佐賀の郷土菓子「丸房露」を、新しい食べ方で。甘酸っぱい提案の誕生秘話

およそ350年前の江戸時代。その素朴でハイカラなお菓子「丸ぼうろ(丸房露・まるぼうろ)」は佐賀の地にやってきました。

頬張るとなぜだか、みな「懐かしい」と口にする。はじめて食べた人も「食べたことのある味」と言う、なんとも不思議なお菓子。驚いたことに、その製法は江戸時代からほぼ変わっていないとか。

ということは、つまり。

江戸時代に暮らした人々と、令和という現代に生きる私たちが、同じ菓子を口にしていることに。こんなにすごいこと、あります?

手仕事が生む、素朴で優しい味

丸ぼうろーー。佐賀県佐賀市を代表する伝統的な銘菓として名高い郷土の味。今では市内の菓子店それぞれが独自の味を生み出していますが、その元祖といわれるのが1639(寛永16)年創業の「鶴屋菓子舗」です。

与賀神社の参道 二の鳥居(重要文化財)のすぐ前に位置する本店

徳川三代目将軍にあたる徳川家光の治世の元、佐賀三十六万石の城下町に鶴屋は誕生。御菓子司(おかしつかさ)として佐賀藩主の鍋島公に菓子を納めてきた歴史をもちます。

鍋島公に菓子を納める際に使用していた木桶の蓋

「丸ぼうろがつくられるようになったのは、二代目・太兵衛の時代です。長崎の出島で、南蛮菓子である丸ぼうろの製法をオランダ人に直接学び、佐賀に持ち帰ったのが350年前と言われています」

そう話すのは、家業に入って11年経つ、営業部長の堤一博さん。

小さい頃から「丸房露」を食べてきた堤さん。ちなみに「丸ぼうろ」「丸芳露」「丸ボーロ」など表記は店によって違うとか。鶴屋菓子舗の商品は「丸房露」。

当初の主な原材料は小麦粉と砂糖と水。「今とは違い、もっと硬いクッキーのようなものだったそうですが、江戸時代後期になるとようやく卵が入手できるようになり、しっとりとして柔らかい『丸房露』ができたとされています」

生地は仕込んでそのまま使うのではなく、一晩寝かせる

小麦粉と卵、砂糖などでつくられる生地は、見るからにトロントロン。水や牛乳などは使わず、卵のもつ水分だけで生地をまとめて練り上げる。生地が硬すぎれば、ふっくらとした食感にはならず、反対に、緩すぎればきれいに成型することさえままならないとか。

まるでキャラメルのような質感。扱いは想像以上に難しい

材料の分量は決まっているものの、その日の温度や湿度によって、生地の配合具合を微妙に変えていく。そのとき一番いい状態の生地になるよう微調整しているそうです。

素早く型抜きしてオーブンの鉄板に

「長年培ってきたデータもありますが、最後はすべて職人の勘や感覚が決め手。手作業でしか、この味わい、この食感は生み出せないものなんです」

焼きたて熱々の「丸房露」

表面はサクッとして、中はふっくら、しっとり。こうばしい風味の中から、なんとも懐かしくやさしい甘味がふわりと広がる。素朴ながらも上品なお菓子です。

古文書から生まれた、「丸房露のためのマーマレード」

そんな伝統の味をもっと多くの人に届けたいという想いから、中川政七商店の経営再生支援を受けた堤さんが、改めて見直したのが同店に残る4冊の古文書。

「250年くらい前から先代が書き記してきたもので『鍋島様の城に丸房露を何十個納品』『値上げのお願いにうかがう』といった日記もありますが、そのうちの1冊が1750年代に記された『菓子仕方控覚(かししかたひかえおぼえ)』。今で言うレシピ帳だったんです」

右頁は古文書の傷みを軽減すべく後から付けた表紙。大事に守り継がれている

「丸房露」に関する表記はもちろん、これまで手がけてきたいろいろなお菓子のいろはがずらりと並びます。そのなかで目に留まったのは、ある三文字。

三柑漬ーー。

左頁の最初のところに「三柑漬(みかんづけ)」の文字が

「三柑とはみかんのこと。これを砂糖漬けしたもののことで、つくり方を見てみると現代でいうところの“マーマレード”だったんです」

温暖な気候に恵まれた佐賀県は、みかんの一大生産地。地元の果物を使って「丸房露」に合う味ができないだろうか……ということで早速、マーマレードづくりに着手しました。

使用したのは日本では佐賀県藤津郡太良町にある数軒の農家でしか栽培されていない希少品種“クレメンティン”。濃厚な甘味とスッキリとした後味が特長の柑橘です。

『丸房露のためのマーマレード』1本540円(税込)

そして試行錯誤の末にできたのが、これ。

ごろりとした果皮が見えます。スプーンですくって頬張ると濃厚な甘さのなかに、やさしい酸味とほのかな苦味。歯応えのある果皮の食感もなかなかにおいしい。

大ぶりにカットした果皮の食感が絶妙です

これを「丸房露」につけてみました。はじめは少しだけ。んん? おお、おお! なるほど。次いでたっぷり添えてみると……んんっ!うん!合いますよ、これ。マーマレードの甘酸っぱい味や香りが、素朴な「丸房露」をより一層引き立てます。個人的には、少し温めた「丸房露」に「丸房露のためのマーマレード」をたっぷりのせるのが好みです。

佐賀っ子ならではの思い出も新製品のヒントに

「丸房露」に“ちょい足し”して楽しめるものは、ほかにも。

実はマーマレードは冬季限定。夏には「丸房露」に合わせる「丸房露のためのアイスクリーム」が販売されます。

「丸房露のためのアイスクリーム」1個 290円(税込)

「子どもの頃、朝ごはんに『丸房露』を牛乳と一緒に食べていたんです。浸して柔らかくしたり、小さく砕いてフレークのようにしたり。『丸房露』にバターを塗って食べるのも好きでした。だから乳製品が合うことは感覚的に分かっていたんです。

で、夏になると『丸房露』の消費量が落ちることもあって、これを打開するためにはどうしようかと考えていたときに思いついたのが、ミルクアイスでした」

こちらは佐賀県唐津にある「村山ミルクプラント」の、コクのあるまろやかな牛乳を採用。さらにここでも“三柑”にこだわり、上品な香り漂う“みかん蜜”で甘味をプラス。

かすかに柑橘の香りのする「丸房露のためのアイスクリーム」を「丸房露」につけると、冷たいアイスクリームが「丸房露」の生地をしっとり柔らかな食感にして、優しい甘さを引き立てます。

丸房露は生きている

最後に堤さんは言います。

佐賀っ子にとってはお中元やお歳暮の定番

「丸房露は生きているお菓子です」

「日に日に表情が変わるんです。焼きたてはこうばしくふっくらとしていて、だんだんサクッとしてきたと思ったら、翌日には水分が戻ってしっとり。それを過ぎると少しずつ硬くなっていく。

