【暮らすように、本を読む】#13「おいしいおしゃべり」

自分を前に進めたいとき。ちょっと一息つきたいとき。冒険の世界へ出たいとき。新しいアイデアを閃きたいとき。暮らしのなかで出会うさまざまな気持ちを助ける存在として、本があります。

ふと手にした本が、自分の大きなきっかけになることもあれば、毎日のお守りになることもある。

長野県上田市に拠点を置き、オンラインでの本の買い取り・販売を中心に事業を展開する、「VALUE BOOKS(バリューブックス)」の北村有沙さんに、心地好い暮らしのお供になるような、本との出会いをお届けしてもらいます。

<お知らせ: 「本だった栞」をプレゼント>

ご紹介した書籍をVALUE BOOKSさんでご購入いただくと、同社がつくる「本だった栞」が同封されます。買い取れず、古紙になるはずだった本を再生してつくられた栞を、本と一緒にお楽しみください。詳細は、VALUE BOOKSさんのサイトをご覧ください。



思い出の真ん中に、とっておきの味

作家の阿川佐和子さんによる『おいしいおしゃべり』は、1990年代に連載していたエッセイをまとめたもの。和田誠さんのかわいいイラストが表紙の本書は、2000年に幻冬社から出版された文庫版です。家族と過ごした子ども時代の思い出から、アメリカでの滞在記まで、ふっと笑えるユーモアと共に語られます。阿川さんが40歳くらいの頃に書かれたであろう、60を超えるエピソードは、「そういえば思い出したんだけど」とでも言うように、軽やかにはじまります。

冒頭のエピソード「酒と反省の日々」では、「おいしい食べ物と親しい友とゆったりした時間」が揃って初めてお酒は魅力的になる、と語ります。お酒だけでなく、家族の食卓に並んだ「ニラブタ」や、旅先で出会った「小籠包」、夏休みの思い出「キュウリ胡椒」など、登場するごちそうはどれも、身近な人との何気ないやりとりと共に描かれます。軽快な語り口は、気の置けない女友達のおしゃべりを聞いているようで、時々、自分のおいしい記憶ともつながり、どこか懐かしい気分になるのです。

「『飛ぶ教室』と私」の中では、小学校の図書館でアルバイトをしていた時のエピソードが語られています。生徒からおすすめの本を聞かれるたび、答えていたのがケストナーの『飛ぶ教室』。男の子に交じって遊び、本もほとんど読まなかった子ども時代に偶然手に取り、ユーモアとその背後にあるあたたかさに魅了されたそう。「皆さんの子どもの頃を決して忘れないで」というケストナーからの言葉を、大人になっても大切にしている阿川さん。エッセイの中で描かれる家族との笑える思い出や、おいしいものと出会った時の素直な喜びは、子ども心を忘れない彼女の誓いの先にあるような気がします。

読者を楽しませたいというサービス精神は「あとがき」にも。「とにかく最後まで召し上がっていただいた皆様への感謝の念を込め、食後のデザートはいかがでしょう」と、唐突にはじまる白玉団子のレシピを紹介。心地よい文章で満たされた心は、ほんわかとした甘さの余韻に浸ることでしょう。

ご紹介した本

阿川 佐和子『おいしいおしゃべり』

本が気になった方は、ぜひこちらで:
VALUE BOOKSサイト『おいしいおしゃべり』

ご紹介した書籍をVALUE BOOKSさんでご購入いただくと、同社がつくる「本だった栞」が同封されます。買い取れず、古紙になるはずだった本を再生してつくられた栞を、本と一緒にお楽しみください。詳細は、VALUE BOOKSさんのサイトをご覧ください。

VALUE BOOKS

長野県上田市に拠点を構え、本の買取・販売を手がける書店。古紙になるはずだった本を活かした「本だったノート」の制作や、本の買取を通じて寄付を行える「チャリボン」など、本屋を軸としながらさまざまな活動を行っている。
https://www.valuebooks.jp

文:北村有沙

1992年、石川県生まれ。
ライフスタイル誌『nice things.』の編集者を経て、長野県上田市の本屋バリューブックスで働きながらライターとしても活動する。
暮らしや食、本に関する記事を執筆。趣味はお酒とラジオ。保護猫2匹と暮らしている。

クリエイティブユニットTENTに聞く、ポータブルライト「TORCHIN」のあかりが灯るまで

「はこぶ、ともす、ほっとする。」

200年の伝統を持つ「八女提灯」の技術で作られたポータブルライト「TORCHIN(トーチン)」は、どこへでも持ち運べて、やさしいあかりで私たちの暮らしを照らしてくれる。そんな、新しい提灯のかたちです。

