り替え作業には細かい調整が必要で生産が追いつかず、在庫切れになることも少なくないそう。

工場の一角に工作室があり、肌着メーカーとは思えないほど金具や工具が充実しています。職人が火花を散らしながら溶接していることもあるそう。

「この生地が発明された50年前から、『世界から寒いをなくしたい。』をテーマに、起毛一筋でやってきました。僕は小さい頃からもちはだを着ていたので、冬が嫌だと感じたことがなかった。だから周りに「寒いから布団から出たくない」だったり、マイナスな印象を持っている人が多かったのに驚いたんです。そうすると、1年の4分の1も憂うつな気持ちで過ごさないといけない。それって、すごくもったいないですよね」。

空気で保温するワシオ式起毛の腹巻きパンツ。チャコール、グレー、レンガの3色
空気で保温するワシオ式起毛のネックウォーマー。チャコール、カーキ、グレーの3色

「手先や足先が冷えているなら、まずお腹をあっためて欲しい。腹巻きパンツで熱が逃げないようにしてあげるといいですね。首も太い血管が通っているので、積極的にあたためたほうがいい場所。ネックウォーマーを着けると、あたたかいので肩もリラックスできます。日常使いしやすいよう、薄いタイプを使っているので、たくさん使って欲しい。それで、毎日心地好く、活動的に過ごしてもらえたら嬉しいです」

おじいさんから三代に渡って受け継がれる、寒さをなくすことへの強い想いと、圧倒的なあたたかさを持つ起毛生地。腹巻きパンツとネックウォーマーは、冬の“寒くてつらい”印象を変えてくれそうです。


<取材協力>
ワシオ株式会社
兵庫県加古川市志方町高畑741-1
http://www.mochihada.co.jp/

<掲載商品>
空気で保温するワシオ式起毛の腹巻きパンツ
空気で保温するワシオ式起毛のネックウォーマー

「収納しない掃除道具」のススメ。インテリアに馴染むアイテムで、家仕事を気軽に楽しく

出しっぱなしにしておくと、生活感が出てしまうフローリングワイパーなどの掃除道具。一方で普段よく使うものだから、取り出しやすいところに置いておきたい気持ちもあります。

さっと取り出せて、生活感が出ない。両方を叶えてくれるインテリアのような掃除道具があれば…。そんな想いから、リビングに出したままにしておける、佇まいのよい掃除道具をつくりました。

どれも、床や家具などに木を使うことが多い日本の家に合うよう、木や真鍮などの素材を使って、インテリアに馴染む工夫をこらしています。

仕舞い込まずにすぐ手に取れる場所に置いておけると、ちょっとした隙間時間にさっと掃除に取りかかれるという嬉しい効果も。

日々の家仕事をもっと気軽に楽しくする「収納しない掃除道具」を床掃除編、デスク周り編に分けてご紹介します。

[床掃除編]

吉野桧のフローリングワイパー

掃除機のような騒音もなく、気軽に掃除ができるフローリングワイパー。アルミやプラスチック、樹脂製が一般的ですが、こちらは持ち手やヘッド部分に、家具によく使われる桧を採用。ヘッドの接続部分にも真鍮を使い、インテリアになじむ佇まいです。

使われているのは奈良が誇る良質な吉野ヒノキ。素材を知りつくした吉野郡川上村の職人が手間ひまをかけてつくっています。

ヘッド部分は磁石でシートを固定するので、市販のシートはもちろん、厚みのあるクロスをセットしての拭き掃除も可能。部屋のちょっとしたスペースに立てかけても空間によく馴染み、使いたい時にさっと取り出せます。

「インテリアのような」カーペットクリーナー

日常的によく使い、すぐ手近なところに置いておきたい掃除道具の代表格、カーペットクリーナー。持ち手やケースがプラスチックのものが多く、置いておくとどうしても生活感が出てしまうのが悩みどころです。

「インテリアのような」カーペットクリーナーは、その名の通り、どんな空間にも自然と馴染む佇まいを大切にしました。収納ケースは木目の美しい楢材で仕立て、ハンドル部分はサビにくく昔から日用品や工芸品などの素材として用いられてきた真鍮製です。

市販のスペアテープも使えるサイズ。繰り返し使うほどに、真鍮はアンティークのような風合いを増します。置いてある時も取り出して使う時も、見た目に楽しい掃除道具です。

小掃除箒とはりみ

掃除機が入らない狭いスペース、細かい段差の掃除に便利な小ほうきとはりみ(ちりとり)のセットです。

ホウキグサを麻糸で束ねた小ほうきと和紙でできたはりみは、どちらも佇まいが美しいだけでなく、静電気がおきずに払ったホコリがまとわりつきにくく、効率よく掃除ができる優れもの。