僕は意外と硬くなりはじめの頃が好きで(笑)。わざとトースターで焼いてカリカリにしてバターを塗ったり、マーマレードを塗って食べたりしますね。夏場のアイスクリームなら、ちょこっとつけて味わってもいいし、2枚の『丸房露』でサンドしてもおいしい。

そんなふうに多様に楽しめるのが『丸房露』のいいところ。自分の好きな表情や味わい方を見つけて楽しんでほしいですね」

佐賀の窯元がつくる鍋島青磁にのせて

とりあえず。まずはそのまま。お茶の供に、いただこうかな。

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<取材協力>

合資会社鶴屋菓子舗
佐賀県佐賀市西魚町1番地
https://marubouro.co.jp

※この記事で紹介した商品は、鶴屋菓子舗のオンラインショップにてご購入いただけます

文:葛山あかね
写真:藤本幸一郎

<掲載商品>

鍋島虎仙窯 鍋島青磁 煎茶碗

鍋島虎仙窯 鍋島青磁茶托 1個入

久留米絣の織元・坂田織物が織りなす日常にまとえる上質な羽織もの

2022年3月30日。久留米絣の新しいブランド「sakata」がお目見えした。

折タグにも久留米絣を使用。織元ゆえの贅沢さ(展示会「大日本市」で撮影)

用意されたのは伝統的な久留米絣をベースにしながら、日常づかいの気軽さをまとう“羽織もの”。ショートとロングの2タイプを、アースカラーをベースにした8つの柄で展開しています。

春夏に使えそうな軽やかなデザイン(展示会「大日本市」で撮影)
無地からストライプまで8つの柄がある(展示会「大日本市」で撮影)

ふと、思う。

これ、久留米絣なんだ、と。久留米絣というと藍色の生地に白い文様が浮き上がる、昔ながらの風情を連想するけれど、ここに並ぶ商品は、いずれもこれまでの雰囲気とは異なる軽やかな趣をたたえていました。

昔ながらの久留米絣の模様(提供:坂田織物)

つくり手は、福岡県八女郡にある「坂田織物」。1948年の創業以来、久留米絣の伝統を受け継ぎながら、常にその魅力を現代に残し、可能性を広げるべく奔走する織元です。

福岡県八女郡広川町の本社

そんな坂田織物が中川政七商店を経営再生支援に迎えて、表現したかったこと、新ブランド「sakata」を通じて伝えたいことは何なのでしょう。

自分たちの強みは何なのか?

「新しいブランドを立ち上げた背景には、久留米絣という素材の良さをより多くの人に知ってもらいたい、という想いがあります」

そう話すのは3代目の坂田和生さん。

大手アパレルブランドに勤めた後、家業である坂田織物に入社。2017年にはニューヨーク進出するなど、常にチャレンジを続ける。一時はお笑い芸人を目指したこともあるとか

久留米絣は、夏は涼しく冬は暖かいという機能性の持ち主。また一着ごとに少しずつ異なる独特の柔らかな風合いは、着れば着るほど、洗えば洗うほどに増し、長く着るほど着心地がさらに良くなっていくという魅力があります。

「伝統工芸に注目が集まり、久留米絣の良さが見直されつつあるといっても、絣文化の縮小傾向はすぐには止まらない。さらには昨今の感染症によって状況が停滞しつつありましたし、このまま手をこまねいていても、何も変わらないんです」

むしろ停滞している今だからこそ、進む手立てを考えるチャンスと捉えた坂田さんは、絣の歴史的背景や久留米絣にまつわる技術や知恵、日本における絣文化などを徹底的に調べ直したといいます。絣づくりに携わりはじめて20年。なのに「知らないことばかりで驚いた」とか。

そして、見えてきたのは自分たちの強みーー「久留米絣という素材をつくれる」という、当たり前だけど、忘れてしまいがちな大事な事実でした。

均一の技術で生まれる 不均一な美しさ

久留米絣とは福岡県南部の筑後地方一帯でつくられる織物のこと。日本三大絣の一つとして1957年には国の重要無形文化財に指定されました。坂田さんは、2020年重要無形文化財技術伝承者でもあります。

その製造工程は、なんと30以上。世界的に見ても驚くほど複雑な工程を要するといいます。

横糸となる緯巻き(ぬきまき)づくり一つとっても、職人技が必要

柄のデザインを行う図案づくりにはじまり、経糸(たて糸)と緯糸(ぬき糸。横糸のこと)の準備、染色などすべての工程おいて職人技が必要となるけれど、なかでも久留米絣の個性を決める一番の特徴は「くくり」という工程。

そもそも“絣”とはあらかじめ染め分けた(先染めした)糸を使ってつくる織物のこと。染め分け方によって、さまざまな文様を描くことができます。

「その染め分けをするために不可欠な技法であり、デザイン画に従って柄で表現したい場所を糸で縛るのがくくり。くくった部分には染色時に色がつかないため、ほどいたときに模様となって表れるんです」

図案に沿って、染めたくない部分に糸を巻きつける

染め分けにはほかにも、板に糸を巻きつける板染めや、糸に直接染料をすり込む捺染(なっせん)という方法があるけれど、「くくりによって染め分けたものは、より繊細で細かい文様を表現することができる」のだそう。

緻密にくくり、きっちりと染め分ける。均一に行うべき、この高い技術こそが久留米絣の要となるのです。

「でもね」と坂田さん。

昔ながらの久留米絣。独特のかすれ具合が美しい

「いくら均一な技術で図面通りにくくっても、糸って伸び縮みするでしょう。糸の強度やくくるときの力加減、染料の染み込み具合などにも影響されて、ところどころ不均一になってしまうんですが、これこそが大事なところ。久留米絣独特のかすれやゆらぎといった、いわば不均一な美しさが表れる。プリントなどでは決して表現することのできない、豊かな風情が生まれるんです」

捨てていた残糸が新たな個性を育む副産物に

新しい商品づくりを進めるなかでカギになったのは、そんなくくりの工程で使う“くくり糸”でした。

「くくり糸はあくまで染色する前の糸を縛るための道具。これまでは使用後の大半を処分していたんです」

途中で切れたりしては染色の妨げとなって美しい文様が描けない。くくり糸にはギュッと縛ることのできる太さと強度のある、丈夫な糸を採用していた

「でも、くくり糸がある=久留米絣屋の証拠だな、と。くくり糸は久留米絣が描く不均一な美しさの象徴のようなものだから、これを生地に織り込むことで、久留米絣という素材そのものの個性や魅力をより多くの人に伝えられるのでは、と思ったんです」

織物屋の強みは「素材をつくれる」こと。伝統技をきちんと踏まえつつ、生地の質感を多様にアレンジしてつくり変えることができるのです。

あくまで道具として扱われていた糸が、織り糸として蘇ることに

一方で、伝統にあえて従わなかった部分も。

久留米絣は紺と白、黒と白といった模様のコントラストがバチッとしているのが美しいとされてきました。

「それはそれで美しいんですが、現代人からしたらどこか民芸調のイメージもぬぐえない。だから今回はアースカラーをテーマにして、ベースの色に柄が溶け込むような模様を採用することにしたんです。昔ながらのはっきりとした染め分けではなく、久留米絣の可能性を広げるため、あえて、これまでにない曖昧さを表現しています」

