【わたしの好きなもの】夏の煎茶の一番美味しい飲み方

夏といえば「麦茶」というご家庭も多いと思います。我が家でも冷蔵庫で冷やした麦茶は毎日息子がゴクゴク飲んでいます。
私も、もちろん麦茶は飲みますが、冷やし煎茶が好きで、大人のお茶の時間といいますか、ゆっくり煎茶を淹れて冷やして飲む時間は、夏の休日の楽しみでもあります。
今までは熱い煎茶を、氷が入った耐熱グラスに注ぎ入れて一気に冷やして飲んでいました。熱いまま飲む煎茶の味わいに近い冷茶だし、それはそれで慣れ親しんだ味でよかったのです。

それが硝子の急須の登場で、一度やってみたかった「氷出し」に挑戦することに!
口が広くて氷がたっぷり入るし、もちろん硝子だから氷が溶ける様子や、茶葉が抽出される様子が絶対に美しいはず!!考えるだけでワクワクしてきました。

「氷出し」ってどうやって作るの?
その名の通り、氷を使ってゆっくりとお茶を抽出する方法なので、作り方はすごく簡単!氷を茶葉の上に置くだけです。お湯の温度に気をつけるなんてことも考えなくていいので、本当に簡単です。

ただ、時間はかかります。氷が溶けたしずくでゆっくりと抽出するので、何もせずに常温で3,4時間、急須に触れず揺らさず置いておきます。氷が溶けたら軽く急須を揺らし回して、底に沈んでいるお茶の旨味を行き渡らせます。

はじめて自分で作った氷出し煎茶。
最初、見た目が「?」でした。あれ?いつもの綺麗な緑茶の色ではない。
4時間かけたけど、茶葉によると思いますが、色が薄いし緑ではなく黄金色。
ちょっと半信半疑でグラスに注いでみたら、その瞬間ふわっとすごくいい香りがしたのです。お茶のやさしい所だけを抽出したような香りといいますか。甘い香りが漂ってきました。

今まで温かい緑茶では体験したことがない香りに期待が膨らみ、そっと口に運んだら「これは美味しい」と声に出るほど味わったことがない美味しさでした!
味わったことがないわけではないのですが、丁寧に淹れてもらった玉露のような甘みと旨味と同じような味わいに。
苦味がなく、旨味と甘みが格別の冷茶ができあがりました。
これは、熱い煎茶を氷に注ぎ入れてたものとは、別ものでした。

これから夏の休日は、朝起きたら氷茶をセットしておけば、昼過ぎには美味しい冷やし煎茶が飲める。簡単で美味しいなんて最高ではないですか。これが夏の煎茶の一番美味しい飲み方なんじゃないかと思える嬉しい発見でした

編集担当
平井

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耐熱硝子の多用急須 根竹

【デザイナーが話したくなる】耐熱硝子の多用急須

佇まいが美しい硝子の急須。
中のお茶の色が楽しめたり、茶葉の開く様子を見ながらゆっくりと過ごす時間だったり、硝子だからこその楽しめる良さがありますよね。

しかし、硝子だからこそ扱いが難しくないかな、洗いにくいかなと思うこともあるのではと、デザイナーの岩井さんの気付きからこの急須ができました。
目指したのは、日本茶も紅茶も、熱いものも冷たいものも、多用に使えて扱いやすい硝子の急須です。

岩井さんが考えた最初のポイントは、茶葉も取り出しやすく手が入ってしっかり洗える「扱いやすい」形。

口径が広いため、すっぽりと手が入ります

硝子って繊細そうに思えてしまうので、洗うときに持ちにくかったり、洗剤で滑ってしまわないかなど、ちょっとした緊張感がありませんか。そういう気持ちを払拭してくれる、本体のストレートなデザインは引っ掛かりがなくておおらかな佇まいです。

この本体のデザインを譲れないポイントとしてスタートしたことで、出来上がるまでに難しい問題に何度もチャレンジすることになったそうです。

「こだわりの口径広い問題」

扱いやすさと、多用な茶葉に調和する幅の広いおおらかなサイズをめざして、ストレートなデザインの本体と決めたけれど、このデザインを作るには、型吹きではなく、バーナーワークを得意とする職人さんにお願いしなければならない。
そこで新潟県の硝子工房クラフト・ユーの徳間さんにお願いしたのですが、岩井さんも初めての挑戦の部分もあり、やりたいことと出来ないことの理解が難しかったそうです。