ちょっとしたスペースに吊るしておけばホコリやゴミが気になった時にさっと掃除に取りかかれます。

[デスク周り編]

吉野桧のハンディモップ

家具の上やデスク周りのホコリ取りに活躍するハンディモップを、フローリングワイパーと同じく吉野桧と真鍮の組み合わせでつくりました。桧ならではの木目が美しく、壁にかければインテリアに馴染む佇まいです。

モップはホコリを吸着する極細繊維のマイクロファイバーで、洗って何度も繰り返し使えます。

熊野で作った掃除筆

さらに細かな隙間のお掃除に便利なのが、こちらの「熊野で作った掃除筆」。

凸凹が多く繊細な仏具のホコリを払うための筆に着想を得て誕生しました。手掛けたのは筆の生産で有名な広島県熊野町の筆メーカー。やわらかく繊細なヤギの毛を使い、小回りのきく形・サイズに仕上げました。

持ち手は天然木と真鍮、吊り下げ紐には革紐を採用。落ち着いたデザインで、パソコン周りや本棚の近くに吊るして置けばキーボードの隙間や棚の掃除にサッと使えます。

隙間の多いキーボードや液晶ディスプレイなどに軽く当てれば、毛先がすっと細かな隙間にまで入り、チリやほこりをやさしくかきだしてくれます。

佇まいも使い勝手もいい掃除道具で、毎日の家仕事をもっと心地好く。インテリアを選ぶように、お気に入りを揃えてみてはいかがでしょうか。

<関連特集>

文:尾島可奈子

<掲載商品>

吉野桧のフローリングワイパー
「インテリアのような」カーペットクリーナー
吉野桧のハンディモップ
熊野で作った掃除筆

【心地好い暮らし】第3話 しめ飾りをつくる

箱を空けた瞬間に稲わらの香りが辺り一面に広がる。中身が何かを知っていても、まだ商品として完成していない素材の束を手にすると大人の私もワクワクする。久しぶりに向き合った見知った顔も嬉しくて、つくろうつくろう!と前のめりに愉しい時間が始まった。

今日の先生である羽田さんと初めて仕事をしたのは10年前になる。転職したてで右も左も分からない生産管理担当(私)とインハウスデザイナーとしての出会いだった。すでにたくさんの商品を担当していた彼女は、毎回本当に楽しそうにプレゼンテーションをおこなうので、聞いている方も自然と笑顔になっていつの間にか彼女のファンになってしまう。当時からそんなデザイナーだった。
あれから10年、その間に彼女は結婚し、数年後に母となった。たくさんの役割が増えていった日々だったと思うが、ものづくりに対する熱量は少しも衰えず、愛嬌がある豊かな商品をたくさん生み出してくれている。

その中の一つに「季節のしつらい便」という商品がある。これはもう宣伝になってしまって恐縮なのだけれど、日本に伝わる年中行事を親子で手軽に楽しめるようにと、数年前から羽田さんが担当しているシリーズだ。今の時代を生きる一人のお母さんとして、自分の子供に伝えるならという視点で毎回試行錯誤してくれている。

年中行事というと、正直とても面倒な準備が必要だったり、正式に行うには手順が多すぎて流石に無理ですわ…というものもある。そこは否定できない。ゆえに世の中が便利になり暮らしのスピードが速くなる中で、そういった「面倒なもの」は、どんどん失われていっている。

でも一方で、微かにでも受け継がれ、残っているものには何らかの意味があるのではないかなぁとも思ってしまう。実際、季節の節目に行われることが多い歳時記と呼ばれるものは、今よりももっと難しかったであろう子供の無事な成長を祈ったり、次に来る季節に備えて暮らしを整え、元気に乗り切るための知恵が詰まったものも多い。
古のご先祖さまが面倒なことを四季折々に設定したと考えるよりも、年中走り続けて息切れしてしまわないように、節目ふしめで無事を感謝し一呼吸置くための工夫だと考える方が自然だなと思う。

だから、羽田さんに「しめ飾りを、稲わらからつくる」という構想を聞いた時、一瞬躊躇はしたものの、いつもの楽しそうなプレゼンを聞くうちに、来年の正月は自分でつくったしめ縄飾りで迎えると決めた。年末年始こそ一呼吸にもってこいだ。

ということで冒頭のシーンとなる。つくった感想としては、お子さんも絶対に楽しんでいただけると思うが、大人がつくってもとても楽しい。少し難しい部分もあるが、どうやったら上手くできる?と考えることも面白い。それに二人でつくれば「そこ持っててね」と助け合えるので、あっという間に立派なしめかざりが形を成してきた。