マス見本。これまでの久留米絣にはなかったナチュラルな色使いも「sakata」ならでは

経糸と緯糸の割合や織りの密度などを調整しながら、ベースの色を決める。そして捨てられるはずだったくくり糸を撚り直して、染め直したり、ときにはブリーチをかけて、ベースの生地に合う織り糸に仕上げていく。

こうして久留米絣をベースとしながら、絣の新しい表現に挑戦した、これまでにない風合いの久留米絣が誕生しました。

生地一つ一つにはレインストライプ、ブラシチェックといった独特の名前が

なぜ、日常着に?
「着るほどに肌に馴染むから」。

新しい生地づくりに挑戦する「sakata」が、第一弾として提案するのは、くくり糸を織り込んだ久留米絣で仕立てた上質な日常着。

「絹を使った紬などが“ハレ”の着物なのに対して、主に木綿でつくられる久留米絣は“ケ”の日常着。着れば着るほど肌の馴染みも良くなり、普段着として活躍する丈夫さも兼ね備えています」

織る糸の密度を変えることで柔らかくしたり、厚みを出したり(展示会「大日本市」で撮影)

生地にはさらりとしたシャツ生地や、少し厚みのある生地の2種類を用意。

場所や性別、体型、年齢を選ばず、久留米絣という概念も含めて、あらゆる枠組みを取っ払いたいという想いから、ゆったりとしたシンプルなデザインを採用。着物を連想させる長い襟が特徴の“羽織もの”が誕生しました。

表裏のない絣の良さを生かし、裏地はついていない。左/ロングタイプ、右/ショートタイプ(提供:坂田織物)
シンプルな「レインストライプ」は、柄物にも合わせやすそう(提供:坂田織物)
爽やかで大胆な「ブラシチェックブルーゴールド」(提供:坂田織物)

たとえば、白いTシャツの上にさっと羽織るだけで様になるし、ジーンズやシンプルなワンピースに合わせればただそれだけで粋な装いに早変わり。伝統のある久留米絣を気軽に着こなすことのできる日常って、ちょっと格好いい……ですよね。

日本の絣文化を世界へ

「sakata」の取り組みはファッションにとどまりません。

「久留米絣は洋服に使えることはもちろん、日常生活を彩るインテリアなどにも多彩に使えるファブリック。久留米絣の可能性を追求しながら、現代人の暮らしをより豊かにする提案をしていきたい」

製品をつくることはもちろん、久留米絣の製造を見学できるオープンファクトリー、産地ならではの使いこなしが体験できるカフェ、「ゆくゆくは久留米絣のテーマパークをつくりたい」と坂田さんは嬉しそうに語ります。

「世界に日本の絣文化を広めたい」と坂田さん。

「さらに言えば、久留米絣だけでなく、日本各地で独自に発展してきた絣の文化を、世界中に伝えていきたいですね。絣文化の底上げをしていくことが、結局は、僕たちの生き残る大事なカギになると思うから」

「sakata」の挑戦はとてつもなく大きく、でも、確実に前に進んでいました。


<関連特集>

<取材協力>
有限会社坂田織物

福岡県八女郡広川町長延602
http://sakataorimono.com/

文:葛山あかね
写真:藤本幸一郎(「大日本市」撮影 中里 楓)

古希祝いに贈りたい逸品特集。長寿を祝うおすすめのギフトは?

70歳という節目の年にその長寿を寿ぐ古希のお祝い。

還暦のお祝いではまだまだこれから、という雰囲気が強いものですが70歳というのは本人にとっても家族にとってもひとつ大きな節目なのではないでしょうか。

長い人生のひと山を越え、次のもうひと山へ。
今までの感謝とこれからの人生へのエールを込め、少し特別なお祝いの席や贈りものを用意してみてはいかがでしょうか。

今回は中川政七商店の暮らしの道具の中から、古希に贈るとよいとされている紫色の小物やこれからの暮らしを快適に整える品々をご紹介します。

古希の意味と知っておきたい贈呈時のマナー

そもそも古希のお祝いとはどんな風習なのでしょうか?
まずはその意味と、知っておきたい基本的なマナーをおさえておきましょう。

●古希の意味
70歳のお祝いである「古希(こき)」。
古希という言葉は「70年以上生きることは稀なり」という意味の杜甫の詩「人生七十古来稀なり」に由来しています。今でこそまだまだ元気な方が多い年齢ですが、この頃は70歳を迎えられるのは珍しいこと。寿命が延び、定年が65歳に引き上げられたこともあって、最近では還暦よりも古希を盛大に祝うケースが増えているようです。

●古希祝いを贈るときのマナー
還暦のお祝いに赤いものを贈るように、古希には紫色のものを贈ることが多いようです。
紫は古くから位の高い人々が身につけた高貴な色。人生の先輩として敬う気持ちが伝えられます。
ただ、最近は古希を迎えてもまだまだ活力に溢れた方も多く、形式にこだわりすぎるよりも趣味や嗜好品など暮らしを楽しむためのものを贈る方が喜ばれることも。
相手に合わせて、喜んでもらえそうなものを選びましょう。

贈りものには「御祝」「祝古希」ののしをかけ、人生で何度あってもいいお祝いごとの時に使われる花結び(蝶結び)の水引をかけましょう。

古希祝いによく贈られるギフト

長寿を祝い、これからの人生を応援する意味で贈る古希のお祝い。
どんなものがよく贈られているのでしょうか?

●花
お祝いの席が華やぐ花束は贈りものの定番ですが、中でも古希のカラーである紫を中心にしたものが人気のよう。ただ、仏花を思わせる紫と白の組み合わせは厳禁です。それ以外にも菊や椿、「寝付く」に通じる根付きの鉢植えといった縁起のよくないイメージがあるものは避け、ピンクや黄色など明るい色の花を加えた華やかなものがおすすめです。

●旅行
品物ではなく、思い出に残る旅行を古希のお祝いとして贈ることも。家族で温泉旅行に出かけたり、好きな旅先を選んでもらえる旅行券を贈ったりと相手が楽しめる工夫をするとより喜んでもらえそうですね。

●レストランギフト
夫婦や親しい友人と楽しい時間を過ごしてもらうレストランギフト。憧れのお店やディナークルーズなど、お祝いごとにふさわしい場を用意して、思い出に残るひとときを贈りましょう。

●雑貨・日用品
日々の暮らしに彩りを加えてくれる雑貨や日用品。お茶の時間を特別なものにする美しい茶器や身の回りの小物を収納するポーチなど、相手の暮らしぶりや好みに思いをめぐらせて選んでみましょう。