作り手は、八女提灯の「火袋」専業メーカーとして1980年に創業したシラキ工芸。

全体プロデュースを中川政七商店が担い、プロダクトデザインをクリエイティブユニットTENTが手がけました。

人の手による伝統の技と、現在のテクノロジーが融合した新しいあかり「TORCHIN」は、どのような経緯で誕生したのか。デザインサイドから見た開発の裏側について、TENTの青木亮作さんと治田将之さんに伺いました。(聞き手:中川政七商店 高倉)

「つくるを、かろやかに」するクリエイティブユニット

中川政七商店 高倉(以下、高倉):

まず最初に、改めてTENTさんのことについて教えていただけますか。

TENT 青木亮作さん(以下、青木):

TENTは、2011年に治田さんと僕、2名のプロダクトデザイナーで結成した会社です。

プロダクトデザイン事務所なんですが、商品デザインだけではなくて、商品自体を考案するところから、どうやって世の中に伝えていくのかという部分までやっているので、敢えてクリエイティブユニットという風に名乗っています。

クリエイティブユニット TENTのお二人。(左)治田将之さん・(右)青木亮作さん

高倉:

WEBページや空間デザイン、実店舗の運営まで、本当に多岐に渡ってやられていますよね。

青木:

そうですね。自分たちのオリジナル商品を作って、在庫して、販売することもやっていて。お客様の手元に届くところまでのすべてというか。なので、うちでデザインの話をする時は、梱包材の話なんかもよく出てきます。

TENT 治田将之さん(以下、治田):

ネコポスの方が良くない?とか(笑)

高倉:

どんな部分にこだわりを持って活動されてるんでしょうか?

青木:

最近は、「つくるを、かろやかに」ということを掲げています。何かを作ることって、大変というか、難しいじゃないですか。

「これは売れるんだろうか?」とか。大きな会社になるほど、頭がかちこちになっちゃって、面白い商品が生まれなくなってしまう。

そうじゃなくて「あれもこれも作ってみよう!」と、かろやかにやっていく中にヒット作も生まれるし、仮にヒットしなくても、一部の人にとっては特別なものになったりします。

「つくるを、かろやかに」することで、暮らしが豊かになったりとか、作るモチベーションが高い人が増えてくれたりすると、世の中楽しくなるだろうという思いがあって、ものづくりに関わっています。

TENT 青木亮作さん

高倉:

なるほど。自分たちで商品を販売するところまでやられているので、説得力があるなと感じます。

青木:

商品を考える時に大切にしているのは、生活実感として普通に欲しいものかどうかです。マーケティングリサーチで出てきた結果と、それが欲しいかどうかは別だと思っていて。「本当に欲しい?」というのを何度も自分に問い直して、考えるようにしています。

治田:

自分はピンと来ていないけど「こういう人だったら欲しいのかもな」というのは危険で、あまり上手くいかないですね。

その意味でも、「ちゃんと生活をしようね」というのを会社のメンバーには話しています。暮らしの道具を作るためには、ちゃんと暮らしていないとアイデアも出ないと思うので。徹夜続きで子どもの顔もまともに見ていない、というのはやめようと。

TENT 治田将之さん

青木:

早く家に帰って、家族と一緒に商品を使ってみるのも大切なリサーチですしね。

「光としてやわらかい」八女提灯に感じた可能性

高倉:

そんなTENTさんと、八女提灯のポータブルライト「TORCHIN」を作りました。こちらからデザインの依頼をさせていただいた時、第一印象としてはどんな想いを抱かれたんでしょうか。

治田:

提灯と聞いて、お祭りで見るような昔ながらの形のものくらいしかパッと思い浮かばなくて。それを今の暮らしにアップデートするということで、イメージにギャップがある分、「上手くいくかもな」っていう予感はありましたね。

青木:

僕は逆に、「え、どうしよう」と思っていました(笑)。提灯の形をどうにかしなければと思い込んでいた部分があって。どういじっても変な風にしかならなさそうで困ったなと。

高倉:

初めてTENTさんの事務所に伺った時に、イメージが湧きやすいようにシラキ工芸さんの既存商品を見ていただきました。ちょうど夕暮れ時で、提灯のあかりが綺麗に見えて、皆さんの反応が良かったんですよ。「あ、なんか提灯のあかり、良いね」って。その時に僕自身「これはいけるかも」って思いました。

中川政七商店 高倉泰

治田:

実際に見ると、思いのほか、ほっとするというか。

青木:

シンプルに「光としてやわらかいんだな」というのが体験できて、だったら「こういうシーンで使いやすいだろうな」とか、伝統を切り離したところにある価値が見えました。

僕個人としては、伝統工芸だから買うとか、日本製だから買う、という感覚を持ち合わせていないんです。わりとシビアな消費者なので、「でも便利じゃないじゃん」で終わってしまう。

そうではなくて、”普通に便利”というのが確立した後に、実は伝統があるとか、実は日本の技術でと言われると、それは良い情報としてポジティブに受け止められる。

今回作る上ではやっぱり、提灯のあかりを体験できたことで、「寝る時に良さそう!」みたいな納得感を最初に持てたことが大きかったかもしれません。

本当に、夕方に打ち合わせして良かったですよね。

治田:

「これ欲しい!」と思ったら、実は伝統工芸のものだった。という順番で、TORCHINも、まずは照明として普通に使いやすいとか、魅力があってほしいと思います。

ゆらぎのある素材と、タッチセンサーの組み合わせ

青木:

普段、ディレクターがいるプロジェクトはお断りすることも多いんです。役割が被ってしまって、ビジョンがブレてしまうので。

でも今回は、高倉さんが終始「皆がやりたいことをやりましょう」というところで一貫していて。その上で、中川政七商店で販売支援していくという出口も明確に固まっていて、やりやすかったです。

高倉:

TENTさんが普段、デザインから販売のところまで一貫して手がけられていることを分かって依頼しているので、あまり方向性を決めつけずにやりたいなとは思っていました。

治田:

職人さんとのやり取りなどは、高倉さんに間に入っていただいて、非常にスムーズでしたね。

高倉:

ちなみに僕の方からは、卓上で使えるサイズ、持ち運べること、おおよその価格感、といった要素だけお伝えしていたかと思うんですが、形状はどんな風に決めていったのでしょうか。

治田:

八女提灯の火袋は、ひごと和紙を使って色々なサイズや形状を作れることが特徴という風に伺ったんです。なので、ある程度幅広いラインアップにしたいなと考えて、最終的には5種類を採用しました。

どれも、今の暮らしに合うようにシンプルな形にしつつ、和紙という素材に対して良い意味で違和感が出ていて特徴的というか。

高倉:

シンプルだけど愛着が湧きます。

青木:

暗いところであかりを点けてみると、本当に良いんですよね。ずっと見てしまう。

高倉:

あとは、タッチセンサー式にしたことも大きなチャレンジでしたよね。

治田:

最初は、持ち運べるだけで十分魅力的だと思っていたんです。でも、癒されたい、ほっとしたい時に、ぽんぽんってタッチするだけで使えたら、より魅力が伝わるだろうなと思って、提案しました。

想像以上に大変ではあったんですが、提灯という工芸品の形の中にタッチセンサーがあるというギャップも面白いし、ぜひ実現したいなと。

青木:

照明の素材が樹脂と金属なら特段難しいことではないんですけど、和紙・木というゆらぎのある素材と組み合わせた時に、精度の差が出るというか、すごく難しかったですね。

最終的に、無理に新しいところにボタンをつけるのではなくて、元々提灯にある上部の穴のところに自然に収まったのは良かったと思います。

気付いたら持ち歩いてしまう。期待値を超えてくる「TORCHIN」の魅力

高倉:

家の中に置いて使う照明器具って、なんとなく機械っぽくない方がいいなと思っていて、その部分をまさに解決して貰えたなと思っています。

TORCHIN(トーチン)というネーミングはどんな風に決まりましたか?

青木:

みんなでたくさんアイデアを出して、その中で選ばれたのが「TORCHIN」でした。

松明のような、棒状の照明をトーチと呼びますよね。灯りを持ち歩く様子がまさにトーチっぽいなと思ったのと、そこに提灯という言葉も掛け合わせて、「トーチン」になりました。読んでみると響きがすごくかわいいなと思いましたね。

高倉:

すごくニュートラルな仕上がりの商品というのもあり、名前に提灯らしさを残したいという想いがあったので、とても気に入っています。

お二人は実際にTORCHINを自宅でも試されたと思うんですが、どんな風に使われましたか?

