【暮らすように、本を読む】#06『ぐつぐつ、お鍋』

自分を前に進めたいとき。ちょっと一息つきたいとき。冒険の世界へ出たいとき。新しいアイデアを閃きたいとき。暮らしのなかで出会うさまざまな気持ちを助ける存在として、本があります。

ふと手にした本が、自分の大きなきっかけになることもあれば、毎日のお守りになることもある。

長野県上田市に拠点を置き、オンラインでの本の買い取り・販売を中心に事業を展開する、「VALUE BOOKS(バリューブックス)」の北村有沙さんに、心地好い暮らしのお供になるような、本との出会いをお届けしてもらいます。


<お知らせ: 「本だった栞」をプレゼント>

先着50冊限定!ご紹介した書籍をVALUE BOOKSさんでご購入いただくと、同社がつくる「本だった栞」が同封されます。買い取れず、古紙になるはずだった本を再生してつくられた栞を、本と一緒にお楽しみください。詳細は、VALUE BOOKSさんのサイトをご覧ください。


湯気の向こうにある、37人の鍋の記憶
『ぐつぐつ、お鍋』

木枯らしが吹く季節、私にとって鍋は救世主のような存在。具を変え、出汁を変え、ひと冬のあいだに何度、お世話になっているだろうか。

日本に暮らす人誰もが持つ、鍋の記憶。本書は、池波正太郎、東海林さだお、川上弘美など、時代も年齢も異なる37人の作家たちの、鍋にまつわる名随筆を一冊にまとめたアンソロジーです。ある人はオリジナルレシピを披露し、ある人は友人や家族と囲むあたたかな思い出を、ある人はひとりで小鍋をつつく楽しみを語ります。

寄せ鍋、ちゃんこ、ふぐ鍋、おでん‥‥、さまざまな鍋が登場しますが、なかでも心に染み入る一遍があります。作家・ねじめ正一による『すき焼き──父と二人だけの鍋』です。

晩ご飯がすき焼きの日は、家族は揃って浮かれ気分。食卓には、民芸店を営む筆者の父が、惚れ込んで買ってきたという「南部鉄」が決まって登場します。子ども心に「高い鍋を買うより肉の量を増やしてほしい」と、不満を抱える一方で、「父親は子どもたちが必死に食べている姿がうれしそうで、最後まで肉には手を出さなかった」という。そんな少年時代から、時は流れ、筆者が27歳の頃。糖尿病を患う父と二人で一泊二日の会津へ、うつわを仕入れに行った時の思い出が語られます。

窯出しされたばかりの焼き物を仕入れた日の夜、二人が宿泊した古びた旅館で、夕飯としてすき焼きが出てきます。質のいい肉ながら、それを盛る安物のうつわがよくない。そこで、仕入れたばかりのうつわを車まで取りに戻り、洗った小皿を手に、親子は再び鍋の前に座します。

「会津本郷の青みがかった肌がすき焼きにぴったりであった。さっきよりもすき焼きが百倍豪華に見えてきた。砂糖が少ないので物足りないと思った味も、肉の旨味がよくわかっていいと思えた」(本文より)

くたびれた宿で味わう鍋も、器ひとつで粋な時間に。少年時代の思い出と対比するように、言葉少なに描かれる親子のやりとりも、どこか愛おしさを感じるのでした。

ご紹介した本

『ぐつぐつ、お鍋』 
安野モヨコ / 岸本佐知子 他

本が気になった方は、ぜひこちらで:
VALUE BOOKSサイト『ぐつぐつ、お鍋』

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VALUE BOOKS

長野県上田市に拠点を構え、本の買取・販売を手がける書店。古紙になるはずだった本を活かした「本だったノート」の制作や、本の買取を通じて寄付を行える「チャリボン」など、本屋を軸としながらさまざまな活動を行っている。
https://www.valuebooks.jp/

文:北村有沙

1992年、石川県生まれ。
ライフスタイル誌『nice things.』の編集者を経て、長野県上田市の本屋バリューブックスで働きながらライターとしても活動する。
暮らしや食、本に関する記事を執筆。趣味はお酒とラジオ。保護猫2匹と暮らしている。


<同じ連載の記事はこちら>
【暮らすように、本を読む】#01『料理と毎日』
【暮らすように、本を読む】#02『おべんとうの時間がきらいだった』
【暮らすように、本を読む】#03『正しい暮し方読本』
【暮らすように、本を読む】#04『なずな』
【暮らすように、本を読む】#05『道具のブツリ』

【暮らしの景色をつくる布】#2 archipelago・小菅庸喜さん

皆さんは暮らしを飾るインテリアを、どんなふうに選んでいますか?