●衣類
普段から身につけられる衣類も贈りものにおすすめです。スカーフやマフラー、ゆったり羽織れるカーディガンなど体型を問わず身につけられるものだと長く使ってもらえそう。紫色がどこかに入ったデザインのものを選べば、より古希のお祝いにふさわしい贈りものになりそうです。

●食べもの
何を贈るか悩んだときに心強いのが、食べたり飲んだりすればなくなる「消えもの」。種類が豊富なので自分ではなかなか買わない贅沢なものや、贈りものらしい華やかなパッケージのもの、健康志向の方にも贈りやすい素材にこだわったものなど相手に合わせて選べます。

●アルバム
70歳という節目の贈りものにぴったりなのが、思い出の写真を整理できるアルバム。これまでの感謝と、これからも思い出を増やしていこうという気持ちがこもった贈りものになりそうですね。

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中川政七おすすめの古希祝いで贈りたい逸品

着心地も動きやすさも申し分ない日常着、お出かけしたくなる軽やかなバッグ、家時間を充実させる日用品など、古希に贈りたい品をご紹介します。

●空紡糸のラグランワイドプルオーバー

空紡糸のラグランワイドプルオーバー

空気の力で撚り合わせる空紡糸を使ったプルオーバー。定番のTシャツにくらべて身幅やアームホールを広めにとり、ゆったりとしたシルエットに仕立てました。さらっとした肌ざわりと、ふっくらと軽い着心地が特徴で、季節を問わず気持ちよく着用いただけます。
価格:6,380円(税込)
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●空紡糸のワイドバスクシャツ

空紡糸のワイドバスクシャツ

ふっくらと軽やかな着心地が特徴の空紡糸のワイドバスクシャツ。細かいピッチのボーダーで、身幅はゆったりとしていながら、首まわりを詰めてきちんとした印象に仕上げました。若々しいデザインが案外喜ばれ、おしゃれ好きな方への贈りものにおすすめです。
9,900円(税込)
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●ふんわり綿のラグランカットソー

ふんわりとやわらかな綿を使用したカットソー。生地が二層構造になっているため空気をたっぷりと含み、やさしく包み込むような着心地です。1枚で着るのはもちろん、インナーにも重宝する程よいフィット感が幅広い年代の方に好まれる1着です。
5,390円(税込)
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●mino

mino nico linen border

ニットの産地である新潟・五泉生まれの「mino」。その名の通り雪国で冬に使われてきた「蓑」から着想したポンチョブランドです。羽織ったり首に巻いたりとさまざまな使い方ができるストールポンチョが素材・色合いともに豊富に揃い、相手に合わせて選びやすいアイテムです。
10,450円(税込)~
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●綿麻もんぺパンツ

綿麻もんぺパンツ

抜群の動きやすさとはき心地を誇るもんぺパンツは、足元に注意が必要となる年齢の方への贈りものにおすすめ。ゆったりとした腰回りとゴム入りの裾のおかげで足さばきがよく、どんな姿勢でもらくちん。シンプルなデザインで普段着に合わせやすく、散歩やお買物などのちょっとそこまでのお出かけにも便利です。
6,490円(税込)
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●たっつけパンツ

たっつけパンツ

さらりとした日本の労働着である「たっつけ」をもとにつくった、ユニセックスで使える日常使いのパンツ。股上が深くゆったりとした、しめつけ感のない楽な着心地です。普段着やお散歩着として活躍します。
8,800円(税込)
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●かや織のストール

かやストール

「花ふきんをストールにして巻きたい」というお客様の声から生まれた、蚊帳生地でつくったストール。蚊帳生地を2枚あわせて洗いをかけることでふんわり、やわらかな質感が生まれました。空気の層ができるので肌寒い季節はあたたかく、暑い季節は汗取りとして活躍。自宅で気軽に洗濯でき、1年通して便利にお使いいただけます。
5,280円(税込)
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●真田紐 トートバッグ 大

真田紐 トートバッグ 大

手績み手織り麻と真田紐を組み合わせてつくった軽やかなトートバッグ。上品な佇まいながら雑誌やA4のファイルも入る収納力があり、荷物が多い日にも頼りになります。色のバリエーションが豊富なのも特徴のひとつで、古希のお祝いなら紫色もおすすめです。
10,450円(税込)
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真田紐 ファスナートート

真田紐 ファスナートート

真田紐のトートバッグよりもひとまわり小ぶりなファスナートートは、座ったときに膝の上に収まりがよく和装にもぴったり。手績み手織りの麻生地の品のいい光沢感が美しく、和装にもよくなじみます。
11,000円(税込)
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●リネン帆布の真田紐トートバッグ大

リネン帆布の真田紐トートバッグ大

本体に倉敷のシャトル織機で織ったリネン帆布、持ち手に真田紐を使ったトートバッグ。側面の生地を二枚重ねたすべてポケットとして使える構造で、持ちものをすっきりと収納できます。A4がすっぽり収まる便利なサイズで、お出かけはもちろんレッスンバッグとしても使いやすく重宝します。
13,200円(税込)
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●巾着 鹿草木

巾着 鹿草木

ちょっとしたおでかけやバッグインバッグとしてもお使いいただける、小ぶりの手提げサイズの巾着。「鹿草木」のデザインに合わせて入れた底部分の差し色がアクセントになっています。紐には伊賀の正絹組紐を使用し、上品な印象にまとめました。
4,400円円(税込)
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●化粧ポーチ

化粧ポーチ

化粧品やマスク、ポイントカードなどの整理に役立つ、口が大きく開くがま口タイプのポーチ。中身の整頓がしやすいように中央に仕切りを付け、内側は汚れが拭き取りやすいようビニール貼りで仕上げました。
4,400円(税込)
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●ギャザーポーチ 小紋

ギャザーポーチ 小紋

片手で簡単に開け閉めできるバネ口のポーチは、マチがゆったりとしているので中が見やすく、物の出し入れもスムーズです。落ち着いた色のリネン生地と合わせ、大人が持ちやすいかわいらしさに仕上げています。
1,760円(税込)
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●注染のれん

注染のれん

節目の年、お部屋の雰囲気を変えて気分を新たにしてほしいのなら、手軽に模様変えができるアイテムもおすすめです。浴衣や手ぬぐいの染色に用いられる、昔ながらの注染技法で染めた手織り麻ののれんは、色のにじみやぼかしなど注染ならではの風合いが特徴。部屋の目隠しや間仕切りとしてお使いいただけます。
16,500円(税込)
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●和砂糖・釜焚塩・純米酢・濃口醤油・芳麦味噌

和砂糖・釜焚塩・純米酢・濃口醤油・芳麦味噌

中川政七商店の厳選した和食の基本調味料「さしすせそ」シリーズを詰め合わせたギフトセットです。素材に気を配り、昔ながらの製法でつくられた調味料がいつもの味をさらにおいしくしてくれそう。
3,672円(税込)
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●耐熱硝子の多用急須 根竹