治田:

夜ご飯を食べたあと、大きい照明は消してしまって、TORCHINをテーブルに置いて使いました。その後はベッドサイドまで持っていって、眠る時まで脇に置いていましたね。

青木:

うちも入眠前というか、子どもは寝てしまって、最後に洗濯物を畳んだりする時間に、TORCHINだけ点けておく。そうするといい具合に眠くなってくるんですよね。

あとは寝かしつけの時に絵本を読むんですけど、寝転がって上を向いて読むときに、TORCHINは上にも光が向いているのでちょうどいいんです。

高倉:

寝る前の時間にいいですよね。三段階の調光機能付きになっていますが、寝室だと一段階目で十分な明るさだと感じました。

治田:

夜、壁際にこれがあると単純に落ち着きます。そういえば最初に試作を家で試した時、これまでの自分の仕事の中で、子どもの反応が一番よかったんです。「提灯かわいい!」って。

青木:

我が家も好反応でした。提灯って、一周まわって新しいんだなって気付きましたね。子どもからすると懐かしいという感覚も無いし、完全にニューマテリアル。

治田:

逆に提灯を知っている世代にも好評で、青木さんのお父さんも褒めてくれてましたね。

青木:

父親もプロダクトデザイナーなんですが、「提灯とテクノロジーが融合している。これは本当にすごいことだ!!」って、興奮していました(笑)。

治田:

幅広い世代に受け入れられそうで良かった(笑)。後は、使っている中で「思った以上に持ち歩いているな、自分」と思いました。

青木:

確かに!僕も、意識せずに毎日移動させちゃってて。気づいたら欠かせないものになっていました。たとえば一人暮らしの方も、これを玄関に置いておいて、帰宅したら点灯させて家に入っていくとか。ひとつめの照明としてもおススメできると思います。

治田:

商品への愛着って、買った時の期待値を上回るかどうかに左右されると思っていて。期待したものを上回ってくると、すごく惹かれるんです。

TORCHINは、ソファーの脇や机の上で使ううちに、どんどん印象が良くなっていって、毎日ベッドサイドに持って行くようになった。想像を超えてきたので、そこは面白かったですね。和紙の力なのか、フォルムなのか、総合的に魅力が出ているんだろうなと思います。

青木:

本当にいい光ですよね。逆に、手仕事であることに価値を置きすぎると損をしてしまうというか。火袋部分の軽さは樹脂では実現が難しいと思うし、落としても割れないし、光の透け方に和紙ならではの良さもある。シンプルにスペックが優秀で、一周まわってハイテクノロジーだと思いました。

高倉:

TENTさんに期待していた部分はまさにそこで。ただ「提灯をベースにした室内照明」と言われてもイメージが難しいところを、上手く作っていただけました。「はこぶ、ともす、ほっとする。」という価値を顕在化してもらえたと思っていて。本当にお願いして良かったです、ありがとうございました。

<取材協力>
クリエイティブユニットTENT

文:白石雄太
写真:中村ナリコ

<関連する特集>

【あの人が買ったメイドインニッポン】#44 日本草木研究所の古谷知華さんが“最近買ったもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

今回からゲストは、日本草木研究所の古谷知華さん。初回は「最近買ったメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

ラヂオは6つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットフォームからお楽しみください。

Spotify
Apple Podcast
Amazon Music
Voicy
Castbox
YouTube

[古谷知華さんの愛着トーク]
・最近買ったのは、「京都・履物関づかの草履」
・工房見学する中で履いてみたいと思い、購入を決意
・オーダーメイドで3か月で完成
・履いてみて草履の気持ちいい機能性を実感
・鼻緒が痛くならず、どこまでも歩いて行ける
・最近は、あらゆる物で日本製を買うよう気を付けている
・サプライチェーン全体が幸せな仕組みの物を選びたい

古谷知華さんが最近買ったメイドインニッポン

古谷知華さんが“最近買った”メイドインニッポンは、「京都・履物関づかの草履」でした。


ゲストプロフィール

古谷知華

調香師、プロデューサー
1992年生。2015年東京大学工学部建築学科卒業。調香やハーブ・スパイスに関する知識を活かし、クラフトコーラ「ともコーラ」やノンアル専門ブランド「のん」等の飲食ブランドを設立する。日本各地の山に入り食材獲得するのが趣味で、日本草木研究所を立ち上げる。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、日本草木研究所の古谷知華さんにお話を聞いていきます。7/26(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

【あの人の贈りかた】今暮らす場所や、ふるさと。その地の想い出を込めて(スタッフ安田)

贈りもの。どんな風に、何を選んでいますか?