中心に掲げる願いには、来年資格試験を控える家族の為に「合格」と書いてもらった。しめかざりの木札には「笑門」などが書かれることが多いけれど、本来注連縄飾りは各家庭で願いをこめてつくられていたもの。そう考えると木札にも、自分たちの家族、今の暮らしに合わせた願いごとを考えて書くというのもひとつの楽しみ方だと教えてもらって、なるほどと思った。羽田さんは縁起のよい人なのでとてもご利益がありそうだ。

今年ももう二ヵ月をきった。年末に向けどんどん慌ただしくなる日々の中でも、こうして少しづつ準備をしながら穏やかに新年を迎えることができるといいなと思う。来年は健やかなよい年になりますようにと願いながら。


<関連特集>


書き手 :千石あや
しめ飾りづくりの先生:羽田えりな


この連載は、暮らしの中のさまざまな家仕事に向き合いながら「心地好い暮らし」について考えていくエッセイです。
次回もお楽しみに。

【季節のしつらい便】親子で過ごすお家時間に、干支の置物づくり

子供が大きくなってきたため、年末が近づくと来年の干支の話をするようになりました。

成長とともに、娘の知識も増えてきて、猫がいない理由なんかも知っています(ネズミに騙されて、十二支の競争に参加できなかった…という話です)。少し身近に感じるようになった干支の動物たち。今年はお家時間も増えたため、季節のしつらい便で、2022年の干支である「寅」の置物づくりを工作好きな娘と体験してみました。

絵の具とボンド、汚れないように新聞紙などを準備して、早速始めました。始めは、普通に黄色の寅にしようとしていましたが、「赤べこみたいにしたい」という理由から、赤い寅にすることに。面倒くさがりな性格で、絵の具をしっかり出さなかったり、下書きもしないで豪快に塗り始めたので、きれいに塗れるかハラハラしながらも見守りました。

最終的には、絵の具の塗りムラなどが良い感じの味になり、なかなか迫力のある仕上がりに。口を出さずに我慢したかいがありました。
縞模様の太さやバランスに悩み、時間がかかりましたが、最後まで自分で考えて描ききり、擦れた縞模様や、目の部分も、雰囲気が出ていい感じです。
最後にひげをボンドで付けて出来上がり。付ける前はひげが長く感じて切ろうとしましたが、ボンドを付けて穴に差し込むと、丁度良いバランスになったので、先に切らなくてよかったです。
ピンと伸びたひげが、寅の勇ましさを表しているようで、かっこよくなりました。

もう4年生になった娘にとっては、今回のしつらい便は難しくなかったようで、休憩をはさみつつ、絵の具が乾くのをゆっくり待ちながら、楽しく仕上げることができました。
休憩中には、「来年はもっと過ごしやすい年になるといいね」といった話をしたり、親子で楽しい時間を過ごすことができました。
自分で描いた寅の張子に大満足で、自分の机に飾るつもりでディスプレイを検討中です。

<掲載商品>
季節のしつらい便 お正月/寅

史上初の工芸産地体験型イベント「日本工芸産地博覧会 大阪2021」開催!

11月末、体験型イベント「日本工芸産地博覧会 大阪2021」が、大阪で開催されます。
北は北海道から南は沖縄まで、50を超えるつくり手が集い、ひとつの産地をつくる“史上初”の試みです。

人の手によって生み出される「工芸」を、これまで以上に好きになり、いつか本当の産地へ行きたくなる、そんなイベントを目指して鋭意準備中です。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

職人の技を見て、話を聞き、全ての工芸に触れる3日間

注染手拭いを乾かす際に見られる、伊達干しやぐら

目指したのは、産地のまるごと体験。
竹工でできた入場ゲートをくぐると、「伊達干しやぐら」や「たたら吹き」のインスタレーションが出迎えます。さらにガラス、金属、石工、陶磁器、木工、漆、紙、繊維、皮革など全国53の工芸産地が集結し、実際に製造現場を見学しているような臨場感ある実演やワークショップ、物販、産地の風土に根付いたフードマルシェなど、圧倒的な「工芸体験」をご用意してお待ちしております。

実際に製造現場を見学しているような臨場感ある実演

多数のワークショップを開催

【玉川堂】
1816年創業、銅板を金鎚で叩いて整形する鎚起銅器の技を継承。ワークショップでは金鎚で「銅器小皿製作体験」を開催予定。

【Hacoa】
越前漆器の木地作りで培った技術力と伝統をベースにした木製雑貨ブランド。ワークショップでは「無垢の鉛筆づくり」を開催予定。

【能作】
400年伝わる鋳造技術を用いて仏具・茶道具等を製造する鋳物メーカー。ワークショップでは「錫の鋳物体験」を開催予定。

【中川政七商店】
1716年麻織物の商いで創業後、工芸をベースにした生活雑貨を生み出す。ワークショップでは「しめ縄飾り製作」を開催予定。

ほか、多数のワークショップを開催予定です。
ワークショップのご予約は、10月末よりWebサイトにて受付開始です。

50を超える出店ブランド

かもしか道具店/Sghr 菅原工芸硝子/Hacoa/マルヒロ/玉川堂/能作/育陶園/HIDA/堀田カーペット/奥出雲前綿屋鐵泉堂/中川政七商店/ササキ工芸/OIGEN/注染手ぬぐい にじゆら/中村節朗石材/アルテマイスター/菊井鋏製作所/ヤマチク/弘前こぎん研究所/指勘建具工芸/和ろうそくkobe松本商店/谷口眼鏡/高野竹工/中井産業/チエモク/増田桐箱店/清原織物/すずも提灯/SOUKI/まくらのキタムラ/ISHIDASEIBOU/笠盛/鍋島虎仙窯KOSEN/FLAT(髙田織物)/箸蔵まつかん/和泉木綿/琉球びんがた普及伝承コンソーシアム/堺一文字光秀/HEP/幸呼来Japan/乾レンズ/タケフナイフビレッジ/五十嵐製紙/漆琳堂/佐藤繊維/京都絞美京/CHROMES/絞り染め体験工房 角野晒染/京からかみ 丸二/京都川端商店/伝統みらい/京都 宮井/エコノレッグ

“Lives & C rafts” 工芸について考えるカンファレンス

工芸や文化について深く考えるきっかけを提供するカンファレンスも同時開催。
テーマは、“Lives&Crafts”。現在開催中のドバイ国際博覧会にて日本館クリエイティブアドバイザーを務める齋藤精一氏、ファッションブランドmatohuにて手仕事を見つめなおすメディア「手のひらの旅」を展開する堀畑裕之氏、関口真希子氏、宗教史学者であり日本文化の深耕を牽引する中沢新一氏をはじめ多数のゲストが登壇し、工芸、産地、いのち、いとなみについて、講演およびパネルディスカッションを行います。

開催概要
日本工芸産地博覧会 大阪2021
日程:2021年11月26日(金) 、27日(土)、28日(日)
場所:大阪 万博記念公園(大阪府吹田市千里万博公園1-1)
入場料:無料
内容:日本全国の工芸品の展示・販売、ワークショップイベントの開催
   マルシェイベントの開催、カンファレンスイベントの開催
出店:工芸メーカー53社、フードマルシェ約10店

詳細はWEBサイトをご確認ください。

【季節のしつらい便】親子でつくるお正月のしめかざり

その名の通り何かと忙しい師走ですが、大掃除を終えた清らかな空気の中でお正月飾りを飾るひと時は、毎年の楽しみでもあります。
我が家の恒例行事。羽子板、破魔矢、干支かざりなどを並べて、最後に玄関にしめかざりを掛けると、新年に向けて気が引き締まる気がします。
中川政七商店でも職人さんによる素敵な注連縄飾りが多く販売されていますが、飾りのないシンプルな注連縄が好きな私は、いつか自分でつくりたい!とひそかに思っていました。そんな時、季節のしつらい便でしめかざりが出ると聞き、待ってました!とばかりに娘とさっそくつくってみました。

工作大好きな娘は、色々なしつらい便を楽しんできたので既に慣れた様子。付属のしおりでしめかざりの意味を学び、「鳥の形かわいいね!」と、いろいろなしめ飾りがあることも分かった様子。

つくり始めはまず紙垂から。切り間違えたりしながらもなんとか出来上がりました。小さい紙が大きな形になったことが、とても不思議でした。木札には、「元気」の文字を書いた娘。家族みんなが元気に暮らせますようにって願いを込めたそう。マジックで大きく書けました。

組み立ては少し力がいるので大人がワイヤーをとめるとスムーズにでき、稲穂のセットや藁の切りそろえなどは子どもがすると楽しいようです。ただ束を巻き付けるだけでも、藁の穂先をかっこよく見せるのは難しく、お店で売っている注連縄のつくり手さんの素晴らしい技術をあらためて感じながら、少しでもかっこよく!と二人で頑張りました。

まだ少し気が早いですが、出来上がったしめかざりを試しに飾ってみることに。初めてにしてはなかなかの出来上がりに大満足。真鍮のマグネットフックにかけると色馴染みもよく、素敵な仕上がりになりました。「年神様の玄関でできたね」と娘と盛り上がり、木札の通り来年もみんなが元気に過ごせるよう心から願いました。

<掲載商品>
季節のしつらい便 お正月/しめかざり