耐熱硝子の多用急須 根竹

お茶の時間を大切にしている方には紅茶も日本茶もおいしく淹れられる、耐熱ガラス製の急須はいかがでしょうか。あたたかいものにも冷たいものにも対応し、茶葉の動きや水色もお楽しみいただけます。
26,400円(税込)
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●鍋島虎仙窯 鍋島青磁 煎茶碗 2個入り

鍋島虎仙窯 鍋島青磁 煎茶碗 2個入り

佐賀県伊万里市で鍋島焼・伊万里焼の伝統と技術を守り続ける窯元「虎仙窯」が手掛けた鍋島青磁の煎茶碗です。伊万里市大川内山でしか産出されない純度の高い青磁原石でつくった青磁釉で覆われ、まるで翡翠のような美しさ。毎日のお茶の時間を贅沢に彩ってくれます。
1点2,200円(税込)~
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●花ふきん

奈良の特産品である蚊帳生地を2枚重ねて縫い合わせた花ふきん。大判・薄手でふきんとしてだけでなく、お皿の拭きあげやかご収納の目隠し、洗顔や汗取り用のタオル代わりに使ったりと幅広く活躍します。色のバリエーションが豊富なので、色とりどり詰め合わせれば目に華やか。メインの贈りものに添えるのもおすすめです。
1点770円(税込み)
3枚セット2,640円(税込)
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「長寿を祝い、次の一歩を踏み出すきっかけに」

いつまでも若々しくいたいと思いながらも、いやおうなく人生は進んでいくもの。

けれど、積み重なる年齢を祝ってくれる人が近くにいれば、たどり来し道を愛おしく思え、次の一歩を勇気を持って踏み出せるのではないでしょうか。

大切な人だからこそ心も体もずっと元気でいてほしい、その長寿を次もまた共に祝いたい。

そんな願いを託した贈りものとして、中川政七商店の暮らしの道具が役立てばうれしいです。

【スタッフレビュー】番茶飲みくらべ

誰がいれても、誰が飲んでも、いつでもおいしい、日常にぴったりな番茶。
その魅力は、こちらの記事でたっぷりと紹介させていただきました。

今回中川政七商店からデビューした番茶は7種類。
その味の違い、気になりませんか?

番茶=ほうじ茶と思っている方が多いと思いますが、番茶は必ずしもほうじているものとは限りません。

実は味も香りも多種多様。
私自身、実際に飲んでみて、番茶ってこんなにバラエティが豊かなんだ、と驚きの連続でした。

そこで今回、中川政七商店のスタッフ12人で飲み比べをしてみました。
毎日自宅で飲みたい味や、ギフトにおすすめのものなど。
ぜひ購入時の参考にしてみてください。

・大別した味の方向性
・シーン別おすすめランキング
・個別のレビュー
の3つに分けてご紹介します。

では早速見ていきましょう。

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7種の番茶を、味の方向性で大別してみました

お茶を選ぶときに、緑茶なの?ほうじているお茶なの?というのは前提として気になりますよね。

緑茶(水色が緑のお茶)。さわやかな味わいのもの

・青柳番茶
・春摘番茶(春季限定)

ほうじているお茶。香ばしい味わいのもの

・天日干し番茶
・ほうじ番茶

原料をブレンドしているお茶。癖になる味わいのもの

・茶の木番茶
・エルダー番茶(春季限定)
・月桃番茶(春季限定)

シーン別おすすめランキング

毎日飲むのにおすすめのお茶

「自宅で毎日飲むなら」というアンケートでは、「ほうじ番茶」と「天日干し番茶」が拮抗。
スタッフの自宅用ベストバイ商品は、ほうじているお茶が人気という結果になりました。

それぞれのお茶の詳細は下部で説明しますが、簡単に比較すると、
「ほうじ番茶」は、より癖がなく、やさしい甘みで誰でも飲みやすい味。
「天日干し番茶」は、香りが強く味も濃い、ほうじ茶らしい味わいのお茶です。

小袋タイプもあるので、最初は両方購入して試してみてもよさそうです。

最初に試すのにおすすめの3つ

自宅用に常飲するお茶として試すのであれば、味の方向性が違う3つのお茶を試すのがいいのでは、ということで、こちらの3つをおすすめします。

・緑茶ですっきりした味わいの「青柳番茶」
・ほうじ茶で香ばしい味わいの「ほうじ番茶」or「天日干し番茶」
・雑穀をブレンドした滋味深い味わいの「茶の木番茶」

ほうじ茶の好みは人によって分かれたので、「ほうじ番茶」と「天日干し番茶」はレビューを参考に選んでみてください。
ほうじ茶が好きという方は、「青柳番茶」の代わりに、ほうじ茶2つを選んでもよさそうです。

ギフトにおすすめの3つ

ギフトも同様に、味のバラエティを楽しんでいただけそうな3種が選ばれました。

・緑茶ですっきりした味わいの「青柳番茶」
・ほうじ茶で香ばしい味わいの「天日干し番茶」
・スパイシーな香りとすっきりした甘さの「月桃番茶」

プレゼントなので、自宅用のスタンダードな味ばかりではなく、一風変わった味わいのものをいれると喜ばれそうということで、春季限定の「月桃番茶」がランクイン。
春らしい華やかなパッケージも相まって、喜んでいただけると思います。

個別の味レビュー

緑茶①さわやかな香りとすっきりとした後味「青柳番茶」

定番として飲みやすい緑茶が欲しい、という方におすすめのお茶です。

青々とした香りがさわやかで印象的。
味は煎茶に比べると、渋みや苦み甘みなど全てがまろやかな味わいに。後味もすっきりしています。

また、普段から煎茶を飲み慣れた人とそうでない人で、印象が分かれたお茶でした。

普段あまり飲まない人にとっては、
「煎茶みたい!それでいて、苦みが少なくまろやかで飲みやすいので自宅に常備したい」という声が多数あがっていました。
逆に煎茶の濃厚な味わいが大好きというスタッフからは「煎茶とは別物。それが面白いけど、煎茶の濃厚さを求めると、少し物足りないかも」という声も。

自宅用に常備するのはもちろん、いれる失敗がないので、お客様にお出しするのにもおすすめのお茶です。

スタッフの声
「まろみのある、苦みの少ない煎茶といった感じ。出された瞬間の香りの印象的。落ち着く香りでいい。お客さんに出すのによさそう」
「すっきりした後味なので、朝からでも飲みやすそう」
「すっきりした香りが印象的。普段濃厚な煎茶を飲んでる人が飲むと物足りなく感じるかも。甘みがあるので冷茶やティータイムに合いそう」
「実家で飲む急須でいれたお茶みたいで落ち着く。ティーバッグいれっぱなしでずっとこの味が保てるのは嬉しい」

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緑茶②青々としたフレッシュな香り「春摘番茶(季節限定)」

青柳番茶よりも、さらに青々とした香りの癖が強めの緑茶。春季限定のお茶ならではの、フレッシュな草原が思い浮かぶような香りです。

味自体はすっきりさっぱりした味わい。冷めると少し甘みが出てきますが、後味はさわやかです。
毎日飲むものというよりはすっきりしたい時の気分転換にいいお茶、という意見が多いお茶でした。

少し印象的なものをギフトにしたい時や、春らしいさわやかな贈りものを用意したい、という時によさそうです。

スタッフの声
「香りが豊か。青っぽい。味はあっさりしているので冷やして飲みたい」
「香りの印象がすごく強い。フレッシュで緑の芝生のような香り。ギフトにすると印象的でよさそう」
「飲むと心地よくさっぱりとした気分になるので気分転換によさそう。飲み始めるとくせになるので1袋終わる頃には印象がまた変わってるかも」
「うすい若葉色で季節感があって素敵。お花というよりも野の花や草の香り。冷めると甘味が出てくる」

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ほうじ茶①自宅のTHE定番のお茶「天日干し番茶」

自宅のTHE定番のほうじ茶という声が多数あがった「天日干し番茶」。
香ばしく、香りが強く、味も濃い。適度な渋みがあり、ほうじ茶らしい味わいです。

お湯を注いだ瞬間にふわっと香りが広がる香り高いお茶なので、ほっと一息ついていただけると思います。

スタッフの声
「飲む前の香りがまず香ばしく、ちょっと甘さを感じる香りでよかった。香り高いのに渋み苦みが少なく飲みやすい。ごはんの後に飲みたい」
「力強い味でとてもおいしい。好みです。自分用にリピートするならこれ」
「ほうじ茶でイメージする味はこれ、って感じ。ほっとする。自家用の柱」
「独特の風味があって、すっきりはしてないけれど、ウーロン茶のように濃いめの料理にも合いそう」

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ほうじ茶②まろやかな甘みの「ほうじ番茶」

まろやかな甘みがあって誰でも飲みやすいほうじ茶です。
天日干し番茶と比べると、より癖がなく、子どもからご年配の方まで苦手な人が限りなく少なそうな味、という評価になりました。

スタッフの声
「天日干しと比べてまろやか、やさしい、甘みが強い。くせのない味。子どものお茶に選びたい」
「甘味がある。スイートな甘みではなくおだしみたいな甘み。ごはんと合いそう」
「ふくよかでちょっとジューシーさを感じる不思議な味。芳醇とか発酵とかそういう一癖加わっているような、ただ雑味はなく澄んでいる印象」
「癖が少なく飲みやすい。年代問わず飲みやすく、嫌いな人が限りなく少なそうな味。どんな食事とも合いそう」

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ブレンド茶①滋味深い味わい「茶の木番茶」

飲んだ瞬間スタッフから「やさし~~~い!」と声が上がるようなお茶です。
ごくごく一般的な癖のない味というわけではないと思うのですが、数名のスタッフから「実家の味」という声があがりました。

麦茶や玄米などの雑穀をブレンドしている為か、小さいころに麦茶を飲んで育ったスタッフによる「懐かしい。1番慣れ親しんだ味」という声や、
雑穀や豆の入ったお茶を飲みなれている方の、これこれという声など。

苦手な方はいませんでしたが、毎日飲むには多少意見が分かれる味かもしれません。
ただ、体に染み渡る感じのするお茶なので、疲れている時や体にやさしいものを摂りたい時にはおすすめです。

スタッフの声
「やさし~~い!風邪などのしんどい時にも飲めるし、味の濃いものが苦手な人にもおすすめ。飲んだ後体がぽかぽか温まってきました」
「豆の味が後からくる。雑穀感がしっかりあって、商品名としっくりくる味」
「麦茶の香りがする。味も麦茶っぽい。小さいころずっと麦茶を飲んで育ったので、一番慣れ親しんだ味」
「豆の香りがする。いつも自宅で飲んでる味に一番近いもの。」
「ほうじ番茶よりもさらにさっぱりしていて飲みやすい。スモーキーな香りは好き嫌いが分かれるかもしれないけど飲むシーンは問わなさそう」

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ブレンド茶②ハーブティーのような「エルダー番茶(春季限定)」

出した瞬間、「これ番茶?」と声が上がるほど、香りの印象が強いお茶です。ハーブティーや薬膳のお茶のような印象を感じさせる香り、という声が多数あがっていました。
味自体はまろやかな甘さで飲みやすく、ハーブティーが苦手なスタッフも「飲める!」と喜んでいました。

冷めていくに従い甘みが出てきて、香りも少しずつフルーティーで甘い香りに変わっていったので、時間をかけて飲む愉しみがあるお茶だと思います。

想像できない面白味があり、気分転換によさそうなお茶ですが、
香りの癖が強いため、その点で好き嫌いが分かれるかもしれません。

スタッフの声
「薬膳のお茶のような癖のある香り。味はすっきりしているけど、鼻に抜ける香りが強い。」
「すごく個性的!これが番茶?という驚きがある。好き嫌いがわかれる面白いお茶」
「独特な癖がありさわやかだけど刺激もある感じ。飲み終わると後味は残らないので余計不思議」
「ハーブティー感があるけど飲みやすい。普段ハーブティーはあまり好きじゃないけどこれは好き」

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ブレンド茶③アジアンテイストな「月桃番茶(春季限定)」

エルダー番茶と同じくらい、香りの印象が強いお茶です。
こちらはスパイシーでアジアンテイストな香り。
香りも印象的ですが、味も濃いめ。甘みがありしっかりとした味わいですが、後味はすっきりしています。

一風変わっていながら、「これ好き!」という声が多かったので、ギフトにもおすすめです。

スタッフの声
「アジア感が強い。香りがスパイシーで個性強いですが、好きな味です。辛いエスニックな料理やカレーなどとも合わせるとおいしそう」
「味はさっぱりしてまろやかな印象だった。香りは強くてくせがあるが、とげとげしていなくて全体的にやさしい。飲み終わった後、少しすーっとした感じがする。冷めると甘みを強く感じるようになった」
「香りがアジアン。香りで楽しんで味は飲みやすい。ほっとできるしすっきりもする不思議な味。女性が好きそう」
「香りと味のギャップがある。香りは強いけど味はほどよい感じ。印象に残る。気分転換にいいお茶。」

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手軽にいれておいしく飲めるのがうれしい番茶を、多様な味・香りのティーバッグでご用意しました。
一口に番茶と言っても、それぞれに個性があるので、好みの味わいのものに出会えっていただければ幸いです。


<関連特集>


文:上田恵理子

引越し挨拶は手土産を添えて。渡すポイントや喜ばれやすい品物は?

転勤、結婚、ライフスタイルの変化など、人生の節目には引越しがつきもの。

新天地での新たな暮らしに期待が膨らみますが、その土地に長く暮らす予定であったり、家族ぐるみで地域になじみたい場合には、その第一歩としてご近所へのご挨拶が欠かせません。

初対面の方のお宅を訪ねるのは緊張するものの、最初に勇気を出しておくといい関係を築きやすく、後がぐっと楽になるはず。そして、そんな勇気をあと押ししてくれるのが「きっと喜んでもらえる」と思えるささやかな贈りものです。

理想は気軽で、気が利いていて、もらった側が暮らしの中でちょっとうれしくなる瞬間を持てるようなもの。

今回は引越しのご挨拶の定番である「お菓子」「飲みもの」「日用品」の中から、そんなうれしい特徴を備えた品々をご紹介いたします。

引越し挨拶をするなら手土産を渡そう

引越しのご挨拶は新たな暮らしを気持ちよくはじめるための最初のステップ。

新たなご近所さんはきっと「どんな人が引っ越して来るのかな?」と気になっているはず。はじめましての挨拶の時に、家族構成やペットのことなど差しさわりのない範囲で自己紹介をしておくとお互いに安心です。

そして、相手にいい印象を持ってもらうためにも手ぶらよりは何か挨拶に添えるものがあったほうが好印象。相手に気を遣わせない範囲で、気軽なご挨拶の品を渡しましょう。

引っ越し挨拶で渡す手土産のポイント

見ず知らずの方に渡すからこそ難しいご挨拶の品。
一体どんなものを、どんな風に贈るのがふさわしいのでしょうか。

●手土産の相場
相手に気を使わせないためにも気持ち程度の品がちょうどよく、1000円以内のものを選ぶのが一般的。必ずお世話になる大家さんや管理人さんには、それより少し高額な1000〜3000円くらいのものを渡すことが多いようです。

●購入場所
どこで買うかが重要なものではないため、通販や近くのお店など負担にならないところで購入すれば大丈夫です。

●のし(熨斗)の有無
1000円前後の気軽なものなので、のしをつけなくても問題はありません。ただ、対面でのご挨拶が難しく、ポストなどに入れる場合は「引越しの挨拶」とひと目でわかる外のしをつけると好印象です。

●喜ばれやすい手土産のジャンル
相手の人となりがわからないため、特定の人しか使わないものや好き嫌いが分かれるものは避けた方が無難です。お菓子や飲みもの、日用消耗品など万人受けするものを選びましょう。

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引越し挨拶の手土産におすすめの飲料品3選

●番茶

季節の番茶くらべ ティーバッグ3包×3種入(番茶 小袋 春摘み番茶・エルダー番茶・月桃番茶)3/16までご自宅用送料無料

人を選ばず飲んでいただきやすいティーバッグの番茶。
番茶はカフェイン量が少ないので、子どもからご年配の方まで幅広く安心して飲んでいただけます。
季節ごとにシーズン限定の番茶が発売されるので、組み合わせてその時期にぴったりな印象的なご挨拶の品にすることができます。
価格:378円(税込)〜
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●奈良藤枝珈琲焙煎所 ドリップパック アソート珈琲

奈良藤枝珈琲焙煎所 ドリップパック アソート珈琲

お家や会社で手軽に楽しめ、日持ちするので喜ばれやすいのがドリップコーヒーのセットです。喫茶店やカフェ、ホテルの好みに合わせた500種類を越える珈琲を提案してきた「奈良藤枝珈琲焙煎所」による3種類のコーヒーが味わえます。
価格:1,080円(税込)
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●堀内果実園 シロップ

堀内果実園 シロップ

ビート糖やはちみつに果実をじっくり漬け込んでそのおいしさを引き出した「堀内果実園」の果実のシロップ。水やお湯、炭酸水で4〜5倍に希釈していただくほか、紅茶に入れたりお酒で割って飲んでもおいしく、子供から大人まで楽しめます。
1,296円(税込)
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引越し挨拶の手土産におすすめのお菓子3選

ちょっとした贈りものに人気のお菓子。家族構成にかかわらず食べやすく、日持ちするものを3つ選びました。

●ふやき煎餅

ふやき煎餅

ほどよい口どけとやさしい甘味で小さな子供からお年寄りまでおいしく召し上がっていただけるふやき煎餅。軽い食べ口がどんな世代の方にも受け入れられやすく、「はじめまして」に最適です。
価格:1,080円(税込)
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●飴缶

飴缶

柚子、生姜、黒糖豆玉の3種類から選べる中川商店オリジナルの飴缶です。缶には正倉院の宝物を元にしたイラストがあしらわれ、手頃なのに上質感があるのがポイント。食べ終えた後には小物入れとしてもお使いいただけます。
価格:864円(税込)
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●中川政七商店おつまみ

中川政七商店おつまみ いかチーズ・えび甘辛焼き・はたはたいしる焼き・たこ燻製

子供にとっては栄養満点のおやつ、大人にとっては晩酌のお供になる乾きもの。素材や調味料にこだわった「中川政七商店おつまみ」シリーズは、ささやかな贅沢気分が味わえちょっとした贈りものにぴったりです。
価格:378円(税込)〜
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飲みものを贈るなら相手のタイミングで楽しめるものがご挨拶の品向き。
「飲んでみたい」と思ってもらえそうな、味わいやパッケージにひと工夫あるものを選びました。

引越し挨拶の手土産におすすめの日用品3選

毎日使う分消耗が早く、いくつあっても困らないタオルやハンカチ、ふきん。
配りものとして重宝するのはもちろん、使い心地のよさにも自信がある定番の3品をご紹介します。

●花ふきん

誰にでも喜んでもらえる、と自信を持っておすすめできるのが『花ふきん』。蚊帳生地を大判薄手のふきんに仕立てており、さまざまな用途にお使いいただけます。消耗品なので明るい色も選びやすく、見た目が華やかなのもうれしいポイントです。
価格:770円(税込)
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●かや織タオル

かや織タオル


毎日必ず使い、新しいものほどうれしいタオルは引越しのご挨拶の定番。蚊帳生地を4枚重ねて縫い合わせたタオルは吸水速乾性に優れ、手拭きや汗取り、ボディタオルと幅広く活躍します。
価格:1,100円(税込)
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●motta ハンカチ

何枚あっても困らないハンカチは贈りやすいのはもちろん、かさばらないので相手が留守でもポストに入れておけるという利点も。誰でも持ちやすいシンプルなデザインのものがおすすめです。
価格:1,100円(税込)〜
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勇気の一歩を応援するご挨拶の品

見ず知らずの方の家のチャイムを押して、ご挨拶して、品物を渡す。
慣れないとなかなか勇気がいるものですが、「きっと喜んでもらえる」と思える品があれば少し気分が楽になるような気がします。

新しい暮らしへ踏み出す大切な一歩。
私たちのつくった品物が、その背中をそっと押すことができたらうれしいです。

私が唯一失敗せずにいれられるお茶。日常におすすめしたい番茶の魅力とは

皆さん、お茶ってどんないれ方してますか?

私はというと、毎朝急須でいれているにも関わらず、つい最近まで、自分がいれるお茶の味に自信がもてませんでした。今日は上手にいれれたという日もあれば、渋くなってしまった、という日も。

目分量でいれているのが原因なのは分かっているけれど、茶葉の量を測って湯を適温まで冷まして、というのは、朝の忙しい時間帯にはなかなかのハードル。
沸騰したばかりの熱湯を注いで放置し過ぎた結果、苦くなってしまったり渋くなってしまったりしていました。

ざっくりいれても失敗しない茶葉があればいいのに…。

そんな他力本願な願いをかなえてくれる、日常にぴったりのお茶があることを知りました。
それが、番茶。

飲み始める前は、番茶ってなんだっけ?と疑問に思うところからのスタートでしたが、いまでは毎日に欠かせない自分の定番になっています。

今回、中川政七商店からデビューする番茶シリーズをきっかけに、その特徴を知ることができました。日常でお茶を飲む方全員に伝えたい、番茶の魅力をご紹介します。

そもそも番茶ってなに?

私の頼りない知識では説得力に欠けると思い、お茶農家さんに話を聞きに行きました。

今回お話を聞いたのは、健一自然農園の伊川健一さん。
奈良県北東部の大和高原を中心に、農薬・肥料を一切使用しない自然栽培のお茶づくりを行っています。

皆さん番茶と聞いて、どんなお茶を思い浮かべますか?
私の頭に浮かんだのは、ほうじ茶でした。

「8割の人がそう思ってると思いますよ」
伊川さんもそう言います。

青柳番茶。ほうじ加工をしていない為、水色が緑でさわやかな味わい

でも実は、この緑色のお茶も番茶なのです。
番茶を、ほうじ茶=茶色いお茶、と思っていた私には青天の霹靂でした。

つまり、ほうじていない(香ばしくない)お茶が飲みたいという方にも、番茶はお勧めできるのですということ。お客様に緑茶をお出ししたいけど失敗が怖い、というシーンにも心強い味方です。

番茶の定義には諸説あるそうですが…

「一般的によく知られているのは、新芽のやわらかい部分を煎茶用に収穫し、残りの部分を使ってつくったお茶ということだと思います。」

他の通説も含め共通して言えることは、若葉ではなく生長したお茶の葉を原料としているため、苦みや渋みが出にくく、飲みやすいお茶になるということだそうです。

お茶の葉。上の方の新芽は煎茶用に摘まれて、それ以外の部分を摘んで番茶がつくられる

「もともと“番”という字には、ふだん使いの意味があります。番茶も、つくり手がつくった定義ではなく、飲み手にとっての日常のお茶という意味から、そう呼ばれるようになったという説もあるそうです」

今回、中川政七商店から発売するお茶のシリーズが番茶のみでの展開になったのも、そんな日常で飲まれてきた文化や風習を大切にしたいという想いからでした。

では、実際にどんなところが日常に適しているのか、改めて番茶の魅力を紹介します。

日常で飲むのにぴったりな番茶の魅力①どういれても渋くならない

お茶というのは奥深いもので、いれ方一つで味が変わりますよね。
「茶葉の量」「お湯の量」「お湯の温度」「抽出時間」の4つを守ればおいしくいれれると分かっているものの、毎回きちんといれるのは、なかなかのハードルです。

熱湯でいれても苦くなりにくい番茶は、朝のバタバタした時間にも心強い味方

お湯を冷ます時間や、抽出時間をきっちりはかる余裕がない時もあります。というよりも、恥ずかしい話ですが、私の場合は基本的にできていないというのが正直なところです。

それでも、おいしいお茶は飲みたい。

そんな毎日に、熱湯を注いでも苦みが出づらく、長時間おいても渋くなりにくい番茶は救世主のような存在でした。

日常で飲むのにぴったりな番茶の魅力②カフェインレスで誰でも飲みやすい

番茶は、他のお茶に比べると、カフェインが少ないのも特徴です。

「煎茶と比べると基本的に半分程度、種類によっては化学処理してなくても、0のものもありますよ。今回出す中では茶の木番茶がそれにあたります。妊婦さんやお子さんにも飲んでいただきやすいお茶です」

今回発売する番茶の中でも、「茶の木番茶」は化学処理せずカフェイン0のお茶

私自身、妊娠しているわけではありませんが、カフェインは少ない方がいいなと思う時もあります。
例えば夜のリラックスタイムに、体をあたためるお茶を飲んで、ほっと一息つきたい。でも、後は寝るだけなので目を覚ましたいわけではありません。夜中にお手洗いに起きるのも避けたいです。

そんな時にも番茶は適しています。
カフェインが少ないということは、覚醒作用だけでなく、利尿作用も低いということ。番茶は、どんなシーンでも気負わずに飲みやすいお茶なのです。

ノンカフェインのお茶と言えば麦茶ですが、麦茶は体を冷やすことから、夏におすすめの飲料。冷え症の方や、秋冬の寒い時期にはやっぱり番茶がおすすめです。

日常で飲むのにぴったりな番茶の魅力③好きな味が必ず見つかるバラエティの豊かさ

ここまで色々と説明してきましたが、日常的に飲むならば、何よりも味が大事ですよね。

緑茶のさわやかな味わいが好きな方、ほうじ茶の香ばしい味わいが好きな方、雑穀の混じった滋味深い味わいが好きな方、甘味の強いまろやかなお茶が好きな方、華やかな香りを楽しみたい方。
お茶の好みは千差万別です。

番茶は、そんな様々な味の方向性にも対応してくれます。

上段左から、ほうじ番茶、天日干し番茶、茶の木番茶 、青柳番茶。下段左から、月桃番茶、エルダー番茶、春摘み番茶の7種

今回、中川政七商店から出る番茶は7種類。
一般的な番茶のイメージに近いほうじ番茶もあれば、さわやかな味わいのものも。黒豆などとブレンドした滋味深い味わいのものもあります。

毎日飲みたいスタンダードな味わいだけでなく、
香りが華やかでハーブティーのような印象を受けるものや、まろやかな甘味のあるものなど、気分転換やティータイムにおすすめのお茶も。

実際に飲んでみて、番茶ってこんなに味のバラエティが豊かなんだ、と驚きの連続でした。

それぞれの味が気になるという方は、「番茶飲みくらべ」記事をご覧ください。
スタッフ12人で飲みくらべした結果、好みは様々でしたが、必ず好きな味が見つかりました。

誰がいれても誰が飲んでも、いつでもおいしい暮らしのお茶

最後に、伊川さんが思う番茶の良さってなんですか?と聞くと、

「フィジカルに良いことです。煎茶はメンタル(心)に良い傾向が強く、番茶は身体の調子を整えてくれる働きが強いと感じます。優しくて飲み飽きない番茶に、僕も日々元気を頂いています。」

今回の商品発売を機に、私も毎日番茶を飲むようになりました。

朝、水筒にティーバッグ1包とお湯を注いで会社に持っていき、日中それを飲む。常飲するものに失敗がないことは心の余裕につながり、一日の満足度がほんの少しだけあがるような気がします。

誰がいれても、誰が飲んでも、いつでもおいしい暮らしのお茶。
毎日の暮らしに、心からおすすめしたいお茶です。


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写真:平井孝子
文:上田恵理子