誕生日や何かの記念に、またふとした時に気持ちを込めて。何かを贈りたいけれど、どんな視点で何を選ぶかは意外と迷うものです。

そんな悩みの助けになればと、中川政七商店ではたらくスタッフたちに、おすすめの贈りものを聞いてみました。

今回は販促企画ディレクターの安田がお届けします。

“好き”で使い続ける麻のハンカチに、奈良の想い出を刺繍「motta」

実は、ちょっとした贈りもの、というのが苦手でした。たまに会えた友人に「久しぶり!」の嬉しい気持ちを表したい。でも贈る相手の好みを考えていると自信がなくなり、これ!というものを選べなかったのです。

贈りもの選びのヒントをもらったのは、退職祝いに中川政七商店のハンカチ「motta」をいただいた時のこと。ありそうでない、珍しい麻のハンカチです。

生地の風合いや柄がかわいらしく、麻なのにしわになりにくいから洗いざらしですぐ持っていける。たくさん持っているハンカチの中でいつの間にか出番が多くなりました。そうか!自分が使って「すき!」と思ったものを贈ってもいいんだ、と気づきました。

奈良に本社のある中川政七商店で働き始めてからというもの、友人がよく来寧してくれます。結構な確率で私が贈るのは、奈良本店限定の鹿刺繍入りのmotta。鹿の思い出と一緒に使ってね、また来てね!という想いを込めて贈ります。

<贈りもの>
motta

スリッパ迷子の母に贈った「夏の麻スリッパ」

「スリッパって、どうしたってヘタってしまうのよね」。母との会話で、スリッパの話題がよく上がります。

私の場合は、履き続けている甲の部分がどんどんブカブカになって、かかと部分の生地が擦り切れ、中の綿が出てきてしまいます。もったいなくて履き続けるのですが、恥ずかしいので来客がある時に急いで買い替える。何とかならないものか‥‥と思っていました。

そんな時に手に入れたのが、中川政七商店の「夏の麻スリッパ」。

中敷きがジュート麻になっているので、素足で履くとざらざらした感触がとても気持ちいいのです。また、夏の蒸れやすい時期に湿気がこもらないのも、おすすめしたいポイント。早速、同じくスリッパ迷子の母にプレゼントしました。暑がりの母はとても気に入ったようです。

そして今のところ、ヘタり具合も気にならない。毎日の家事の相棒だから、この調子で丈夫に長持ちしてほしい!と思っています。

<贈りもの>

夏の麻スリッパ

ふるさとの話に花が咲く「大丸屋製菓 栗最中」

中川政七商店で働く同僚は、奈良県以外の出身者も多く、故郷の話でよく盛り上がります。お土産で地元の珍しいお菓子をいただくこともしばしば。群馬県出身の私としては、地元の美味しいものを皆さんに知ってほしいと、帰省するたびにいろいろ探しています。

いつもお土産リストに入っているのは、大丸屋製菓さんの「栗最中」。群馬県沼田市に本店を構え、創業130年を超える老舗の和菓子屋さんです。栗最中は小倉餡と白餡の2種があるのですが、私は白餡派。優しい甘さの白餡に大きな栗が丸ごと入っていて、1つで大満足のお菓子です。

故郷のお菓子を誰かに贈るとき、古い友人を紹介するようでなんとなく照れくさく感じてしまうのは私だけでしょうか‥‥?もしかすると、ふるさとへの想いがお菓子を通して伝わってしまう気がするからかもしれません。

<贈りもの>
・大丸屋製菓「栗最中」
 ホームページ:https://www.daimaruya.jp/
 Instagram:https://www.instagram.com/daimaruya_wagashi/

贈りかたを紹介した人:

中川政七商店 販促企画ディレクター 安田裕子

森を身近に。「奈良の森のシロップ」商品開発の道のり【奈良の草木研究】

工芸は風土と人が作るもの。中川政七商店では工芸を、そう定義しています。

風土とはつまり、産地の豊かな自然そのもの。例えば土や木、水、空気。工芸はその土地の風土を生かしてうまれてきました。

手仕事の技と豊かな資源を守ることが、工芸を未来に残し伝えることに繋がる。やわらかな質感や産地の景色を思わせる佇まい、心が旅するようなその土地ならではの色や香りが、100年先にもありますように。そんな願いを持って、私たちは日々、日本各地の作り手さんとものを作り、届けています。

このたび中川政七商店では新たなパートナーとして、全国の里山に眠る多様な可食植物を蒐集し、「食」を手がかりに日本の森や林業に新たな価値を創出する、日本草木研究所さんと商品作りをご一緒することになりました。

日本の森にまなざしを向ける日本草木研究所と、工芸にまなざしを向ける中川政七商店。日本草木研究所さんの取り組みは、工芸を未来へ繋ぐことでもあります。

両者が新商品の素材として注目したのは、中川政七商店創業の地である奈良の草木。この「奈良の草木研究」連載では、日本草木研究所さんと奈良の草木を探究し、商品開発を進める様子を、発売まで月に1回程度ご紹介できればと思います。

5本目となる今回のテーマは「開発者対談」。日本草木研究所と中川政七商店が新しく開発した商品について、ついにご紹介する記事がやってきました。

「奈良の森のシロップ」「奈良の森のサイダー」と名付け、吉野杉や吉野桧、大和橘、モミ、クロモジ、アカマツを素材に、清涼感ある飲料に仕上げた今回の商品。いよいよ7月末に発売が迫る初夏のとある日、ともに商品開発に取り組んだ日本草木研究所の古谷知華さん、中川政七商店の内山恭子に、インタビューを実施しました。



奈良の森の可能性を届けたい

ーーまずはじめに、古谷さんにご質問です。日本草木研究所さんとして、他社と大きくコラボレーションするのは今回が初めてだと伺いました。世の中にたくさん企業があるなかで、中川政七商店とのコラボレーションを検討くださったのは、どうしてだったのでしょうか?