いわゆる賃貸のマンションに住んでいると、間取りや壁紙などの躯体はそんなに代わり映えがしません。かく言う我が家も賃貸マンション住まいです。
暮らしを飾る物を上手に取り入れることで、もっと自分らしい心地好い空間をつくっていきたい。個人的にもそう思っていた折に発売したのが、インテリアコレクション「くらしの工藝布」。使い手次第でさまざまな取り入れ方が膨らむ表情豊かな布たちは、暮らしを飾るのにぴったりのアイテムです。
実際に、家に取り入れたらどんな景色が生まれるんだろう?そんな興味が沸いて、心地好い暮らしを実践する皆さんに、取り入れてみてもらいました。

今回は、兵庫・丹波篠山のお店「archipelago」を営む、小菅庸喜さんのご自宅。取り入れたのは、こちらのラインナップです。

二重織刺し子の長座布団
二重織刺し子の掛敷布
刺し縫いのクッションカバー
手刺しのタペストリー(散し)

小菅庸喜さん、上林絵里奈さんご夫妻

2015年、兵庫県丹波篠山市の風土に惹かれて里山暮らしを始めたお二人。2016年に、夫婦でセレクトショップ「archipelago(アーキペラゴ)」をオープン。小菅さんには、「くらしの工藝布」撮影時のスタイリングを担当してもらいました。

人がいた気配を感じさせるスタイリング/写真:栗田 萌瑛

拡張性のある使い方ができる「二重織刺し子の掛敷布」

二重織刺し子の掛敷布 墨/薄茶 L・刺し縫いのクッションカバー 45×45 薄茶/墨

商品名に「掛敷布」とある通り、掛けても敷いても使える幅のある商品。布の厚みや縁の仕上げによって、掛けて使っても違和感のないつくりになっています。

「僕はもともと拡張性のある使い方ができるものが好きなんです。
二重織刺し子の掛敷布は、折り畳んで持ち運べるので、色んなアレンジができますよね。例えば車の後ろに敷いたり、キャンプの時に敷いたり。厚みがありながらも“布”なので、汚れたら洗えばいい。家に限らずさまざまなシーンで使えます」

イメージ撮影の際のスタイリング(※縁の仕上げが古い仕様)/写真:栗田 萌瑛

「掛け布としては、ソファーがちょっと傷んできたときに掛けたり、隠す用途でも使えますよね。
スタイリングの際にもそういう提案をさせてもらいましたけど、ベッドの足元に掛けたり、大判のブランケットとしても使えます」

なにかと使う毛布と座布団

「フレキシブルな使い方ができるものが好きなので、椅子やデスクなどの家具も、畳めたり気軽に動かせたりするものが多いんですよ。分かりやすいものだと座布団もそう。座布団のいいところは、ソファーや椅子と違い自由に動かせて、敷けばそこに座る場所が定まるところです。二重織刺し子の掛敷布も、敷いた場所に機能が生まれますよね」

左が表、右が裏。表裏どちらを上にしても使っていただけます

「両面の色が違うので、夏場になったら明るい方を表にして使うとか、両面楽しめるのも面白いなと思いました」

つい寝転びたくなる「二重織刺し子の長座布団」

「長座布団はもちろん、そのままゴローンと寝ることもできるんですけど、片側を折って枕にしたり、いろんな使いかたができますよね。どのように使っても、座れば自然とリラックスしちゃいます」

撮影時のスタイリング/写真:栗田 萌瑛

「撮影時のスタイリングは、自分の欲望を入れ込んでしまいました。片側を折って、うつ伏せで肘をつけば、本を読むのに最適だと思います」

「掛敷布も長座布団も、二重織刺し子の布は、染めによって生まれる表情の柔らかさや、ビビッドではない中間色な感じが、特にうちみたいな日本家屋の家には取り入れやすいと感じました。木がベースの日本の家には合うし、品がありますよね。

暮らしの中に、手ざわり感というか、陰影を作ってくれるというか。僕は普段から、暗さ を許容するのが大事だと思っているんです。暗いことをちゃんと暗いと感じるのは精神衛生上必要じゃないかと思っていて。だからうちでは照明が基本的に暗かったり…暮らしの中で影側を大事にしている節があるのですが、そういう影の美しさが出てくる色使いや表情だなと感じました」

自然の風合いを目指して色味や表情を作った布たち。展示受注会では、商品がずらっと並んだ空間で「落ち着く」と話す方が多くいました/写真:栗田 萌瑛

和洋問わず相性のいい「手刺しのタペストリー」

「手刺しのタペストリーは、いろんな柄があると思いますが、その中でも僕は“散し”が好きです。可愛らしさだけじゃなく、モダンさも兼ね備えた表情がいいですよね。うちは和室の床の間に飾りましたけど、洋室の壁受けにもいいと思います」

「物としても、ぺらっと一枚の布ではなく、裏地まで丁寧に作られているのがいいですよね。人間は動物的な感覚をちゃんと持っていると思っていて、じっとつぶさに見なくても、厚みとか質のよさを感じ取れる生き物だと思うんです。手刺しのタペストリーは、パッと見ただけでも上質さが分かります」

裏地は表地と生地の縮率が違うので、手まつりで縫いつけている部分も。端の処理は房抜きを行い、布ならではの手ざわり感を大切にしている

自分に作用する、暮らしを飾る物の選び方

「日常的に使う物を選ぶ時は、飽きがこないかどうかを必ず考えます。暮らしの中に取り入れる物は長く使うことが前提で、一度取り入れると手離れすることはほとんどないんです。
だから、“とりあえず”で買わずに欲しいものが見つかるまで、頑固にしつこく選んでいます。そうやって選んでいく中で、これはずっと使うだろう、これはいつか飽きちゃうかも、など、長い目で見た時の解像度が上がってきたように思います」

「“とりあえず”の買い物はしない」と小菅さん。住空間の面積をかなり占めるカーテンは、ずっと探し中なのだそうです

「機能がなかったとしても、飾る物は日常的に自分に作用してくれるものだと思うので、感覚が合うかどうかは大切ですよね。心に作用するということは、結果的に体にも作用しているということだと思います。

いわゆる特効薬とは違いますが、漢方薬のようにじわじわ気づいたらなんか調子いい、みたいな作用があるんじゃないでしょうか。毎日意識しなくても、そこにあることでなにかこうふわっと作用してくれるものがあるような。僕らにとっての、いい漢方にあたるものを身近に置いているんだと思います」

二重織刺し子の掛敷布と、刺し縫いのクッションカバー

「今回、“くらしの工藝布”を取り入れてみて、“刺し子”や”裂織”の技によって生まれる機能と表情が、改めて好きだなと感じました。
刺したり織ったりすることで強度が出る機能性と、どこかざらっとしていたりポコポコしていたり、均質ではない表情が独特で、インテリアとして取り入れるとすごく様になります。かといって柄があるわけではなく、過度に主張があるわけではないので、取り入れやすさや飽きのこなさもあるんじゃないでしょうか」

<小菅庸喜さんプロフィール>
埼玉県生まれ。大学卒業後、2007年よりセレクトショップにてブランドプランナーを経験。2015年、風土に惹かれ兵庫県丹波篠山市に暮らし始める。2016年、夫婦でセレクトショップ「archipelago(アーキペラゴ)」をオープン。買う環境やプロセスに着目し、消費のスピードを緩やかにすることを目指している。

<掲載商品>
二重織刺し子の長座布団
二重織刺し子の掛敷布
刺し縫いのクッションカバー
手刺しのタペストリー(散し)

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暮らしの景色をつくる布


文:上田恵理子
写真:奥山晴日

【ハレの日の食卓】美濃焼の窯元・蔵珍窯さんの「ちらし寿司」

季節の行事や家族の誕生日、人生の節目になるようなタイミング。
ハレの日は、食卓もいつもより少し特別です。

この記事はそんなハレの日の過ごし方が気になって企画した、この時期だけの短期連載。
暮らしを楽しむ作り手さんに、どんな料理でハレの日の食卓を囲んでいるのか教えていただきました。

今回は、岐阜県多治見市にある美濃焼の窯元・蔵珍窯(ぞうほうがま)さんの「ハレの日の食卓」を訪ねます。

今回の取材先:

蔵珍窯 当主 小泉衛右さん

岐阜県にある美濃焼の窯元。手づくり・手描きにこだわる“絵付の窯元”として、うつわづくりに取り組む。中川政七商店では今回使用した「赤絵のお重」や、好日茶碗の「赤絵花蝶」「青絵遊魚」などを手がける。



小泉さん:

うちはもともと13代続く神主の家系で、戦後の大変な時期になかなかそれだけでは食べていけないと、父の代から窯元としての生業も始めました。僕は神職でありながら蔵珍窯の代表でもある、という立場です。

なぜ焼き物だったのかというと、もともと父が絵を描くのが好きだったのと、蔵珍窯を構える岐阜県多治見市は美濃焼の産地なので、陶磁器への絵付けが商いとしてなじみが深かったことが主な理由です。だから当初はうつわを作る工程のなかでも、絵付けを専門にしていました。ただ、それだけでは取引先から依頼を受けた通りに絵を描くだけなので、自分たちのクリエイティブが発揮しにくい。そこから、少しずつうつわの形を作るところから手がけるようになって、今に至ります。

そんな経緯があったのでうちには絵付け専門の職人もいて、自分たちのことは「絵付けの窯元」と紹介しています。2023年6月には蔵珍窯の絵付けの技術が、多治見市から無形文化財の指定を受けました。

なかでも長くやっているのは弁柄(べんがら。顔料の一つ)での絵付け。絵付け業を始めたときから、うちは赤の絵の具にとてもこだわってます。

赤は、擦れば擦るほどいい色になる。赤い絵の具って実は発色が難しくて、ムラなくきれいに発色させて絵に味を出すには、顔料を擦って粒子のきめを細かくする必要があるんですね。10日かけて擦るところもあれば、100日かけて色を作る人もいるんですけど、うちでは3年ほどかけて弁柄を擦り、良い状態にして、うちにしか出せないような色の表現を試みています。

蔵珍窯さんが製造を手掛ける、中川政七商店の好日茶碗「赤絵花蝶」。赤で柄が描かれる

今回取材に来ていただいたここは自宅ではなく、工房と喫茶を隣接させた場。建物は富山や新潟など、全国から日本家屋を移築しました。“作れば売れる”高度経済成長期の時代に、他の窯元さんは作る量を増やすために設備投資の方へ向かうところが多かったんですけど、うちは手描きの絵付けの技法を変えるつもりはなかったので、職人が仕事をする環境を豊かにすることが良いものづくりにつながると考えたんです。

写真提供:蔵珍窯
写真提供:蔵珍窯

一般の方にも来ていただけるように、当社のオリジナル品を購入いただけるギャラリーのような場所もあるし、3年ほど前には喫茶もオープンしました。観光途中にゆっくり立ち寄り、うつわの魅力に触れていただける場になればと思っています。

蔵珍窯さんの、ハレの日の食卓

小泉さん:

僕は普段、主に朝食作りを担当していて、今回ご紹介する「ちらし寿司」は母親や妻が作ることが多いメニュー。お正月やお祭りのようなハレの日によく登場します。

うちは本家なので、とにかく人が集まるんです。父親の兄弟だけじゃなくて、ばあちゃんの兄弟も近くに住んでたりするから、本当にすごい人数が来る。多いときだと親戚だけで40人くらいになったりするんですよ。しかもお伝えした通り神主でもあるので、ハレの日はそっちの仕事でも忙しい。だから、ちらし寿司や巻き寿司、いなり寿司、赤飯のような、日持ちするようなごはんものをたくさん作って机にドンと置いておき、自由に食べてもらってます(笑)。

僕の父親が子どもの頃は、松茸ご飯の押し寿司もよく作ってたみたいですね。神主の家だから、その年の初物をお供えとして頂くことも多くて、それを使っていたと聞きました。今でもにんじんやしいたけなどをお供えとしてたくさん頂戴するので、今回のちらし寿司にも使ってます。

蔵珍窯さんの「ちらし寿司」

材料(作りやすい量 ※3~4人分程度):

・米…2合
・卵…1個
・干ししいたけ…3枚
・れんこん…50g
・にんじん…小1/2本
・さやえんどう…15~20本
・エビ…適量
・イクラ…適量
・しいたけの戻し汁…200ml

Aみりん…大さじ2
A醤油…小さじ4
A酒…大さじ1
A砂糖…大さじ1/2

B酢…大さじ3
B砂糖…大さじ2~2.5(好みで調整)
B塩…小さじ1

下準備:

・お米は少しかために炊いておく
・卵はほぐしてフライパンで薄く焼き、細く切って錦糸卵にする
・しいたけは水300mlに浸けて戻しておく(戻し汁200mlはとっておく)
・れんこんは皮をむいて食べやすいサイズに切り、酢水に浸ける
・にんじんは皮をむいて細切りにする
・さやえんどうは下茹でし、半分に切る
・エビは殻をむき、茹でておく(あらかじめボイルしたものでもOK)

作り方:

1. しいたけの水を絞り、軸をとって食べやすいサイズに細かく切る

2. れんこんをザルにあげ、水をきる

3. Aの調味料をボウルで合わせ、しいたけの戻し汁と共に鍋に入れる

4. 3の鍋にしいたけ、れんこん、にんじんも入れ、落し蓋をして中火で15分ほど煮る

5. Bをボウルに入れ、合わせ酢を作る

6. 寿司おけにご飯と5の合わせ酢を入れ、しゃもじで切るように混ぜたら冷ます

7. 4の煮汁をきり、具材を6に混ぜる

8. うつわによそい、錦糸卵とさやえんどう、エビ、イクラを散らして完成

使った商品はこちら:

赤絵のお重 梅 大
菓子木型の福よせ箸置き 亀白
拭き漆のお箸 八角 朱 細め

※その他は取材先私物

文:谷尻純子
写真:奥山晴日

【はたらくをはなそう】カンパニーデザイン事業部 安田翔

安田翔
カンパニーデザイン事業部 教育グループ グループ長
アナザー・ジャパン プロジェクトマネージャー


北海道出身。東京大学卒業後、2015年に大手人材企業に新卒入社。人事・採用を中心に担い、研修やインターンシップの設計を手掛ける。2021年に中川政七商店に転職し、教育事業とまちづくり事業を担当。「経営とブランディング講座」など教育講座のアップデート、「アナザー・ジャパン」の立ち上げとプロジェクトマネジメント、「N.PARK PROJECT」のコンテンツ設計などを行う。


「仕事を、文明と文化の二つに分けるなら、文化に貢献する仕事をしたい」

新卒で入社した会社の仕事や、東京での生活。不満はないけど、何かしっくりこない感覚が続いていたときに、上述した想いの言語化ができ、生活環境と仕事を大きく変えようと決意しました。

文明=世の中を広く遍く便利にする
文化=その地の固有性を尊重し深く磨く

文化が感じられる土地で、文化を扱う仕事をしたい。そんな風に思っていたところ、ご縁で当社の会長・中川政七と知り合う機会を得たのです。

実は、中川政七商店のことは大学生の頃から知っていました。というのも自分は、大学の卒論で柳宗悦の研究をしており、民藝や工芸について調べているなかで中川政七商店にも足を運んでいたからです(苦学生なので何も買えませんでしたが笑)。

中川と話をするまでは「中川政七商店はものづくりの会社。興味はあるけど自分の職能とは合わないだろう」と思っていたのですが、中川から「今後は教育事業を発展させていきたい」という構想を聞き、その分野なら自分も貢献できるかもしれないと門を叩き、今に至ります。

教育事業のミッションは、2015年に立ち上がった「経営とブランディング講座」を軸に、中川政七商店が培ってきた経営ノウハウを全国の工芸メーカーと共有して、工芸業界全体の経営力を底上げすること。私の入社後は、講座の内容をより掘り下げられるよう「ビジョン編」「事業計画編」などの各論講座を充実させたり、受講内容を経営の実践に落とし込むためのシステム導入支援を行なったりしています。

また、教育事業を軸足に、さらに二つのプロジェクトにも取り組んでいます。

一つは、奈良のまちづくり事業「N.PARK PROJECT」。創業の地である奈良に魅力的な会社、起業家を増やすことがこの事業のミッションであり、その軸になるのが教育コンテンツです。今まで工芸メーカー中心に届けてきた講座を、奈良の事業者さんにも届けることを私が担っています。

もう一つが、学生が経営する地域産品セレクトショップ「アナザー・ジャパン」。こちらは三菱地所さんと共同で立ち上げたプロジェクトで、三菱地所さんが東京駅前で再開発を進める「TOKYO TORCH」敷地内にて、地方出身・首都圏在住の学生が地元産品を自分で仕入れて自分で販売します。店舗経営を通じて学生の郷土愛とフロンティアスピリット(≒経営者マインド)を醸成して、将来地元に戻って活躍するための原体験を生み出すことを目指した事業です。

こんな風に当社では、「日本の工芸を元気にする!」ために、時間のかかる将来世代への投資にも腰を据えて取り組んでいます。

仕事のやりがいは、志ある方々とたくさんご一緒できること。こだわりたいこと、背負うこと、次世代に遺したいことのある経営者の存在が、工芸や文化の未来を創っています。そんな経営者の方々に貢献する、またはそうなっていくポテンシャルがある方々の成長の一助になる教育事業でありたいです。

そのために、「自分自身が優れた学び手であること」を仕事の信条としています。まずは自分が先人やフロントランナーからたくさん学んで、それを構成・編集して他の学び手とシェアする。そんなサイクルの回ることが、自分が教育事業を“良く”運営できている状態かなと思います。これからも、学びの循環を広く深くできるよう、媒介者として成長していきたいです。

最後に、仕事の話からはずれますが、奈良での生活について。

北海道出身の自分が、縁もゆかりもない奈良に住む人生になるとは思ってもいませんでしたが、住まう時間が積み重なるほど愛着が深くなっています。都市と自然のバランスがよく、文化的教養を深められる場所や活動が多く、それを担う尊敬できる方々との出会いにも恵まれ、非常に充実している毎日です。転職をきっかけに移り住んだ土地ではありますが、いつかもし中川政七商店を離れる日がきても、奈良には住み続けるような気がしています(笑)。


<愛用している商品>

食洗機で洗える漆椀

家に食洗機はないのですが(笑)、洗練されたデザインと使い勝手の良さのバランスが良くてお気に入りです。日常使いはもちろん、ゲスト用に黒・赤を4枚ずつ買い揃えて、鍋を囲んだりするのに重宝しています。家に人を招くのが楽しみになりました。

耐熱硝子の多用急須 根竹

奈良に移住してお茶をよく飲むようになりました。茶葉が漉されるのを眺めて飲むのってなんか癒されますね。「これぞ職人技」という道具の美しさを愛でつつ、一息つける時間を大切にさせてもらっています。

TOUN

奈良開催の「経営とブランディング講座」から生まれたブランド。奈良の革靴メーカーと奈良のデザインファームがタッグを組んで作るスニーカーです。デザインやストーリーが好きなのは前提として、「顔の見える人がつくった靴を履ける」というのが自分にとって革命でした。



中川政七商店では、一緒に働く仲間を募集しています。
詳しくは、採用サイトをご覧ください。

【家しごとのてならい】第5回:味噌を仕込む

毎日の家しごと。それなりに何とかできるようになり、だいたいは心得たつもりだけれど、意外と基本が疎かだったり、何となく自己流にしていたりするものってありませんか?

そのままで不都合はないものの、年齢を重ねてきたからこそ、改めて基本やコツを学んでみたい。頭の片隅にはうっすら、そんな思いがありました。

この連載では、大人になった今こそ気になる“家しごとのいろは”を、中川政七商店の編集スタッフがその道の職人さんたちに、習いに伺います。

とはいえ、難しいことはなかなか覚えられないし、続きません。肩ひじ張らず、構えずに、軽やかに暮らしを楽しむための、ちょっとした術を皆さんにお届けできたらと思います。

今回のテーマは「味噌を仕込む」。佐賀 丸秀醤油株式会社 代表取締役の秀島健介さんを講師に迎え、編集チームの白石が習いました。

今回の講師:丸秀醤油株式会社 代表取締役 秀島健介さん

1901年創業の老舗蔵、佐賀「丸秀醤油」の六代目。東京の大学で醸造技術を学び2017年に家業を継承。味噌や醤油づくりに欠かせない麹に魅せられ、その可能性を探る「麹ユニバース」などの取り組みも行っている。
https://shizen1.com/

味噌の基本

1,000年以上も昔から日本の食卓にあったとされる伝統食品「味噌」。味噌汁はもちろん、その他の汁物や炒め物、煮物など、さまざまな料理の調味料として活躍し、私たちの食生活を支えてくれています。

今回のテーマは、そんな「味噌」を自分で仕込むこと。

どこでも簡単に入手できることもあり、必要に迫られなかったということ、自家製となると途端にハードルが上がる感覚を持っていたこともあって、これまで、自宅で味噌を仕込んだことは一度もありません。

でも、実は一昔前には、自宅で味噌を仕込むことが今よりもずっと当たり前な時代がありました。自分のしたことを謙遜する際に使う「手前味噌」という言葉がありますが、これは、自家製の味噌の味わいを自慢する時に使われたのが語源になっています。それほど、どの家でも自家製の味噌が作られていたのだそうです。

であれば、自分にもきっとできるはず。と意気込んで、自家製味噌を作る際に押さえておきたいポイントや心構えを伺ってきました。

味噌の種類:最初のおすすめは「米味噌」

最初に聞いたのは、味噌の種類について。

秀島さん:

「作り手の目線としては、まず素材で味噌を分類します。米麹と大豆で作れば『米味噌』、麦麹と大豆で作れば『麦味噌』、大豆自体に麹菌をつけた豆麹で作れば『豆味噌』。それらを組み合わせたものが、いわゆる『合わせ味噌』で、組み合わせ方は地域によってさまざまです」

なんとなく、白や赤といった色で分かれるイメージを持っていましたが、それは材料ではなく工程の違いで作られるものなのだとか。

同じ米味噌でも、大豆と米麹の分量比や、大豆の下処理の違い、どれくらいの期間発酵させるかなどの諸条件で仕上がりの色は変わってくるそう。

基本的に大豆、塩、そして麹を混ぜて発酵させることで作られる味噌。非常にシンプルな材料ですが、同じ組み合わせでも、味や色味の仕上がりは千差万別。さらに、豆麹や麦麹など麹菌の選択肢も考えると、バリエーションはまさに無限です。

「ハマってしまうと本当にキリがない、“沼”ですね(笑)。逆に言えば、初めから自分の好みの味や風合いを追求するのは大変です。おおまかな基準を作るという気持ちで、まずは気軽に作ってみてもらえればいいのかなと。最初は米味噌がおススメです」

近くの酒屋さんやスーパーなど、米麹が入手しやすいこともあって、最初は米味噌がおススメとのこと。一度作ってみて、自分の好みや料理との相性などを確認しつつ、だんだんと調整していくのが良さそうです。

仕込みの時期と発酵期間

「味噌は基本的に冬に仕込みます。寒い時期は雑菌が繁殖しにくく、いい状態で発酵させることができるからです」

と秀島さんが仰るように、毎年12月〜2月頃が味噌の仕込みに最適な時期となります。

仕込んだ味噌は、一定期間おいて熟成させることで美味しい食べ頃の状態に。そうなるまでに、どのくらいの時間が必要なのでしょうか。

「今回の米味噌であれば、おおよそ3ヵ月程が目安です。

風通しが良くて直射日光が当たらないところに置いて熟成させてください。徐々に発酵が進み、その過程で大豆に含まれるたんぱく質が分解されて旨味成分になっていきます。

仕込み終わったら特にやることはありません。時々様子を見てあげて、茶色い、味噌らしい色になってきたあたりで味見をしてみる。良い塩梅だと思ったら、そこからは冷蔵保存に切り替えます」

冷蔵保存に切り替えることで、菌の活動が抑えられるので、それ以上味が変化しないようになるのだとか。菌は死んでしまったわけではないので、常温に戻すとまた発酵が進みます。

「一定期間熟成が進むと、今度は乳酸菌が増えて段々と酸味が強くなっていきます。

熟成させ過ぎた場合、味噌の味を元に戻すことは難しいのですが、焦らなくても大丈夫です。

そのままでは酸味が強かったりしょっぱすぎたりする時も、たとえば炒め物などの隠し味にはその方が美味しい場合もあります。または、他のお味噌とブレンドしてみるのもおススメです。

味噌は、原料が違うもの同士や産地が違うもの同士を混ぜても凄く美味しくなる。なので、そんなに神経質にならず、おおらかな気持ちで仕込んでほしいなと思います」

分量と工程

仕込み方の実践に入る前に、自家製の米味噌を作る際の基本的な分量と工程、保存方法などを教えていただきました。

「基本の米味噌を作る上で必要な材料は、大豆、塩、米麹の3つです。分量は、ざっくり塩1に対して、大豆2、米麹4くらいを目安にしてください*」

※大豆は茹でる前の重さ
※今回用意した材料は、塩220g/大豆450g/米麹800g

ちなみに、“麹”自体を自分で作るという選択肢もありますが、少し難易度も上がるため、今回は米麹をどこかで入手する前提で作り方を伺っています。

<工程>

①大豆を下茹でする

……乾燥した大豆を一晩水にさらしてから、3~4時間ほど茹でる(圧力鍋であれば、30分ほど)

②塩と米麹を混ぜ合わせる

……ビニール袋などに塩と麹を入れて振り、しっかり混ぜ合わせる

③大豆をつぶす

……人肌まで冷ました大豆を別のビニール袋などに入れて、手で押しながらつぶしていく

※すり鉢やマッシャー、麺棒などを用いてもOK

④大豆と塩、米麹を混ぜ合わせる

……③の袋に②の塩と米麹を投入し、ペースト状になるまでしっかりとこねて混ぜ合わせる

⑤容器に味噌を詰める

……混ぜ合わせた味噌を手に取り、直径5cmくらいの団子を作る。それを容器の隅に押し付けるようにして詰めていく。空気に触れる面積が小さくなるように、最後は平らにならしておく

⑥蓋をして保存

……カビを防ぐため、表面に塩を薄く引き、ラップ等で覆った後、蓋をして熟成を待つ

味噌仕込み、実践!

いよいよ、実際に味噌を仕込んでいきます。

今回は、大豆の下茹でが既に済んでいるので、塩と麹を混ぜるところからスタートです。

米麹と塩をどばっと入れる
しっかり空気を含ませてシャカシャカと振っていく

「イメージとしては、米麹の一粒一粒に対して、塩でコーティングしている状態を作ります。塩がついていないと腐りやすく、カビが生えやすかったり、酸っぱくなったりしやすいので。

米麹がだまになっていたりするので、ほぐしてあげながら混ぜてください」

とにかく、味噌の大敵はカビなので、まんべんなく塩と麹が混ざることが重要になってきます。ビニール袋が無い場合、大きめのボウルなどを使っても大丈夫です。

続いて、大豆をつぶす工程。下茹でした大豆を別のビニール袋に入れて封をし、粒が残らないように押しつぶしていきます。

体重をかけて押す

熱い状態の方がつぶしやすいので、下茹でした状態の大豆を購入して使う場合も、軽く茹で直して温めてあげると良さそうです。

時おり、袋をひっくり返しながら、黙々とつぶしていきます。何度押してもスルッと逃げるしぶとい大豆がいたりして、かなり体力を消費しました。ただ、プチプチをつぶしている時のような高揚感があって、無性に楽しい、不思議な感覚でした。

「大変な作業ですが、素材の温度を肌で感じながらつぶしていくのは、貴重な経験にもなります。弊社でワークショップを実施した際も、子ども達が一番楽しんでやってくれる工程です。

ご家庭でやる場合は足で踏んだりしてもいいですし、麺棒、すり鉢、マッシャーなどを使うのも問題ありません。とにかく、粒がなくなるまで頑張ってつぶしてください」

粒を無くすのであれば、フードプロセッサーを使うという手もあります。ただ、秀島さんの経験上、細かくきざまれ過ぎて滑らかさが失われる気がするとのこと。やはり地道につぶすのがおススメです。

大豆をつぶし終わったら、最初に混ぜ合わせた米麹と塩を大豆の袋に投入。そして、全体が均一になるまでひたすら揉み合わせていきます。

引き続き、力作業。この時は、袋の空気は抜いておく

最初は米麹だけの部分がパン粉に似たパサパサの触り心地。だんだん大豆が混ざっていくと、お味噌っぽく、塊になってきます。この時、大豆だけの部分が残ってしまうと、カビが生えやすくなるので、できる限り均一にすることが大切。先ほどの工程に続いて、中々の力仕事です。

「ちなみに、我々が実際に蔵で作る際は、一個の桶に800キロくらいの味噌を仕込みます。800キロを一度に混ぜるとばらつきが出てしまうので、20キロくらいずつ、40回に分けて仕込んでいます。

ただ、ご家庭ではそこまで神経質にならなくても大丈夫です。ばらつきもひとつの魅力ですし、もしカビが生えるとしても、空気に触れている表面から生えるので、その部分だけ削り取ってしまえば特に問題ありません」

ひたすら無心で混ぜ続けること10分。良い感じに混ざってきました。

次は混ぜ終わった味噌を、保存容器に入れていきます。

しっかり固めて団子の中の空気も抜いておく
この時点で味噌の良い香りが漂ってきて食欲がそそられます

一気に入れていくのではなく、少しずつ手に取って5cm程度のお団子を作り、容器の角を埋めるように敷き詰めていきます。

「空気が入らないように、容器の中をぴったりと味噌だけの状態にするのが理想です」

作った団子を拳でつぶしながら隙間を埋めていくと、密度の濃い味噌の塊が少しずつ積み上がってきて、ふと、「仕込んでるなぁ」という実感が湧いてきます。

最後はなるべく表面をフラットに

「仕込む前に一度手を洗って、いわゆるバイ菌はいない状態にしておくんですが、人の肌に住んでいる常在菌は味噌に移ります。

よく、仕込む人や家によって味噌の味が変わると言うのは、この常在菌の作用です。そう思うと一層愛着が湧くというか、自分の家の味噌を育てる楽しみが出てきます」

丁寧に説明を受けながら、ここまで約40分ほど。最後に、表面のカビを防止するために塩を薄く塗って、ラップをぴったりとかけて、蓋をすれば完了です。

常在菌の話も相まって、「俺の味噌が出来た!」という達成感がふつふつと湧いてきます。同時に、「早く食べてみたい!」というワクワク感も。

「味噌作りの失敗って、途中でカビが発生してしまうことくらいなんです。

仮にそうなっても、先ほど言ったように表面を削ってしまえば大丈夫。菌が生きていることが手づくり味噌の良さですから、『多少カビが生えてもしょうがないよね』と、おおらかに捉えてもらえれば、もはや失敗することは無いのかなと思います。

まずは怖がらずに一度作ってみてください」

秀島さんがそばに付いていてくれたおかげもあるのですが、本当に思っていたよりも難しくなく、特別な道具や準備も不要で仕込むことができました。

仕込んだ味噌は、教えていただいた通り、冷暗所に保管。一週間に一度くらいの頻度で様子を見ています。「カビが生えてしまってもしょうがない」という心構えでのぞんでいますが、今のところ順調な様子。この後の熟成が本当に楽しみです。

皆さんも是非、自宅での味噌作りにチャレンジしてみてください。

熟成を待つ、我が家の味噌

<取材協力>
丸秀醤油株式会社

佐賀市高木瀬西6-11-9 ※蔵元直売所「麹庵」併設
0952-30-1141

文:白石雄太
写真:藤本幸一郎

【あの人が買ったメイドインニッポン】#14 エッセイスト・平松洋子さんが“旅先で買ったもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

ゲストは引き続き、エッセイストの平松洋子さんです。トークテーマは、「旅先で買ったメイドインニッポン」。

それでは早速、聴いてみましょう。

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平松洋子さんが「旅先で買ったメイドインニッポン」

平松洋子さんが“旅先で出会った”メイドインニッポンは、「岩手県タイマグラの桶職人 奥畑正宏さん(南部桶正)の飯台」でした。


ゲストプロフィール

平松洋子

東京女子大学文理学部社会学科卒業。2006年『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞、2012年『野蛮な読書』で講談社エッセイ賞、2022年「『父のビスコ』で読売文学賞を受賞。『食べる私』『日本のすごい味 おいしさは進化する』『肉とすっぽん 日本ソウルミート紀行』など著書多数。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、平松洋子さんに出演いただきます。12/22(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

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