遠く離れていても、何度も丁寧にFAXで説明してくださった徳間さん

新潟の工房を訪れると、バーナーワークのこと、耐熱硝子を扱うこと、「これは出来ないのか、これならどうですか」という無理な質問にも目の前で硝子を扱いながら丁寧に教えてくれた徳間さんには「本当にありがたいしかない」と何度も岩井さんの口からこぼれていました。

炎の大きさ、温度、職人の感覚でバーナーを扱います
口の取り付け位置、角度、長さ、注ぎやすさのバランスなど、微調整を繰り返しました

出来ること出来ないことを学びデザインを試行錯誤して、譲れないポイント「口径の広い急須」の本体が作れることになりました。

取材させていただく機会があり、目の前で硝子の筒が急須になっていく工程を拝見しました。
カットする、曲げる、全ての工程にバーナーが使われます。火の太さ、温度を調整していくのは職人ならではの感覚で合わせていきます。太い本体をバーナーで溶かす際の暑さと時間との戦い、手作業で作られる注ぎ口の繊細な形も感覚だけで同じサイズに出来上がります。どこの部分も全てに簡単な所などありません。もちろん職人さんは、当然のように仕上げていかれますが、ずっと見ていたくなる美しい手仕事でした。

「蓋は別問題」

本体のデザインが「よし、これでいける!」となったのですが、今度は蓋がバーナーワークでは作れない問題が出てきました。
もちろんバーナーワークで作れる蓋はあるのですが、こだわった「口径の広い」に合わせると蓋を作ることができないということだったのです。

そこで次は蓋を作ってもらえる所を探すことに。そもそも蓋だけ作ってくださいというお願いを引き受けてくれるだろうか。そんな思いも持ちながら、型吹きを得意とする小泉硝子製作所にお願いしたところ「やってみましょう」という嬉しいお返事をいただけたのです。

型に合わせて吹き込んで作る「型吹き」。ここでも出来ること出来ないことを学びながらデザインを試行錯誤していかなければなりませんでした。

型吹きは、吹く息づかいや温度、時間に左右されるため小さく繊細な形を出すのは至難の業です

デザインの要になる蓋の持ち手部分。本体とバランスを合わせたデザイン、型吹きで作れる形、これらを何回も職人さんと調整しながら作り上げていきました。

たくさんの試作から調整しながら出来上がりました

「茶漉し別注問題」

試行錯誤して本体と蓋が出来たら一安心。というわけではありません。
この硝子の美しさをなるべく邪魔しない佇まいで、かつ茶漉しの役目は十分にというものを作らなければなりません。そこでコイル状に渦巻になった茶漉しにたどり着いたのですが、太さや巻きの大きさなど、茶葉は通りにくいか、急須へセットしやすいか、いろんな条件に合うように試作を繰り返しました。

出来上がった茶漉しですが、絶妙な丁度いい力加減でセットできるので、ぜひ少し気にして実感していただきたいです!

「最後までこだわります問題」

急須のつるは、規格品の寸法で合わせることが多いのですが、この急須の持ち手のサイズは8.5寸。
この寸法は別注で作ってもらったものです。急須の仕上がりに合わせて、どうしても0.5寸の差をこだわったそうですが、「あまり変わらないようにも思いますが」と聞いたら、
「これだけ試行錯誤してここまで仕上がった急須なのだから、最後の最後までよりよく調整したいんです。」と、たくさんの問題にぶつかってきた岩井さんから出てきた言葉には、感謝の思いがいっぱい詰まっていました。

実際、付け比べると9寸のものを付けてみたら、なんだか頭でっかちな雰囲気に。8.5寸のものがぴったりデザインと合うんです。

全てのパーツが違う場所で作られているのに、一つになったときに美しい佇まいを作り出す姿は、職人さんたちの思いも一つになったように思えて嬉しくなりました。

せっかくの扱いやすい硝子の急須なので、ぜひ毎日のお茶の時間をお楽しみくださいね。

企画担当:岩井

<掲載商品>
耐熱硝子の多用急須

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さまざまなお茶が似合う耐熱硝子の多用急須

【わたしの好きなもの】割り鍋敷き

もう収納場所に困りません!

毎日は使わないけど、ないと困るもの。そんなキッチン道具の一つに鍋敷きがあります。
鍋敷きの出番って、月に1度あるかな?レベルなんです。
しかし、張り切ってアツアツお鍋料理などを作ったときに限って、お鍋を持ってから「鍋敷き!」と慌てるのです。
平たくて、意外と大きいから、なんとなく食器棚にお皿と一緒に収納している我が家。
これが慌てたときほど、取り出しにくいのです。。

割り鍋敷きが出来たときは、「とにかく収納しやすそう!」という第一印象で我が家のキッチンの仲間入りに。
ツールスタンドに入れるもよし、カトラリーの引き出しに入れるもよし、収納場所を考えずにサッとしまえるのは結構嬉しいものです。

少しのスペースがあれば収納できます

収納場所に困らなくなって、今までだと頻繁に出番がない鍋敷きでしたが、2本の板にはマグネットが付いてるので、せっかくならばと、冷蔵庫にお便りなどを固定するマグネットとして使ってみました。厚いものは少々力不足かもしれませんが、チラシや学校のお便りの紙は問題もなく固定できました。

ずっとしまってしまうのも、もったいないし、桜の木肌がきれいで冷蔵庫にくっつけていても主張しすぎずナチュラルなので、必要な時はこっちの用途で活用することにしました!

頻繁に使うなら見える所にくっつけておくのも◎

2本を十字に組合せて使うのが通常の使い方ですが、大きなお鍋や器の時は1本ずつを並行に置くとサイズ問わず使えるんですよ。いろいろな大きさの鍋敷きを用意しなくていいのも、この鍋敷きのいい所。

小さめサイズのものなら十字に組んで
平行に置くことで大きめのサイズにも対応できます

割り箸を割る動作から着想を得て作られた鍋敷き。使い終わったらパチンッと1本に戻すのが、なんだか気持ちいいんですよね。

1本の状態に戻す「パチン」という音と動作が心地よい

<掲載商品>
割り鍋敷き

【わたしの好きなもの】ひいらぎのお念珠

お念珠というと、若いころは母が法事や弔事の際に「これ使いなさい」と準備してくれるものと思っていました。
独り立ちして家を出るときにも、母が「これ持っておきなさい」と持たされました。それ以来、なんとなく持たせてもらったものを使っていました。

しかし年を重ねてくると、お念珠を使う機会も増えてきて、ちゃんと自分で選んだものを持っておいた方がいいかなと思い始めていたころ、ひいらぎさんのお念珠に出会いました。
今まで見てきたものとは違って、珠と房の色鮮やかさに驚いたと共にこれは自分のために欲しいと思った出会いでした。
ひいらぎさんにお聞きしたところ、「これまでに見たことのない組み合わせのお念珠かもしれませんが、斬新すぎるように見えるものでさえ、正式な仏事にもお使いいただけるようきちんと考えています。」とのこと。

それならと、難しく考えず好きな組み合わせで、自分が使いたいと思う色合わせにしようと、珠と房を何種類もの中から選ぶ時間は、さらにお念珠という非日常だと思っていたものを身近に感じさせてくれました。

出来上がった念珠は、綺麗な菩提樹の柄の桐箱で届きます。
その装いだけで、これは永く大切に使わないとという気持ちになるんです。

「お守りとして、鞄に入れておいたり、試験などの大切な日に持っていったり。パワースポットなど旅行に持っていくのもいいですよ。」と教えていただき、たしかにせっかく特別な1本を作ったのだから、しまい込んでしまわずに気持ちの良い場所へ一緒に持っていくのもいいなと思いました。

<掲載商品>
ひいらぎ 念珠

【わたしの好きなもの】THE MONSTER SPEC WARM WEAR

まるでお布団に包まっているような「ぽかぽか」とした
何とも言えない初めての着心地でした。

「THE MONSTER SPEC WARM WEAR」を身に着けて、一日中底冷えする店内でお仕事をした日の率直な感想です。

肌の弱い私は普段、化繊はもちろんウールのものもダメで冬場のインナー探しにとても苦労していました。なかなか肌に合うものがない、そこまで暖かさを感じない、など。

制服が薄手シャツなので、冬場は中に着こむのとカイロは必須。特に今年は、コロナ対策のために店の扉は常に開けっ放し…。

そんなときに見つけたのが、この「THE」のインナーでした。
「THE」は新しい定番を作り出すブランドとして定評があるため、期待はしていたのですが、本当にすごい。

着た瞬間から不思議なくらいぽかぽかとして、生地も化繊ながらキルト加工のお陰かふわふわとした肌触りのため、かゆくならずストレスを感じません。
時折、動き回って汗をかいてもムレることなく、汗で冷えることもなく、一日中あたたかな空気をまとっているよう。

それもそのはずで、「THE MONSTER SPEC WARM WEAR」は、エベレストに挑む登山隊や、漁業、建築業など過酷な環境で働く人たちが愛用する、特殊三層構造の肌着をベースに開発されたもの。

実際に着てみて、深く納得でした。
着丈も長めにとってあり、パンツにインしてももたつかず、お腹やお尻周りまでぽかぽか。
ここも女性の私には特に嬉しいところ。肉厚なので、インナーぽくないところも凄くいい。

はじめはインナーにしては高価だなと思ったのですが、冬の寒さ対策をあれこれ考えるよりこれ1枚で無敵さを感じるので、本当に買ってよかったです。
寒さが平気すぎて、帰り道はコートを着ないまま帰ったほど。コロナが収まったらこれを着て、極寒の地への旅行にも行ってみたくなりました。強い味方を得たようで、この冬が楽しみです。

<掲載商品>
THE MONSTER SPEC WARM WEAR

中川政七商店 遊 中川 本店(奈良町) スタッフ

【わたしの好きなもの】花ふきん

年末の3種類の花ふきん入れ替え行事

我が家の年末行事のひとつに花ふきんの状態チェックと入れ替え行事があります。
あっという間に終わってしまうものなんですが、1年間使った花ふきんたちを改めてチェックすると、私もふきんも今年1年お疲れ様という気持ちになるのです。

花ふきんとひとくちに言っても、我が家には3種類の花ふきんがいます。
現役で「ふきん」として働いてるもの、ふきんから「台ふきん」になったもの、台ふきんから「雑巾」になったもの。

「ふきん」は2枚使っているのですが、同じように使っているつもりでもふわふわ具合が異なったり、片方がくたびれたりしています。
新年には1枚は新品をおろしたいので、1/2でどちらかが「台ふきん」になります。
これが、いざ「台ふきん」にしようと思ったら、いい具合に育ったふわふわ花ふきんが惜しくなってしまうんですよね。
「台ふきん」もテーブルやシンク周り、コンロ周りまで存分に使って活躍した後に「雑巾」になるのですが、それでもやはり惜しい気持ちが。。

よく吸ってすぐ乾くので「ふきん」としても「台ふきん」としても、申し分なく活躍してくれるのはもちろんですが、「雑巾」になってからの『よく吸ってすぐ乾く』という特徴は最高だと思っています。
それは雑巾というのは、どうしても臭いが気になることが多いからです。しかし花ふきんからの「雑巾」は、臭わない!!すぐ乾くの良さを最大級に感じられます。

我が家はペットがいるため、よく水拭きをするのでとても重宝しています。
そして1年の最後に大掃除に使って役目を終えます。といっても、先に書いたようにまだまだ惜しいと「雑巾」役として次年度継続!となるものもあるんです。
擦り切れたり、ほつれてきて、1年の汚れを拭き上げてくたくたになったものを「お疲れ様」と気持ちをこめて最後に出来る限り洗ってさよならします。

そして、今年も新品のものを糊落としして準備万端、新年になるのを待っています!

<掲載商品>
花ふきん

編集担当 宮浦