日本草木研究所・古谷さん(以下、古谷):

中川政七商店さんが日本のプロダクトや文化を大事にしながら商品を作っていらっしゃることは、ずっと以前から拝見していました。その姿勢をとても尊敬していて、日本草木研究所(以下、草木研)の活動についても、きっと共感してくださるところがあるのではないかと思ったことが一つです。

あとは、私自身が奈良の自然にすごく興味を持っていたことも理由ですね。奈良は林業がはじまった場所ですが、今は他の地域と同じく衰退してきています。また奈良は日本のなかでも早い時期に、漢方を作るなど植物をシステマチックに使っていたり、歴史として残していたりする土地です。森のルーツや植物の文化がすごくある場所だなと思っていたので、ここで何かを試みることに草木研としての意義も感じていました。

その他にも、今回素材に使用した果実の大和橘は別ブランドで手掛けているクラフトコーラの活動でずっと使っていて、奈良の方とやり取りもしていたので、そういったご縁を感じるところもあって。

大和橘ってもともとは森に自生していた植物なんですけど、今は活動団体さんなどの手で農業として育てられています。そこで育てられた果実や葉を使ったジンが登場するなど、「奈良といえば大和橘」といったイメージも徐々についてきて、森にある植物のなかでも産業化が成功しつつある草木だなと。

そんな風に、吉野杉や吉野桧、大和橘など、森に育つ植物を商品化して森の活用をしてきた実績が奈良にはあったので、そこに可能性を感じて商品に使ってみたいという興味があったんです。

日本草木研究所・古谷知華さん

ーー続いて、内山さんに質問です。草木を使った食品企画に取り組むと決まった際、どんな風に感じられましたか?

中川政七商店・内山(以下、内山):

最初は「どうやってやるんだろう」と思って。どんなものなら食べ物に使えるんだろうと考えていくと、自分は意外と森のことを知らないなと気付きました。

古谷さんとお会いして最初にお話を聞いた際、「日本の林業にはきこり業ときのこ栽培しかない。本当はその間にもっと可能性があるのに」っておっしゃっていて、それがすごく印象に残ったんですね。それで、その“可能性”の部分にかけてみたいなという想いがありました。

中川政七商店・内山恭子

こだわったのは森のストイックさと、飲みやすさのバランス

ーー奈良の森を素材として使用することが決まり、いろいろ検討したうえで最終的にはシロップとサイダーの開発に至りました。どんな考えからこの商品に着地したのでしょう?

内山:

最初はいろいろな可能性をお伺いしながら、草木研さんのオリジナル商品の試飲や試食などもさせていただいたんです。それで、そのなかでも一番「あ、森だ!」とストレートな驚きがあったのがシロップだったんですよ。

あとは炭酸水で割ってもいいし、煮詰めてソースに使ったり、かき氷のシロップにしたりといろいろなアレンジもできるので、中川政七商店のお客様にも楽しんでいただきやすいかなと。

古谷:

私としては、中川政七商店さんのお客様が手に取りやすいものであれば特にジャンルにこだわりはなくて、作るものも奈良の森を訪れてから考えたいなと思っていました。なので、最初から具体的に何を作るか決めていたわけではなかったんです。

とはいえ“奈良といえば”の吉野杉や吉野桧は使いたいと思っていたので、それなら食品よりも飲料の方が相性がいいなとは、過去の経験から考えていました。

内山:

そうですね、私も奈良の特産である吉野杉や吉野桧は使いたいと思っていて。だったら‥‥と、先ほどお話いただいた古谷さんからのアドバイスも踏まえて、オリジナルのシロップを開発することになりました。

それで、せっかくメインの素材を奈良で打ち出すなら、いっそ全部の香木素材を奈良のものにできないかなと。ただ中川政七商店のお客様は、草木だけで構成すると少し手に取りづらいかもしれないとも思い、もうちょっとやわらかな感じを出せるように、奈良で大切に育てられている大和橘を使用したいと考えました。

あと、奈良には吉野などの山のイメージもありますが、明日香村や奈良公園のようなちょっと下った裾野の方の、里のイメージもあると思うんです。それで里の香りがする大和橘が入った方が、奈良の植生感と奥行きが出るかなと考えて。

奈良の森のシロップ(左)とサイダー(右)。サイダーはシロップを炭酸水で割ったもの

ーーシロップの味や香りを決める際、こだわった点についても教えてください。

内山:

先ほどもお話しした通り、「森を飲む」というコンセプトとはいえ、ストイックになりすぎるとお客様が手に取りにくいかもしれないので、飲みやすく仕上げたいと思いました。

その理由から、ヒノキや杉で森のイメージは出しつつ、クセのある草木の分量は減らしていただいたのがポイントです。あとは大和橘で柑橘の香りや味を加えることで、なじみのあるものと感じていただければなと。

ただ、そんな当社の方針を踏まえて草木研さんが提案くださった1度目の試作品は、甘みがあって飲みやすかったんですけど、実は、採用を見送って。そこから「もう少し森っぽさを加えてほしい」とリクエストしたんです。

そのきっかけは、1度目と2度目の試作の間に、奈良の山へ一緒に入ったこと。雨が降るなか山守さんに森を案内いただいたのですが、そこでピリッとした山の空気や、山を守ってきた方々の崇高なプライドを感じたので、甘すぎるのは違うなという気がしました。だから「ストイックさをもう少し前に出して、バランスを出したいんです」って、2度目の試作のリクエストをして。

あまりにも飲みやすくしちゃうと草木研さんや山守さんの想いが薄まってしまい、「美味しいシロップ」で終わっちゃうなと思ったんです。

古谷:

山歩きが商品開発に繋がって私も嬉しいです。実際に山に入ることで、対象に対しての解像度が高くなって、商品のイメージが固まることってありますよね。

日本草木研究所と中川政七商店のメンバーで、初春の吉野山へ

ーー改めて、今回使用した素材について、それぞれの草木が持つ味や香りの特徴を教えていただけますか?

古谷:

はい、もちろん。
まず杉は青りんごみたいな甘みがあって、青いけどやさしい味と香りがするのが特徴です。最も顕著に香りが出るのは新芽なんですけど、葉っぱでも十分その特徴は感じていただけます。幹の方になるともう少し強い木の香りになるので、今回は枝葉のやわらかい香りの部分を使ってます。

ヒノキは皆さん、暮らしのなかで使用されるシーンが多いので、恐らく香りのイメージが一番わきやすいと思います。ヒノキの香りがすることで森らしい印象には繋がりやすいのですが、強すぎると「人が飲めるもの」と感じにくいので、クロモジや大和橘のような比較的なじみのある草木を入れることで、飲みやすく思えるように全体の印象を調整しました。

クロモジが持つニナロールという成分は、レモンや生姜にも含まれている香り。“やさしいジンジャー”のようなイメージで、草木から食品を作る時にすごく重要な役割を果たしてくれる植物です。昔からお茶などの食品に使用されてきましたが、味や香りはお花っぽいというか、あまり「木を食べている」感じはしないかもしれません。華やかで上品な味わいにしてくれる、キーボタニカルの一つです。

こちらはアカマツ。今回はチップの部分を香りづけで使用しました。削りたてのアカマツのチップって、オレンジのような香りがするんですよ。ただマツヤニの香りも少しあるので、わりと短所と長所がはっきりしている植物ですね。入れすぎるとクセが強くなって飲みづらくなるのですが、多少入れる分には独特のいい風味を出してくれます。

うちがオリジナルで作っているシロップはアカマツが多めなのですが、中川政七商店さんとの商品ではクセを出しすぎないように、ほんの少しだけ使っています。

次にモミ。モミは折るとグレープフルーツみたいな香りがして、時間が経つとベリーの香りに変わっていく不思議な特徴を持っています。シロップにはフレッシュな香りを蒸留して使うので、最初の爽やかな華やかさを演出してくれます。

内山:

大和橘は日本書紀や古事記にも出てくる、日本の柑橘のなかで一番古いといわれる果実です。500円玉の裏に描かれていたり、桃の節句では雛人形とともに「右近の橘、左近の桜」として飾られていたりと、日本人にとって実はなじみが深い柑橘なんですけど、準絶滅危惧種になっていることもあり、実際はほとんどの方は食べたことがないと思います。

ちょっと酸味や苦みがあるのでそのまま食べるのには向かないんですけど、シロップに使うと飲みやすくなるし、アクセントも出るのでちょうどよくて。大和橘の復活に取り組まれている生産者さんから分けていただいたものを使用しました。

古谷:

今回は蒸留の工程で大和橘の葉っぱを多く使うことで香りを出して、実の部分は芳香蒸留水をシロップにするときに足していています。それぞれ加工の方法が違うんです。

内山:

そうですね。結構たくさんの葉が必要だったんですけど、「シロップの製造時期にその量をカットすると木が弱るかも」と生産者さんがおっしゃったので、製造期より少し早い剪定の時期に「葉っぱを拾いに行かせてください」とお願いして、私の上司と2人で葉っぱを拾いに行きました(笑)。

古谷:

そのお話、初めて聞きました!ご自身で拾いに行ってらっしゃったんですね、すごい。

内山:

そうなんです。乾燥する前に摘んで冷凍しなくてはいけないので、生産者さんの倉庫にこもって、運び込まれた枝からせっせと摘みました(笑)。

心をやすめて、森を身近に感じる機会に

ーーシロップが完成してついに7月末に発売となります。お客様へのメッセージをそれぞれいただけますか?

内山:

夏の時期の発売となるので、涼やかな気持ちになれる味わいに仕上げました。ソーダで割ったり、お酒に一滴たらしたりしながら、忙しくされていて気持ちに一区切りつけたい時や、ゆっくりできる夜などに、時間をかけて楽しんでもらいたいなと思います。

美味しく飲んでいただきながら「アカマツとかクロモジってどんな葉っぱなんだろう」って、それまで気に留めなかった草木について調べたり、その背景である森にも想いを馳せたりする時間になれば嬉しいです。

古谷:

当社オリジナルのシロップを飲んでいただいたお客様から、「森を感じました」とか「森林浴をしている気分になりました」といった感想を頂くことが多いんです。普通に街で暮らしていると森って身近にないじゃないですか。そんな風にいまの日本の暮らしって、自然との距離が遠くなりつつあると思うんです。

シロップ一つでいきなり森と近づくのは難しいかもしれないんですけど、でも、蓋を開けたときの森の香りや、「奈良の森ってなんだ?」なんて違和感から、少しでも森や自然を想う時間が暮らしのなかに生まれるといいなと思います。


<次回記事のお知らせ>

中川政七商店と日本草木研究所のコラボレーション商品は、2024年の7月末に発売予定。「奈良の草木研究」連載では、発売までの様子をお届けします。
最終回となる次回のテーマは「奈良の森のシロップの楽しみかた」。そのまま飲むだけじゃない、いろいろな活用方法をご案内します。

<短期連載「奈良の草木研究」>

文:谷尻純子
写真:奥山晴日

【あの人が買ったメイドインニッポン】#43 クリエイティブユニットTENTの青木亮作さんが“ギフトでもらったもの

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

引き続きゲストは、クリエイティブユニットTENTの治田将之さんと青木亮作さん。今回は、青木亮作さんが「ギフトでもらったおすすめのメイドインニッポン」についてのお話です。

それでは早速、聴いてみましょう。

ラヂオは7つのプラットフォームで配信しています。
お好きなプラットフォームからお楽しみください。

Spotify
Apple Podcast
Amazon Music
Voicy
Castbox
YouTube

[青木亮作さんの愛着トーク]
・ギフトでもらったおすすめは、「コレジャナイロボ」
・企業勤めでデザインとは何か?をガチガチに考えていた頃に出会って…
・なんて自由なんだ!と感動して泣いた
・小学生の頃の自分が喜ぶようなものを作った方がいいと思うように
・心のなかで、仏のように憧れているもの
・納得できるものに囲まれているとストレスがない
・お買いものは、悔しい!と感じたものを買う節がある
・お気に入りの椅子には、毎朝くやしい!と言いながら座っている

青木亮作さんがギフトでもらったおすすめのメイドインニッポン

青木亮作さんが“ギフトでもらったおすすめ”メイドインニッポンは、「コレジャナイロボ」でした。

お二人が作る物を実際に見てみたい!という方は、東京・池尻大橋にある「TENTのTEMPO」にぜひ遊びに行ってみてください。


ゲストプロフィール

治田将之

クリエイティブユニットTENTのプロダクトデザイナー
デザイン事務所、生活雑貨メーカー勤務を経て、フリーランスとして家電機器、インテリア用品を中心にプロダクト、パッケージ、カタログまで多岐にわたるデザインを手がける。


青木 亮作

クリエイティブユニットTENTのプロダクトデザイナー
オリンパスイメージング株式会社、ソニー株式会社にて録音機器やカメラ、PCおよび周辺機器のプロダクトデザインをはじめ商品戦略や企画を行う。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回のゲストは、日本草木研究所の古谷知華さんです。7/19(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら